貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴

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これは本能

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 テストが終わったその週の週末の事だ。テストという重圧から開放された俺は励んでいた。 


「魅せてやるぜっ☆オナリストの真の力というやつをよぉー!うぉぉぉぉぉーっ!」



 “シコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコ──” 



 自室にあるパソコンの画面にはアダルトな映像が映し出され、装着したイヤホンからはそれに出演している女性の嬌声が聞こえてくる。この女優さんの作品大好きなんだよな。しかも…新作とくれば…ふっ…これは燃えるな。おっ!?ここは抜きどころだぜっ!! 

「くっ…出すぜっ☆ うっ…」


 映像に夢中になってた俺は気が付かなかった。俺の部屋を訪ねてきた存在に…。浮かれ過ぎて部屋の鍵をかける事を忘れていることに…。 

「お兄ちゃん?」 

「お兄ちゃん?もしかして寝てる?」 

「入るよ?」


 “カチャッ──” 


 ドアが開き、入って来た存在に俺はいまだ気が付かない…。 

「うひょお~~~♡これは最高だな。何度抜きどころを用意しているんだよ!もう一回か?もう一回抜くべきだよな!?」 

 まだまだこれからという時に耳に装着しているワイヤレスのイヤホンが片方外された。 

「…何をしているのかな、お兄ちゃんは?」 

 全身から血の気が引くというのはこういう事を言うんだろうな…。俺はようやく過ちに気が付いたのだ。深夜という事もあり油断もあったのだろう。 

「もう一度聞くね♪何をしているのかな?お兄ちゃんは?」 

「っ…とっ…ナニしてます…はい」 

「とりあえず映像を止めてティッシュを置いて、こっちを向こうか?」 

「あ、はい」 

 俺は素早くティッシュを投げ捨てて、映像を止めてイヤホンを外してから真冬と向かい合う。せめてズボンは…

 いえ、何でもないです…。 

「それでお兄ちゃんはこんな時間にナニしてたのかな?かな?」 

 えっ…?それ聞くの?分かってるくせに? 

「な、ナニしてました…はい…」 

「そんなに溜まってたのなら何で私に言わないのかな?」 

 腰に両手を当ててプリプリ怒っている真冬。うん。今日も真冬は可愛いものだ。えっ?聞こえてる?どうやら心の声が洩れていたようだ。 

「初夜の日以来…私達してないのに…私に飽きちゃったの?」 

「それはない!俺が真冬に飽きるだなんて地球がひっくり返ってもないからな?」 

「だったら…何で一人で…」 

「うぐっ…それはだな…」 

「それは?」 

「ほら…溜まったから抱きたいだとか…そんな事は言えないだろ?」 

「いや、そこは言ってよ?女性も溜まりやすいんだから逆に言われて嬉しいんだからね?」 

「それにな…」 

「それに?」 

「新作が出てたら観るだろ?出すだろ?スッキリするだろ?これが新たな三原則だ」 

「そんな三原則はいらないんだよっ!?」 

「うぬっ…」 

 俺の三原則が… 

「これは…お兄ちゃんから搾り取らないといけないよね?」 

「何で真冬は脱いでいるのかな?」 

「それはね?お兄ちゃんが溜まってるみたいだから搾り取るためだよ?」 

 何を言ってるの?お兄ちゃんは?というのが言葉に出さなくても真冬のその表情だけで分かってしまう。 

「えっ…と…お手柔らかにな?」 

「覚悟してね♡あむっ♡」 

「ああ~~~~~~~♡♡♡♡♡」 





♢ 


「──って、事があったんですよ…」 

「…それをわたくしが聞いて…わたくしにどうすればいいとおっしゃっられてるので?」 

「いや、家でゆっくりと自家発電出来ないからどこですればいいかなと考えた時にドリル先輩のところならあるいはと思い浮かんだので…」 

 昔はドリル先輩のところでよく自家発電に励んだんだよな。ドリル先輩の会社の商品開発に携わった時の事が懐かしく思えるぜ。それに…ほら…よく言うだろ?愛する女性が居ても自家発電は別物だと。自家発電は浮気じゃないしな。ないよな? 

「いえいえ…そこはわたくしを抱きに来るところではなくてっ!?わたくし…豊和様に好意を伝えましたわよっ!?後、ドリルというのはいい加減止めて下さいましっ!?それに何より真冬様との情事を赤裸々と語られて、モンモンムラムラジリジリと湧き上がるわたくしの性欲はどうすれば宜しいのですかっ!?」 

 モンモンムラムラジリジリって… 

「…ルナ先輩も…溜まるんですか?」 

「当たり前ではありませんかっ!?わたくしの性欲を舐めてらっしゃるのですかっ!?」 

「商品開発の時に俺の自家発電をしているところを平気で見てましたよね?」 

「あの時は我慢していただけですわっ!?」 

「それはその…すいません?」 

「…謝られても困りますわ」 

「それじゃあ…って…ルナ先輩?」 

 なんだかルナ先輩の様子が… 

「好意は伝えましたし…十分…わたくしは我慢しましたよね?」 

「ええと…はい、そうですね。ルナ先輩からの好意を…嬉しく思いますよ?」 

「ですわよね?では…いただきますわ」 


 いただきます?何をって…言うのは野暮だよな?あっという間にルナ先輩にベッドへと連れ込まれて… まあ、後は想像に任せるよ。ルナ先輩も…凄く綺麗だった事は言うまでもないよな?
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