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第332話
しおりを挟む恭介は、ジルヴァンの背中を支えながら寝台へあお向けにすると、なるべく体重を載せないように覆い被さり、額や頬へ軽い接吻をした。ジルヴァンは薄く目をひらき、恭介の腰紐へ腕をのばすと、シュルッと、解いた。しっかりと相手の温もりを確かめようとして、恭介の衿を肩から落とすと、胸板へ手のひらを添えた。ドクンドクンッと、恭介の力強い脈を捉えたジルヴァンは、うっとりとした表情へ変わる。そして、もぞもぞと自ら膝を立て、恭介を受け入れる意思を態度で示す。
「……ジルヴァン、愛してる」
「……わ、吾も……だ」
恭介は上体を起こして絹衣を脱ぐと、ジルヴァンの寝間着の釦をひとつずつ丁寧に外してゆき、互いに裸身になった。早速、薄桃色の乳首に吸いつくと、ジルヴァンは「あんっ」と、かわいい声を漏らす。その瞬間、恭介の身体作用は過敏に反応し、男根が凝固して、ビンッと勃つ。しかも、かなり肥大していた。
(……こいつは、無理やり挿入できるサイズじゃねぇな。久しぶりだからって、興奮しずきだろ。まずは、ジルヴァンに良くなってもらってから、しっかり開口部を馴らさなきゃだな……)
恭介は自身の暴走した下半身を放置して、ジルヴァンの性器に指を絡めた。慎重な手つきでゆっくり刺激を与えると、ビクビクッと、腰を慄わせた。
「……やっ、キョースケ……、そんなふうに……擦るな……、」
「うん? もしかして、手淫でイかされたくないのか?」
「……ぐっ、はっきり申すな! ばかものが!」
「悪い。……なら、こっちで、」
「……な、なにを? あっ!? あぁっ!!」
恭介はジルヴァンの股のあいだに顔を埋めると、敏感な先端を咥えた。舌を使って快感を煽り、ジルヴァンの興奮状態を昴める。クチュクチュと、特有の音が聞こえだすと、恭介の男根はさらに硬くなり、一刻も早く、相手の体内へ向かわせたくなった。
(だいぶ濡れてきたな。……いや、まだ焦るな。ジルヴァンの苦痛を少しでも減らしてやりたい……)
恭介は、あらかじめ用意されていた手拭いでジルヴァンの躰の汗を軽く拭き取ると、サイドテーブルに置いてあった小瓶の蓋を開けた。微かに、甘い香気がする。花の蜜で作られた天然のボディオイルである。
(……なるほどな。これは使える。……ルシオンが作ったのか?)
恭介は小瓶の意味を正しく理解して、ジルヴァンの奥まった開口部へ指で塗りつけると、そのまま、ツプッと、右手の人差し指を挿入した。
「ひっ! あっ!?」
「大丈夫だ。入れるのは一本だけだから、そこまで痛くないだろう?」
「う、うむ……、あっ! んっ、んんっ!!」
たった一本の指で悦がりだすジルヴァンだが、最高の刺激と快楽は、これからが本場である。内壁をひろげるように指先を動かして、ジルヴァンの反応を確かめた恭介は、「イっていいぞ」と声をかけた。ジルヴァンは、ぎゅっとシーツを握りしめ、恭介の見ている前で、プシャッと、放出する。肩で「ハァッハァッ」と息をする間に、股を大きく左右にひらかれた。恭介は、入りにくい先端を押し込むと、体内を貫いた。
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