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第一部

悪魔アマイモン

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「……あの~御主人様?何か言って貰わないと寂しいのですが…もしかしてしくしくしくシクラメンは面白く無かったですか?」

「………」

「それとも余りにもアマイモンちゃんが可愛すぎて声が出ない?ね、ね、ね、そうなの?そうなの?そうなのかな?」

「………」

「プププッ…可愛すぎるって罪よね!」

「おい…」

「あ、はい、ようやく、ようやく声を出せたわね御主人様~!」

「チェンジだ!」

「イヤイヤイヤ~、チェンジなんて無いから!仮に出来たとしてもチェンジなんてしてあげないんだからね!」

 俺は素早く部屋の窓を開け弓矢をアイテムボックスから取り出す。時折ポーズをつけ何かしらの言葉を喋っている幼女のシッポを矢に
きつく結びつける。痛いとか言っているが気にしない!そして窓から大空に目掛けて射出!

「うぉ~い!御主人様~~~~~~」

「跳べ!永遠に…」


***

 何ださっきの物体は?夢か?間違って召喚してしまったのか?俺が求めるイケメン執事悪魔はどこだ?

 何かの間違いか失敗だったのだろう…間違い無い。俺はありったけの魔力を悪魔の剣に注ぐ!刀身が妖しく紫に光出す!

(成る程。先程とは光の色が違う!ありったけの魔力を込めないといけなかったんだ!)

「来い。悪魔よ、俺の元に!」

 目の前の床には魔法陣と霧が出現。先程よりも霧が深い。大きな光が魔法陣から噴出、同時に霧が霧散。俺は目を凝らす!先程よりも影は大きい!光が収まる。

「はい、再び呼ばれて飛び出てパンパカパーン!上級悪魔の~アマイモンちゃんです~!今度こそ宜しくです!御主人様!」

(…どうすればいい?どうすればこの未曾有の危機を乗り越えられる?殺るか?)

剣を握る手に力を込める!

「お~い!まさか私を殺るつもりですか?ちょっと待って下さい!お願いですからその殺気を引っ込めて!!!」

「1つ聞きたい」

「何なりとお答え致します」

「悪魔の剣から召喚出来るのは貴様だけなのか?」

「当たり前っす!その剣は別名アマイモンブレード。つまり私を召喚出来る唯一無二の専用の剣っす!」

 俺は頭痛がしてきたのでコメカミに手を添える。(もしかして商人を殺した弊害か?それともゲームの内容が俺というイレギュラーの存在で変わって来ているのか?要検証だな)

 気を取り直すしかないか。姿はこんなでも出来る事は攻略動画と一緒の筈…悪魔だしな。

「おい、貴様!」

「あっ、自分の事は貴様では無くアマイモンと呼んで下さい!」

「くっ、いちいち癇に障る奴だ。殺すぞ!」

「ヒィィィ、すいませんすいません。何なりとご命令下さい」

「チッ…貴様は俺の傍らで戦闘を行えるという認識で間違い無いな?」

「いえ、戦闘は無理です。戦えません」

「アアッ!」

「すいませんすいません。自分は非戦闘員です」

「…………………」

「あの~黙られると非常に怖いのですが」

「本当に戦えないのか?」

「はいっす!」

 想定外過ぎる。想定の遥か彼方をこの悪魔はいきやがる…

「よし。分かった。貴様は俺の為に何が出来る?」

はいっす!御主人様の為に感度を上げる事が出来ます」

(魔力の感度を上げれるという事は魔力操作がスムーズに出来るという事か?サポートとしては優秀かもしれない!)

「どの位スムーズに上げれる?」

「如何様にも!御主人様のお好きな様に上げる事が可能で御座います」

「よし。確認したい。俺に掛けてみよ!」

「…御主人様は男ですよね?」

「何か問題が?」

「女性専用になっております」

「…何っ?」

「ヒィィー、殺気を出さないで下さい。」

「…魔力の感度に男と女の性別の違いがもしかしてあるのか?」

「そんなものはねぇっす!…だからすぐに剣を振りかぶろうとしないで下さい!…まじで!私が上げれるのは女の性感帯を自由に上げれるという事っす!」

「…よく男が読む薄い本で出てくるあの女の性感帯を自由自在に操り、感度を上げて感じやすくさせるという伝説のアレか?」

「御主人様が言われる薄い本が何か分かりませんが内容は合ってるッス!」

「そうか……他には?」

「1度召喚して頂いているのでアマイモンと名前を呼んで頂くだけで何時でも召喚可能になっております」

「………他に、は?」

「ありません!」

「貴様を剣に戻すには?」

「あっ、それは戻れと言って頂ければ!でも久しぶりの現世なのでもう少し「戻れ」



…………フゥー、何か今日は疲れた…な…
これは天使の剣で天使を召喚するのは当分先送りにしようかな!何か嫌な予感するしな。うん。そうしよう!


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