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世界管理アプリ

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『なので、まずはボロボロになった世界の修復じゃな。例えば今あの世界は気候がぐちゃぐちゃじゃからそれを調整したり、ずたずたになってる地盤や地脈に力を注いで回復させたり』
「はぁ。んでそれはどうやってやればいいんだ?」
『ふっふっふっ。それに関してはお主がやりやすいようなものを用意した。感謝するがよい』

 無理やり炎上した現場にぶちこまれたようなもんなのに、そんなことするわけないだろ。断固御免被る。

 そんな事を考えた結果顔を顰めた俺に気づいているのかいないのか、俺の反応をガン無視して最高神は話を進める。

『一番右にあるアイコンをクリックするのじゃ。』

 そのメッセージに最大化していたディプコを縮小してデスクトップ画面を見ると、見知らぬアイコンが増えていたので、指示に従ってそれをダブルクリックする。

 すると、ウィンドウが一つ立ち上がり、何かのマップのようなものが表示された。更にそれに対していくつもの情報が吹き出しのように表示されていた。

『お主らの世界にあるゲームに似せて管理の為のツールを用意した。これでやりやすいじゃろ、ちゃんと各種操作の説明も用意してあるから後で一通り目を通すといい』

 そんなメッセージを横目で見ながら、いくつか操作をしてみる。成程、マップはgoogleearthみたいな感じか。表示される情報量は圧倒的に多いけど。

 拡大してみると、かなり拡大できる。というか人らしきものが動いているのが見えた。リアルタイム映像なんかこれ。

 続けて今度はメニューを開いてみると……うわ、くっそ細かい。世界の管理をするんだから当たり前か。さっきいってた天候操作とかもあるけど……数が多すぎるな。これは後で確認。

 んで、そのメニューの下部に数字が表示されていて、その横にGPとか表示されている。これって……

『GPはゴッドポイントじゃな。それを消費して様々な事象を起こすことができるぞ』

 名前が安直すぎる気がするけど、成程ね。これがさっきの信仰を集める事で回復できるっていうポイントね。

「これって、このアプリの操作だけに使えるの?」
『いや、それ以外の力も行使できるぞ。例えばこの世界でもちょっとした超能力程度なら使える。傷を治したり念動でモノを動かしたりな。神と呼べるようなものでは全くないがな。お主が神の如き力を操れるのはあくまで
 管理する世界でだけじゃ』
「え、マジで? ……他の人に使ったりしてもいいのか?」
『過剰な干渉……例えば人の生死に関わったりはルール違反じゃからやめて欲しいが、限定的な相手であるなら構わぬ。具体的にはお主が信じる事ができ、またお主に自信の運命を委ねられるような相手ならいいのではいか? なんじゃ、その力を持って宗教団体とか起こすのはさっき話した通りNGじゃぞ? 神権戦争が始まってしまう』
「いや……」

 神権戦争ってなんだよ、ラグナロクか? いやだよ俺がラグナロクを引き起こすのとか。てか俺の神の力は弱いんだからそれこそ俺が即パァンされて終わるだろうコレ。

 そもそもこの世界でそんな力を行使したらそれこそ無事に暮らしていけない気がする。ここまでに話を聞いている限り無双できるような力でもないだろうし、下手すれば拘束とか誘拐とかされそう。そんな生活御免被るから大っぴらに能力を使うのはあり得ないな。

 ただ、どの程度の事が出来るのかしらないけど、使えるなら使いたい事はある、な。

「ちょっと使いたい事があって……あ、ちょっと待って」

 能力に関してちょっと質問をしようとした所で、急にポンとマップの中にアイコンが表示された。そのアイコンには”EMERGENCY”と表示されている。緊急事態……?

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