上 下
57 / 76

ルナから

しおりを挟む
『豊和様!どうか来て下さいましっ!』 

 アリシアの妊娠が発覚してアリシアと存分にイチャイチャした翌日の朝早くの事だ。ルナ先輩からそんなメールが届いた。 

『何かあったんですか?』 

 とりあえずそう返信してみるものの来て下さいましたら分かります!というメッセージが折り返しで届いたんだ。 何事かと思いつつも、とにかく俺は忙ぎルナ先輩の元へと向かったんだ。


 ♢ 


 ──ルナ先輩は自身の会社の社長室に居るとの連絡を受けた。俺は真っ直ぐ社長室へと向かって社長室のドアをトントンとノックする。 

「ルナ先輩?」 

「豊和様ですニャっ!?」 

 んっ?ニャっ…?今…ニャって言ったか?いつものお嬢様口調ではなかったのような…。聞き間違いか…? 

「は、入って来て下さいませニャッ」 

 どうやら聞き間違いじゃあなかったようだ。やっぱりニャッって聞こえるしな…。そういうプレーだろうか?とりあえず部屋の中へ入っていいみたいなので社長室の部屋の中へと足を踏み入れる…。 

「ルナ先輩、どうされ………」 

 入って早々…ルナ先輩が視界に入る。いつもの金髪縦髪ロールは健在。ただし… 

「…その頭に着いているのは…猫耳カチューシャで間違いないでしょうか?それとお尻の後ろでフリフリされてるのは猫の尻尾型アクセサリーで間違いないでしょうか?」 

 俺が今、口にした通り、いつものルナ先輩ではないのだニャッ…。やべっ…。うっかり俺も語尾が猫語になってしまったぜ☆まあ、とにかく何があったのかは分からないが、ルナ先輩の頭には猫耳が装着されていて、しかもピコピコとその猫耳が動いているんだ。更にっ!更にだっ!猫の尻尾みたいなものもお尻の後ろの方でフリフリと動いているのが見てとれる…。まるで本物の猫耳と尻尾のようだ。 

「何で敬語なのですニャッ!?」

「…なるほど…そういう事ですか…ごくっ…」 

「私の話聞いてないのニャッ!?何を一人で納得されておられるのニャッ!?まだ何も言っておりませんニャッ!?しかも何で距離を詰めてきてますのニャッ!?」 

「気にしないで下さい…決して…ルナ先輩のその姿に欲情したわけではありませんので…これは…そう…確かめる為です…」 

「嘘ですニャッ!?欲情してますニャッ!?」 

「語尾もニャッの拘り…流石ルナ先輩…完璧ですニャッ」 

「これは、違うニャッ!?とにかく話を聞いて下さいませニャッ!?」 

 俺はそっと猫耳に触れる。目の前にモフるモノがあるのならモフるのは当然…だろ?サワサワとルナ先輩が装着している猫耳を撫でるとルナ先輩がまるで自分の耳を触られてるかのようにその可愛いお口から声が洩れ始めた…。 

「ふにゃっ!?だ、駄目ですニャッ!?そこは…びっ…敏感にニャッって…んにゃあ♡」 

「これは素晴らしい出来ですね?しかも俺が触るのにあわせて声を出してくれるとは…ルナ先輩…朝からごちそうさまです…いや、いただきますの方がいいですかね?」 

「とっ、とにかく話をっ…んにゃあ~~♡き、聞いて下さいましだニャッ~~~♡」 

 尻尾も一緒にモフりながらルナ先輩に何があったのか話を聞くことに…。その際…何度かルナ先輩の体がビクンビクンと痙攣を起こしたのはここだけの秘密だ…。床には大量の水たまりが出来ている…。深い意味はないからな?これはただの水たまり。いいね?ただの水たまりだからね? 

「──なるほど…アリシアが作った薬で部分的に猫化したと?」 

「はぁはぁ……ひ、酷い目に遭いましたニャッ…び、敏感になっておりますニャッのに…朝からニャン度もニャッン度もイかされるニャッんてっ…と、とにかくニャッ…ようやく…話が通じたようで何よりですニャッ…」 

「これは…是非!商品化せねばなりませんね?」 

「い、今はそんなお話どうでもいいのですニャッ!問題は…」 

「問題はありませんよ?アリシアが作ったのなら」 

「アリシアに対する…そ、その絶対的な信頼感はどこから来るのニャッ…?」 

「アリシアは…ルナの事も大切に思ってるのが分かるからですよ」 

「るっ!?ルナって呼びすてされたニャッ!?何でこのタイミングニャのかわかりかねますがニャ…」 

「とにかく…これは猫化したルナを存分に愛でるようにというアリシアの心遣いなんです!間違いないです!」 

「ほ、ホントですニャッ…?」 

「じゃあ…愛でますね?」 

 俺はルナのスカートやらをズラして尻尾の付け根を確認…。 

「おお~~~っ!?ちゃんとお尻の割れ目の上の方から猫の尻尾が生えてるっ!!俺、感動っ!」 

「ニャッ!?い、いきなり脱がさないでニャッ!?」 

「アリシアに感謝を込めていただきますニャッ♡」 

「そこはわたくしに感謝して下さいましニャッ…はにゃあぁぁぁぁ~~~♡」 


 3時間後…薬の効果が切れたみたいでルナは元通りのルナに…。今度またアリシアにこの薬を作ってもらわねば…そう強く思った俺だった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件

森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。 学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。 そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……

男女比:1:450のおかしな世界で陽キャになることを夢見る

卯ノ花
恋愛
妙なことから男女比がおかしな世界に転生した主人公が、元いた世界でやりたかったことをやるお話。 〔お知らせ〕 ※この作品は、毎日更新です。 ※1 〜 3話まで初回投稿。次回から7時10分から更新 ※お気に入り登録してくれたら励みになりますのでよろしくお願いします。 ただいま作成中

男女比1:10000の貞操逆転世界に転生したんだが、俺だけ前の世界のインターネットにアクセスできるようなので美少女配信者グループを作る

電脳ピエロ
恋愛
男女比1:10000の世界で生きる主人公、新田 純。 女性に襲われる恐怖から引きこもっていた彼はあるとき思い出す。自分が転生者であり、ここが貞操の逆転した世界だということを。 「そうだ……俺は女神様からもらったチートで前にいた世界のネットにアクセスできるはず」 純は彼が元いた世界のインターネットにアクセスできる能力を授かったことを思い出す。そのとき純はあることを閃いた。 「もしも、この世界の美少女たちで配信者グループを作って、俺が元いた世界のネットで配信をしたら……」

異世界に転生したと思ったら、男女比がバグった地球っぽい!?

ぱふ
恋愛
 ある仕事終わりの帰り道、主人公前田世一は連勤の疲れが祟って車に轢かれてしまった。朦朧とする意識の中、家族や今世での未練に悔見ながら気を失ってしまった。そして、目が覚めると知らない天井でいつもと違う場所でにいて、さらに調べると男女比がバグっていた!?これで前世の未練や夢を叶えることができる!そう思って様々なことに挑戦していこうと思った矢先、ある少女と出会った。ぱっとみは可憐な少女だったが中身はドMでやばいやつだった!?そんな、やばめな少女から逃げようと別の子に話しかけたら次はドSなやばい少女がいて、愛が重い少女に監禁されかけて、ドロドロに甘やかしてくれるお姉さんに溶かされて、この世界の洗礼を受けていく。「助けて〜!この世界やばい人しかいないんだけど!」そんな悲痛な叫びが鳴り止まない過激なラブコメが始まる。*カクヨム様ハーメルン様にも掲載しています*

男女比の狂った世界で愛を振りまく

キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。 その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。 直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。 生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。 デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。 本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

男がほとんどいない世界に転生したんですけど…………どうすればいいですか?

かえるの歌🐸
恋愛
部活帰りに事故で死んでしまった主人公。 主人公は神様に転生させてもらうことになった。そして転生してみたらなんとそこは男が1度は想像したことがあるだろう圧倒的ハーレムな世界だった。 ここでの男女比は狂っている。 そんなおかしな世界で主人公は部活のやりすぎでしていなかった青春をこの世界でしていこうと決意する。次々に現れるヒロイン達や怪しい人、頭のおかしい人など色んな人達に主人公は振り回させながらも純粋に恋を楽しんだり、学校生活を楽しんでいく。 この話はその転生した世界で主人公がどう生きていくかのお話です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ この作品はカクヨムや小説家になろうで連載している物の改訂版です。 投稿は書き終わったらすぐに投稿するので不定期です。 必ず1週間に1回は投稿したいとは思ってはいます。 1話約3000文字以上くらいで書いています。 誤字脱字や表現が子供っぽいことが多々あると思います。それでも良ければ読んでくださるとありがたいです。

大好きな彼女を学校一のイケメンに寝取られた。そしたら陰キャの僕が突然モテ始めた件について

ねんごろ
恋愛
僕の大好きな彼女が寝取られた。学校一のイケメンに…… しかし、それはまだ始まりに過ぎなかったのだ。 NTRは始まりでしか、なかったのだ……

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

処理中です...