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Chapter One
しおりを挟む4年前に視力を失くしたとき、ネル・マクファーレンは人生の悪運をすべて使い果たしたのだと思っていた。
しかし今、こうして豪雪に揺れる粗末な馬車の中にたった一人で閉じ込められて、年老いた従者の悲鳴を聞き続けるにいたって、ネルは間違っていたのかもしれないと考えはじめていた。
「うっひゃあ、こりゃひでえな! どうどう、ゆっくり走るんだよ。このままじゃこのボロ馬車は転がっちまう!」
御者台に乗ったジョージが叫んでいる。
ネルがいる馬車の中から、外の様子はわからなかった。もちろん外に出ていたとしても、ネルに分かることは限られている。しかし、側面に吹きつける強い風の音と、乱暴に揺れる馬車と、あちこちから入ってくる冷たい風……そしてジョージの絶え間ない悲鳴から、状況が良くないのは嫌でも理解できた。
なんということをしてしまったのだろう。
きちんとジョージの助言を聞くべきだった。こんな雪の日に旅を続けるべきではなかったのだ。
当のジョージは、骨まで凍るような寒さに身をさらしながら、今にもバラバラに壊れそうな御者台で老馬を駆っている。文句ばっかり言っているけれど、この従者は、ネルにはもったいないほど主人に忠実だった。
北風がびゅうびゅうと嫌な音を立てて馬車を揺する。
取り付けの古くなった扉の隙間から冷気が入り込み、ネルは身を振るわせた。朝はきちんと結い上げていたネルの金髪はすっかり乱れて、被っていたボネットは肩に落ちそうだった。
ネルはすっかり冷たくなった馬車の骨組みをしがみつくように握り、外を世界を想像しようとした。
辺りは暗い灰色なのだろうか……それとも白銀の世界が広がっているのだろうか。
馬車がガクガクと揺れているのは、道が荒いからだろうか。
それとも車輪が軋んでいるせい?
──ガクン!
と、馬車が大きく前後して、ネルが椅子からはじき飛ばされたのはその時だった。ネルは額を馬車の前面にぶつけて、そのまま衝撃で落ちるように椅子に戻った。
しばらくショックで呆然としたネルは、徐々に痛みを訴えだした額をそっとさわり、出血の有無を確認した。
血はついていない……と、思う。
少なくとも、かじかんだ手の触感からは、なにも出ていないように感じた。
ああ、神さま。自分の怪我の具合もわからないだなんて、なんて役立たずな女なんだろう。誰も彼女と結婚したがらなかったのも当然だ。
ネルはこみ上げてくる涙を飲み込んだ。
──それでも半年前までは両親がいた。
一人娘のネルを愛し、同情し、深く理解してくれていた。
しかし、その彼らも流行病で相次いで他界した今、ネルにとって頼れる人間は数少なかった。昔からずっとマクファーレン家に忠実だった従者のジョージと、田舎に住む性悪の従兄・ロチェスターだけ……。
「ジ、ジョージ?」
ネルは素早く現実に引き戻された。
大きな馬車の衝撃。そして、今、馬車は完全に止まっているようだった。
止まっているのはそれだけじゃない。ずっとひっきりなしだったジョージの文句と悲鳴までが、まったく聞こえなくなっている。
「ジョージ!」
不安に取り憑かれたネルは、やみくもに手を動かして馬車の扉を探した。
何度かまったく見当違いな取っ手をひっかいたり引っ張ったりするはめになったあと、ネルは目的の取っ手を探し当て、勢いよく扉を開いた。
途端にビュウ、と想像以上に強い風が、ネルに襲いかかるように吹きつけてくる。
ネルは見えもしない目を細めた。
羽織っていたコートをさらに首元まで強く絞め直し、まったく見えない世界に足を踏み出すときにいつも感じる恐怖をなんとか振り払い、ゆっくりと馬車から身体を乗り出した。
外は寒い、とか、冷たい、という領域ではなかった。痛い。
しかしこのまま黙って馬車の中に縮こまっているわけにはいかなかった。あのひどいお喋りのジョージが口をつぐむなんて、よっぽどのことがあったとしか思えない。ネルは恐る恐る、つま先が何かに当たるのを確認しながら足を下ろした。
ざくりと雪に降り立つ感覚。
じかに吹きつける風と雪。
息を吐くと喉がするどく痛んだ。「ジョージ、どこにいるの? あなたは大丈夫なの?」
ネルの頬に涙が流れると、それが肌の上で凍りつくようだった。豪雪、北風、壊れた馬車に答えない従者……その先になにが待っているのだろう。
死?
「ジョージ! 答えてちょうだい、なにか言って!」
ネルは雪の中を泳ぐように、両手を広げて動かしながら必死で前と思える方角に進んだ。答えはなかった。ただ、馬のか弱いいななきだけが左から聞こえる。
音をたぐり寄せるように、ネルは馬の声がした方へ一心不乱に進んだ。
すぐに足下になにかが当たって、ネルはしゃがみ込み、なにがあるのかを手さぐりで確認した。
人、だ。
「ジ……ジョージ?」
ネルの声は震えた。寒さからではなく。「怪我をしたの?」
ぺたぺたと両手を使って、ネルはゆっくりジョージの身体を確認しはじめた。まずは分厚いコートの感触、そして上へ上へと辿っていくと、ザラザラした人間の肌に行き当たった。
きっと顎だ。
ジョージは昔からよく無精髭を生やしていた。
恐る恐るネルはジョージの口元に手をかざした。そして首元を探し当て、指を押し当てる。
(よかった、脈はあるわ。息もしてる)
でも。
意識はないようだった。ジョージの身体は重く、ぐったりとしているようで、ネルの呼びかけにも反応しない。
ネルは助けを求めるように、見えない世界を見渡した。
もしかしたら近くに人家があるかもしれない。もしかしたら遠くに宿屋の明かりが見えるのかもしれない。だからこそジョージは馬を速く駆りすぎたのかもしれない。もしかしたら……。
4年前まで、世界は色と光りに溢れていた。
まっすぐ目を向ければ、そこに確かな答えがあった。でも、今、ネルの前に広がるのは暗闇だけだ。暗くて孤独で、答えのない冷たい世界。
「ジョージ……」
せめて、この年老いた従者だけでも助けなければ。
彼がずっとマクファーレン家に尽くしてきてくれたことを考えれば、ネルの役立たずな命など捨ててでも、彼を助けなければならないのは当然だった。彼には温かい暖炉の前でぬくぬくと老後を過ごす権利がある。
ネルはジョージの両腕を探り当て、彼を抱きかかえた。
とにかく前へ進もう。
馬車が向かっていた方向へ──少なくとも、馬車が向かっていたのだとネルが思う方向へ──行かなくては。ネルの理解が正しければ、ここはノースウッド領のどこかのはずだ。
北部の田舎だが、人々は親切で、治安は良いと聞いたことがある。
ロチェスターが一度、ノースウッド伯爵と自分を比べられたことを悔しがっていたっけ。当然だ。同じ田舎の伯爵でも、ロチェスターは領民や治安を気にかけたことなど一度もないのだから。
いや……とにかく今は、そんなことより、誰かに助けを求めなければ。
吹きつける雪に抵抗するように、ネルは歩き出した。
すぐに自分より大きなジョージを前に抱きかかえて歩くのは無理だと思い知らされて、ネルはジョージを下ろし、なんとか手探りで彼を背負うように抱え直した。
そして前へ進み始めた。
前へ。
前へ。少なくとも、前だと思える方向へ。
時々、
「誰か彼を助けて下さい! 誰か、誰かいませんか!」
と、助けを求めて声を張り上げながら、その『誰か』 を求めてネルは進み続けた。たちどころに足が重くなって、一歩前へ進むだけでも必死に力を振り絞らなくてはならなくなる。でも、こんな雪嵐の中にジョージを置いてはいけない。
寒くて……ネルの瞳に、さらに涙が溢れそうになった。
4年前まで、ネルは雪が好きだった。
優しく降り積もる粉雪も、あたりを埋め尽くす重い雪も。白くて輝いていて、まるで空から宝石が落ちてくるようだと思っていた。──そして朝日。
雪が降ったあとに見える、あの眩しい朝日──。
もう見ることもない、あの美しい風景を、ネルはなによりも愛していた。
*
遠くから人の気配がしたとき、ネルの全身は氷のように冷たくなりかけて、疲れ果てていて、これが現実だとは思えなかった。
どこからか馬のいななきが聞こえた気がした。
続いて、男の人がなにかを叫ぶ声がする。
遠くからぼんやり響いていただけの声はすぐにネルのすぐ近くまで来て、しっかり内容が聞こえるまでになった。
「……は、どうしてこんなに道から外れた場所にいるんだい? ああ、もう一人いるのか。怪我をしているのかな?」
若い男性の声だった。
「あ……」
ネルは上手く返事が出来なかった。
声のした方を振り向くが、風が強くて、そのうえ感覚も麻痺しているから、きちんと相手の方を向いているかどうかも自信がなかった。
男性は、しばらく無言になった。
「あ、あの……馬車が壊れて……誰か、助けに来てくれる人はいないかと……」
ネルは震える唇で、懇願するように言った。
相手がどんな人物なのか、ネルにはまったく分からない。ただ声は落ち着いていて優しい気がした。こんな場面に現れた人間の声なら、どんな悪魔のような声でも、天使のそれに聞こえてしまうものなのかもしれないけれど。
「なんてことだ」
と、男性は唐突に言った。
「え」
「君は、一人なのかい? こんな雪の中に? 君のような……」
──君のような、盲目が。
どれだけ寒さに意識が遠のきそうな状態でも、ネルは次の言葉をはっきりと予想することができた。目も見えないくせに、一人旅なんかできるとでも思ったのかと、そう言われるんだ。
「君みたいに、若くて美しい娘さんが一人で。すっかり冷え込んでるじゃないか。この男は従者かい? それとも貸し馬車の御者?」
ネルは瞳をしばたたいた。
見えないけれど、こういう反応は変わらないのだ。ネルが驚いたまま立ち尽くしていると、男性はコート越しにネルの肩に触れて、そこを数回トントンと叩いた。
肩につもっていた雪を落としてくれているのだろうか。
どんな人なんだろう。
「ジョ……ジョージはうちの従者です……か、かれを助けてください」
ネルはなんとか呟くことに成功した。
男性からの返事はしばらく聞こえなかった。もしかしたらジョージの様子を見てくれているのかもしれない。
でも、もしかしたら呆れられて、嫌な顔をされているのかもしれない。なんてお荷物を見つけてしまったんだ、と。
しかし彼は落ち着いた声で、ゆっくりと答えた。
「わかった。君は小さくて細いし、君の従者殿も小柄だから、一緒に乗れるだろう。馬には乗れる?」
ネルは歓喜に泣き出してしまいそうになった。
「どうしても乗らなくてはならないのなら、の、乗れます」
「まず僕が君を持ち上げて、その次に彼を乗せるよ。彼をしっかり支えていてくれるね。それが君の仕事だ」
「は、はい」
君の仕事……。
ネルはずいぶん長い間自分が役立たずだと思ってきたから、彼の言葉に驚くと同時に、言いようのない喜びを感じていた。この人は誰なんだろう。こんなふうに、ネルを暗闇から救ってくれるなんて。
彼はネルの背中からジョージを降ろしたと思うと、次の瞬間にはネルを抱き上げ、馬の上に乗せていた。
久しぶりの馬上の感覚に、ネルの五感が研ぎ澄まされる。
「さあ、いくよ。均衡を崩さないように気をつけて」
すぐさま、ネルの前にジョージの身体がどさりと投げ出された。ネルは急いで従者のコートをたぐり寄せ、彼が落ちないようにしっかりと握った。
「そう上手だ。悪いけどゆっくりしている時間はないから、すぐに出発するよ」
「は、はい」
そしてネルの背後に男性が素早く騎乗した。
とたんに、逞しい男性的な存在と熱を背筋に感じて、ネルは身震いしそうになった。彼の両手が伸びてきて、ネルを抱きしめるように包む。
これは……ネルの目の前にある手綱を握るためだ。
そう、ネルは自分に言い聞かせた。そうしないと勘違いをしてしまいそうなくらい、ネルは優しく男性の腕に包まれていた。
馬がゆっくりと歩き出すと、その振動に、二人の身体がさらに近づく。耳元に彼の息がかかるような気がした。
彼は誰なんだろう。
どんな髪の色で、どんな瞳を持っていて、どんなふうに笑う人なんだろう……。
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