貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴

文字の大きさ
上 下
48 / 108

教室にて

しおりを挟む
「あ、あのね、豊和君?」 

「んっ?どうしたん?」 

 隣の席の幸子が深刻そうな表情で尋ねてきた。 

「そ、そのね…?葵ちゃんじゃあないんだけど…私も告白したと思うんだよね…?」 

「あ、ああ。嬉しい事に俺なんかに告白してもらったよ…。しっかりと覚えてるよ。あっ、もしかして告白の取り消しとかそういう話だったりするっ!?す、好きな人が他に出来たとかそういう話っ!?」 

「ち、違うよっ!豊和君以外を好きにはならないからっ!そんなに軽い気持ちで告白してないからねっ!?そうじゃなくて…何で相川さんが休み時間の度に豊和君の膝の上に乗ってちゅっちゅっちゅっしたり、もたれ掛かってるのかなって事を聞きたいんだけどっ!!」 

「…なるほど…それなっ!」 

「なるほど…それなっ!じゃないんだよっ!?い、一応真冬ちゃんから事情は聞いてるよ?で、でも順番的には次は私かなぁ~なんて思っちゃったり、期待してたんだよっ!?私の順番が飛ばされてるんだけどっ!?」 

「そ、それに関しては…すみません」 

 それに関しては平謝りするしかない。だって相川さんを放っておけなかったし…。 

「まあまあ。そんなに責めないであげて欲しいかな?私がさっちゃんのディフェンスを飛び越えて豊和にダンクしちゃっただけだからさっ♡」 

「な、何を相川さんはうまい事言ってるのっ!?」 

「イチでいいって言ってるのに」 

「と、とにかく…」 

「さっちゃん?豊和の片側の膝空いてるから座ったらいいかな♪」 

 いや…幸子は座らないと思うぞ?教室だし。 

「…そうする」 

 座んのか~~~いっ!?いや、勿論良いんだけどね?幸子は自分の席を立つと… 

「し、失礼しゅるね?」

 ゆっくりと申し訳なさそうにちょこんと膝の上にお尻を乗せてくる幸子。両手に花どころか両足に花が咲いたようです…。お尻の柔らかい感触も最高です☆ ホント…以前の俺には到底見られなかった光景だな。クラス中の視線がこちらへと注がれている…。一人でも珍しいだろうに二人も女性を侍らせているように、みんなには見えてるんだろうな。 

「うわぁ…」 

「えっ…マジっ…?」 

「嘘やろ…」 

「相川が隼にキスしてるだけでもおかしかったのにっ…」 

「いや、そもそもあいつにキス出来るのが凄くない…?」 

「しかも…小野寺っちまでっ!?」 

「新田先生もじゃなかった?」 

「そういえば…」 

「猛烈にアタックしてたよね…」 

「やっぱり…大きさか?体育祭の時も反り返ってたし…」 

「太かったしね…」  

「仲良しの秘訣は男の太巻きという名言もあったよね?」 

「あったあった」 

「顔…隠せば…いけるんじゃねぇ?」 

「確かに…」 

「連れ込んでみるか?一回くらいなら…」 

「その一回でドハマりしそうだけどね…」 

「ああ…あれを刻み込まれたら…他の男なんて…物足りなくなるんじゃねぇか?」 

 凄い言われようだな…。 

「みんな。ちょっちっ、言い過ぎかな?」 

 みんなの言葉に反応したのはイチだ。 

「ああ…そっかぁそっかぁ。みんなには豊和が不細工に見えてるんだよね?それ、心が汚れてる証拠だから覚えておくといいかな?」 

「「「「「はっ?」」」」」 

「豊和はホントは超絶美形なのにホントの姿が見えないのはみんなの心が汚れてるからかな♪この間まで私も同じだったかな…。まあ、とにかく豊和はそういう病気みたいなものに掛かってるだけだから…豊和の事を色々言うのは止めてくれるかな?かな?」 

 俺の事を色々言われて怒ってくれたのか。イチの頭を撫で撫でしておこうかな。撫でてると甘えてくるのが可愛いな…。んっ?幸子も撫で撫でして欲しいって?おっけぃ!任せとけっ! 

「い、今の話…ホント…だと思う?」 

「私汚れてる?」 

「うせやろっ!?」 

「そ、そういえば…伝説のルナ先輩も隼にしょっちゅう会いに来てるよね?」 

「せやったっ!?」 

「アリシア先輩もだよね…」 

「この間なんか…廊下でキスしてたしね」 

「ちょっ、ちょっと…行いを悔い改めてみようかな…」 

「わ、私も…」 

「手遅れじゃねっ?」 

「いや、相川っちも私達と一緒だったみたいじゃない?」 

「人は悔い改める事が出来るのね…」 

「…本人次第だろ」

「…閃いた!」 

 まあ、俺のこの病気みたいなものを知ったクラスメイトの反応は様々って感じかな。それにしても最後の閃いたって言った女子は誰だ?何を閃いたんだよ?俺の聞き間違いだったのか?変な事にならなければいいけど…。
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

男が少ない世界に転生して

美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです! 旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします! 交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

転生したら男女逆転世界

美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。 ※カクヨム様にも掲載しております

勇者のハーレムパーティー抜けさせてもらいます!〜やけになってワンナイトしたら溺愛されました〜

犬の下僕
恋愛
勇者に裏切られた主人公がワンナイトしたら溺愛される話です。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

処理中です...