貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴

文字の大きさ
上 下
35 / 108

これは本能

しおりを挟む
 テストが終わったその週の週末の事だ。テストという重圧から開放された俺は励んでいた。 


「魅せてやるぜっ☆オナリストの真の力というやつをよぉー!うぉぉぉぉぉーっ!」



 “シコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコ──” 



 自室にあるパソコンの画面にはアダルトな映像が映し出され、装着したイヤホンからはそれに出演している女性の嬌声が聞こえてくる。この女優さんの作品大好きなんだよな。しかも…新作とくれば…ふっ…これは燃えるな。おっ!?ここは抜きどころだぜっ!! 

「くっ…出すぜっ☆ うっ…」


 映像に夢中になってた俺は気が付かなかった。俺の部屋を訪ねてきた存在に…。浮かれ過ぎて部屋の鍵をかける事を忘れていることに…。 

「お兄ちゃん?」 

「お兄ちゃん?もしかして寝てる?」 

「入るよ?」


 “カチャッ──” 


 ドアが開き、入って来た存在に俺はいまだ気が付かない…。 

「うひょお~~~♡これは最高だな。何度抜きどころを用意しているんだよ!もう一回か?もう一回抜くべきだよな!?」 

 まだまだこれからという時に耳に装着しているワイヤレスのイヤホンが片方外された。 

「…何をしているのかな、お兄ちゃんは?」 

 全身から血の気が引くというのはこういう事を言うんだろうな…。俺はようやく過ちに気が付いたのだ。深夜という事もあり油断もあったのだろう。 

「もう一度聞くね♪何をしているのかな?お兄ちゃんは?」 

「っ…とっ…ナニしてます…はい」 

「とりあえず映像を止めてティッシュを置いて、こっちを向こうか?」 

「あ、はい」 

 俺は素早くティッシュを投げ捨てて、映像を止めてイヤホンを外してから真冬と向かい合う。せめてズボンは…

 いえ、何でもないです…。 

「それでお兄ちゃんはこんな時間にナニしてたのかな?かな?」 

 えっ…?それ聞くの?分かってるくせに? 

「な、ナニしてました…はい…」 

「そんなに溜まってたのなら何で私に言わないのかな?」 

 腰に両手を当ててプリプリ怒っている真冬。うん。今日も真冬は可愛いものだ。えっ?聞こえてる?どうやら心の声が洩れていたようだ。 

「初夜の日以来…私達してないのに…私に飽きちゃったの?」 

「それはない!俺が真冬に飽きるだなんて地球がひっくり返ってもないからな?」 

「だったら…何で一人で…」 

「うぐっ…それはだな…」 

「それは?」 

「ほら…溜まったから抱きたいだとか…そんな事は言えないだろ?」 

「いや、そこは言ってよ?女性も溜まりやすいんだから逆に言われて嬉しいんだからね?」 

「それにな…」 

「それに?」 

「新作が出てたら観るだろ?出すだろ?スッキリするだろ?これが新たな三原則だ」 

「そんな三原則はいらないんだよっ!?」 

「うぬっ…」 

 俺の三原則が… 

「これは…お兄ちゃんから搾り取らないといけないよね?」 

「何で真冬は脱いでいるのかな?」 

「それはね?お兄ちゃんが溜まってるみたいだから搾り取るためだよ?」 

 何を言ってるの?お兄ちゃんは?というのが言葉に出さなくても真冬のその表情だけで分かってしまう。 

「えっ…と…お手柔らかにな?」 

「覚悟してね♡あむっ♡」 

「ああ~~~~~~~♡♡♡♡♡」 





♢ 


「──って、事があったんですよ…」 

「…それをわたくしが聞いて…わたくしにどうすればいいとおっしゃっられてるので?」 

「いや、家でゆっくりと自家発電出来ないからどこですればいいかなと考えた時にドリル先輩のところならあるいはと思い浮かんだので…」 

 昔はドリル先輩のところでよく自家発電に励んだんだよな。ドリル先輩の会社の商品開発に携わった時の事が懐かしく思えるぜ。それに…ほら…よく言うだろ?愛する女性が居ても自家発電は別物だと。自家発電は浮気じゃないしな。ないよな? 

「いえいえ…そこはわたくしを抱きに来るところではなくてっ!?わたくし…豊和様に好意を伝えましたわよっ!?後、ドリルというのはいい加減止めて下さいましっ!?それに何より真冬様との情事を赤裸々と語られて、モンモンムラムラジリジリと湧き上がるわたくしの性欲はどうすれば宜しいのですかっ!?」 

 モンモンムラムラジリジリって… 

「…ルナ先輩も…溜まるんですか?」 

「当たり前ではありませんかっ!?わたくしの性欲を舐めてらっしゃるのですかっ!?」 

「商品開発の時に俺の自家発電をしているところを平気で見てましたよね?」 

「あの時は我慢していただけですわっ!?」 

「それはその…すいません?」 

「…謝られても困りますわ」 

「それじゃあ…って…ルナ先輩?」 

 なんだかルナ先輩の様子が… 

「好意は伝えましたし…十分…わたくしは我慢しましたよね?」 

「ええと…はい、そうですね。ルナ先輩からの好意を…嬉しく思いますよ?」 

「ですわよね?では…いただきますわ」 


 いただきます?何をって…言うのは野暮だよな?あっという間にルナ先輩にベッドへと連れ込まれて… まあ、後は想像に任せるよ。ルナ先輩も…凄く綺麗だった事は言うまでもないよな?
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。

男が少ない世界に転生して

美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです! 旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします! 交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。

転生したら男女逆転世界

美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。 ※カクヨム様にも掲載しております

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

俺、貞操逆転世界へイケメン転生

やまいし
ファンタジー
俺はモテなかった…。 勉強や運動は人並み以上に出来るのに…。じゃあ何故かって?――――顔が悪かったからだ。 ――そんなのどうしようも無いだろう。そう思ってた。 ――しかし俺は、男女比1:30の貞操が逆転した世界にイケメンとなって転生した。 これは、そんな俺が今度こそモテるために頑張る。そんな話。 ######## この作品は「小説家になろう様 カクヨム様」にも掲載しています。

貞操逆転の世界で、俺は理想の青春を歩む。

やまいし
ファンタジー
気が付くと、男性の数が著しく少ない歪な世界へ転生してしまう。 彼は持ち前の容姿と才能を使って、やりたいことをやっていく。 彼は何を志し、どんなことを成していくのか。 これはそんな彼――鳴瀬隼人(なるせはやと)の青春サクセスストーリー……withハーレム。

処理中です...