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〘30〙連続絶頂
しおりを挟む性教育を受けたさい、身体のメカニズムにおける性欲低下(一時的なもの)を経験したハルチカは、興奮状態から一気に冷めたのち、睡魔に襲われた。射精後に起きる不応期には個人差があり、ある程度の時間が経過すれば再度、性力をかきたてることができる。射精後の倦怠感や無気力状態は細胞レベルで仕方がない症状といえたが、アカラギは連続絶頂をハルチカに調教した。
性的快感の最高潮(つまり絶頂)を連続して起こすことができれば、射精後も、すぐに挿入が可能である。受け身が萎えていては絶倫の男は物足りなさを感じてしまうため、自助努力を要された。
「ハァッハァッ、……え? 哥さん? なにを……!」
アカラギの手ほどきを受ける十八歳のハルチカは、性交後の不応期にふたたび体内領域に逸物を挿入され、素直に驚いた。
「う、嘘、なんで!?」
「ぼんやりしてないで、おまえも興奮状態を作ってみろ。」
「そんなの、むりだよ、今、イッたばっかりなのに……! 哥さんこそ、どうしてそんな……ッ、あッ、ぁあッ!」
強めに腰を突かれて身悶えるハルチカは、睡魔に襲われかけた状態から自慰行為を強要され、途惑わずにはいられない。アカラギとの性交に不満などないが、体力も気力も消耗が激しく、連続絶頂など不可能に近いと思われたが、じぶんの手で陰部をしごき、なんとか勃起させることができた。
「ハァッ、ハァッ、に、哥さん……、これで、いいの……?」
「ああ、上出来だ。」
うつ伏せのハルチカを背後から突くアカラギの表情は見えないが、耳に触れる吐息や、背面に体重を被せてくる哥の存在は、幸福感をあたえると同時に、ハルチカを連続絶頂の状態に引きあげた。腕をまわし込んでハルチカの陰茎を摑み、興奮具合を確認したアカラギは、微かに笑みを浮かべた。ハルチカは生来の受け身体質で、快楽に従順である。性教育は順調すぎるほど順調で、首筋を噛まれた件は、アカラギにとっては、なんの問題でもない。
「あッ、あんッ、……う……あッ、すご……い……ッ、やぁッ、あッ、ぁんんッ!」
アカラギの陰茎に体内領域を圧迫される感触に見境をなくして悦がるハルチカは、これまでにない息苦しさを感じたが、このまま心臓が破裂しても構わないと思った。アカラギとの性交は、型どおりが基本とはいえ、互いの肉体が密着する感覚はなまなましく、深いところまで尖端を押し込まれる刺激と苦痛は、まぎれもなく現実であり、ハルチカは哥の異質な温もりを強く意識した。
ズチュッパチュンッと、しばらく抜き挿しをくり返していたアカラギは、ハルチカの内奥へ二度目の射精をすませると、ゆっくり陰茎を引き抜いた。ほぼ同時に達したハルチカの下半身も、すっかり濡れている。
「あ、哥さんの、ばかぁ……、こんなの……折檻みたいじゃんかよ……、うえぇッ、」
「これしきのことで泣くな。おまえにはまだ早いと思ったが、いちど経験しておく必要があったからな。不応期からの回復時間が短いやつは、連続絶頂を得意とする。ただでさえ、壺の間では、性交回数に制限はない。ひと晩で、どれほど要求されようと、男娼には応える義務がある。それを忘れるな。」
「哥さんこそ、絶倫だったの……?」
「否、強壮剤を飲んだまでだ。利用客のなかには、精力を活性化させてから枕席に侍る手練れもいるってわけさ。」
異常なまでの性的持久力を発揮されては身がもたないとゾッとするハルチカだが、今はアカラギに抱かれるよろこびに涙さえ流れた。
✓つづく
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