60 / 66
第一部
また呼ばれて
しおりを挟む
愛さんとのデートを終えた後、優花からそれを見計らったようにメッセージが届いた。メッセージの内容を確認してみると、凛の家に向かうように書かれていた。何か困り事だろうか?とそんな風に思いながら凛の家へと向かう。
♢
凛の家に着いたと同時にまた優花からメッセージが届く。凛ちゃんの自室へ向かってねという旨のメッセージ。前回もそうだったんだけど、凛の家に勝手に入っていいと言われていても、一人で入っていくのは慣れないものだ。そんな事を、また思いながら凛の部屋へと向かう。ノックをして声を掛けるもののまたしても返事はない。
「…入れって事だよな?」
戸惑いながらも部屋のドアを開けると、部屋の真ん中に大きなダンボールが置かれているのが視界に入ってきた。
「…ダンボール?」
そしてまたまた見計らったようにメッセージが届く。どこかで見ているのか?キョロキョロと辺りを見渡してみるがカメラなんかはないみたいだ。肝心のメッセージにはダンボールを開けてね!書かれている。なんか嫌な予感がするのは気のせいだろうか?ビックリさせるつもりだろうか?
ダンボールに手を添えて揺らしてみると、
「きゃっ………」
そんな声が聞こえた。その声はくぐもっていたものの凛の声だと思った。揺らさずに素直に開けるべきだったか?ビックリさせたかったんだろうな。悪い事をしたような気分でとりあえずダンボールを開け──ようとしたところで凛が勢いよく飛び出してきた。例えるなら黒◯げ危機一髪みたいな感じで…。
「うおっ!?」
まさか…そっちから飛び出してくるとは思っていなかったのでビックリしてしまう。そして凛の姿を見て二度ビックリしてしまう。
「素直に開けて欲しかったんだけどっ!?揺らされたもんだから、私ビックリしちゃったよっ!?」
「…いや…ビックリしたのは俺の方なんだけどな?それに…その…恰好は?」
視線をそらしながら凛に訪ねる。そんな凛の恰好はというと下着姿だ。よくエロ本なんかで見るような穴開き下着っていうのか?とにかく大人のエッチな下着というやつだ。
「そうそう、で…どうかな?この恰好?は、恥ずかしいんだけど…私を…私を抱きたくなるかな?」
「…そ、そりゃあな…なると思うぞ?」
男なら…可愛い美少女がそんな恰好していたらなるに決まってるだろうに…。
「…豊ちゃんに聞いているんだよ?」
「?」
えっ…と…今…答えたよな?
「豊ちゃんは私を抱きたい?」
それは…また答えにくい質問を…。
「…優花との件は聞いてるよな?」
「…聞いてるよ」
「優花とそういう風になっていなくて…優花と付き合っていなかったら…」
「それは今はどうでもいいよ」
「いや、よくないだろ?」
「優花ちゃんもこの事は知ってるもん」
「…はっ?」
いや…考えてみるとそれはそうか。メッセージで連絡が来たのは優花からだったな…。優花はこの事を知っているんだな。どうしたいんだ?
「まだ分からないのっ!」
まだ分からないのっ!って、言われても…
「こんな恰好をするのはなんでだと豊ちゃんは思うのっ!?」
「……」
もしかして…そういう事なのか?凛も俺を?
「もしかしてようやく分かった?そうだよ。私は豊ちゃんが好きなのっ!ちゃんと言わなかった私も悪いけど…優花ちゃんと同じで…私も豊ちゃん以外考えられないからっ!」
そう言って抱きついてきて唇を重ねてくる凛。何度も唇の感触を味わうかのように唇と唇が触れ合った後、唇が離れると…
「抱いて…くれる…?」
そんな一言を言葉にする凛。
「…ゴムないし…」
そんな一言しか出てこない俺を側目に…
「心配しないで?優花ちゃんにもらってるから…」
何してんのっ!?優花ぁぁぁぁぁー!?
***
あとがき
天音「はじめに告白したの私なんだけどっ!?」
日和「それな?」
芽依「優花さんの差し金というか、入れ知恵ですよね?」
優花「…そうだけど」
芽依「くっ…繋がって正妻の余裕なようなものが出てきてる!?」
天音「んっ?」
日和「どうした?」
天音「も、もしかして…優花ちゃんに言えば…」
日和「…なるほど。そういう関係になれる?」
優花「ふふ~ん!私が正妻だもん!」
芽依「そうなのっ!?じゃあ…私も…いや、でも…」
愛「お嬢様…強くなられましたね…」
♢
凛の家に着いたと同時にまた優花からメッセージが届く。凛ちゃんの自室へ向かってねという旨のメッセージ。前回もそうだったんだけど、凛の家に勝手に入っていいと言われていても、一人で入っていくのは慣れないものだ。そんな事を、また思いながら凛の部屋へと向かう。ノックをして声を掛けるもののまたしても返事はない。
「…入れって事だよな?」
戸惑いながらも部屋のドアを開けると、部屋の真ん中に大きなダンボールが置かれているのが視界に入ってきた。
「…ダンボール?」
そしてまたまた見計らったようにメッセージが届く。どこかで見ているのか?キョロキョロと辺りを見渡してみるがカメラなんかはないみたいだ。肝心のメッセージにはダンボールを開けてね!書かれている。なんか嫌な予感がするのは気のせいだろうか?ビックリさせるつもりだろうか?
ダンボールに手を添えて揺らしてみると、
「きゃっ………」
そんな声が聞こえた。その声はくぐもっていたものの凛の声だと思った。揺らさずに素直に開けるべきだったか?ビックリさせたかったんだろうな。悪い事をしたような気分でとりあえずダンボールを開け──ようとしたところで凛が勢いよく飛び出してきた。例えるなら黒◯げ危機一髪みたいな感じで…。
「うおっ!?」
まさか…そっちから飛び出してくるとは思っていなかったのでビックリしてしまう。そして凛の姿を見て二度ビックリしてしまう。
「素直に開けて欲しかったんだけどっ!?揺らされたもんだから、私ビックリしちゃったよっ!?」
「…いや…ビックリしたのは俺の方なんだけどな?それに…その…恰好は?」
視線をそらしながら凛に訪ねる。そんな凛の恰好はというと下着姿だ。よくエロ本なんかで見るような穴開き下着っていうのか?とにかく大人のエッチな下着というやつだ。
「そうそう、で…どうかな?この恰好?は、恥ずかしいんだけど…私を…私を抱きたくなるかな?」
「…そ、そりゃあな…なると思うぞ?」
男なら…可愛い美少女がそんな恰好していたらなるに決まってるだろうに…。
「…豊ちゃんに聞いているんだよ?」
「?」
えっ…と…今…答えたよな?
「豊ちゃんは私を抱きたい?」
それは…また答えにくい質問を…。
「…優花との件は聞いてるよな?」
「…聞いてるよ」
「優花とそういう風になっていなくて…優花と付き合っていなかったら…」
「それは今はどうでもいいよ」
「いや、よくないだろ?」
「優花ちゃんもこの事は知ってるもん」
「…はっ?」
いや…考えてみるとそれはそうか。メッセージで連絡が来たのは優花からだったな…。優花はこの事を知っているんだな。どうしたいんだ?
「まだ分からないのっ!」
まだ分からないのっ!って、言われても…
「こんな恰好をするのはなんでだと豊ちゃんは思うのっ!?」
「……」
もしかして…そういう事なのか?凛も俺を?
「もしかしてようやく分かった?そうだよ。私は豊ちゃんが好きなのっ!ちゃんと言わなかった私も悪いけど…優花ちゃんと同じで…私も豊ちゃん以外考えられないからっ!」
そう言って抱きついてきて唇を重ねてくる凛。何度も唇の感触を味わうかのように唇と唇が触れ合った後、唇が離れると…
「抱いて…くれる…?」
そんな一言を言葉にする凛。
「…ゴムないし…」
そんな一言しか出てこない俺を側目に…
「心配しないで?優花ちゃんにもらってるから…」
何してんのっ!?優花ぁぁぁぁぁー!?
***
あとがき
天音「はじめに告白したの私なんだけどっ!?」
日和「それな?」
芽依「優花さんの差し金というか、入れ知恵ですよね?」
優花「…そうだけど」
芽依「くっ…繋がって正妻の余裕なようなものが出てきてる!?」
天音「んっ?」
日和「どうした?」
天音「も、もしかして…優花ちゃんに言えば…」
日和「…なるほど。そういう関係になれる?」
優花「ふふ~ん!私が正妻だもん!」
芽依「そうなのっ!?じゃあ…私も…いや、でも…」
愛「お嬢様…強くなられましたね…」
36
お気に入りに追加
366
あなたにおすすめの小説
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる