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≪第一章≫
【EP3,凛と澄み渡る青空】
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あれから何日か経って、私を訪ねて来た人に私は驚くしかなかった。
本来の主人公である、アーサー家の次男である人物が私の向かいの席に座って紅茶を飲んでいる。
彼の姿は、金髪にウルフカットだけどハネっ毛で頭にはアホ毛があり、翡翠の瞳をして白い剣士系の服装をしている。
彼の名前は、“エリオット・アーサー”。
半年後には、運命の歯車に巻き込まれてアーサー家を護るために領土の民を護るために、闘いに身を置く主人公である。
「………」
(沈黙で居られると、私が困るんだけど…)
『今日は、どうしたのですか?』
「…シグルド兄さんとレオナルドが、最近…君の話をしていたから気になって…」
「会って、話をしてみたくなった…」
『あー、なるほど』
どうやら、シグルドやレオナルドから散々と私の話題の話をされてきたらしく、私の事が気になってやってきたようだ。
出来れば、まだ物語の主人公と会いたくはなかったんだけど…。
『で、印象はどうです?』
「…白い…」
『あー、まぁ…髪が真っ白ですし』
「そうじゃなく、…なんというか…落ち着ける」
『へ…?』
「…でも、…なんというか…不安定な白だから…なんとも言えない」
『そうですか…』
あれから、少しだけ他愛もない話をしてからエリオットは帰って行った。
今思えば、エリオットはアーサー家の一部から支援されて皇にしようと動いている人達が、レオナルドを使ってシグルドを殺そうと企む。
その一部の人達は、ヴェロニカの差し出したスパイだったはず。
(ややこしい…)
(あー、平穏に暮らしたいっ!)
(私に、誰か癒しをくれっー!!)
ロゼは背伸びをしてから、椅子から立ち上がってからバルコニーに出ていくと、空を見上げて目を閉じる。
『………なんで、戦争を起こそうとするんだろう』
『この世界は、どうして犠牲者を作ろうとするのだろう…』
ロゼは一冊の手帳を開くと、これからの予定が沢山書かれている。
それは、これから何が起きるのか覚えている限りの内容と錬金術が此方では知られていないけども、材料があるのも確認してある内容が書いてある。
『……とりあえず、シグルドにはリバースドールを渡しておこうかしら…』
『それと、…一応…万能薬も』
ロゼは手帳を懐に仕舞ってから、自室へと戻って小さな肩掛け鞄を持って屋敷を出ていく。
向かう先は、あの丘の麓にある泉の側に生えている薬や鉱石を取りに行くためである。
『この辺の薬草関係は、もう調査してあるから簡単な万能薬とかは作れるんだよね…』
『あとは、この鉱石なら御守りぐらいにも使える』
ロゼは一通り薬草や鉱石を取っては、肩掛け鞄の中に仕舞っていく。
ロゼは、四年前から様々な書物などを見つけては使えそうな素材などを手帳にメモして、たまに外に出ては此処で作成をするための洞窟も見つけてある。
『…なんか、こうやって作成をしていると前回を思い出すなぁ』
ロゼは洞窟に向かいながら、以前の自分の私生活を思い出していた。
いつも、生計するために錬金術で薬剤や道具などを作ったりとかして売っていた。
そんな日々の中で、大切な人が出来て大事な友人も出来て充実した人生を過ごしていた。
『あの時が、一番楽しかったなぁ…』
『…今は、どうしてるのかな…生きて、暮らしてくれているのかな?』
ロゼは洞窟に辿り着いて、中を見ていると簡易的な器材やテーブルが置いてある。
レシピなどは、手帳に書いてあるので他には書いてないので他人から見たら、何のための器材なのかわからないようにしてある。
ーーーーーーー
ーーーーーーー
ロゼは作り終わってから、屋敷へと戻ってくるとロキが広間から歩いてくる。
「何処かに、出掛けていたのか?」
『ん、あの丘の辺りを散歩してた』
「本当に、あの場所が好きなんだな…ロゼは」
ロキは優しく微笑んでから、ロゼの頭を優しく撫でてロゼは嬉しそうに笑う。
ロゼは、ロキに頭を撫でられるのが好きはなので撫でて貰えるのが嬉しく感じている。
『あ、そうだ』
『もうすぐ、シグルド様の誕生日だったよね?』
「そうだな、確か…一週間後だったな」
『じゃあ、誕生日プレゼントを用意しなきゃっ!』
「ロゼからのプレゼントなら、シグルドなら喜ぶと思うぞ」
『だから、なんで私のプレゼントで喜ぶのよ…』
「…さぁな」
(苦労するな、シグルドは…)
以前のロゼも、自分の恋愛に関しては鈍感でストレートに伝えても伝わらない程である。
そのため、シグルドは何度も伝えても伝わらないという虚しさを味わっている。
『そうだ、今日は珍しいお客様が来てたよ?』
「珍しい…?」
『うん、エリオットさん』
「確かに、珍しいな…何時もだと、姉か下の妹や弟が出掛けさせたりしないのに…」
『なんか、シグルド様やレオが私の話ばっかりするらしく…それで、気になって此処に来たまたい』
「彼奴ら…相変わらず、だな」
ロキはシグルド達に対して、苦笑いをするしかないぐらいの二人のロゼに対しての態度なのだ。
next。
本来の主人公である、アーサー家の次男である人物が私の向かいの席に座って紅茶を飲んでいる。
彼の姿は、金髪にウルフカットだけどハネっ毛で頭にはアホ毛があり、翡翠の瞳をして白い剣士系の服装をしている。
彼の名前は、“エリオット・アーサー”。
半年後には、運命の歯車に巻き込まれてアーサー家を護るために領土の民を護るために、闘いに身を置く主人公である。
「………」
(沈黙で居られると、私が困るんだけど…)
『今日は、どうしたのですか?』
「…シグルド兄さんとレオナルドが、最近…君の話をしていたから気になって…」
「会って、話をしてみたくなった…」
『あー、なるほど』
どうやら、シグルドやレオナルドから散々と私の話題の話をされてきたらしく、私の事が気になってやってきたようだ。
出来れば、まだ物語の主人公と会いたくはなかったんだけど…。
『で、印象はどうです?』
「…白い…」
『あー、まぁ…髪が真っ白ですし』
「そうじゃなく、…なんというか…落ち着ける」
『へ…?』
「…でも、…なんというか…不安定な白だから…なんとも言えない」
『そうですか…』
あれから、少しだけ他愛もない話をしてからエリオットは帰って行った。
今思えば、エリオットはアーサー家の一部から支援されて皇にしようと動いている人達が、レオナルドを使ってシグルドを殺そうと企む。
その一部の人達は、ヴェロニカの差し出したスパイだったはず。
(ややこしい…)
(あー、平穏に暮らしたいっ!)
(私に、誰か癒しをくれっー!!)
ロゼは背伸びをしてから、椅子から立ち上がってからバルコニーに出ていくと、空を見上げて目を閉じる。
『………なんで、戦争を起こそうとするんだろう』
『この世界は、どうして犠牲者を作ろうとするのだろう…』
ロゼは一冊の手帳を開くと、これからの予定が沢山書かれている。
それは、これから何が起きるのか覚えている限りの内容と錬金術が此方では知られていないけども、材料があるのも確認してある内容が書いてある。
『……とりあえず、シグルドにはリバースドールを渡しておこうかしら…』
『それと、…一応…万能薬も』
ロゼは手帳を懐に仕舞ってから、自室へと戻って小さな肩掛け鞄を持って屋敷を出ていく。
向かう先は、あの丘の麓にある泉の側に生えている薬や鉱石を取りに行くためである。
『この辺の薬草関係は、もう調査してあるから簡単な万能薬とかは作れるんだよね…』
『あとは、この鉱石なら御守りぐらいにも使える』
ロゼは一通り薬草や鉱石を取っては、肩掛け鞄の中に仕舞っていく。
ロゼは、四年前から様々な書物などを見つけては使えそうな素材などを手帳にメモして、たまに外に出ては此処で作成をするための洞窟も見つけてある。
『…なんか、こうやって作成をしていると前回を思い出すなぁ』
ロゼは洞窟に向かいながら、以前の自分の私生活を思い出していた。
いつも、生計するために錬金術で薬剤や道具などを作ったりとかして売っていた。
そんな日々の中で、大切な人が出来て大事な友人も出来て充実した人生を過ごしていた。
『あの時が、一番楽しかったなぁ…』
『…今は、どうしてるのかな…生きて、暮らしてくれているのかな?』
ロゼは洞窟に辿り着いて、中を見ていると簡易的な器材やテーブルが置いてある。
レシピなどは、手帳に書いてあるので他には書いてないので他人から見たら、何のための器材なのかわからないようにしてある。
ーーーーーーー
ーーーーーーー
ロゼは作り終わってから、屋敷へと戻ってくるとロキが広間から歩いてくる。
「何処かに、出掛けていたのか?」
『ん、あの丘の辺りを散歩してた』
「本当に、あの場所が好きなんだな…ロゼは」
ロキは優しく微笑んでから、ロゼの頭を優しく撫でてロゼは嬉しそうに笑う。
ロゼは、ロキに頭を撫でられるのが好きはなので撫でて貰えるのが嬉しく感じている。
『あ、そうだ』
『もうすぐ、シグルド様の誕生日だったよね?』
「そうだな、確か…一週間後だったな」
『じゃあ、誕生日プレゼントを用意しなきゃっ!』
「ロゼからのプレゼントなら、シグルドなら喜ぶと思うぞ」
『だから、なんで私のプレゼントで喜ぶのよ…』
「…さぁな」
(苦労するな、シグルドは…)
以前のロゼも、自分の恋愛に関しては鈍感でストレートに伝えても伝わらない程である。
そのため、シグルドは何度も伝えても伝わらないという虚しさを味わっている。
『そうだ、今日は珍しいお客様が来てたよ?』
「珍しい…?」
『うん、エリオットさん』
「確かに、珍しいな…何時もだと、姉か下の妹や弟が出掛けさせたりしないのに…」
『なんか、シグルド様やレオが私の話ばっかりするらしく…それで、気になって此処に来たまたい』
「彼奴ら…相変わらず、だな」
ロキはシグルド達に対して、苦笑いをするしかないぐらいの二人のロゼに対しての態度なのだ。
next。
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