貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴

文字の大きさ
上 下
94 / 108

しおりを挟む
「ハッピーハロウィン♪さあ、何も言わずにボクに付いてきてくれないとイタズラするからね?」 

 どうやら葵は俺をどこかへと連れ出してから個別ハロウィンを楽しみたいようだ。 当然俺の答えは── 

「勿論付いて行くよ」 

「それは良かったよ。断られたらどうしうかと思っていたからね」 

「断るわけないだろ?」 

「ふふっ…そうだね。とにかく行こうか」 

 葵が俺に向かって手を差し出してくる。普段デートの時でも葵は手を繋いだりはしない。もしかしたらみんなにあてられたのかも知れないな。俺は葵の手を取りしっかりと恋人繋ぎに絡ませる。するとちょっと照れたような表情を魅せてくれる葵。 可愛いな。 

「じゃ、じゃあ…行こうか」 

「おう!」 

♢ 

 家を出てまずは駅に向かい新幹線に乗り込んだ。どうやら向かう先は遠場のようだな。 

「豊和は駅弁、何にする?」 

「う~ん…そうだなぁ…牛◯しにしようかな」 

「ああ、それね。それ美味しいよね」 「もし悩んでるなら…葵は別のものを買って半分ずつするか?」 

「それはいいね!流石豊和だよ!そうしようかな」 

 半分ずつ食べるのもまた醍醐味だよな。少なくとも二つの弁当の味を確かめられるしな。それになんといっても恋人ならではの食べさせあいが楽しめるしな。葵はなかなかそういうのは恥ずかしがってるのかしないしな。 

「ほら、葵…あ~ん」 

「うぇっ!?あ~ん…って…」 

「たまにはいいだろう?」 

「急に言われても…心の準備がだね…」 

「ほら、あ~ん」 

「あっ…あ~ん…」 

 やっぱりいいよな。こういうの…。先日幸子にあ~んってしてみたら別のところに食いつかれたしな…。あれは大変だった…。全て吸い付かされると思ったしな…。 おっと…今は葵との時間だったな。葵もプルプル震えながらもあ~んしてくれてまったりとした時間を新幹線で過ごす事ができた。 

 




 そして…着いた場所は… 

「ここは…」 

「テレビで見た事はあるよね?」 

「ああ、うん」 

「前から来てみたかったんだよね」 

「なあ、葵」 

「うん?どうしたの?」 

「ここのテーマパーク…名前がおかしくないか?」 

「? おかしいところはないみたいだけど…どこかおかしいの?」 

「いや…気の所為だったわ」 

「そう? じゃあそろそろ中へ入ろうか」 

「…うん」 

 テーマパークへと二人足を踏み入れる。俺がさっき悩んでいたというか気になったのは前世の記憶があるからだろうな。テーマパークの名前が紛らわしいんだよ。紛らわしいというかおかしい?とにかく俺はそう思っただけなんだけどな。ちなみにだが、テーマパークの名前はユニーク・セ◯クス・ジャパン。 

 ちゃんとアトラクションというか…そういうのがあるのかとてつもなく不安だ。そしてその不安は見事に的中する事になる。事ある事にテーマパークの名前に関係する事ばかりのアトラクションの数々。ジェットコースターに繋がりながら乗るとか危ないだろうよっ!?えっ?安全面はとにかく大丈夫?それなら安心か…。全然安心じゃねぇーよ!? まあ、とにかくだ。そんな感じで葵とテーマパークでやりまくる事になったわけだ。まあ、たまにはいいかと思ってしまうあたり、俺もこの世界に馴染んできたということだろうな。
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。

男が少ない世界に転生して

美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです! 旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします! 交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。

転生したら男女逆転世界

美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。 ※カクヨム様にも掲載しております

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

俺、貞操逆転世界へイケメン転生

やまいし
ファンタジー
俺はモテなかった…。 勉強や運動は人並み以上に出来るのに…。じゃあ何故かって?――――顔が悪かったからだ。 ――そんなのどうしようも無いだろう。そう思ってた。 ――しかし俺は、男女比1:30の貞操が逆転した世界にイケメンとなって転生した。 これは、そんな俺が今度こそモテるために頑張る。そんな話。 ######## この作品は「小説家になろう様 カクヨム様」にも掲載しています。

貞操逆転の世界で、俺は理想の青春を歩む。

やまいし
ファンタジー
気が付くと、男性の数が著しく少ない歪な世界へ転生してしまう。 彼は持ち前の容姿と才能を使って、やりたいことをやっていく。 彼は何を志し、どんなことを成していくのか。 これはそんな彼――鳴瀬隼人(なるせはやと)の青春サクセスストーリー……withハーレム。

処理中です...