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第一部
男性管理局冴嶋さん
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ピンポーン……ピンポーン……
「はいはい…どちら様かしら?」
少し無愛想な喋り口になってしまったのはどうか許して欲しい…。何しろこれから豊和君の手料理を味わうという至福の時間を邪魔されたのだ…。個人的にそれは万死に値すると言っても決して過言では無い筈だ…。とはいえ、こうなった以上は仕方無い…。取り敢えずドアを開けて…ガチャッ…(じ─っ)
「久しぶりです先輩!先輩の可愛い後輩のわたくしこと冴子が先輩の為に朝早くから参上しました!」
「チッ…帰れ!」
─開けてしまったドアをさっさと閉めて豊和君の元に戻らないとね?私はドアを閉め…
「ちょっ…何でドアを閉めようとしてるんですか!?先輩!?」
久しぶりに会ったけど動きは鈍って無いわね…?ドアを閉めさせない為に一瞬でドア迄距離を詰め足を入れて来やがった。これではドアを閉める事が出来ない。
「…先輩顔が怖いんですけど何かありましたか?それと…取り敢えず私を家の中に入れて下さるとありがたいのですが…。後、朝御飯もお願いしますね!」
「…後で1万円あげるから何処かで食事でもして来なさいな…」
「えっ?何を言ってるんですか先輩?何故私をそんな頑なに家に入れてくれないんですか?」
このお馬鹿ちゃん《後輩》は何を言ってるのだろうか?いつから錯覚していた?何故家に入れて貰えると思っていたのか…。お気付きだろうか?私がお馬鹿ちゃんを家に居れない理由に……。
「とにかく私を家に入れて下さいよぉぉ!」
「そんな格好したお馬鹿さんを家に居れたら私の品性迄疑われるからに決まってるでしょう?」
「えっ?これは私の勝負服ですが、それが何か?」
そう…そうなのだ…。いくら私が不機嫌とはいえ普通の格好をして来たのなら私はこの後輩を家の中へと招き入れただろう…。しかし今の彼女の格好が宜しく無い…。非常に宜しく無い…。厳密に言えば豊和君の教育に悪い気がしてならない…。私は彼女の趣味を失念していたのだ…。そう…彼女の趣味は…
「どこの世界にコスプレして男性と会う女性が居るのよ!!!」
「ここにいます!テヘペロッ!」
「マジで帰れ!!!」
彼女の趣味はコスプレ。彼女はコスプレイヤーなのだ…。ただ普通のアニメのコスプレなら問題はない。今着ている衣装が問題なのだ。有害アニメに指定された主人公の衣装を着て来やがったのだ。ぶっちゃけ布面積が少なく…というより裸だよね?ソレっ……。エロ以外の何物でもない。そんな格好でよくここまで来れたモノだとその一点は評価しよう…。
「先輩!しかもこれっ自作っすよ、自作!」
「ドヤ顔して言う事ではないと思うわよ?」
「チッチッチッ…先輩は分かってませんね…」
「分かりたくないわね…」
「コスプレは魂ですよ!ソウルです!」
「…魂を英語で言っただけよね?」
「コミケを一度覗いて見て下さい…。先輩、あそこには全てが詰まってますよ…」
「全てを悟った顔して言われても興味ないわよ?」
何やら熱く語り出す後輩…。なんだか疲れて来たわ…。彼女に相談したのは間違いだったかも知れない…。いっそのこと、もうこのまま帰ってくれないかしら…?
「お母さん…?」
「遅いよ、お母さん…お兄ちゃんが皆で食べた方が美味しいからって言うから待ってるのに…」
娘2人が戻って来ない私の様子を確かめに来た様だ。それにしても豊和君…皆で食べた方が美味しいって、そんな優しい事言ってくれるなんてどこまで素敵なの?
「あっ…丁度良かったわ!柚希ちゃん、梓希ちゃん久しぶり!お母さんをどかして私を家に入れてくれないかな?」
「「…………お帰り下さいませ…」」
「なしてぇぇぇー!?」
「変態さんを家に入れる訳にはいきませんので…」
「お兄ちゃんの目を汚させる訳にはいかないよ…」
「辛辣!?辛辣過ぎるんですけど!?」
「当たり前でしょ?柚希の言う通りただの変態よ!」
「先輩!今の発言は数多くのアニメファンを敵に回しましたよ?」
「豊和君の為なら全てを敵に回しても構わないわ」
「私も豊和君の為に変態冴子さんと戦います!」
「変態からお兄ちゃんを必ず守ってみせるんだから!」
「くっ…この親子…好き勝手言うわね…」
「騒がしいけどどうかしたの?」
マズイ!柚希に梓希迄戻って来ないので心配して豊和君がこちらに向かって来た!?
「駄目よ!来ては駄目!」
「取り敢えず冴子さん出直して!」
「そうだよ、そんな格好はマズイよ!」
3人がかりでドアを閉めようとするがテコでも動かないつもりらしい!くっ…。
「本当に何を言ってるんでしょうね…。男性に夢見ても無駄ですよ?…現実を見て下さい…。以前も一応言いましたよね?男性なんて不細工で傲慢で良いところなんて1つも……………………………
………………………………………………………………………………………えっ?」
この変態の反応…遅かった…か…。どうやら私達は秘密裏に変態を追い払う事が出来なかったらしい…。握っていたドアノブから手を離し後ろを振り返ると愛しの豊和君が顔を真っ赤に染めて明後日の方向を向いていたのだから…。つまり…豊和君の行動からして…この後輩の姿を見てしまったのだと私と柚希と梓希は悟ってしまったのだった…。
「はいはい…どちら様かしら?」
少し無愛想な喋り口になってしまったのはどうか許して欲しい…。何しろこれから豊和君の手料理を味わうという至福の時間を邪魔されたのだ…。個人的にそれは万死に値すると言っても決して過言では無い筈だ…。とはいえ、こうなった以上は仕方無い…。取り敢えずドアを開けて…ガチャッ…(じ─っ)
「久しぶりです先輩!先輩の可愛い後輩のわたくしこと冴子が先輩の為に朝早くから参上しました!」
「チッ…帰れ!」
─開けてしまったドアをさっさと閉めて豊和君の元に戻らないとね?私はドアを閉め…
「ちょっ…何でドアを閉めようとしてるんですか!?先輩!?」
久しぶりに会ったけど動きは鈍って無いわね…?ドアを閉めさせない為に一瞬でドア迄距離を詰め足を入れて来やがった。これではドアを閉める事が出来ない。
「…先輩顔が怖いんですけど何かありましたか?それと…取り敢えず私を家の中に入れて下さるとありがたいのですが…。後、朝御飯もお願いしますね!」
「…後で1万円あげるから何処かで食事でもして来なさいな…」
「えっ?何を言ってるんですか先輩?何故私をそんな頑なに家に入れてくれないんですか?」
このお馬鹿ちゃん《後輩》は何を言ってるのだろうか?いつから錯覚していた?何故家に入れて貰えると思っていたのか…。お気付きだろうか?私がお馬鹿ちゃんを家に居れない理由に……。
「とにかく私を家に入れて下さいよぉぉ!」
「そんな格好したお馬鹿さんを家に居れたら私の品性迄疑われるからに決まってるでしょう?」
「えっ?これは私の勝負服ですが、それが何か?」
そう…そうなのだ…。いくら私が不機嫌とはいえ普通の格好をして来たのなら私はこの後輩を家の中へと招き入れただろう…。しかし今の彼女の格好が宜しく無い…。非常に宜しく無い…。厳密に言えば豊和君の教育に悪い気がしてならない…。私は彼女の趣味を失念していたのだ…。そう…彼女の趣味は…
「どこの世界にコスプレして男性と会う女性が居るのよ!!!」
「ここにいます!テヘペロッ!」
「マジで帰れ!!!」
彼女の趣味はコスプレ。彼女はコスプレイヤーなのだ…。ただ普通のアニメのコスプレなら問題はない。今着ている衣装が問題なのだ。有害アニメに指定された主人公の衣装を着て来やがったのだ。ぶっちゃけ布面積が少なく…というより裸だよね?ソレっ……。エロ以外の何物でもない。そんな格好でよくここまで来れたモノだとその一点は評価しよう…。
「先輩!しかもこれっ自作っすよ、自作!」
「ドヤ顔して言う事ではないと思うわよ?」
「チッチッチッ…先輩は分かってませんね…」
「分かりたくないわね…」
「コスプレは魂ですよ!ソウルです!」
「…魂を英語で言っただけよね?」
「コミケを一度覗いて見て下さい…。先輩、あそこには全てが詰まってますよ…」
「全てを悟った顔して言われても興味ないわよ?」
何やら熱く語り出す後輩…。なんだか疲れて来たわ…。彼女に相談したのは間違いだったかも知れない…。いっそのこと、もうこのまま帰ってくれないかしら…?
「お母さん…?」
「遅いよ、お母さん…お兄ちゃんが皆で食べた方が美味しいからって言うから待ってるのに…」
娘2人が戻って来ない私の様子を確かめに来た様だ。それにしても豊和君…皆で食べた方が美味しいって、そんな優しい事言ってくれるなんてどこまで素敵なの?
「あっ…丁度良かったわ!柚希ちゃん、梓希ちゃん久しぶり!お母さんをどかして私を家に入れてくれないかな?」
「「…………お帰り下さいませ…」」
「なしてぇぇぇー!?」
「変態さんを家に入れる訳にはいきませんので…」
「お兄ちゃんの目を汚させる訳にはいかないよ…」
「辛辣!?辛辣過ぎるんですけど!?」
「当たり前でしょ?柚希の言う通りただの変態よ!」
「先輩!今の発言は数多くのアニメファンを敵に回しましたよ?」
「豊和君の為なら全てを敵に回しても構わないわ」
「私も豊和君の為に変態冴子さんと戦います!」
「変態からお兄ちゃんを必ず守ってみせるんだから!」
「くっ…この親子…好き勝手言うわね…」
「騒がしいけどどうかしたの?」
マズイ!柚希に梓希迄戻って来ないので心配して豊和君がこちらに向かって来た!?
「駄目よ!来ては駄目!」
「取り敢えず冴子さん出直して!」
「そうだよ、そんな格好はマズイよ!」
3人がかりでドアを閉めようとするがテコでも動かないつもりらしい!くっ…。
「本当に何を言ってるんでしょうね…。男性に夢見ても無駄ですよ?…現実を見て下さい…。以前も一応言いましたよね?男性なんて不細工で傲慢で良いところなんて1つも……………………………
………………………………………………………………………………………えっ?」
この変態の反応…遅かった…か…。どうやら私達は秘密裏に変態を追い払う事が出来なかったらしい…。握っていたドアノブから手を離し後ろを振り返ると愛しの豊和君が顔を真っ赤に染めて明後日の方向を向いていたのだから…。つまり…豊和君の行動からして…この後輩の姿を見てしまったのだと私と柚希と梓希は悟ってしまったのだった…。
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