悪役貴族に転生した俺は悪逆非道の限りを尽くす

第四部

最期の１人

ドスッ！

心臓を刺す鈍い音。血が吹き出し四肢を失った男の最期。俺を殺した奴の１人。コイツは１人暮らしで家族もいなかった。なので四肢を斬り落とし痛みだけを与え続けた。薄切りのハムみたいに腕から切り刻んでそして最期に心臓を一突き。突き刺した剣を抜き取り付いた血を振るう。

ここまで来た。残りは最期の１人。加島英かしまひで。グループのリーダー。俺はその場を後にして、加島の元へと向かった。向かった先は町にある昔からある一軒のゲームセンター。ゲームセンターの中はUFOキャッチャーやプリクラやゲームの音が鳴り響いている。

麻雀のゲームが並ぶ列、一台の麻雀ゲームに奴は、加島は座っていた。今もコイツはここに通い詰めみたいだな。ゲームが終わるのを待ち、終えると同時に後をつける。加島は街中から暫く歩くと住宅街にある一軒の二階建ての家に入って行く。俺は気配を探る。家の中には加島ともう１人誰かいるみたいだ。加島は二階に上がるとそのもう１人の元へと向かったみたいだな。俺は何処か鍵が掛かっていない所が無いか確認する。

確認してみたが全て鍵がご丁寧に掛けられており雨戸があるところは全て雨戸が閉まっていた。仕方なくお風呂と思われる場所の少し大きな窓の鍵がある場所近くを闇の炎で溶かし鍵を開け中へと侵入。風呂場を抜けリビングと思われる場所から悪臭。

(何だ…この臭いは。何の臭いなんだ？)

リビングのドアを開け中の様子を伺うとそこには2つの死体。見た目からおそらく加島の父と母なのだろう。奴が殺したのか？ならもう１つの気配は誰だ？気配を消し二階へと向かう。

声が聞こえてくる。

「……ち…ゃん…お願…い……あっ！…」

何と言ってる？少しずつ奴の元へと近付く度声がハッキリと聞こえてきた。

「お兄ちゃんお願いだから…アッ！私達アッ！…兄妹なのにぃ…んあっ…！」
「黙ってろ！お前も殺すぞ！もうすぐ逝きそうなんだから黙ってろ！はぁはぁ！」

加島の奴が父親と母親を殺したのは間違いない。そのうえで妹を犯してやがる。相当奴は狂ってやがるな。何があった？奴が妹を犯している部屋のドアを蹴破ると同時に空間を形成。そして２人の動きを魔法の鎖で捕縛した。