132 / 140
番外編
出生の秘密
しおりを挟む
ティータイム…もといティアタイムを存分に満喫したある日の事だ。王城の自室に戻ると母さんが一人ちょこんと椅子に腰掛けていた…。
「エル…遅くまで御苦労様」
「ありがとう母さん」
「さあ、こっちへ来て母さんを抱きしめて?」
どうにも母さんと関係を持ってしまってからは気まずいというか照れるというか…母さんとの間に子供も居るんだけど…。まあ、何とも言えない気恥ずかしさがあるんだ。愛してもいるのは間違いないんだけどね。
まあ、そんな感じで母さんが座っている場所の反対側に机を挟んで座る。
「さて…私のエル…」
「え~と…何?」
「そろそろ聞きたいんでしょっ?どうして私が男性と関係を持ってないのに…妊娠したかと言う事を…」
母さんが真面目な顔つきになり、少し考え込んだ感じでゆっくりと口を開く…。俺は生まれた時の記憶があるから母さんから生まれた事は間違いない…。母さんから母乳をもらって育ったしね。母さんからは父親についての話も聞かなかったし、ミーニャ達からも聞いた事はない。ただ …男嫌いということだけは聞いた事があるんだ。
「…母さんが…話してくれるなら…」
「いつかは…話そうとは思っていたのよ? 別にいつまでも隠しておく事でもないしね…。エルももう成人したわけだし、女性とも関係を持ったわけだし…子供もいるし…いい頃合いかも知れないわね…」
結構難しい話になるのか?母さんはさっき…ハッキリと男性と関係を持っていないと言った…。じゃあ…どうやって…
「私は…男の人が嫌いだったのよ」
「ミーニャから聞いた事あるよ」
意外だろ?母さんが男嫌いだったなんて…。俺もこうして聞くまで半信半疑でもあった。
「ほらっ…若気の至りって奴? 今の世の中は男性が少なくて…特別扱いというか…とにかく私はそういうのが許せなかったというか…」
「あ~ 確かにね…」
まあ、実際男性というだけで優遇されるのはこういう世界ならではだよな…。だからこそ…あのデイルと言う男も短期間で王に迄なり詰めたんだから…
「でも…貴族だし…跡取りとかそういう話も出るじゃない?男性は嫌いだったけどこう見えて母さんは意外と数少ない男性にモテたのよ?陛下からもお声掛けあったんだから!」
「母さん…綺麗だしね」
陛下が声掛けしてるとは思っていなかったけど…
「も、もう~ エルったら…話が終わったら布団の中で体を使っていっぱい話しましょうね?」
「母さん…雰囲気が台無しなんだけどっ!?」
「まあ、とにかくそんな時に…父が…あなたのおじいちゃんにあたる人ね…」
「おじいちゃん?」
「そうなの…父がある人を連れてきたの…その人は父よりも歳をとっていて…外見で言うなら今の陛下みたいな感じね。そしてその人はこう言ったの…男性と関係を持たなくても妊娠出来ると…」
まさか…その高齢の人が言ったのは…人工授精の事か?いや…でも…
「始め…私は半信半疑だったわ…そうでしょっ?突然誰かも分からない、歳を召してるとはいえ男嫌いの私に父は男性を連れてきたのだから…」
デイルみたいに…その手に詳しい人がこの世界に転生していたとしたらあり得るのか…
「後から知ったんだけど…その時…既に父は病を患っていてね…」
「そうなんだね…」
「まあ、とにかく…最終的にはそれを信じる事にした私は… と、いうわけなのよ」
「いやいや、母さん!? そこが大事なんだけどっ!?」
「いや、だって、詳しい事はわかんないわよっ!しゅうしゃき?なんかそういうのに細い細い…針金?―みたいなものがついてて…とにかく、その容器には男性の精子が入っていると聞いたの!」
しゅうしゃき……注射器の事か!そしてその注射器の先に管みたいな物が付いてるという事なら…やっぱり人工授精だ…。精子を子宮に直接そこから放ったという事だよな…。前世でネットで見た事がある…。 でも…それは…確実では無かったような?確か…妊娠しやすくなる方法じゃあなかったかな?その謎の人は妊娠すると分かってたのか?
「…母さん」
「な~に?」
「その人は?」
「…それが…分からないわ。私が会ったのは…その時のその一回だけだから…」
んっ…?もしかして…
「母さん」
「何かしら?」
「もしかしてあの地下にあった書物は」
「ええ…たぶんだけど…お父様とその人が残していたものだと思うわ」
やっぱりか…。書物にはそれの事も書かれていたからな。
「ありがとう母さん…話してくれて…」
「話さないといけない事だったしね…」
「―で、母さんは何故脱いでるの?」
「えっ?」
「えっ? じゃないんだけどっ!?」
「ほら、今からエルと愛を語り合うしっ?」
「男嫌いじゃあなかったの!?」
「エルは特別♡ それに…エルの逞しい男で分からさせられたゃったから♡テヘッ♪」
「はあ…じゃあ…今日もマリアを分からせるね?」
「うん…エル♡」
と、いう事はその人が俺の前世での父さんだったんだな…。もしかしたら神様に父さんは会っていて…それで…俺の事を…まあ…憶測ではあるけど…そんな感じだろうな…。あの世で会える時がきたら…親孝行したいものだな。その時は全ての記憶をもっているといいな…。
「エル!?早く早くっ!」
「ごめんごめん…じゃあ…マリア」
「あん♡」
「エル…遅くまで御苦労様」
「ありがとう母さん」
「さあ、こっちへ来て母さんを抱きしめて?」
どうにも母さんと関係を持ってしまってからは気まずいというか照れるというか…母さんとの間に子供も居るんだけど…。まあ、何とも言えない気恥ずかしさがあるんだ。愛してもいるのは間違いないんだけどね。
まあ、そんな感じで母さんが座っている場所の反対側に机を挟んで座る。
「さて…私のエル…」
「え~と…何?」
「そろそろ聞きたいんでしょっ?どうして私が男性と関係を持ってないのに…妊娠したかと言う事を…」
母さんが真面目な顔つきになり、少し考え込んだ感じでゆっくりと口を開く…。俺は生まれた時の記憶があるから母さんから生まれた事は間違いない…。母さんから母乳をもらって育ったしね。母さんからは父親についての話も聞かなかったし、ミーニャ達からも聞いた事はない。ただ …男嫌いということだけは聞いた事があるんだ。
「…母さんが…話してくれるなら…」
「いつかは…話そうとは思っていたのよ? 別にいつまでも隠しておく事でもないしね…。エルももう成人したわけだし、女性とも関係を持ったわけだし…子供もいるし…いい頃合いかも知れないわね…」
結構難しい話になるのか?母さんはさっき…ハッキリと男性と関係を持っていないと言った…。じゃあ…どうやって…
「私は…男の人が嫌いだったのよ」
「ミーニャから聞いた事あるよ」
意外だろ?母さんが男嫌いだったなんて…。俺もこうして聞くまで半信半疑でもあった。
「ほらっ…若気の至りって奴? 今の世の中は男性が少なくて…特別扱いというか…とにかく私はそういうのが許せなかったというか…」
「あ~ 確かにね…」
まあ、実際男性というだけで優遇されるのはこういう世界ならではだよな…。だからこそ…あのデイルと言う男も短期間で王に迄なり詰めたんだから…
「でも…貴族だし…跡取りとかそういう話も出るじゃない?男性は嫌いだったけどこう見えて母さんは意外と数少ない男性にモテたのよ?陛下からもお声掛けあったんだから!」
「母さん…綺麗だしね」
陛下が声掛けしてるとは思っていなかったけど…
「も、もう~ エルったら…話が終わったら布団の中で体を使っていっぱい話しましょうね?」
「母さん…雰囲気が台無しなんだけどっ!?」
「まあ、とにかくそんな時に…父が…あなたのおじいちゃんにあたる人ね…」
「おじいちゃん?」
「そうなの…父がある人を連れてきたの…その人は父よりも歳をとっていて…外見で言うなら今の陛下みたいな感じね。そしてその人はこう言ったの…男性と関係を持たなくても妊娠出来ると…」
まさか…その高齢の人が言ったのは…人工授精の事か?いや…でも…
「始め…私は半信半疑だったわ…そうでしょっ?突然誰かも分からない、歳を召してるとはいえ男嫌いの私に父は男性を連れてきたのだから…」
デイルみたいに…その手に詳しい人がこの世界に転生していたとしたらあり得るのか…
「後から知ったんだけど…その時…既に父は病を患っていてね…」
「そうなんだね…」
「まあ、とにかく…最終的にはそれを信じる事にした私は… と、いうわけなのよ」
「いやいや、母さん!? そこが大事なんだけどっ!?」
「いや、だって、詳しい事はわかんないわよっ!しゅうしゃき?なんかそういうのに細い細い…針金?―みたいなものがついてて…とにかく、その容器には男性の精子が入っていると聞いたの!」
しゅうしゃき……注射器の事か!そしてその注射器の先に管みたいな物が付いてるという事なら…やっぱり人工授精だ…。精子を子宮に直接そこから放ったという事だよな…。前世でネットで見た事がある…。 でも…それは…確実では無かったような?確か…妊娠しやすくなる方法じゃあなかったかな?その謎の人は妊娠すると分かってたのか?
「…母さん」
「な~に?」
「その人は?」
「…それが…分からないわ。私が会ったのは…その時のその一回だけだから…」
んっ…?もしかして…
「母さん」
「何かしら?」
「もしかしてあの地下にあった書物は」
「ええ…たぶんだけど…お父様とその人が残していたものだと思うわ」
やっぱりか…。書物にはそれの事も書かれていたからな。
「ありがとう母さん…話してくれて…」
「話さないといけない事だったしね…」
「―で、母さんは何故脱いでるの?」
「えっ?」
「えっ? じゃないんだけどっ!?」
「ほら、今からエルと愛を語り合うしっ?」
「男嫌いじゃあなかったの!?」
「エルは特別♡ それに…エルの逞しい男で分からさせられたゃったから♡テヘッ♪」
「はあ…じゃあ…今日もマリアを分からせるね?」
「うん…エル♡」
と、いう事はその人が俺の前世での父さんだったんだな…。もしかしたら神様に父さんは会っていて…それで…俺の事を…まあ…憶測ではあるけど…そんな感じだろうな…。あの世で会える時がきたら…親孝行したいものだな。その時は全ての記憶をもっているといいな…。
「エル!?早く早くっ!」
「ごめんごめん…じゃあ…マリア」
「あん♡」
111
お気に入りに追加
1,605
あなたにおすすめの小説

成長率マシマシスキルを選んだら無職判定されて追放されました。~スキルマニアに助けられましたが染まらないようにしたいと思います~
m-kawa
ファンタジー
第5回集英社Web小説大賞、奨励賞受賞。書籍化します。
書籍化に伴い、この作品はアルファポリスから削除予定となりますので、あしからずご承知おきください。
【第七部開始】
召喚魔法陣から逃げようとした主人公は、逃げ遅れたせいで召喚に遅刻してしまう。だが他のクラスメイトと違って任意のスキルを選べるようになっていた。しかし選んだ成長率マシマシスキルは自分の得意なものが現れないスキルだったのか、召喚先の国で無職判定をされて追い出されてしまう。
一方で微妙な職業が出てしまい、肩身の狭い思いをしていたヒロインも追い出される主人公の後を追って飛び出してしまった。
だがしかし、追い出された先は平民が住まう街などではなく、危険な魔物が住まう森の中だった!
突如始まったサバイバルに、成長率マシマシスキルは果たして役に立つのか!
魔物に襲われた主人公の運命やいかに!
※小説家になろう様とカクヨム様にも投稿しています。
※カクヨムにて先行公開中
男が少ない世界に転生して
美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです!
旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします!
交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
異世界でスローライフを満喫する為に
美鈴
ファンタジー
ホットランキング一位本当にありがとうございます!
【※毎日18時更新中】
タイトル通り異世界に行った主人公が異世界でスローライフを満喫…。出来たらいいなというお話です!
※カクヨム様にも投稿しております
※イラストはAIアートイラストを使用
転生したら男女逆転世界
美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。
※カクヨム様にも掲載しております

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる