44 / 140
第三章
ここは…
しおりを挟む
「………ル」
んっ…?
「…エル」
誰かが…呼んでる?
「ほらっ…エル!起きて!あなたの大好きなおっぱいは目の前よ?」
…ティアの声? その声に導かれる様に目を開けると、見渡す限りおっぱいの山。どこもかしこもおっぱいおっぱいおっぱいがいっぱい…。
ここは夢の国かっ!?
すると俺の目が覚めるのを待っていたかの様におっぱいの山の一つが噴火…。大量のミルクが吹き上げ、それと共に一つの黒い影が射出された!その黒い影は空中をクルクルと回転しながら俺の目の前へと静かに降り立った…。
その姿はまるで鬼…。赤いフンドシ1枚だけ身に着けており、そのフンドシには黒字でデカデカとおっぱい命と書かれている。そして鬼が口を開いた…。
「お前もおっぱい教徒にならないか?」
満面の笑みで鬼は言った…。顔をよく見ると…それは知っている顔で…
「って、陛下じゃねぇーかぁぁぁー!?」
♢
「…今のは…夢か?」
視界が真っ暗な中で俺はそう呟いた…。何やら息苦しい気がする…。柔らかい感触に包まれている感じはするんだけど…。柔らかいモノを退かそうと手でそれを掴む…。
“むにゅん… ”
な、何だ…この柔らかくクセになりそうな感触は…
“むにゅんむにゅん…むにゅん…もみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみ… ”
「んんっ……ぁっ…」
―声っ!? 俺は懸命に体をずってそこから這いずり出る。 するとそこには砂浜に横になってぐったりとしている褐色肌の女性の姿が…。ミーニャと戦った女性だ。
「確かあの時……船が大きく揺れて…揺れたと思ったら体が空中に浮いたように…」
そこからの記憶がないものの、辺りを見渡し現状を確認すると分かる事がある。
「たぶん…船が沈んだんだな…」
少しだけ船の一部と見られる木片もあるしね…。それにしてもよく助かったもんだよね?奇跡としか言いようがないよな。
それとこの女性も必死に俺を助けてくれたんだと思う。その証拠に強く抱き抱えられていたしね…。まあ、そのせいで顔が深く胸に埋まっていたのであんな夢を見たんだと思うんだけど…。 えっ…感触はどうだったかって!?
そんなのハリがあって、大きくて大変揉みがいがありました!
―って、何を言わせるんだよ!?まあ、そんな事はさておいて…。
彼女を移動させようにも俺のこの小さな体ではとてもじゃないが無理だ。彼女の呼吸を確かめてみるとしっかりと呼吸はしているみたい。
取り敢えず彼女が目覚めるのを待つ事にした…。早めに目覚めてくれるといいけどな…。
♢
太陽の位置から察するとたぶん…今は昼前位だと思う。
「……ううん…」
褐色肌の彼女の目がゆっくりと開いていく…。
「おはよう、目が覚めた?」
「…あ~しは」
「乗っていた船が沈んだんでしょっ?」
「…お互い…無事でなにより…しょっ」
彼女から詳しい話を聞くとやっぱり船は沈んだそうだ。波に全てが呑まれる寸前に必死に俺を抱き抱えて海へと飛び込み、浮いてた船の破片に掴まって必死に泳いだそうだ…。
マジで九死に一生ス◯シャルだよっ!?自分が当事者になるとは思ってもいなかったけども…。
彼女が動ける様になってから、流れ着いたその島を見て回る。 それで思ったんだけど、蕨小島って知ってる?長崎県五島列島の久賀島の北東に浮かぶ島で、面積は約0.03km2。日本最小の有人島との事で確か島の端から端迄歩いて5分とかテレビで言ってたっけ…。 流れ着いた場所はそんな感じの無人島。
ただし辺りには他に島も何も見えない…。見渡す限りの海と空…。船に乗っていた時も似た様な事を言った気がするな…。
とにかくそんな場所に彼女と2人っきりでそんな無人島にいるわけだから、協力しあわないと俺は生きていけないだろう…。
「あのさ、名前を聞いても?」
「そういえば…名乗っていなかったし…。まあ、名乗る名前なんてないし…」
「名乗る名前がない?」
聞き間違いか?
「あ~しは…捨て子だったし…。そこを王家直属の影に所属する奴に拾われて…ソイツから色々教わったし…。でも…ソイツからもそうだけど、名前なんて呼ばれた事なんてないっしょっ。いつも番号で呼ばれてたし…」
「じゃあ…マリン」
「えっ…」
安直過ぎたか?でも…
「だから今日から君の名前はマリン」
「…意味わかないし」
「任務はもう失敗だよね? で、そういう場合って大抵は失敗したら死なんでしょっ?」
「…それはそうし」
「だから…今迄の君は死んだ事にして、今日から生まれ変わってマリンとして生きてくれない?んで、僕に仕えてくれないかな?」
「…あ~し…敵だったし」
「さっきまではね?」
「ホント変わってるし…得意なのは…あ、暗殺っしょっ…それでも本気で言ってるし?」
「うん、それでもだよ」
「…即答してるし」
「当たり前でしょっ?」
なんだか彼女からは悪い気配って言うのかそういうのが全くしないんだよね…。得意な事は暗殺って言ったけど淀んでいたしね。
「君…タラシの才能あるし?」
「そんなのないからねっ!?」
タラシなんて言うの止めてくれる!?生まれてこの方モテたことなんて一度もないんだからねっ!?
「…じゃあ…宜しくし」
「宜しく、マリン!俺はエル」
「知ってるし」
こうして敵だった筈のマリンと一緒に、俺の無人島でのサバイバル生活が始まるのだった…。
「絶対に生きて帰る」
そう強く心に誓って…。
んっ…?
「…エル」
誰かが…呼んでる?
「ほらっ…エル!起きて!あなたの大好きなおっぱいは目の前よ?」
…ティアの声? その声に導かれる様に目を開けると、見渡す限りおっぱいの山。どこもかしこもおっぱいおっぱいおっぱいがいっぱい…。
ここは夢の国かっ!?
すると俺の目が覚めるのを待っていたかの様におっぱいの山の一つが噴火…。大量のミルクが吹き上げ、それと共に一つの黒い影が射出された!その黒い影は空中をクルクルと回転しながら俺の目の前へと静かに降り立った…。
その姿はまるで鬼…。赤いフンドシ1枚だけ身に着けており、そのフンドシには黒字でデカデカとおっぱい命と書かれている。そして鬼が口を開いた…。
「お前もおっぱい教徒にならないか?」
満面の笑みで鬼は言った…。顔をよく見ると…それは知っている顔で…
「って、陛下じゃねぇーかぁぁぁー!?」
♢
「…今のは…夢か?」
視界が真っ暗な中で俺はそう呟いた…。何やら息苦しい気がする…。柔らかい感触に包まれている感じはするんだけど…。柔らかいモノを退かそうと手でそれを掴む…。
“むにゅん… ”
な、何だ…この柔らかくクセになりそうな感触は…
“むにゅんむにゅん…むにゅん…もみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみ… ”
「んんっ……ぁっ…」
―声っ!? 俺は懸命に体をずってそこから這いずり出る。 するとそこには砂浜に横になってぐったりとしている褐色肌の女性の姿が…。ミーニャと戦った女性だ。
「確かあの時……船が大きく揺れて…揺れたと思ったら体が空中に浮いたように…」
そこからの記憶がないものの、辺りを見渡し現状を確認すると分かる事がある。
「たぶん…船が沈んだんだな…」
少しだけ船の一部と見られる木片もあるしね…。それにしてもよく助かったもんだよね?奇跡としか言いようがないよな。
それとこの女性も必死に俺を助けてくれたんだと思う。その証拠に強く抱き抱えられていたしね…。まあ、そのせいで顔が深く胸に埋まっていたのであんな夢を見たんだと思うんだけど…。 えっ…感触はどうだったかって!?
そんなのハリがあって、大きくて大変揉みがいがありました!
―って、何を言わせるんだよ!?まあ、そんな事はさておいて…。
彼女を移動させようにも俺のこの小さな体ではとてもじゃないが無理だ。彼女の呼吸を確かめてみるとしっかりと呼吸はしているみたい。
取り敢えず彼女が目覚めるのを待つ事にした…。早めに目覚めてくれるといいけどな…。
♢
太陽の位置から察するとたぶん…今は昼前位だと思う。
「……ううん…」
褐色肌の彼女の目がゆっくりと開いていく…。
「おはよう、目が覚めた?」
「…あ~しは」
「乗っていた船が沈んだんでしょっ?」
「…お互い…無事でなにより…しょっ」
彼女から詳しい話を聞くとやっぱり船は沈んだそうだ。波に全てが呑まれる寸前に必死に俺を抱き抱えて海へと飛び込み、浮いてた船の破片に掴まって必死に泳いだそうだ…。
マジで九死に一生ス◯シャルだよっ!?自分が当事者になるとは思ってもいなかったけども…。
彼女が動ける様になってから、流れ着いたその島を見て回る。 それで思ったんだけど、蕨小島って知ってる?長崎県五島列島の久賀島の北東に浮かぶ島で、面積は約0.03km2。日本最小の有人島との事で確か島の端から端迄歩いて5分とかテレビで言ってたっけ…。 流れ着いた場所はそんな感じの無人島。
ただし辺りには他に島も何も見えない…。見渡す限りの海と空…。船に乗っていた時も似た様な事を言った気がするな…。
とにかくそんな場所に彼女と2人っきりでそんな無人島にいるわけだから、協力しあわないと俺は生きていけないだろう…。
「あのさ、名前を聞いても?」
「そういえば…名乗っていなかったし…。まあ、名乗る名前なんてないし…」
「名乗る名前がない?」
聞き間違いか?
「あ~しは…捨て子だったし…。そこを王家直属の影に所属する奴に拾われて…ソイツから色々教わったし…。でも…ソイツからもそうだけど、名前なんて呼ばれた事なんてないっしょっ。いつも番号で呼ばれてたし…」
「じゃあ…マリン」
「えっ…」
安直過ぎたか?でも…
「だから今日から君の名前はマリン」
「…意味わかないし」
「任務はもう失敗だよね? で、そういう場合って大抵は失敗したら死なんでしょっ?」
「…それはそうし」
「だから…今迄の君は死んだ事にして、今日から生まれ変わってマリンとして生きてくれない?んで、僕に仕えてくれないかな?」
「…あ~し…敵だったし」
「さっきまではね?」
「ホント変わってるし…得意なのは…あ、暗殺っしょっ…それでも本気で言ってるし?」
「うん、それでもだよ」
「…即答してるし」
「当たり前でしょっ?」
なんだか彼女からは悪い気配って言うのかそういうのが全くしないんだよね…。得意な事は暗殺って言ったけど淀んでいたしね。
「君…タラシの才能あるし?」
「そんなのないからねっ!?」
タラシなんて言うの止めてくれる!?生まれてこの方モテたことなんて一度もないんだからねっ!?
「…じゃあ…宜しくし」
「宜しく、マリン!俺はエル」
「知ってるし」
こうして敵だった筈のマリンと一緒に、俺の無人島でのサバイバル生活が始まるのだった…。
「絶対に生きて帰る」
そう強く心に誓って…。
339
お気に入りに追加
1,605
あなたにおすすめの小説

成長率マシマシスキルを選んだら無職判定されて追放されました。~スキルマニアに助けられましたが染まらないようにしたいと思います~
m-kawa
ファンタジー
第5回集英社Web小説大賞、奨励賞受賞。書籍化します。
書籍化に伴い、この作品はアルファポリスから削除予定となりますので、あしからずご承知おきください。
【第七部開始】
召喚魔法陣から逃げようとした主人公は、逃げ遅れたせいで召喚に遅刻してしまう。だが他のクラスメイトと違って任意のスキルを選べるようになっていた。しかし選んだ成長率マシマシスキルは自分の得意なものが現れないスキルだったのか、召喚先の国で無職判定をされて追い出されてしまう。
一方で微妙な職業が出てしまい、肩身の狭い思いをしていたヒロインも追い出される主人公の後を追って飛び出してしまった。
だがしかし、追い出された先は平民が住まう街などではなく、危険な魔物が住まう森の中だった!
突如始まったサバイバルに、成長率マシマシスキルは果たして役に立つのか!
魔物に襲われた主人公の運命やいかに!
※小説家になろう様とカクヨム様にも投稿しています。
※カクヨムにて先行公開中
男が少ない世界に転生して
美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです!
旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします!
交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
異世界でスローライフを満喫する為に
美鈴
ファンタジー
ホットランキング一位本当にありがとうございます!
【※毎日18時更新中】
タイトル通り異世界に行った主人公が異世界でスローライフを満喫…。出来たらいいなというお話です!
※カクヨム様にも投稿しております
※イラストはAIアートイラストを使用
転生したら男女逆転世界
美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。
※カクヨム様にも掲載しております

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる