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第111話
しおりを挟む「……キ、キョースケよ、なぜそこばかり擦るのだ……?」
「え? なぜって、いっかいジルヴァンのほうで出しておかないと、挿入口が馴らせないだろ。……痛いのか?」
「い、痛くはないが……。馴らすとは、どうやって……、」
「……まぁ、オレの指を使う方法しか思いつかねぇんだけど。……ほら、がまんしなくていいから出せよ。」
「や、やめよ、キョースケ! そんなふうに強く触られたら……っ、あっ、」
恭介の手によって陰茎を揉まれるジルヴァンは、恥ずかしさのあまり口唇をふるわせた。
「やっ、も、もう出てしまう!!」
「ああ、いいぜ。」
「……っ!? キョースケっ!!」
ジルヴァンのイク瞬間を目の当たりにした恭介は、背中がゾクゾクとして心が浮きたつ感覚を憶えた。ねっとりとした白濁の精液が、指のあいだにまとわりつく。
「……は、ははっ。うまくできるかどうかわからなかったけど、ちゃんとイケたみてぇだな。……ジルヴァン、大丈夫か? どこかおかしなところはないか?」
「う、うるさい。いちいち吾にそのようなことを訊くでない。……心配せずとも、き、気持ちよかったわ!」
ジルヴァンはカラダをひねり、枕で顔を隠した。耳まで赤くなっているため、恭介の身体作用はますます煽られた。
(なんつー率直な科白だよ。こっちまで照れるだろ。……ああ、くそ。今すぐ突きてぇな)
恭介は逸る衝動を苦心して鎮めると、ジルヴァンを腹這いにした。腰を軽く引き寄せ、ぬるりとした感触と共に、ツプッと指を挿入する。
「うっ? こんどは、何をするつもりだ、キョースケ?」
「怖いか? 少し、挿入口をひろげさせてくれ。指は1本しか使わないからそんなに痛くねぇと思うけど、力を抜いて楽にしてろよ。……あと、前立腺がどこか調べておかねーとな。ジルヴァンの感じるところをオレに教えてほしいんだ。」
「……ぜん……りつ?」
「ああ。その辺りに指がきたら知らせてくれ。」
「言葉の意味が、よく、わからぬのだが……、」
「わからなくても問題ないさ。キミのカラダが教えてくれる。……じゃあ、入れるよ。」
「……うむ。……んっ!」
ジルヴァンの精液で濡れた指を、さらに深く体内へ挿し込んだ。内壁が恭介の指を異物と捉え、絞めつけてくる。グニグニと指先を動かすと、「ひゃっ!?」と云って、ジルヴァンの腰が跳ねた。
「ここだな?」
「あっ、うぁっ!? キョースケ、そこは、やめよ! なんか変であるぞ!?」
「いや、その逆だ。ここがキミのいちばん感じやすい部分なんだ。……ちがうか? ほら、」
恭介の指が確実に快感を刺激するため、ジルヴァンは頭がクラクラしてきた。
「あっ、あぁっ、んんっ……、キョースケ、……キョースケぇ、」
互いの顔が見えない体勢につき、もどかしく感じた恭介は、指を引き抜くと再びジルヴァンのカラダをあお向けにした。口唇を重ね、下半身を密着させて抱き合った。
「……キョースケ、」
「わかるか? さっきから、キミのかわいい反応にオレの男根は大興奮だ。」
「わ、吾は、かわいくなどない。」
「キミは素直でかわいいよ。」
「……む、むぅ。キョースケこそ、がまんせずともよい。……入れたければ、さっさと入れるのだ。忘れてはおるまいな? これは共寝であるぞ。吾と、ひとつになれ。」
「……ああ。十分承知してるよ。」
恭介はジルヴァンの額に口づけると、性器を挿入するため上体を起こした。ジルヴァンは瞼をとじて、股をひらく。
(……男と性交するの、いよいよだな。……ジルヴァン、ごめんな。たぶん初モノは痛いと思うけど、がんばって受け入れてくれ)
恭介は肥大して飽和状態となっている陰茎の先端を、ジルヴァンの挿入口へ押しあてた。自身の指を使っていくらか強引に破ってはいると、一気に貫いた。
「……ッあ!? キョースケっ!!」
受け身のジルヴァンに刺激や苦痛を与えまいとして、恭介はすぐさま腰を上下に振った。ギシギシと寝台の軋む音と、グチュッグチュッという卑猥な響きが、ふたりの耳を何度もかすめる。
「ジル……ヴァン……、平気か?」
「……うっ、うぅっ、し、信じられぬ。ものすごく熱いぞ……。はっきり貴様を感じる……。」
「ああ。いちばん奥まで全部はいってるからな。……悪いけど、オタノシミはこれからだぜ。」
恭介は笑みを浮かべたが、ジルヴァンは青ざめた。
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