〜背徳の愛〜兄弟

コスモス

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第1章

秘密 1

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  夏休みが始まってすぐ3年最後の県大会の試合ががもうすぐという事もあり、部活の皆の雰囲気が少しピリピリしていた。そこにいつも空気の読めない友達の1人が、俺に突然突拍子もない事を聞いてきた。
  「なぁ、獅郎はオナニーした事ある?」
  「・・・は?なんでだよ急に」
  「いやーそれがさ、今日の保健の授業でオナニーは恥ずかしい事ではありません!て、先生がゴチャゴチャ言ってたから」
  「だとしてもなんで俺に聞くんだよ」
  「・・・まぁ、お前なら答えてくれそうだから」
  「お前なぁーお俺をなんと思ってるんだよ」
  「まぁまぁ、と・に・か・く、してるの?して無いの?」
  俺は真顔でしていないと答えた。すると友人は「えーつまんねぇー」と言って、別の話を振ってきた。一応俺も保健の授業で言われたけど隣の部屋には兄ちゃんもいるし、したいという気にもならないのでやったことが無い。俺はそんなことを考えてボーッとしていると、副部長が「早くやるぞ!」と言うので、俺はサッと立ち上がり練習に戻った。
   部活が終わり俺はクタクタになって家に帰り、家の玄関のドアを開けるとすぐに兄ちゃんが、リビングから顔を出して「しーちゃんお帰り!」と笑顔で言ってきた。俺は「うん。ただいまー」と行って自分の部屋に行き荷物を置きリビングに向かった。
  「あー腹った。県大会が近いからって先生の練習メニューどんどんきつくなってきたんだよなぁ」
  すると父さんがビール片手に笑って言った。
  「いいじゃないか、若いうちに鍛えてもらえるんだからな」
  「はぁー!他人事のように・・・」
  すると兄ちゃんがハッとなにか思いついたようで、俺に話しかけてきた。
  「じゃー僕が今日マッサージしてあげよっか?」
  「え!マジか!兄ちゃんありがとう!」

  俺は兄ちゃんに言われた通り自分のベットにうつ伏せに寝た。すると兄ちゃんが肩から少し強めにもんでくれた。
  「ふぐッ!いででで!!痛い兄ちゃん!マジ無理死ぬー!」
  するとクスクスと笑いながら兄ちゃんが「どうしてそんなに背中こるの?」と聞かれたので俺は冗談のつもりでニヤッと笑い「勉強のし過ぎ?」と言うと、「それは無いかな」サラッと酷いことを言われた。そしてマッサージも終盤にかかる頃、ふと俺は友達がオナニーについて聞いてきた事を思い出した。そういう事と無縁そうな兄ちゃんに聞くべきか悩んだが、一応歳上だし聞いてみてもいいかと思い俺は兄ちゃんに聞いてみた。すると兄ちゃんは「どうして?」と聞いてきたので、「友達に聞かれた」と答えた。すると兄ちゃんは少し無言になったので、俺は変だなと思い体を起こしてベットの上に座ると、兄ちゃんは少し恥ずかしそうにモジモジしながら俺に言った。
  「したことあるよ。オナニー・・・まぁ、俺も一応男だし」
  俺は意外だなと思い少し驚いた。すると兄ちゃんが俺の手を優しく握って聞いてきた。
  「俺の事気持ち悪いと思う?」
  「いいや、別に思わないよ。だって男だししょうが無いだろ?」
  「うん、ありがとう。しーちゃんはさ、やった事ある?」
  「俺は無いよ」
  「・・・そっかァ、じゃー僕がやり方教えてあげようか?」
  「え!?な、何言ってるの?」
  「ね、大丈夫怖くないから。ちょっとだけやってみよ?ダメ?」
  そう言って兄ちゃんはまるで、捨てられた子犬のような目で俺を見つめてきた。俺は兄ちゃんのこの顔に弱いので渋々了承した。
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