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第1部
海中も普通じゃない
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海中に潜ってみて改めて思う…。透き通りすぎていてゴーグルが必要無い…海水なのにな…
(本当に綺麗な海だな…まあ、考えてみれば地球ではないみたいだし、当然といえば当然なのかな? 獲れる食べ物なんかは日本で馴染みがあるものばかりだから助かるけど…)
そんな事を思いながら海中を見回してみると小魚の群れが泳いでいたり、海底部分にはホタテや蟹、サザエに伊勢海老の姿…勿論目当ての海藻のワカメもある…
(おいおいおい…こんなの獲り放題じゃないか…こんなに食材が豊富なら飢える心配だけはいらなそうだな…)
そのまま海底に身を沈ませ…右手に構えた銛で蟹を一突き。地上ならザクッって音が聞こえてきそうな感じかな。そのまま力を込めて海底に押し付ける様な感じで突いた蟹を逃がさない様にする。そして左手で蟹を掴むと銛を抜いて、その開いた穴へと細い蔦を通す。
そして海面へと浮上。
「ぷはっ! はぁ~~ 取り敢えず蟹が獲れたな…」
突いた蟹を改めて見てみると、
「やっぱりワタリ蟹だよなぁ~」
何でも獲れる…そういう場所だと思うしかないな…。そう思う事にしてもう一匹、ワタリ蟹を突きに潜り、ついでに海底の岩の隙間に身を隠している伊勢海老も一突き。
そして一度浮上してから空気取り込んで、また潜り真アジを二匹突いた。
「ぷはぁ~~~ よしっ!こんなもんかな…後は…持てるだけワカメを採って戻るか…」
ワカメも採れるだけ採って海岸に戻ると…
「大丈夫だった?」
「勿論!それにほら、蟹に伊勢海老、アジまで獲れたし、ワカメも採れたよ!」
「伊勢海老!?伊勢海老が獲れたのっ!?」 「うん、岩の隙間に隠れる様にいたからね」 「ほぇ~…ホント凄いよね…凄いしか言葉が出て来ないよっ…。それにワカメって色が違うんだね?」
「ああ、多分、優花が普段目にしていたのは湯通ししたワカメか乾燥させたものじゃないかな…」
「そうなんだねぇ…」
「うん。まあ、採ってきた生ワカメは一度水洗いしてから湯通してさらに水にさらして食べようと思ってるんだ」
「こんなに食べれるかなぁ?」
「くすっ…余ったら余ったで湯通しした後に乾燥させればいいしな」
「ちょっと待って!?笑った!?笑ったよねっ!?そ、そんなに食べる事ばかり考えてるわけじゃあ…」
「ごめんごめん、そんな意味で笑ってないから。優花とこうして話していると楽しいなと思っただけだから!」
「…急にそんな事言うのズルいよ…」
「それにしても…優花は何でこっちを向かないんだ?」
「それは豊和君が裸だからだよっ!?」
「あっ…忘れてた…」
「うぅっ…脳裏に豊和君のアレが焼き付いてはなれないよぉ~」
「優花のエッチ」
「豊和君のせいだからねっ!?」
そんな話を優花と繰り広げた後は2人で川に行き、俺はまず体を洗い流す事にした。その間に優花はワカメを水洗いしてくれた。それから2人で手分けして真アジやワタリ蟹、伊勢海老等を調理する。
まあ、下準備というわけだ…。
その後拠点に戻った俺達は食事の準備に取り掛かる。まあ、真アジはシンプルに塩焼きだな…。そこら辺に落ちてる木を串代わりにして火の近くへ…しばらくすると…
パチッパチッ―と、真アジが音を奏で始める…。
この間もベラを焼いた時に思ったけどこんな風に魚を焼くと音が妙に美味しさを唆るというか…
「真アジに油がのっている…」
「真アジに油?」
「うん…魚って旬とかは特に油がのってたりするんだ…。簡単に言えば…一番美味しい時って感じかな…」
「ごくっ…そうなんだね」
「まあ、これも不思議なんだけど…アジだけじゃなくてワタリ蟹や伊勢海老なんかもまるで今が旬みたいに身が詰まっているんだよなぁ~」 「す、凄いよね…」
ワタリ蟹や伊勢海老は甲羅があるので直に火に掛けしっかりと焼き上げる…。
「ふわぁ~~ 匂いが…」
優花の言う通り匂いも大変素晴らしい。食欲がますます唆られていく…。ワカメも鉄片の鍋で湯通し…。湯通しした後は食べやすい様に切り刻んでおく。
「そろそろ? そろそろかな!?」
「…うん。アジは焼けたよ!さあ、食べようかっ!」
「うん♪」
「「いただきま~す!!」」
パリッ…魚の皮がこんがり焼けていて身はふっくら…。
「はふっ…はふっ…もぐもぐ…んぐっ…はぁ~ 美味しい…」
「うん、美味しいなっ!」
「家で焼くのとかとは違うよね?」
「そうそう不思議だよなぁ~ バーベキューとかも外で焼くだけなのに妙に美味しいと思ってさぁ~」
「だよね♪」
「ほら!伊勢海老も!熱いから気をつけてな?」
「うん…あつあつ…もぐもぐ…身がプリプリしていて堪んないよぉ~」
「俺は先に蟹から…もぐもぐ…うん!蟹も本当に美味しいなっ!」
「ワカメも美味しい!本当に豊和君のお陰でサバイバル中だなんて忘れてしまうよ~」
食は止まる事なく2人で美味しく全部たいらげてしまったのだった…。
(本当に綺麗な海だな…まあ、考えてみれば地球ではないみたいだし、当然といえば当然なのかな? 獲れる食べ物なんかは日本で馴染みがあるものばかりだから助かるけど…)
そんな事を思いながら海中を見回してみると小魚の群れが泳いでいたり、海底部分にはホタテや蟹、サザエに伊勢海老の姿…勿論目当ての海藻のワカメもある…
(おいおいおい…こんなの獲り放題じゃないか…こんなに食材が豊富なら飢える心配だけはいらなそうだな…)
そのまま海底に身を沈ませ…右手に構えた銛で蟹を一突き。地上ならザクッって音が聞こえてきそうな感じかな。そのまま力を込めて海底に押し付ける様な感じで突いた蟹を逃がさない様にする。そして左手で蟹を掴むと銛を抜いて、その開いた穴へと細い蔦を通す。
そして海面へと浮上。
「ぷはっ! はぁ~~ 取り敢えず蟹が獲れたな…」
突いた蟹を改めて見てみると、
「やっぱりワタリ蟹だよなぁ~」
何でも獲れる…そういう場所だと思うしかないな…。そう思う事にしてもう一匹、ワタリ蟹を突きに潜り、ついでに海底の岩の隙間に身を隠している伊勢海老も一突き。
そして一度浮上してから空気取り込んで、また潜り真アジを二匹突いた。
「ぷはぁ~~~ よしっ!こんなもんかな…後は…持てるだけワカメを採って戻るか…」
ワカメも採れるだけ採って海岸に戻ると…
「大丈夫だった?」
「勿論!それにほら、蟹に伊勢海老、アジまで獲れたし、ワカメも採れたよ!」
「伊勢海老!?伊勢海老が獲れたのっ!?」 「うん、岩の隙間に隠れる様にいたからね」 「ほぇ~…ホント凄いよね…凄いしか言葉が出て来ないよっ…。それにワカメって色が違うんだね?」
「ああ、多分、優花が普段目にしていたのは湯通ししたワカメか乾燥させたものじゃないかな…」
「そうなんだねぇ…」
「うん。まあ、採ってきた生ワカメは一度水洗いしてから湯通してさらに水にさらして食べようと思ってるんだ」
「こんなに食べれるかなぁ?」
「くすっ…余ったら余ったで湯通しした後に乾燥させればいいしな」
「ちょっと待って!?笑った!?笑ったよねっ!?そ、そんなに食べる事ばかり考えてるわけじゃあ…」
「ごめんごめん、そんな意味で笑ってないから。優花とこうして話していると楽しいなと思っただけだから!」
「…急にそんな事言うのズルいよ…」
「それにしても…優花は何でこっちを向かないんだ?」
「それは豊和君が裸だからだよっ!?」
「あっ…忘れてた…」
「うぅっ…脳裏に豊和君のアレが焼き付いてはなれないよぉ~」
「優花のエッチ」
「豊和君のせいだからねっ!?」
そんな話を優花と繰り広げた後は2人で川に行き、俺はまず体を洗い流す事にした。その間に優花はワカメを水洗いしてくれた。それから2人で手分けして真アジやワタリ蟹、伊勢海老等を調理する。
まあ、下準備というわけだ…。
その後拠点に戻った俺達は食事の準備に取り掛かる。まあ、真アジはシンプルに塩焼きだな…。そこら辺に落ちてる木を串代わりにして火の近くへ…しばらくすると…
パチッパチッ―と、真アジが音を奏で始める…。
この間もベラを焼いた時に思ったけどこんな風に魚を焼くと音が妙に美味しさを唆るというか…
「真アジに油がのっている…」
「真アジに油?」
「うん…魚って旬とかは特に油がのってたりするんだ…。簡単に言えば…一番美味しい時って感じかな…」
「ごくっ…そうなんだね」
「まあ、これも不思議なんだけど…アジだけじゃなくてワタリ蟹や伊勢海老なんかもまるで今が旬みたいに身が詰まっているんだよなぁ~」 「す、凄いよね…」
ワタリ蟹や伊勢海老は甲羅があるので直に火に掛けしっかりと焼き上げる…。
「ふわぁ~~ 匂いが…」
優花の言う通り匂いも大変素晴らしい。食欲がますます唆られていく…。ワカメも鉄片の鍋で湯通し…。湯通しした後は食べやすい様に切り刻んでおく。
「そろそろ? そろそろかな!?」
「…うん。アジは焼けたよ!さあ、食べようかっ!」
「うん♪」
「「いただきま~す!!」」
パリッ…魚の皮がこんがり焼けていて身はふっくら…。
「はふっ…はふっ…もぐもぐ…んぐっ…はぁ~ 美味しい…」
「うん、美味しいなっ!」
「家で焼くのとかとは違うよね?」
「そうそう不思議だよなぁ~ バーベキューとかも外で焼くだけなのに妙に美味しいと思ってさぁ~」
「だよね♪」
「ほら!伊勢海老も!熱いから気をつけてな?」
「うん…あつあつ…もぐもぐ…身がプリプリしていて堪んないよぉ~」
「俺は先に蟹から…もぐもぐ…うん!蟹も本当に美味しいなっ!」
「ワカメも美味しい!本当に豊和君のお陰でサバイバル中だなんて忘れてしまうよ~」
食は止まる事なく2人で美味しく全部たいらげてしまったのだった…。
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