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34 ベッドの上に誘われて

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不意に腕を掴まれて焦る僕。
アレン…怒ってるかな?

僕は思わずギュッと目を瞑って身構えてしまう。

「ジェレミー…」

「な、なあに?あはは…」
何を言われるのか怖いので咄嗟に笑って誤魔化す。

「ははっ」
アレンも笑いながら僕をふわっと抱きしめる。
でもいつもみたいに無理矢理押さえつけるような抱擁ではなかった。
怒ってないみたい…

「ジェレミー、ベッドにおいで…」
僕をぎゅっとしたまま優しくベッドに連れて行きゆっくりと押し倒す。

「あの…アレンまだ酔いがさめてないでしょ?このまま寝た方がいいんじゃない…?」

「うん…ジェレミーと寝るよ…」
うっとりしながら僕の髪に顔を埋めるアレン。
さながら飼い猫が甘える様子そのものだ…

「ジェレミー、助けてって言う時に俺の名前を呼んで俺を求めてくれたね」

「それは…だってアレンしかその場に…」

「ジェレミー…俺とならできる?」

「………」
何を言えばいいか分からずアレンの目を見ながら黙ってしまう。
でも…アレンと密着しているとだんだん脈拍が上がり身体が熱くなってくる…

呼吸が乱れ始める僕にすかさず気づくアレン。

「酒…じゃないでしょ。ロイドに媚薬でも飲まされた?」

「うん……どうしよう…」

「抵抗しない?しないなら媚薬飲まされたままじゃ辛いでしょ?楽にしてあげるよ…」

そう言って僕の髪をアレンはふわっと撫でた。
それだけで身体がビクッとしてしまい、僕のそれはアレンを求めるように硬さを増してゆく。

「あれん…本当にどうしよう……僕の身体がおかしい…」

「うんうん…大丈夫。治してあげるから俺の名前を呼んで…?」

「うぅ………あれん…」

「良い子、よくできました」
アレンは小さい子をあやすような声で僕にそう言うと頭を撫でながらゆっくりとキスをしてきた。
いつもと違う優しいキス、僕は脳まで蕩けそうになる。

「あれんっ…僕どうなっちゃうの…?」
滅茶苦茶に犯されるであろう恐怖心と少しの期待が入り交じり自分でもこの感情が分からない…

「不安がらないで、今日は縛ってないでしょ?逃げるなら今のうちだよ…」

「逃げたいけど…おくすり効いて辛いのっ…あれん…助けて…」
心拍数が上がりアレンに聞こえそうな程にドキドキしてしまう。
嫌なのに…薬のせいで身体がアレンを欲しがっている。

「はぁ…可愛い…舌入れていい?」

「えぇっ…そんな…!」

「いいよね…ジェレミー?」

「そんなっ…僕いまの薬が効いてる時にそんな事したら死んじゃうからヤダ…」

パシッ…!!
鋭い音が部屋に響き僕の頬が平手で打たれて痛む。

「返事は…はい、でしょ…?」
ドロドロに溶かすようにやさしかった先程のアレンの目つきが変わり鋭く僕を睨む。

「は…はいっ…!!」

「うん、いい子だね…今日はいつも以上に楽しい事いっぱいしようね…」
猫なで声で僕に向ける笑顔、目が笑っていないので背筋がゾワッとする。

僕の両手首を、アレンの爪が食い込む位力強く掴まれて押さえつけられる。
そして僕の口の中にゆっくり舌を入れて来た。

「っはぁ…ジェレミーの唾液…美味しいよ…」

「まって…僕やっぱり怖い……」

「逆らったらお仕置きだよ、俺に大人しくキスされるかもっと酷い事されるか選んで」

「怖いのやだぁ…!!」

「じゃあ可愛く自分からねだって」

「っ…!!?」

「ふふ、嫌ならいいけど?」

「ひぇっ!!あれんっ…ちゅーしよ…」
脅しに負けて僕は必死に両手を伸ばしてアレンにキスをせがむ。

くちゅっ…んっ…ちゅ…ふぁっ…
んぅっ…んんっ…

頬が、身体が、火照って脳が溶けそうになる。
キスだけで気持ちよくなってしまう…
ロイくんにあらかじめ大量に飲まされていた媚薬の効果が僕をだんだん狂わせていくのだった。
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