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新生活のようなもの
魔王、興味をもつ。
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グラス製のインク壺にペン先を浸したアン・グレイスウッドは、スッと息を吸うと心を決めて、現実とは違う別の世界に入っていった。
* * * *
そこでは美しき侯爵エドワードが、傲慢に、しかし情熱的に恋人を求める。「わたくし」ことヒロインはエドワードの愛人だ。彼を恨み、憎み、復讐を誓いながらも、どうしようもなく彼を愛してしまう。
もちろんこの「わたくし」なるヒロインにも名前はあるのだが……アンは作者として、彼女の名前をあまり全面に出さなかった。
アンの読者は主に女性である。
彼女達に、物語をより身近に感じて欲しかったからだ。他人事ではなく、まるで彼女達自身が、エドワードとの愛憎に溺れているように感じて欲しかった。
だって、そうでしょう?
アンのようなオールドミスでも、幸せな結婚をした三児の母でも、貧乏な使用人でも、貴族の娘でも、エドワードのような並外れた偉丈夫と情事を重ねる機会なんてそうそうあるはずがない。
アンが読者に与えるのは、そういった非日常のときめきだった。
視界の端に入るだけで動悸がしてしまうような長身の美男子が、上半身裸で……あるいは全裸で……寝室をうろうろしていたり、我が物顔で食卓の前に足を組みトーストを頬張っていたりはしないものなのだ。
しないものだったのだ……数週間前までは。
* * * *
「ふう……っ。やっと……やっと終わったわ!」
アン・グレイスウッドはペンをペン受け皿に置いて、満足の声を上げた。
足掛けほぼ五ヶ月をかけた大作にして、アンの作家生命をかけた渾身の一作が、締め切り一日前にしてついにエンド・マークを迎えたのだ。もしかしたら書き終えた瞬間の興奮のせいかもしれないが、間違いなく傑作だと思える。途中、原稿数枚がインクで真っ黒になるというハプニングに見舞われたものの、その部分の書き直しもふくめ、まったくもって悪くない出来だった。
「よかったですねぇ、アン様。一時はどうなることかと思いましたが……ゲホッ」
アンの執筆机に紅茶を置きながら、使用人のマリアが言った。
普段、マリアの淹れる紅茶は濃すぎたり薄すぎたりマチマチなのだが、今はその紅茶の塩梅まで完璧に見える。アンはうなずきながらカップを口に運び、琥珀色の熱い呑み物を味わった。
「ありがとう、マリア。雨降って地固まるだったわ。クライマックスを書き直ししたおかげで、かえってとても良いものに仕上がったと思うの。あとはミスター・ビングリーがこれを気に入ってくれるといいのだけど」
「きっと大丈夫ですよ。ミスター・ビングリーがアン様の原稿をお気に召さなかったことなんて、ないじゃないですか」
……と言ってから、マリアは肩をすくめた。「まあ、一度や二度はありますけど、結局どの作品もよく売れたじゃないですか」
「そうかもしれないわね」
この身体の弱い使用人に反論しても得るものはないので、アンはそう曖昧に答えて、あらためて原稿の束を眺めた。
じつに計900ページ。壮観である。とりあえずやり切ったのだ!
「それに、なんといっても……ケホ……まさにヒーローのような姿の殿方が常にそばにいらっしゃいましたから、執筆もはかどったことでしょう?」
まさにそのときだった。アンの寝室兼執筆部屋の扉が音もなく開き、大きな、そして目が痛くなるほど美しい黒づくめの男性が現れた。
「女、わたしのトーストを用意する名誉を与えてやろう」
魔王はのたまった。
アンは呆れに視線を泳がせたが、幸いなことにマリアはあまり気にしない性質だった。「はい、少し焦げつきがよかったのですよね? 5枚で足りますか? けほっ」
「足りぬ。10枚は用意しろ」
「かしこまりました。それではアン様、失礼します」
「ごめんなさいね、マリア」
「いえいえ、仕事ですから。ケホケホ」
マリアが一礼して部屋から出ていくと、アンはキッと厳しい視線を魔王に向けた。魔王……少なくとも自らを魔王と自称する、悔しいくらいに完璧な美しさの男を。
「……わたしの使用人を『女』なんて呼ぶのはやめて欲しいわ、ミスター・デビル。彼女にはマリアという名前があるのです」
「それがどうした」魔王は豹のようなしなやかさでアンに近づいてきた。「女であることに変わりはあるまい。本人が嫌がっているわけでもない……」
「そういう問題ではないのよ」
凛とした姿勢を保つのは難しかったが、アンはなんとか抵抗した。……つもりだった。
魔王はすでにアンの目の前に立っている。
「では、なにが問題だ」
「あ……あなたは、この家の主ではないということです……! 客人でさえないわ! ここに居続けたいなら、この屋敷の人間には敬意を払っていただきたいの。あなたはただの居候……もっと言えば、ただの……」
「ジゴロ、だったな」
魔王はさも嬉しそうに舌なめずりをした。
本当に舌なめずりをしたのだ! しかもそれが美しいだなんて! まるでジゴロという言葉が、最高の褒め言葉であるみたいに……。
ジゴロ……もとい、魔王は、じっくりアンを見つめると機嫌よくその美しい顔に美しすぎる微笑を浮かべ、手近にあった安楽椅子にどかりと腰を下ろした。「トーストはまだか」
「信じられないわ……。すでに三週間もあなたをここに住まわせているなんて、わたし、おかしくなってしまったのかしら」
諦めのため息を吐きながら、アンはつぶやいた。魔王は特に気にも止めず、優雅に足を組んでいる。
「ビングリーとは何者だ?」
「え?」
「聞こえたはずだ。答えるがいい」
アンはあんぐりと口を開けた。「その名前は、あなたが部屋に入ってくる前にしか口にしていないわ。どうやって聞いたの?」
「そいつは、お前を貶したことのある人間か」
アンの質問に答える気はなさそうだった。アンは肩をひょいと持ち上げ、できるだけ声がうわずらないようにした。
「わたしではなく、わたしの作品を……です。それが彼の仕事ですから。ミスター・ビングリーは敏腕の編集者で、わたしのためにたくさん契約を取ってきてくださっているのよ」
「ふん」
ふん?
「……言っておきますけど、ミスター・ビングリーに失礼をはたらくことは許しませんからね」
「なるほど、ここに来るのか。なかなか面白いことになりそうだ」
「なりませんッ! させないわ!」
「それはいつだ?」
さっきまでの気持ちの高揚はどこへやら、アンは別の種類の興奮に襲われていた。悔しいのは、この魔王は決して馬鹿ではないということだ。気狂いかもしれないが、馬鹿ではない。常に状況の二歩も三歩も先を見越していて、先手を打ってくる。
ああ、悲しいかな。
アンは賢い男性が嫌いではなかった。
「明日です……。お願いだから、一日外へ出ていてくれませんか? 費用はわたしが持ちますから、どこかへお買い物でも……」
「アン、お前は賢い女だ」
アンの頭の中をのぞいたみたいに、魔王は微笑を浮かべた。「無駄な願いで時間を無駄にする必要はあるまい」
……そうでしょうとも。
アンはがっくりと肩を落とし、己の数奇な運命を嘆いた。
* * * *
そこでは美しき侯爵エドワードが、傲慢に、しかし情熱的に恋人を求める。「わたくし」ことヒロインはエドワードの愛人だ。彼を恨み、憎み、復讐を誓いながらも、どうしようもなく彼を愛してしまう。
もちろんこの「わたくし」なるヒロインにも名前はあるのだが……アンは作者として、彼女の名前をあまり全面に出さなかった。
アンの読者は主に女性である。
彼女達に、物語をより身近に感じて欲しかったからだ。他人事ではなく、まるで彼女達自身が、エドワードとの愛憎に溺れているように感じて欲しかった。
だって、そうでしょう?
アンのようなオールドミスでも、幸せな結婚をした三児の母でも、貧乏な使用人でも、貴族の娘でも、エドワードのような並外れた偉丈夫と情事を重ねる機会なんてそうそうあるはずがない。
アンが読者に与えるのは、そういった非日常のときめきだった。
視界の端に入るだけで動悸がしてしまうような長身の美男子が、上半身裸で……あるいは全裸で……寝室をうろうろしていたり、我が物顔で食卓の前に足を組みトーストを頬張っていたりはしないものなのだ。
しないものだったのだ……数週間前までは。
* * * *
「ふう……っ。やっと……やっと終わったわ!」
アン・グレイスウッドはペンをペン受け皿に置いて、満足の声を上げた。
足掛けほぼ五ヶ月をかけた大作にして、アンの作家生命をかけた渾身の一作が、締め切り一日前にしてついにエンド・マークを迎えたのだ。もしかしたら書き終えた瞬間の興奮のせいかもしれないが、間違いなく傑作だと思える。途中、原稿数枚がインクで真っ黒になるというハプニングに見舞われたものの、その部分の書き直しもふくめ、まったくもって悪くない出来だった。
「よかったですねぇ、アン様。一時はどうなることかと思いましたが……ゲホッ」
アンの執筆机に紅茶を置きながら、使用人のマリアが言った。
普段、マリアの淹れる紅茶は濃すぎたり薄すぎたりマチマチなのだが、今はその紅茶の塩梅まで完璧に見える。アンはうなずきながらカップを口に運び、琥珀色の熱い呑み物を味わった。
「ありがとう、マリア。雨降って地固まるだったわ。クライマックスを書き直ししたおかげで、かえってとても良いものに仕上がったと思うの。あとはミスター・ビングリーがこれを気に入ってくれるといいのだけど」
「きっと大丈夫ですよ。ミスター・ビングリーがアン様の原稿をお気に召さなかったことなんて、ないじゃないですか」
……と言ってから、マリアは肩をすくめた。「まあ、一度や二度はありますけど、結局どの作品もよく売れたじゃないですか」
「そうかもしれないわね」
この身体の弱い使用人に反論しても得るものはないので、アンはそう曖昧に答えて、あらためて原稿の束を眺めた。
じつに計900ページ。壮観である。とりあえずやり切ったのだ!
「それに、なんといっても……ケホ……まさにヒーローのような姿の殿方が常にそばにいらっしゃいましたから、執筆もはかどったことでしょう?」
まさにそのときだった。アンの寝室兼執筆部屋の扉が音もなく開き、大きな、そして目が痛くなるほど美しい黒づくめの男性が現れた。
「女、わたしのトーストを用意する名誉を与えてやろう」
魔王はのたまった。
アンは呆れに視線を泳がせたが、幸いなことにマリアはあまり気にしない性質だった。「はい、少し焦げつきがよかったのですよね? 5枚で足りますか? けほっ」
「足りぬ。10枚は用意しろ」
「かしこまりました。それではアン様、失礼します」
「ごめんなさいね、マリア」
「いえいえ、仕事ですから。ケホケホ」
マリアが一礼して部屋から出ていくと、アンはキッと厳しい視線を魔王に向けた。魔王……少なくとも自らを魔王と自称する、悔しいくらいに完璧な美しさの男を。
「……わたしの使用人を『女』なんて呼ぶのはやめて欲しいわ、ミスター・デビル。彼女にはマリアという名前があるのです」
「それがどうした」魔王は豹のようなしなやかさでアンに近づいてきた。「女であることに変わりはあるまい。本人が嫌がっているわけでもない……」
「そういう問題ではないのよ」
凛とした姿勢を保つのは難しかったが、アンはなんとか抵抗した。……つもりだった。
魔王はすでにアンの目の前に立っている。
「では、なにが問題だ」
「あ……あなたは、この家の主ではないということです……! 客人でさえないわ! ここに居続けたいなら、この屋敷の人間には敬意を払っていただきたいの。あなたはただの居候……もっと言えば、ただの……」
「ジゴロ、だったな」
魔王はさも嬉しそうに舌なめずりをした。
本当に舌なめずりをしたのだ! しかもそれが美しいだなんて! まるでジゴロという言葉が、最高の褒め言葉であるみたいに……。
ジゴロ……もとい、魔王は、じっくりアンを見つめると機嫌よくその美しい顔に美しすぎる微笑を浮かべ、手近にあった安楽椅子にどかりと腰を下ろした。「トーストはまだか」
「信じられないわ……。すでに三週間もあなたをここに住まわせているなんて、わたし、おかしくなってしまったのかしら」
諦めのため息を吐きながら、アンはつぶやいた。魔王は特に気にも止めず、優雅に足を組んでいる。
「ビングリーとは何者だ?」
「え?」
「聞こえたはずだ。答えるがいい」
アンはあんぐりと口を開けた。「その名前は、あなたが部屋に入ってくる前にしか口にしていないわ。どうやって聞いたの?」
「そいつは、お前を貶したことのある人間か」
アンの質問に答える気はなさそうだった。アンは肩をひょいと持ち上げ、できるだけ声がうわずらないようにした。
「わたしではなく、わたしの作品を……です。それが彼の仕事ですから。ミスター・ビングリーは敏腕の編集者で、わたしのためにたくさん契約を取ってきてくださっているのよ」
「ふん」
ふん?
「……言っておきますけど、ミスター・ビングリーに失礼をはたらくことは許しませんからね」
「なるほど、ここに来るのか。なかなか面白いことになりそうだ」
「なりませんッ! させないわ!」
「それはいつだ?」
さっきまでの気持ちの高揚はどこへやら、アンは別の種類の興奮に襲われていた。悔しいのは、この魔王は決して馬鹿ではないということだ。気狂いかもしれないが、馬鹿ではない。常に状況の二歩も三歩も先を見越していて、先手を打ってくる。
ああ、悲しいかな。
アンは賢い男性が嫌いではなかった。
「明日です……。お願いだから、一日外へ出ていてくれませんか? 費用はわたしが持ちますから、どこかへお買い物でも……」
「アン、お前は賢い女だ」
アンの頭の中をのぞいたみたいに、魔王は微笑を浮かべた。「無駄な願いで時間を無駄にする必要はあるまい」
……そうでしょうとも。
アンはがっくりと肩を落とし、己の数奇な運命を嘆いた。
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