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第五章
レインローズ陥落
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レインローズの王がエルの住む領地にティーネと数多くの護衛を引き連れて行った2日後…
それは起こった…。
「クッ、クララ宰相!!」
「どうしたのです、そんなに慌てて?」
「も、申し上げます!東の砦が陥落、デネブ領地も既に…焼け野原と化した模様…」
「なっ!?」
「現時点で敵軍の正体は不明!敵軍の目的も定かではありません!」
「そんな…馬鹿な…そうだ、テレサ殿は!?」
「…え、エル殿の誕生祭に出席されご不在だった模様です…」
「そ、そうでしたね…。当然出席しているわね…。私とした事が…しかし…テレサ殿が居ないからといってそんな簡単に落ちるわけが…?」
「な、尚、敵軍は勢いそのままにこちらに向かって来ているとの報告も入っております…」
デネブ領を滅ぼす程の敵軍…。情報が足らなすぎる…。敵の目的も不明…。
「…兵を集めれるだけ集めなさい!何としてもレインローズを…この城を守りますよ!」
「「「「「はっ!!!!!」」」」」
「それと…王妃様達と城下町の子供達は直ちに避難。アルタイル領地に向けて急ぎ出発の準備をさせなさい!」
「「「「「はっ!!!!!」」」」」
「北のベガ公爵と南のスピカ公爵に応援要請はどうなっていますか?」
「既に要請は完了しております!」
「ベガ公爵、スピカ公爵ともに援軍を率いて既にこちらに向かってるとの報告も入ってきております!」
「…分かりました。準備を急がせよっ!ベガ公爵達が到着するまでは籠城戦に徹します!到着後は挟み撃ちにして敵を一網打尽する!」
「「「「「はっ!」」」」」
♢
各自準備に取り掛かる…。無論私も…
「お母様!」
「カリン…」
「私もっ…」
「…あなたは私に万が一があった時の為に王妃様達と共にアルタイル領に向かいなさい」
「!? そ、それは…」
「あなたの優れた知が必ず必要になる筈です」
「っ…!? 分かり…ました」
「心配しないで?私はもう一度…カリンに会うつもりでは居ますから…。ですが…これだけは念の為に伝えておきましょう。カリンに会えて私は幸せでしたよ」
「私も…お母様に会えて…幸せでした」
血の繋がりなんかは必要ありません…。あなたを拾った時から…私はあなたを本当の娘の様に思っていますよ…。どうか幸せにね?
♢
そして…あっという間にレインローズは戦場となる…。
激しい攻防…。
籠城戦に徹するも…私達は…ついに攻め込まれてしまいました。
陛下…私は最期迄…あなたに仕えしとう御座いました…
「この国の王は逃げたか?」
そして…敵軍の中から黒衣の騎士が姿を見せる…。
「聞きたい事があったのだが…?」
「…男?」
「あ~ん?見て分かるだろ?男に決まってるだろうに…んで、誰だ、お前は?」
「この国の宰相を仰せつかっている」
この男がこれだけの軍勢を集めた?
「…まあ、いい…。とりあえず貴様は知ってるよな?」
「…何をです?」
「味噌や醤油…映画等を作った男の事だよ」
こいつ等の狙いはエル殿か!?
「そいつは絶対に俺と同じ故郷なんだよな…」
「故郷? 貴様は何を言って…」
「おいおいおい…男の俺にそんな口の利き方するんじゃねぇーよっ!男の俺が子種をくれてやると言ったら何でも手に入るのがこの世界なんだぞ?この軍勢もたったそれだけの事で手に入ったんだ!!俺こそっ、俺こそこの世界の王なのだっ!」
「…あなたはその男性に何をさせたいのですか?」
「俺にはあっちの知識がない。こういうのは普通チートでくれるだろうにようっ!?ああ、悪い!話が逸れちまったな。まあ、とにかく…この世界は俺には不憫過ぎるんだ!だからよぅ!俺は… そいつが死ぬ迄こき使ってやると決めたんだっ!!!くっはっはっはっ…!」
そういうと男は高らかに笑い…その下品な笑いは城の中に聞きたくない程に響いている…。
「狂っていますね…」
「はぁ~~~ 笑ったわ。んで…挨拶代わりにまずはここを落としに来たわけだ」
「…なるほど。宣戦布告というわけですか」
「まあ、そうなる」
私は剣を構える!
「あん?おい、婆。まさか戦るつもりか?」
「当たり前でしょう?」
「そうかい。おい、相手してやれ!ただし、コイツはまだ殺すなよ?」
「お任せ下さい!」
「っ!?何故!何故あなたが!?」
それは起こった…。
「クッ、クララ宰相!!」
「どうしたのです、そんなに慌てて?」
「も、申し上げます!東の砦が陥落、デネブ領地も既に…焼け野原と化した模様…」
「なっ!?」
「現時点で敵軍の正体は不明!敵軍の目的も定かではありません!」
「そんな…馬鹿な…そうだ、テレサ殿は!?」
「…え、エル殿の誕生祭に出席されご不在だった模様です…」
「そ、そうでしたね…。当然出席しているわね…。私とした事が…しかし…テレサ殿が居ないからといってそんな簡単に落ちるわけが…?」
「な、尚、敵軍は勢いそのままにこちらに向かって来ているとの報告も入っております…」
デネブ領を滅ぼす程の敵軍…。情報が足らなすぎる…。敵の目的も不明…。
「…兵を集めれるだけ集めなさい!何としてもレインローズを…この城を守りますよ!」
「「「「「はっ!!!!!」」」」」
「それと…王妃様達と城下町の子供達は直ちに避難。アルタイル領地に向けて急ぎ出発の準備をさせなさい!」
「「「「「はっ!!!!!」」」」」
「北のベガ公爵と南のスピカ公爵に応援要請はどうなっていますか?」
「既に要請は完了しております!」
「ベガ公爵、スピカ公爵ともに援軍を率いて既にこちらに向かってるとの報告も入ってきております!」
「…分かりました。準備を急がせよっ!ベガ公爵達が到着するまでは籠城戦に徹します!到着後は挟み撃ちにして敵を一網打尽する!」
「「「「「はっ!」」」」」
♢
各自準備に取り掛かる…。無論私も…
「お母様!」
「カリン…」
「私もっ…」
「…あなたは私に万が一があった時の為に王妃様達と共にアルタイル領に向かいなさい」
「!? そ、それは…」
「あなたの優れた知が必ず必要になる筈です」
「っ…!? 分かり…ました」
「心配しないで?私はもう一度…カリンに会うつもりでは居ますから…。ですが…これだけは念の為に伝えておきましょう。カリンに会えて私は幸せでしたよ」
「私も…お母様に会えて…幸せでした」
血の繋がりなんかは必要ありません…。あなたを拾った時から…私はあなたを本当の娘の様に思っていますよ…。どうか幸せにね?
♢
そして…あっという間にレインローズは戦場となる…。
激しい攻防…。
籠城戦に徹するも…私達は…ついに攻め込まれてしまいました。
陛下…私は最期迄…あなたに仕えしとう御座いました…
「この国の王は逃げたか?」
そして…敵軍の中から黒衣の騎士が姿を見せる…。
「聞きたい事があったのだが…?」
「…男?」
「あ~ん?見て分かるだろ?男に決まってるだろうに…んで、誰だ、お前は?」
「この国の宰相を仰せつかっている」
この男がこれだけの軍勢を集めた?
「…まあ、いい…。とりあえず貴様は知ってるよな?」
「…何をです?」
「味噌や醤油…映画等を作った男の事だよ」
こいつ等の狙いはエル殿か!?
「そいつは絶対に俺と同じ故郷なんだよな…」
「故郷? 貴様は何を言って…」
「おいおいおい…男の俺にそんな口の利き方するんじゃねぇーよっ!男の俺が子種をくれてやると言ったら何でも手に入るのがこの世界なんだぞ?この軍勢もたったそれだけの事で手に入ったんだ!!俺こそっ、俺こそこの世界の王なのだっ!」
「…あなたはその男性に何をさせたいのですか?」
「俺にはあっちの知識がない。こういうのは普通チートでくれるだろうにようっ!?ああ、悪い!話が逸れちまったな。まあ、とにかく…この世界は俺には不憫過ぎるんだ!だからよぅ!俺は… そいつが死ぬ迄こき使ってやると決めたんだっ!!!くっはっはっはっ…!」
そういうと男は高らかに笑い…その下品な笑いは城の中に聞きたくない程に響いている…。
「狂っていますね…」
「はぁ~~~ 笑ったわ。んで…挨拶代わりにまずはここを落としに来たわけだ」
「…なるほど。宣戦布告というわけですか」
「まあ、そうなる」
私は剣を構える!
「あん?おい、婆。まさか戦るつもりか?」
「当たり前でしょう?」
「そうかい。おい、相手してやれ!ただし、コイツはまだ殺すなよ?」
「お任せ下さい!」
「っ!?何故!何故あなたが!?」
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