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大変ですわ

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「豊和様ーっ!!」 

 家の中にそんな声が響く。その声は徐々に近くなり…やがて俺の自室のドアが勢いよく開いた。入って来たのはルナだ。妊娠しているんだから頼むから走り回らないでくれ。 

 えっ?大丈夫?女性はそれくらいで流産しない?鍛え方が違うだって?それはこの世界の女性だけだからね?俺はとにかく心配なんだよな。 

「それで…どうしたの?って……ああ…そういう事か」 

「そういう事ですわっ!!やられましたわ!!彼奴にっ!!!」 

 まあ、入って来た瞬間からルナがいつもとは違う事に気付いてはいた。自慢の金髪縦髪ロールは白髪の縦髪ロールへと変貌を遂げていて、耳は本来ある筈の場所から頭へと移動していて獣耳になっている。もう一つ特筆すべき場所は尻尾の存在だろう。ルナの後ろでワサワサワサッと忙しなく白い尾が9本動いているのだから…。 

「今回は九尾の白狐ですかっ!?」 

 俺は目を見開きながらその言葉を口にした。アリシア…ナイスだ。素晴らしい薬だと思う。人が獣化出来るのだから…。今回は言葉が変わるような事はないみたいだけど…。 

 ただ…本当に害はないんだよね!?俺はその辺りが超心配になるんだがっ!?子供は獣化して生まれてこないよな? そ、それは…ある意味ありかも知れないが。獣耳と尻尾を持つ子供…。俺としては考えてみると悪くはない。可愛過ぎるだろうよっ!?子供がどう思うかは別だろうけどな。 

「ふふふっ…いかかですか?ルナの白狐化は?尾を9本にしてみましたけども♪」 

 そう言いながら部屋に入ってきたのはアリシアだ。やってやった感を感じさせるその清々しい表情はより美しさを醸し出している…。 

「わたくしで実験するのは止めなさいと言っていますのに…」 

「まあ、いいではありませんか。わたくしも今回は獣化してみましたので…その…豊和様?いかかですか?」 

 視線を改めてアリシアに対して向けると…アリシアは女豹といった感じだった。耳も尻尾も豹のそれだ。 

「とても似合ってるよ、アリシア」 

「…光栄です」 

 少し照れくさいような表情でそう答えるアリシア。 

「い、一応お聞きしますが…わたくしはどうなのですか?似合っておりますか?」 

「当然、似合ってる。その9つの白いモフモフとした尻尾を貪りモフモフしたいほど」 

「貪りモフモフってなんですのっ!?褒めていますのよねっ!?初めて聞きましたわっ!?」 

「わたくしの尾も触れたくなりますか?」 

「それも当然です!アリシアの尻尾はサワサワしたいですね!」 

 二人とも甲乙付け難いほどに獣化が似合っている。まあ、ルナとアリシアだけではなくみんなに獣化してもらいたいという欲望が渦巻いてしまうな。そうなったら…真冬は…真冬は猫だろうな。詩織は女豹、イチとニナは馬なんかいいかもな。新菜は鳥系とかいいかも知れん。冷菓は犬、伊代は狼とか似合いそうだな。葵は鹿、愛はリス辺りだろうか。ロリ巨乳の俊哉は…難しいところだな。ロリ巨乳のウサギとかいいかもな。 

「豊和様?今はわたくし達を存分に見て、触れて、愛する時ですよ?それは今度してもらうといいと思いますし、こちらの準備は出来ていますので…」 

 どうやらアリシアには俺が考えている事が筒抜けだったみたいだな。それにしても…全員分というか、いつの間にそんなものを用意したんだか、アリシアは…。 

「そ、その通りですわっ!アリシアの言った通り、今はわたくし達を愛でる時ですわっ!さあ、存分に愛でて下さいまし♡」 

 どうやら俺も野獣と化す時が来たようだ。年中発情しているのは人とウサギらしいし、俺も擬似ウサギ化するとしようか! 

「ウサウサっ!行くウサっ!」 

「ああん♡豊和様がウサギになって欲情してしまいましたわっ♡」   

 欲情させたのはルナとアリシアだけどな? 

「ご存分に…♡」 

 獣化出来るようになったのはアリシアの薬のお陰だけど…普通なら薬でそんな簡単に獣化する事なんて出来ないし、この世界にも感謝すべきだろうな…。 

 ありがとう獣化出来る世界…ありがとうTS化出来る世界…。
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