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第三十八話
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「ねぇねぇ、コレなんかどう?」
「普段使えるのもいい感じですね?」
「でしょっ?こっちにはこんなのもあるし、コレなんか結構流行ってるわよ?」
「こういうのが今は流行ってるのか…なるほど…流石は庵先輩。頼りになりますね」
「そ、そう?じゃんじゃん私を頼っていいわよ?聖夜君に頼られるのも嬉しいしね?」
「はい、頼りにさせてもらいますね」
うん。庵先輩に付き合って貰って本当に良かった。俺は流行りに鈍いからこんなのが今は流行ってるなんて全くもって知らなかった。
その為に本当に庵先輩が付き添ってくれた事がありがたい。 ちなみにだが今流行っているのはキモカワって感じのこの世界オリジナルのキャラクターの商品。俺にはどこがいいのかはサッパリ分からないが流行には乗っておくべきだろうと言うことで普段使える物を何個かチョイス。
そして何件か別の店に足を運びそこで良いなと思うものが見つかったのでそれも購入。
「庵先輩、最後にあそこに良いですか?」
「うん。勿論」
付き添って貰ったお礼と言ってはなんだけど、俺達はとあるファーストフード店に入る事にした。そして席に着いて商品を注文した後、先輩に改めてお礼を伝える事にした。
「庵先輩、今日は本当に助かりました。こうやって付き添って貰えたお陰で良い買い物も出来ましたし、本当にありがとうございました」
「も、もぅ…お礼を言うのはこっちの方だよ?また助けて貰ったんだから…。こちらこそ改めて本当にありがとうございました」
「じゃあ、お互いに助かって良かったということで…」
「私は殆ど何もしてないからね?だからまた貸しにしておいてよ?それでまた私にお礼をさせてね?」
「いやいや…借りなんてとんでもない。今日は本当に助かったんですから」
「それじゃあ私の気が済まないんだってば…それとも…この後…借りを返した方がいいかしら?」
「えっ?」
「聖夜君が望むなら…身体で…か、返すわよ?」
少しうつ向き上目遣いでそんな事を言われると動揺してしまうわっ!?
「な、何を言って!?」
ほら、噛んでしまったじゃないか!?
「ぷっ…」
俺のそんな姿を見て先輩が笑い出す。
「…もしかしてからかいました?」
「ふふっ…さぁ…どう思う?」
どうやらからかわれたみたいだ。こういうところは流石は歳上の先輩と言った感じだろうか。
「…あっ…コレは、今日のお礼です」
後輩をからかう先輩の独壇場と言った感じの空気感を変える為に俺は鞄の中から物を取り出し先輩へと差し出す。
「えっ!?えっと…コレは?」
「今日は本当に助かったんでそのお礼です。普段使える物なので使ってやってもらえると嬉しいですね」
「そ、そんな受け取れな…」
先輩ならそう言うだろうと思い、言葉を被せる。
「あっ、受け取ってもらえないと困りますよ?それは先輩の為に買った物ですから。庵先輩も好きなんでしょっ?あのキャラ」
「っ!?」
うん。どうやら先輩も好きみたいで良かった。
「もぅ~ どんどん貸しが増えるじゃない」
「俺はそう思っていませんので」
「…ありがとう。あ、開けてみてもいい?」
「はい」
まあ、中身はキモカワキャラのイラストが入ったシャーペン等の文具セットだ。ちょうど先輩が、それを見ていたからそれにした訳だけど…
「こ、これ…(今度買おうかなと思ってた…)」
「先輩が、それを見ていたのでそれにしましたけど気に入ってもらえました?」
「そんなの…気に入るに決まってるじゃない…。特に大切にするからね?」
「気に入って貰えて良かったですよ」
「ホントそういうとこ…そういうとこだからね?」
「どういう事ですっ!?」
「そういうとこを…私は…」
あれ…こちらを見る先輩の表情が心なしか瞳は潤んで頬は赤く染まっている様にも見える。
「聖夜君…あのね…私は…あなたが…」
この感じ…なんだかこの間も味わった様な…
「お待たせしました。ご注文の品です」
店員さんが先輩の言わんとした事を遮る様な形になる感じで注文した商品を持ってきた。ははは…。まさか…告白じゃあないよな?それは自惚れが過ぎるか…。先輩にそんな風に想われる要素なんて…ないよな?
「ご注文は以上ですね。それと、聖夜君…」
「「…えっ?」」
店員さんが不意に俺の名前を呼んだ。その事に俺と庵先輩の聞き間違い?と、でも言うような声が重なってしまう。2人して店員さんに視線を向けると、
「ボクは…聖夜君があの時から好きだよ」
「…はっ?」
俺は多分…物凄くマヌケな顔をしている。いや、誰だってこうなるだろ?突然店の店員さんに告白されたんだから…
「はっ!?はぁぁぁーっ!?何言ってるのあなたっ!?今、私が聖夜君に告白する所だったでしょっ!?」
告白?庵先輩は告白って言わなかったかっ!?
「はい。そう思ったからボクが先に告白したよ?何か問題が?」
「問題だらけよ!?えっ、私どうすればいいのっ!?何かさっき口走った様な気もするし!?」
え~と…俺の聞き間違いでなければ現在進行形で口走ってますね、先輩…。き、聞き間違いじゃあないんだな…。
「うん。告白する所って先輩は言いましたよ?だからこそボクも言ったんだけど?」
「…ふぇっ!?えっ!?はぁっ!?だ、だったら台無しじゃないっ!?ど、どうしてくれるのっ私の告白っ!?」
「どうもしないけど?」
「せ、責任取りなさいよっ!?こんな風に聖夜君に好きだと言うつもりなかったのにっ!?」
「ガッツリ言ってるから良いのではと、ボクは思うけど?」
「……ふぁっ!?」
えっ…え~と…こういうの…阿鼻叫喚って言うんだっけ?どうしてこうなったんだろうな?
「普段使えるのもいい感じですね?」
「でしょっ?こっちにはこんなのもあるし、コレなんか結構流行ってるわよ?」
「こういうのが今は流行ってるのか…なるほど…流石は庵先輩。頼りになりますね」
「そ、そう?じゃんじゃん私を頼っていいわよ?聖夜君に頼られるのも嬉しいしね?」
「はい、頼りにさせてもらいますね」
うん。庵先輩に付き合って貰って本当に良かった。俺は流行りに鈍いからこんなのが今は流行ってるなんて全くもって知らなかった。
その為に本当に庵先輩が付き添ってくれた事がありがたい。 ちなみにだが今流行っているのはキモカワって感じのこの世界オリジナルのキャラクターの商品。俺にはどこがいいのかはサッパリ分からないが流行には乗っておくべきだろうと言うことで普段使える物を何個かチョイス。
そして何件か別の店に足を運びそこで良いなと思うものが見つかったのでそれも購入。
「庵先輩、最後にあそこに良いですか?」
「うん。勿論」
付き添って貰ったお礼と言ってはなんだけど、俺達はとあるファーストフード店に入る事にした。そして席に着いて商品を注文した後、先輩に改めてお礼を伝える事にした。
「庵先輩、今日は本当に助かりました。こうやって付き添って貰えたお陰で良い買い物も出来ましたし、本当にありがとうございました」
「も、もぅ…お礼を言うのはこっちの方だよ?また助けて貰ったんだから…。こちらこそ改めて本当にありがとうございました」
「じゃあ、お互いに助かって良かったということで…」
「私は殆ど何もしてないからね?だからまた貸しにしておいてよ?それでまた私にお礼をさせてね?」
「いやいや…借りなんてとんでもない。今日は本当に助かったんですから」
「それじゃあ私の気が済まないんだってば…それとも…この後…借りを返した方がいいかしら?」
「えっ?」
「聖夜君が望むなら…身体で…か、返すわよ?」
少しうつ向き上目遣いでそんな事を言われると動揺してしまうわっ!?
「な、何を言って!?」
ほら、噛んでしまったじゃないか!?
「ぷっ…」
俺のそんな姿を見て先輩が笑い出す。
「…もしかしてからかいました?」
「ふふっ…さぁ…どう思う?」
どうやらからかわれたみたいだ。こういうところは流石は歳上の先輩と言った感じだろうか。
「…あっ…コレは、今日のお礼です」
後輩をからかう先輩の独壇場と言った感じの空気感を変える為に俺は鞄の中から物を取り出し先輩へと差し出す。
「えっ!?えっと…コレは?」
「今日は本当に助かったんでそのお礼です。普段使える物なので使ってやってもらえると嬉しいですね」
「そ、そんな受け取れな…」
先輩ならそう言うだろうと思い、言葉を被せる。
「あっ、受け取ってもらえないと困りますよ?それは先輩の為に買った物ですから。庵先輩も好きなんでしょっ?あのキャラ」
「っ!?」
うん。どうやら先輩も好きみたいで良かった。
「もぅ~ どんどん貸しが増えるじゃない」
「俺はそう思っていませんので」
「…ありがとう。あ、開けてみてもいい?」
「はい」
まあ、中身はキモカワキャラのイラストが入ったシャーペン等の文具セットだ。ちょうど先輩が、それを見ていたからそれにした訳だけど…
「こ、これ…(今度買おうかなと思ってた…)」
「先輩が、それを見ていたのでそれにしましたけど気に入ってもらえました?」
「そんなの…気に入るに決まってるじゃない…。特に大切にするからね?」
「気に入って貰えて良かったですよ」
「ホントそういうとこ…そういうとこだからね?」
「どういう事ですっ!?」
「そういうとこを…私は…」
あれ…こちらを見る先輩の表情が心なしか瞳は潤んで頬は赤く染まっている様にも見える。
「聖夜君…あのね…私は…あなたが…」
この感じ…なんだかこの間も味わった様な…
「お待たせしました。ご注文の品です」
店員さんが先輩の言わんとした事を遮る様な形になる感じで注文した商品を持ってきた。ははは…。まさか…告白じゃあないよな?それは自惚れが過ぎるか…。先輩にそんな風に想われる要素なんて…ないよな?
「ご注文は以上ですね。それと、聖夜君…」
「「…えっ?」」
店員さんが不意に俺の名前を呼んだ。その事に俺と庵先輩の聞き間違い?と、でも言うような声が重なってしまう。2人して店員さんに視線を向けると、
「ボクは…聖夜君があの時から好きだよ」
「…はっ?」
俺は多分…物凄くマヌケな顔をしている。いや、誰だってこうなるだろ?突然店の店員さんに告白されたんだから…
「はっ!?はぁぁぁーっ!?何言ってるのあなたっ!?今、私が聖夜君に告白する所だったでしょっ!?」
告白?庵先輩は告白って言わなかったかっ!?
「はい。そう思ったからボクが先に告白したよ?何か問題が?」
「問題だらけよ!?えっ、私どうすればいいのっ!?何かさっき口走った様な気もするし!?」
え~と…俺の聞き間違いでなければ現在進行形で口走ってますね、先輩…。き、聞き間違いじゃあないんだな…。
「うん。告白する所って先輩は言いましたよ?だからこそボクも言ったんだけど?」
「…ふぇっ!?えっ!?はぁっ!?だ、だったら台無しじゃないっ!?ど、どうしてくれるのっ私の告白っ!?」
「どうもしないけど?」
「せ、責任取りなさいよっ!?こんな風に聖夜君に好きだと言うつもりなかったのにっ!?」
「ガッツリ言ってるから良いのではと、ボクは思うけど?」
「……ふぁっ!?」
えっ…え~と…こういうの…阿鼻叫喚って言うんだっけ?どうしてこうなったんだろうな?
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