121 / 140
第五章
戦いが終わり
しおりを挟む
戦いが終わり、ようやく一息…。
「ティア…本当に無事で良かった」
「エルのお陰だよ? ありがとう…エル」
銃を作って…銃を使う練習をしておいて本当に良かったと思う。人には二度と使いたくはないけどね…。
「でもね、エル」
「うん?」
「な・ん・で・っ!エルがここに居るのかしら?」
「そ、それは…俺の大切な人達が心配で」
「…もう…そんな風に言われたら怒れないじゃない…でも…二度と危ない事はしないで?」
「それはティア達にも言えるんだけどね?とにかくみんな無事で良かったよ」
俺の姿を視界に入れた、俺の大切な人達がこちらへと駆け寄って来た…。真っ先に駆け寄って飛び込んで来たのは…
「エル~~~~~ぅぅぅ!」
ど~~~ん!
「がふっ…母さん…勢いつけすぎっ…」
「そんな事よりも…何故黙ってついて来たのかしら?私は待ってて言ったわよね?」
プリプリ―っと、母さんが怒ってらっしゃる…
「それは…ごめん…母さん。でも俺は母さんを始めとしたみんなが心配で…」
母さんから目を背けると顔をぐっと掴まれ、引き寄せられ…
「んっ…」
「んむっ!?」
「「「「「「「「ああっ!?」」」」」」」」
重なっていた唇が離れていく…。
「…母さん?」
ジト目で母さんを見るも母さんにはどうやら効果がないみたい。
「母さんは頑張ったんだから一番にエルの唇を奪ってもいいんだも~ん♪美味しかったわよ、エル?」
美味しかったわよ、じゃあないんだけどね?とにかくみんなと抱擁して、一人一人唇を重ねていく…。最後はミーニャだ。事の顛末を詳しく聞いた…。ミーニャはデーヴァ国のお姫様でデーヴァ国をデイルが率いてこの戦いを始めた事。そして…実の母親と戦った事も…。
「ミーニャ…」
「エル様…」
「何て言えばいいのか…」
「…私は大丈夫ですよ?お母様からも幸せになるようにと…最期に御言葉を頂きましたし…それに、私達からしたらあの男は最低のクズでしたが…お母様からしたらあの男は…お母様の全てを捧げた男だったのですから…」
「…そうなんだね」
確かに…恋とはそういうものだよな…。好きになるというのはその人だけの大切な気持ちだ…。他人から、あの人のどこがいいの?あの人ダサくない?とか言われてもその人にしか分からない気持ちなのだから…。
♢
そして…投降した敵兵からクララさんの事を聞いて俺達は地下牢へと向かった。クララ宰相はかなり体が弱っていたものの命には別状はなかった。
そして…そんな状態であるにもかかわらずにある2人の女性の元に赴いた。
「…久しぶりですね、2人共」
「「お久しぶりでございます、クララ様」」
「あなた達のお母さん…ベガ公爵とスピカ公爵はとても勇敢に戦われました…。最期の最期まで…」
「…御母様…私も…御母様の様に誇り高くっ…」 「母様…私もろ母様を誇りに思います…」
「そして…今際の際…お二人から言伝を聞いております…」
「お、御母様は何と?」
「っ!?」
「エル君の子種を貰って幸せにおなりと…」
「「っ!?」」
んっ!?ちょっと!?ちょっとだけ待とうか?聞き間違いだよなっ!?俺の名前が出た様な気が…
「これがお二人の最期の願いでした…エル君頼みましたよ?」
聞き間違いじゃあなかったよっ!?
「「必ず!その願いに報いてみせます!」」
ちょっ!ちょっお、待てよ!?必ず!じゃあないんだよ?そんな獲物を見つけた様な熱い視線を向けないで?
「ティア…」
「…エル」
「いや、勿論ことわ…」
「…2人の事宜しくね?」
「…はい」
ティアならそう言うよね。そしてこの後…カリンもいつの間にかその話に加わりあっという間に関係を深める戦略を練られる事になる事を俺はまだ知らない…。 知りたくもねぇ~よ!ちっきしょお~~~!
「ティア…本当に無事で良かった」
「エルのお陰だよ? ありがとう…エル」
銃を作って…銃を使う練習をしておいて本当に良かったと思う。人には二度と使いたくはないけどね…。
「でもね、エル」
「うん?」
「な・ん・で・っ!エルがここに居るのかしら?」
「そ、それは…俺の大切な人達が心配で」
「…もう…そんな風に言われたら怒れないじゃない…でも…二度と危ない事はしないで?」
「それはティア達にも言えるんだけどね?とにかくみんな無事で良かったよ」
俺の姿を視界に入れた、俺の大切な人達がこちらへと駆け寄って来た…。真っ先に駆け寄って飛び込んで来たのは…
「エル~~~~~ぅぅぅ!」
ど~~~ん!
「がふっ…母さん…勢いつけすぎっ…」
「そんな事よりも…何故黙ってついて来たのかしら?私は待ってて言ったわよね?」
プリプリ―っと、母さんが怒ってらっしゃる…
「それは…ごめん…母さん。でも俺は母さんを始めとしたみんなが心配で…」
母さんから目を背けると顔をぐっと掴まれ、引き寄せられ…
「んっ…」
「んむっ!?」
「「「「「「「「ああっ!?」」」」」」」」
重なっていた唇が離れていく…。
「…母さん?」
ジト目で母さんを見るも母さんにはどうやら効果がないみたい。
「母さんは頑張ったんだから一番にエルの唇を奪ってもいいんだも~ん♪美味しかったわよ、エル?」
美味しかったわよ、じゃあないんだけどね?とにかくみんなと抱擁して、一人一人唇を重ねていく…。最後はミーニャだ。事の顛末を詳しく聞いた…。ミーニャはデーヴァ国のお姫様でデーヴァ国をデイルが率いてこの戦いを始めた事。そして…実の母親と戦った事も…。
「ミーニャ…」
「エル様…」
「何て言えばいいのか…」
「…私は大丈夫ですよ?お母様からも幸せになるようにと…最期に御言葉を頂きましたし…それに、私達からしたらあの男は最低のクズでしたが…お母様からしたらあの男は…お母様の全てを捧げた男だったのですから…」
「…そうなんだね」
確かに…恋とはそういうものだよな…。好きになるというのはその人だけの大切な気持ちだ…。他人から、あの人のどこがいいの?あの人ダサくない?とか言われてもその人にしか分からない気持ちなのだから…。
♢
そして…投降した敵兵からクララさんの事を聞いて俺達は地下牢へと向かった。クララ宰相はかなり体が弱っていたものの命には別状はなかった。
そして…そんな状態であるにもかかわらずにある2人の女性の元に赴いた。
「…久しぶりですね、2人共」
「「お久しぶりでございます、クララ様」」
「あなた達のお母さん…ベガ公爵とスピカ公爵はとても勇敢に戦われました…。最期の最期まで…」
「…御母様…私も…御母様の様に誇り高くっ…」 「母様…私もろ母様を誇りに思います…」
「そして…今際の際…お二人から言伝を聞いております…」
「お、御母様は何と?」
「っ!?」
「エル君の子種を貰って幸せにおなりと…」
「「っ!?」」
んっ!?ちょっと!?ちょっとだけ待とうか?聞き間違いだよなっ!?俺の名前が出た様な気が…
「これがお二人の最期の願いでした…エル君頼みましたよ?」
聞き間違いじゃあなかったよっ!?
「「必ず!その願いに報いてみせます!」」
ちょっ!ちょっお、待てよ!?必ず!じゃあないんだよ?そんな獲物を見つけた様な熱い視線を向けないで?
「ティア…」
「…エル」
「いや、勿論ことわ…」
「…2人の事宜しくね?」
「…はい」
ティアならそう言うよね。そしてこの後…カリンもいつの間にかその話に加わりあっという間に関係を深める戦略を練られる事になる事を俺はまだ知らない…。 知りたくもねぇ~よ!ちっきしょお~~~!
104
お気に入りに追加
1,582
あなたにおすすめの小説
異世界でスローライフを満喫する為に
美鈴
ファンタジー
ホットランキング一位本当にありがとうございます!
【※毎日18時更新中】
タイトル通り異世界に行った主人公が異世界でスローライフを満喫…。出来たらいいなというお話です!
※カクヨム様にも投稿しております
※イラストはAIアートイラストを使用
男が少ない世界に転生して
美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです!
旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします!
交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
恋愛ゲームのモブに転生した俺!~ヒロインキャラが全員好感度MAXなのは気のせいでしょうか?
美鈴
ファンタジー
恋愛ゲームのヒロイン全員を攻略し終えた瞬間何故かゲームのモブに転生していた。モブだから平穏に生きようと決めたのにヒロイン全員寄って来るのですがなんでですか?しかもゲームはまだ本編始まってないですよね?
※エロには★がついています。
※カクヨム様にも投稿しておりますが内容が異なります。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
転生したら男女逆転世界
美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。
※カクヨム様にも掲載しております
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる