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第四十話
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牧童さんを先に家まで送って行った後、庵先輩もしっかりと家まで送って行った。そして俺は帰路へと着いた訳なんだけど…。
当然といえば当然の事なんだけどその間終始無言だった。庵先輩は何か言いたそうにはしていたんだけど言葉にする事が出来ないみたいだった。まあ…そりゃあそうなるよな?何も言えないだろうしな。何て声を掛ければ良いのか分からないんだろう。俺も逆の立場ならそうなると思うし…。
「ずっと…心に秘めていた事を…言っちまったな…」
誰にも言うつもりはなかったこの気持ち…。 何でなんだろうな? 本気で恋したゲームのキャラクター…。こういう風にそのゲームの中にせっかく転生したのに… その恋を叶える事が出来ないなんてな…
「くそったれぇ――――っ!!」
ついつい人目も憚らずにそう叫んでしまう。
「何をそんな風に叫んでるのよ、聖夜は?」
それは一番聞きたくて…でも、今は聞きたくなかった声…。
「何があったのかは知らないけど、変に思われちゃうわよ?」
「…姉さん」
「で、どうしたの?そんな風に大声でくそったれって叫ぶなんて何があったの?お姉ちゃん聞いてあげるよ?」
「…別に…何もないよ」
言える訳ないだろうに…。
「しょうがないなぁ…。ほら、家の近くにある公園で話を聞いてあげるから…行くよ!」
「ちょっ…姉さん!?」
半ば強引に…家の近くにある公園へと手を引かれて俺は春に連れて行かれたのだった。
***
「ほらほら、何でも言ってみなさい」
公園にあるベンチに座り、座ったと同時に姉さんが無い胸を張ってそう言ってきた。
「今…失礼な事考えたよね?具体的に言えばお父さんがお母さんに言う様な事を考えたよね?」
「…滅相もない」
姉さん…。いつからそんな人の心を読めるようになったのさ。
「ホントに?ホントのホントに?」
「ホントだよ?」
疑う様な顔をしているものの…何とか誤魔化せたみたいだ。胸の事は考え無いようにしないとな…。まあ、本音を言えば俺は春の胸位あれば十分だと思うんだけど…。
「さあさあ、早く話してみなよ!お姉ちゃんが事件は全て解決してあげるから!ねっ?」
「事件じゃあ…ないけどね?」
「細かい事は気にしないのっ!細かい事を気にし過ぎて、ストレス溜まって将来禿げても知らないよ?お父さん、最近抜け毛多いみたいだし」
「父さんの抜け毛多いの初耳なんだけどっ!?」
今度父さんに育毛剤でもプレゼントしようかな。
「話が逸れちゃったね?お父さんはとりあえずどうでもいいとして…それで何があったの?」
「…庵先輩に告白された。後…牧童さんという同学年の女の子にも…」
「へぇ~ 相変わらず聖夜はモテるんだね?」
「姉さん程じゃないと思うけど…」
「私はそれ程でもないと思うけど…それで?」
「………」
「告白の返事をどうしようかとか迷ってたり?結伊ちゃん達からも告白されてるもんね?」
「返事は…俺の中では…決まってるんだ…」
「…そうなの?」
「うん」
「…そっかぁ」
「でも…結伊達は…好きにさせてみせるから…返事はいらないって…」
「それは結伊ちゃん達らしいね…結伊ちゃんも歩美ちゃんも美優ちゃんも…ずっと…聖夜が好きだったみたいだしね」
「俺は…」
「聖夜はどうしたいの?」
どうしたい?そんなのは決まってる…。この世界に転生する前からずっと…
「俺は…春が好きなんだ…」
「……えっ?」
「俺は可愛春が好きなんだ。ずっと…」
言うつもりなんてなかったのに…。ホントどうしてこうなったんだよ…。
当然といえば当然の事なんだけどその間終始無言だった。庵先輩は何か言いたそうにはしていたんだけど言葉にする事が出来ないみたいだった。まあ…そりゃあそうなるよな?何も言えないだろうしな。何て声を掛ければ良いのか分からないんだろう。俺も逆の立場ならそうなると思うし…。
「ずっと…心に秘めていた事を…言っちまったな…」
誰にも言うつもりはなかったこの気持ち…。 何でなんだろうな? 本気で恋したゲームのキャラクター…。こういう風にそのゲームの中にせっかく転生したのに… その恋を叶える事が出来ないなんてな…
「くそったれぇ――――っ!!」
ついつい人目も憚らずにそう叫んでしまう。
「何をそんな風に叫んでるのよ、聖夜は?」
それは一番聞きたくて…でも、今は聞きたくなかった声…。
「何があったのかは知らないけど、変に思われちゃうわよ?」
「…姉さん」
「で、どうしたの?そんな風に大声でくそったれって叫ぶなんて何があったの?お姉ちゃん聞いてあげるよ?」
「…別に…何もないよ」
言える訳ないだろうに…。
「しょうがないなぁ…。ほら、家の近くにある公園で話を聞いてあげるから…行くよ!」
「ちょっ…姉さん!?」
半ば強引に…家の近くにある公園へと手を引かれて俺は春に連れて行かれたのだった。
***
「ほらほら、何でも言ってみなさい」
公園にあるベンチに座り、座ったと同時に姉さんが無い胸を張ってそう言ってきた。
「今…失礼な事考えたよね?具体的に言えばお父さんがお母さんに言う様な事を考えたよね?」
「…滅相もない」
姉さん…。いつからそんな人の心を読めるようになったのさ。
「ホントに?ホントのホントに?」
「ホントだよ?」
疑う様な顔をしているものの…何とか誤魔化せたみたいだ。胸の事は考え無いようにしないとな…。まあ、本音を言えば俺は春の胸位あれば十分だと思うんだけど…。
「さあさあ、早く話してみなよ!お姉ちゃんが事件は全て解決してあげるから!ねっ?」
「事件じゃあ…ないけどね?」
「細かい事は気にしないのっ!細かい事を気にし過ぎて、ストレス溜まって将来禿げても知らないよ?お父さん、最近抜け毛多いみたいだし」
「父さんの抜け毛多いの初耳なんだけどっ!?」
今度父さんに育毛剤でもプレゼントしようかな。
「話が逸れちゃったね?お父さんはとりあえずどうでもいいとして…それで何があったの?」
「…庵先輩に告白された。後…牧童さんという同学年の女の子にも…」
「へぇ~ 相変わらず聖夜はモテるんだね?」
「姉さん程じゃないと思うけど…」
「私はそれ程でもないと思うけど…それで?」
「………」
「告白の返事をどうしようかとか迷ってたり?結伊ちゃん達からも告白されてるもんね?」
「返事は…俺の中では…決まってるんだ…」
「…そうなの?」
「うん」
「…そっかぁ」
「でも…結伊達は…好きにさせてみせるから…返事はいらないって…」
「それは結伊ちゃん達らしいね…結伊ちゃんも歩美ちゃんも美優ちゃんも…ずっと…聖夜が好きだったみたいだしね」
「俺は…」
「聖夜はどうしたいの?」
どうしたい?そんなのは決まってる…。この世界に転生する前からずっと…
「俺は…春が好きなんだ…」
「……えっ?」
「俺は可愛春が好きなんだ。ずっと…」
言うつもりなんてなかったのに…。ホントどうしてこうなったんだよ…。
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