男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴

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第五章

町中デート

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 ティアと愛を語ったある朝の事。

 俺の方が早く目が覚めてふと横を見るとスヤスヤと眠る可愛いティアの姿。

(寝顔迄可愛いなんて反則じゃないか…)

 そんな事を思いながら眠るティアのサラサラとした髪に触れていると… 

「うにゅ~ エル?」 

 どうやら起こしてしまったみたいだ。 

「おはようティア。ごめんな、起こしてしまったみたいで…」 

「んっ…おはよう、エル」

 気にしないでといいながら微笑むティアに朝から見惚れつつ、 

「今日は俺に付き合ってくれる?」 

「うん♪」 

 そんな訳で俺達は二人町中へと繰り出す事にしたんだ。こうして二人っきりでこの町を歩くのは…公園以来だったよな…。最近は特に仕事や子育てと色々と忙しかったからな…。ちなみに子供はミーニャがみてくれている。 

「久し振りだね、エル♪二人っきりで町をデートするのは」

 「―だな」 

「懐かしい話をすると、エルったら全然私の気持ちに気付いてくれなかったよね?」 

「それは…まぁ、ごめん」 

 ティアが俺を好きだなんて夢にも思っていなかったしな… 

「本当だよ。反省してよね?」 

「それはもうしてる」

 そう言ってティアを抱き寄せ… 

「だから昨日も愛を伝えたじゃん?」 

「も、もう…ばかぁ…こ、こんな所で…そんにゃこと…」 

 ティアに言われて気付いた。ここは町中という事を…。当然そこには町の人達がいるわけで…

「エル様達ラブラブ~」 

「うらやま~」 

「ヒュ~ヒュ~」 

「エル様私にも寵愛を~~~」 

「ティア様可愛い過ぎる~」 

「エル様堪らん…」 

「チョモランマっ!?」

 そんな声が聞こえてきた。最後のは全く意味が分からんが…。まあ、そんな感じでティアとの二人だけの時間を楽しんだんだ。 デートの最後といえば勿論あそこだ。俺達が初めて結ばれたあの場所。そこは変わらずに綺麗な季節に合わせた景色をいつも見せてくれる特別な場所。 

「ここも久しぶりだよね」 

「ここは…ティアと結ばれた日以来かな」 

「エルったら…薬のせいもあったとはいえ…私…初めてなのに…何度も何度も求められるうちに…は、激し過ぎて気絶しちゃったし…」 

「それは…そうなんだけど…それ言わなくてよくね?」 

「ふふっ…だって、本当の事だもん」 

「じゃあ…あの時に戻ったみたいにティアを求めようかな?」 

 そう言って優しくティアを花畑に押し倒し…キスをする。

「今日は気絶させないでね?や、優しくだよ?」 

「うん」 

 そしてこの日もまた二人の影は重なり… 一言いうと…存分に愛し合ったのは言うまでもない事だ。
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