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第四章

ロリ体型で巨乳だと…

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「まだまだ青いな…ランスよ」

「師匠!?師匠が何故ここにっ!?」

 この二人相変わらず師と弟子の関係なのか…。

「陛下…どうしてここに?」

「エルよ、親しい者しか居ないのじゃ。普段通りお義父さんと呼んでよいぞ?」

「…まだ一回も呼んだ事はありませんが?」

「むぅ~ いけずぅ…」

 いけずぅ…じゃないよ。可愛い女の子が言うのならともかく、ジジイが言っても可愛くないんだよ!?

「まあ、それはともかくとして…弟子が成長したと先日までは喜んでおったのじゃが…まだまだじゃったな…」

「!? 師匠…それは一体どういう…」

「お主が買ったその女性…確かに素晴らしいモノを持っておる」

「でしょっ!このバインバインの胸…早くモミモミしたくなる、埋まりたくなる、そう思われるでしょっ!?」

「確かにの。じゃが…」

「?」

「お主はその前にアレに気付かねばならなかった…」

「アレ?」

「見よ、アレが答えじゃっ」

 陛下が指を指した方向にみんなが視線を向ける。視線の先にはアムさんと…ウルだよな?

 とにかく二人が店の奥から戻って来た。


「なっ!?」

 ランスが驚愕…。

「自分が何を見落としていたのか…分かったか?」

「ば、馬鹿な…ぼ、僕は…あんな隠れ巨乳を…そしてロリ属性を見逃していたというのか…」

 ランスはショックの余りにその場に膝をついた。ランスが言ったように俺も驚いた。ウルはランスが買った女性と同じ様に着飾られているのだが、決定的に先程とは違う部位が…。

 そう、胸だ。どうやって隠していたのか…晒しでもキツく巻いていたのだろうか?とにかく大きいモノを持っていた。

「こ、この格好は…む、胸が強調されて…恥ずかしいのぅ~」

「ウル?そんなに立派なモノを持っているんだから堂々としてなさい?」

「で、でもぉ~、アム様~。私ぃ~体型がこんなに小さいのにぃ~胸とお尻がでかくてぇ~しかもそれが~強調されるドレスなんてぇ~」

「そんなに気になるならあなたの御主人様になるエル様に聞いてみたらいいわ。エル様いかがですか?」

 そこで俺に振るのかよ、アムさん!?そりゃあ、まあ、俺としては言える事は一つだけだろうよ。

「その格好とても似合ってるよ、ウル」

「ほ、ほんとですかぁ~」

 
 そしてそんな俺達をよそに…

「あ、あんな…ロリ体型で…巨乳なんて…あんなの…あんなの…凄く萌える…」

 一人勝手に萌えてるんじゃないよ。ウルが驚いてるだろ。

「エルは最初から分かっておったのだろう」

「それは本当ですか 師匠!」

 いや、分かる訳ないだろ?

「うむ。隠れ巨乳を見つけるのもまたおっぱいオーラが関係しておる」

「何ですって!?」

 何だよ、おっぱいオーラって…突っ込みどころ満載だぞ?

「おっぱいオーラを極めるとおっぱいから発せられるオーラを感じ取れるのじゃ…」

「エルは…僕を超えた?」

 超えたも何も関わりあいたくないのだが?

「な~に…お主はわしの自慢の弟子じゃっ。自ずと超えていけるさ…それこそがおっぱい道」

「おっぱい道…」

 嗚呼~ 他所でやって欲しいな。そういうのは…。アムさんもどうするべきか思案しているけど、相手が相手なので何も言えないんだろうな。

「あっちは置いておいて…ウル…宜しくね?」

「は、はいですぅ~」


 まあ、とにかくそういう感じでウルと出会って、ティア達の元へと帰ったんだ。怒られると思ったんだが、ティアは…


「怒らないわよ?エルの子を授かる女性は多い方がいいしね。そりゃあ…私を放ったらかしにしたら流石に怒るけどね?」

「そんな事するわけないだろ?それとウルにそういう事しないよ?俺達より年下…」

「私ぃ~ エル様より年上ですよぉ~」

「「…えっ?」」

 俺とティアの声がハモる。

「ち、小さいから~あれですが~私ぃ~今年18になりましたぁ~」


 馬鹿な…五つも上だったの!?

「それとぉ~ 牛人族うしびとぞくなのでぇ~ ミルクは飲み放題なのでぇ~ いつでも言って下さい~。エル様ならぁ~私も~構いませんのでぇ~」

 牛人族?ミルク?俺なら?色々聞きたい事があったんだけど、そんな疑問に答えるかの様にティアが口を開いた。

「牛人族って…滅んだんじゃあ…」

「私ぃ~ 最後の生き残りみたいでぇ~」

「え、エル…絶対に彼女を孕ませてあげるのよ?種族の復興は…急務よ…」

「…ミルクって?」

「彼女は牛人族…心を許した相手には…いつでも…その…あのね…」

「おっぱいを飲ませてあげられるのですぅ~。ちゃんと栄養価のあるミルクが出ますぅ~」

 何のプレイだよと言いたい。が、そういう種族が居たんだなと思うしかない。なんたって、吸血鬼や猫人族、それにエルフもいるのだから…。

 どうなるかは未来の俺に任せるとして…とりあえず新しく住人に加わるウルの歓迎会を開いたのだった。
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