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駄菓子屋①
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「なぁなぁなぁ、聞いてくれよっ!ばっちゃん!」
「ああっ!?あんだってぇ~!?」
詩織との事があった翌日…休日という事もあり、俺は近所の駄菓子屋へと足を運んでいた。
ここはある意味、俺の聖域と言っても過言ではない。 俺の前世の幼い頃なんかは近所に駄菓子屋がニ、三軒位あったもんなんだが時が経つにつれ一軒…また一軒と減っていき、最終的には駄菓子屋は姿を消してしまった。 今でも駄菓子屋でしか味わえない…何と言えばいいかな…ワクワク感というか、雰囲気というか…とにかく、うまい事言えないんだけどスーパーで買うのとは何もかもが俺にとっては違うんだよな…。
子供の溜まり場でもあったし、なけなしの小遣いでどれを買おうかとか、店の前に置いてあったゲームのどれをしようかとか迷いに迷ったもんだ…本当に懐かしい…。
まあ、そんなわけで駄菓子屋があるなら行かねばなるまいてと、高校生になってからも俺はこの場所に頻繁に足を運んでいるってわけだ。
「それでさぁ~ 話せば長くなるんだけどさぁ~」
ばっちゃんとも仲良く何でも話せる間柄だしな…。
「長い話はあたしゃあ嫌いだよっ!?どうしても話をしたいのならまず最初に金を使いなっ?」
「そりゃあ勿論買うよ?とりあえず…そこの【ヨ◯ちゃん】を一つと【き◯粉棒】を一つ」
「あいよっ!四十円だよ!」
「はいよ、四百万ね?」
「アンタ古いよ、それ?しかもそれはあたしゃあのセリフだろうにっ…」
「ばっちゃんに言われたくないがっ!?ばっちゃんもたまに言うじゃん!?」
「ヒッヒッヒッ…そうかい?」
そんな何気ない話をしながらき◯粉棒を口へと運びモグモグモグ…。き◯粉棒は爪楊枝に刺さっていて、爪楊枝の先が赤く塗られていたら当たりでもう一本貰えるんだぜ?
「あっ…当たった」
「チッ…」
「えっ…今舌打ちしなかった?ばっちゃんっ!?」
「ああん?聞こえないねぇ~ あんだって?」
絶対に聞こえてるよな?ばっちゃん…。
「とにかく当たりだからもう一本もらうよ?」
「はいはい」
き◯粉棒を片手にばっちゃんに昨日の事を話する事に…。
「それでさぁ~ 俺の童貞が後少しで失われるって時に…モグモグモグ…詩織が気絶しちゃってさぁ~ あっ!また当たってるぅ!」
「あんたまだ童貞だったのかい!?──って、ああん!?ズルしてないだろうねぇ~?」
「するわけ無いだろうに…ばっちゃんわざと言ってるだろ?」
「ヒィヒッヒっ…さぁ、どうだろうねぇ~?それで…なんだったっけっ?ああ…私に童貞をもらって欲しいだったっけっ?」
ばっちゃんが唐突にM字開脚…。Tバックか……Tバックっ!?
「ち、ちげぇーよ!?何色気づいてんの、ばっちゃん!?」
ばっちゃんのTバックを見て動揺するなんて…こういうところが童貞の証なんだろうな…。
「あんたは本当に馬鹿だねぇ…そんなんだから童貞なんだよ」
「にゃにを~」
ばっちゃんにも指摘される…。
「女って生きもんはねぇ…いつまでも女である事を忘れないでいると…それだけいつまでも綺麗でいられる生きもんなのさぁ~」
ばっちゃんの言葉が何やら奥深い言葉に聞こえる…。これが年の功って奴か?
「だからこそ…いつまでも現役でヤりまくっているわけさぁねぇ~!ヤれば肌がツヤツヤしているだろ?」
「…台無しなんだがっ!?さっきまで結構いいお話してたよね!?若干さっきのばっちゃんの言葉に感動してたんだがっ!?しかも現役でヤッてんのが地味にすげぇ~よ!?ばっちゃん何歳なんだよ!?」
「だからアンタは駄目なのさぁ~。女性に年を聞くのは童貞の証だよ?」
「ぐぬぬぬっ…そう言われても仕方ないけど…とりあえずもう一本もらうよ?」
「えっ?何だって?若さの秘訣かい?」
「誰もそんな事聞いてないがっ!?モグモグモグ…あっ…外れちまった…」
「イッヒッヒッ…残念だったね」
「ばっちゃんと話してたら何か甘い物が欲しくなったな…。チ◯コバットを二つもらおうかな」
「はいよ…ちょっと待ってな」
んっ?チ◯コバットはそこの棚にあるが?
「ほら…コレにつけな」
ばっちゃんが持ってきたのは壺だった…。ばっちゃんは壺の蓋を開け、壺を手渡してくる。中身を覗き込むと甘い香りがする。
「コレは何?」
「何ってチョコだけどっ?」
何で分からないんだい?そんな表情をばっちゃんはしている。
「チ◯コバットにチョコをつけて食うの?」
「イッヒッヒ…あんたは童貞だねぇ…」
「何回も童貞って言わないでくれるっ!?」
「自分のバットをソレにつけるんだよ」
「俺のバット?」
「股間についてるだろ?」
「ソレ俺が食べられない奴じゃん!?」
「あたしゃあが食べてやろうかねと思って…テヘペロ♪」
「テヘペロじゃねぇーよ!?もう…チョコバ◯トはいいから、ガ◯ガリ君にするわ」
「はいよっ!百円だよ!」
まあ、ある意味…ここは心のオアシスだ。ばっちゃんとこうやって話すのは楽しいしな…。なにより…昭和かと思えるほど安いしな。
「ああっ!?あんだってぇ~!?」
詩織との事があった翌日…休日という事もあり、俺は近所の駄菓子屋へと足を運んでいた。
ここはある意味、俺の聖域と言っても過言ではない。 俺の前世の幼い頃なんかは近所に駄菓子屋がニ、三軒位あったもんなんだが時が経つにつれ一軒…また一軒と減っていき、最終的には駄菓子屋は姿を消してしまった。 今でも駄菓子屋でしか味わえない…何と言えばいいかな…ワクワク感というか、雰囲気というか…とにかく、うまい事言えないんだけどスーパーで買うのとは何もかもが俺にとっては違うんだよな…。
子供の溜まり場でもあったし、なけなしの小遣いでどれを買おうかとか、店の前に置いてあったゲームのどれをしようかとか迷いに迷ったもんだ…本当に懐かしい…。
まあ、そんなわけで駄菓子屋があるなら行かねばなるまいてと、高校生になってからも俺はこの場所に頻繁に足を運んでいるってわけだ。
「それでさぁ~ 話せば長くなるんだけどさぁ~」
ばっちゃんとも仲良く何でも話せる間柄だしな…。
「長い話はあたしゃあ嫌いだよっ!?どうしても話をしたいのならまず最初に金を使いなっ?」
「そりゃあ勿論買うよ?とりあえず…そこの【ヨ◯ちゃん】を一つと【き◯粉棒】を一つ」
「あいよっ!四十円だよ!」
「はいよ、四百万ね?」
「アンタ古いよ、それ?しかもそれはあたしゃあのセリフだろうにっ…」
「ばっちゃんに言われたくないがっ!?ばっちゃんもたまに言うじゃん!?」
「ヒッヒッヒッ…そうかい?」
そんな何気ない話をしながらき◯粉棒を口へと運びモグモグモグ…。き◯粉棒は爪楊枝に刺さっていて、爪楊枝の先が赤く塗られていたら当たりでもう一本貰えるんだぜ?
「あっ…当たった」
「チッ…」
「えっ…今舌打ちしなかった?ばっちゃんっ!?」
「ああん?聞こえないねぇ~ あんだって?」
絶対に聞こえてるよな?ばっちゃん…。
「とにかく当たりだからもう一本もらうよ?」
「はいはい」
き◯粉棒を片手にばっちゃんに昨日の事を話する事に…。
「それでさぁ~ 俺の童貞が後少しで失われるって時に…モグモグモグ…詩織が気絶しちゃってさぁ~ あっ!また当たってるぅ!」
「あんたまだ童貞だったのかい!?──って、ああん!?ズルしてないだろうねぇ~?」
「するわけ無いだろうに…ばっちゃんわざと言ってるだろ?」
「ヒィヒッヒっ…さぁ、どうだろうねぇ~?それで…なんだったっけっ?ああ…私に童貞をもらって欲しいだったっけっ?」
ばっちゃんが唐突にM字開脚…。Tバックか……Tバックっ!?
「ち、ちげぇーよ!?何色気づいてんの、ばっちゃん!?」
ばっちゃんのTバックを見て動揺するなんて…こういうところが童貞の証なんだろうな…。
「あんたは本当に馬鹿だねぇ…そんなんだから童貞なんだよ」
「にゃにを~」
ばっちゃんにも指摘される…。
「女って生きもんはねぇ…いつまでも女である事を忘れないでいると…それだけいつまでも綺麗でいられる生きもんなのさぁ~」
ばっちゃんの言葉が何やら奥深い言葉に聞こえる…。これが年の功って奴か?
「だからこそ…いつまでも現役でヤりまくっているわけさぁねぇ~!ヤれば肌がツヤツヤしているだろ?」
「…台無しなんだがっ!?さっきまで結構いいお話してたよね!?若干さっきのばっちゃんの言葉に感動してたんだがっ!?しかも現役でヤッてんのが地味にすげぇ~よ!?ばっちゃん何歳なんだよ!?」
「だからアンタは駄目なのさぁ~。女性に年を聞くのは童貞の証だよ?」
「ぐぬぬぬっ…そう言われても仕方ないけど…とりあえずもう一本もらうよ?」
「えっ?何だって?若さの秘訣かい?」
「誰もそんな事聞いてないがっ!?モグモグモグ…あっ…外れちまった…」
「イッヒッヒッ…残念だったね」
「ばっちゃんと話してたら何か甘い物が欲しくなったな…。チ◯コバットを二つもらおうかな」
「はいよ…ちょっと待ってな」
んっ?チ◯コバットはそこの棚にあるが?
「ほら…コレにつけな」
ばっちゃんが持ってきたのは壺だった…。ばっちゃんは壺の蓋を開け、壺を手渡してくる。中身を覗き込むと甘い香りがする。
「コレは何?」
「何ってチョコだけどっ?」
何で分からないんだい?そんな表情をばっちゃんはしている。
「チ◯コバットにチョコをつけて食うの?」
「イッヒッヒ…あんたは童貞だねぇ…」
「何回も童貞って言わないでくれるっ!?」
「自分のバットをソレにつけるんだよ」
「俺のバット?」
「股間についてるだろ?」
「ソレ俺が食べられない奴じゃん!?」
「あたしゃあが食べてやろうかねと思って…テヘペロ♪」
「テヘペロじゃねぇーよ!?もう…チョコバ◯トはいいから、ガ◯ガリ君にするわ」
「はいよっ!百円だよ!」
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