恋愛ゲームのヒロインにガチ恋~転生したのは大好きなヒロインが居る世界。でも弟として~

美鈴

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第四十二話

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「もうすぐか…」 

「うん…そうだね、お父さん」

「何で…あの子ばかり…いつも思うのだけれど…代われるなら私が…」 

「そんなの…私達はみんな思ってるよ…お母さん?」 

「…そうね。私達は家族だもんね?」 

「うん…」 

「でも…また同じなんじゃ?」 

「あなた…それは…」 

「言いたくもなるさ…好きで言ってるわけじゃないぞ?あの子を想うからこそ…言いたくもなる時もある…」 

「お父さん、お母さん…。今日ね?聖夜に告白されたよ」 

「…っ!?ほら、言わんこっちゃっない」 

「あなたっ!?」 

「まただ。このままじゃあ、また…私達家族は…」

「違うの。告白されたんだけど…今までとは違うの?」 

「何がだ?」 

「何なの?」 

「牧童さんからも告白されてるんだよ?」 

「「牧童さん…?」」 

「うん。初めてのパターンなの…」 

「…確かに」 

「その子も必要って事?」 

「今までは結伊ちゃん、歩美ちゃん、美優ちゃんに、庵ちゃん、そして私だったでしょ?」 

「ハーレム願望でもあるのか、あいつは?」

「そうじゃないと思う。あの子を留めておくのは…絆なんじゃないかと思っている。今回は輝昭君に田島君という転生者の友達も居るみたいだし」 

「おいおい、初耳だぞ?」 

「それなら運命が変わり始めたって事?」 

「そこまでは分からないけど…私に宿っているこの力といい…今回は…今回こそはあの子を救ってみせるよ」 

「なら、私も信じるとしようか。そうなったら事実婚も視野に入れないとな?」 

「あなたも好きなんでしょう?」 

「…うん。好きだよ。何度も伝えてるけどね!」 

「まあ…誰を選んだとしても…」 

「あの子が居るなら…」 

「うん…私もそれが一番の望みだから…」 

「母さ~ん!」 

「あの子が来たみたい」 

「ああ」 

「うん。気付いてたよ」 

「母さんってあれ、みんな居たの?」 

「じゃあ、聖夜は私を手伝ってね?」 

「お~けぇ~」 

「私も手伝うよ」 

「!? ね、姉さんが!?」 

「失礼だよ、聖夜?お姉ちゃんもやれば出来るんだから!」 

「…父さんは酒を飲んで待ってるわ!」

「「「そこは手伝おうよ!」」」 

「「「「はははっ――」」」」


 運命の日まで後…少し…
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