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第十一話
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「ほらほらっ!聖夜、次!次行くよ!」
「ちょっ!?早いって…姉さん」
「時間は有限なんだからね!」
俺は今遊園地に来ている…。そして姉さんに手を引かれ次のアトラクションへと向かう所…。これって…デート…だよな?
***
こうなったのには勿論理由がある。元々俺達は四人で遊園地に来たんだ…。
俺と姉さん、そして姉さんの友達の順子さんと田嶋君。事の始まりは田嶋君に女の子を紹介してくれと言われたから。
─で、結伊や歩美に頼んだんだけど、良い返事は貰えなかった。それで困ってた俺に姉さんが友達に声を掛けてくれる事になったんだ。それで休日を利用して遊園地で待ち合わせ。2人は会ってすぐに意気投合したってわけ…。
そこまでは良かったんだけど、その後は俺達はそっちのけでイチャイチャしだしたんだ…。会って間もないのに!?これが若さなのだろうか!?
まあ、そこからはお互いに別行動になってこうして姉さんとデート?になったんだけど…。本当に楽しい…。まるで恋人の関係の様に手を繋ぎ、姉さんとの時間を過ごす。
「聖夜これ!」
「聖夜これ似合う?」
「聖夜これに乗ろっ!」
「これ美味しいね?」
「聖夜!」
聖夜聖夜聖夜と、俺の頭の中は姉さんが俺の名を呼ぶ声が繰り返しリピート放送されている…。こんなの幸せ過ぎるわ!!!
そして恋人で来る遊園地の締めくくりと言えば観覧車だろう?まさに今、俺達は恋人の様に観覧車に一緒に乗っている。本当に今日1日だけで普段見れない姉さんの表情をいっぱい見れた。幸せしかないといえるだろう…。そしてそれは俺の脳内フォルダーにしっかり保存しておいた…。当たり前だよな?
「ねぇ…聖夜」
「どうしたの姉さん?」
「…順子達うまくいって良かったよね?」
「…だね」
そこは本当に安心した。田嶋君も電話で何度か他愛ない話をしただけだけど悪い人間じゃあないしね…。
「…そういえばね」
「ん?」
少し姉さんの表情が変わった?
「聖夜が…家を出ようとしたって…母さんに聞いた…」
「…そうか」
「…何で?」
「母さんから聞いたんじゃあないの?」
「聞いたよ…自立したいからって…」
「もう高校生だから少し自分の事を考えてみただけだよ?」
「…ホントに?」
「ホントだよ…」
動揺せずに表情にも出さずに答えられたよな?変に心配させたくないし…姉さんの事好きだから辛いとか死んでも言えないしな…。
「…分かった…。何かあったらすぐにお姉ちゃんに言うんだよ?」
「…そんなに子供じゃあないんだけど…でも、ありがとうね、姉さん…」
「ううん…あっ…ほら…海が綺麗だよ、あれっ見て?」
「…ホント綺麗だね…」
俺は景色なんかよりも姉さんの横顔に見惚れしまった…。そして姉さんの方が綺麗だよって言いたいのをぐっと我慢してから姉さんが指を指した場所に視線を向けた。遠くに見える海は太陽の光が反射していて…姉さんの言う通りに綺麗に見えたんだ…。
「ちょっ!?早いって…姉さん」
「時間は有限なんだからね!」
俺は今遊園地に来ている…。そして姉さんに手を引かれ次のアトラクションへと向かう所…。これって…デート…だよな?
***
こうなったのには勿論理由がある。元々俺達は四人で遊園地に来たんだ…。
俺と姉さん、そして姉さんの友達の順子さんと田嶋君。事の始まりは田嶋君に女の子を紹介してくれと言われたから。
─で、結伊や歩美に頼んだんだけど、良い返事は貰えなかった。それで困ってた俺に姉さんが友達に声を掛けてくれる事になったんだ。それで休日を利用して遊園地で待ち合わせ。2人は会ってすぐに意気投合したってわけ…。
そこまでは良かったんだけど、その後は俺達はそっちのけでイチャイチャしだしたんだ…。会って間もないのに!?これが若さなのだろうか!?
まあ、そこからはお互いに別行動になってこうして姉さんとデート?になったんだけど…。本当に楽しい…。まるで恋人の関係の様に手を繋ぎ、姉さんとの時間を過ごす。
「聖夜これ!」
「聖夜これ似合う?」
「聖夜これに乗ろっ!」
「これ美味しいね?」
「聖夜!」
聖夜聖夜聖夜と、俺の頭の中は姉さんが俺の名を呼ぶ声が繰り返しリピート放送されている…。こんなの幸せ過ぎるわ!!!
そして恋人で来る遊園地の締めくくりと言えば観覧車だろう?まさに今、俺達は恋人の様に観覧車に一緒に乗っている。本当に今日1日だけで普段見れない姉さんの表情をいっぱい見れた。幸せしかないといえるだろう…。そしてそれは俺の脳内フォルダーにしっかり保存しておいた…。当たり前だよな?
「ねぇ…聖夜」
「どうしたの姉さん?」
「…順子達うまくいって良かったよね?」
「…だね」
そこは本当に安心した。田嶋君も電話で何度か他愛ない話をしただけだけど悪い人間じゃあないしね…。
「…そういえばね」
「ん?」
少し姉さんの表情が変わった?
「聖夜が…家を出ようとしたって…母さんに聞いた…」
「…そうか」
「…何で?」
「母さんから聞いたんじゃあないの?」
「聞いたよ…自立したいからって…」
「もう高校生だから少し自分の事を考えてみただけだよ?」
「…ホントに?」
「ホントだよ…」
動揺せずに表情にも出さずに答えられたよな?変に心配させたくないし…姉さんの事好きだから辛いとか死んでも言えないしな…。
「…分かった…。何かあったらすぐにお姉ちゃんに言うんだよ?」
「…そんなに子供じゃあないんだけど…でも、ありがとうね、姉さん…」
「ううん…あっ…ほら…海が綺麗だよ、あれっ見て?」
「…ホント綺麗だね…」
俺は景色なんかよりも姉さんの横顔に見惚れしまった…。そして姉さんの方が綺麗だよって言いたいのをぐっと我慢してから姉さんが指を指した場所に視線を向けた。遠くに見える海は太陽の光が反射していて…姉さんの言う通りに綺麗に見えたんだ…。
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