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第11話 部活動紹介
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俺は今、入学式などが行われた学園でも一番大きい体育館にいた。
何故かといえば、これからこの学園の部活動の説明会が行われるからだ。
もちろん新入生は全員参加のため、俺は1年A組の場所に座っている。
あの自己紹介の後から、どうやら俺に話しかけても嫌な顔をされないと認識したクラスメイトは、積極的に話しかけてくれた。そして俺も女子に話しかけられて嬉しいため、win-winの関係を築いていた。
体育館に入ってからも、そんな感じでコミュニケーションをとっていたからなのか、他クラスの新入生はA組の女子を羨ましく見つつ嫉妬した視線を送っていたようだ。俺は会話が楽しくて全く気付いていなかったが。
――と。そうしているうちに先輩方の準備が終わったようで、一人の生徒が話し出した。
「新入生の皆さん。お越しいただいてありがとうございます。」
「生徒会の会長をしている安住(あずみ)明日香(あすか)です。」
彼女はそう新入生に挨拶をする。
「これから新入生の皆さんが、自分の入る部活動を決める助けになれればと思い、このような形で説明会を開かせていただきました。」
「これから紹介するのはこの学園に存在するすべての部活になります。文化部や運動部などたくさんありますが、
きちんと聞いてくれると嬉しいです。」
「また、この学園は部活動は強制ではありません。ですので、入りたいと思わなかった場合は部活動をしなくても問題ありません。」
そう言って彼女は一旦言葉を切る。
「ですが!部活動を始めればきっと皆さんの学園での生活は、より充実したものになるでしょう。」
そう言って彼女は新入生を見渡す。
「また、今回は正式な部活動の紹介のためできませんが、同好会なども存在します。」
「もちろん自分たちで同好会を作ることも可能です。」
「このように、この学園では様々な活動をすることができます。そしてその環境は、学園の設備を見てわかるように十分にあります。ですので皆さんも、せび様々なことに挑戦してみてください。」
「以上です。」
そう言って彼女は話を終える。――最後に俺に視線を送って。
――だが俺は彼女の挨拶を聞いて、さすがこの学園の生徒会長になった人だなと思っていた。
とても高校生は思えないくらいしっかりしている。……前世の俺よりも。
「――では、これから部活動の紹介を始めます。」
生徒会長の言葉の後、こうして部活動の紹介が始まったのだった。
#################
「新入生の皆さん!私たちは野球部です!野球部はこれまで大会ではいい成績を残すことはできませんでした!
しかし今年こそはいい成績を残せるようにより一層練習を頑張りたいと思っています!新入生の皆さんの中に野球に興味ある人や経験者がいればぜひ野球部に入ってくれると嬉しいです!」
そう言って野球部の皆さんは新入生に向けて決意を表明する。
「そして!マネージャーも待っています!」
そう彼女たちは俺に視線を送ってくる。
――まあ、こうなるよな。俺も逆の立場だったら女子のマネージャーほしいからな。
その視線を感じながらも冷静に思った。
「新入生の皆さん!私たちはバレー部です!バレー部はこれまで地区の大会ではいい成績を残すことができましたが、それよりも大きな大会ではいい成績を残せませんでした!ですが!次の大会では入賞を目指します!
なので、練習が毎日あったりハードだったりと厳しいかもしれません!ですが!苦しい練習を乗り越えてきた部員同士の中はとてもいいと自負しています!もし新入生の中で本気になって部活に打ち込みたい人がいれば、ぜひバレー部に来てください!」
そう言ってバレー部の皆さんは新入生に視線を送った。
「もちろん!マネージャも待っています!毎日でなくてもいいのでぜひお願いします!」
そう彼女たちは俺に視線を送ってくる。
――この流れ的に全部の部活がマネージャ―って言ってくるよな。
そう気づいてしまった俺は気落ちしたが、バレー部の彼女たちのユニフォームを見て思った。
――エロい、と。
よく考えればバレーの女子のユニフォームってエロイんだよな。完全に太ももまでしか長さないし。
前世の時もテレビとかでたまに流れてきたのを見たことがあるが、試合に集中できなかったし。
このユニフォーム考えたやつ誰だよ。むっつり過ぎるだろ!
しかし!だからこそバレー部のマネージャーはいいかもしれない!
――俺はそんなことを考えていた。
――その後も部活動の紹介が続いたが、どの部活も「マネージャー待ってます!」と言って俺に視線を送ってくる。
それに対して俺は、しょうがないとは思ったが言わせてもらいたい。
文化部にマネージャーなんかいらないだろ!!
運動部ならまだわかる。が、文化部の皆さんもマネージャーを欲していたのだ。
――もう部活関係ないじゃん!
そう思い、俺は今まで一応真剣に考えていたこと―どこのマネージャーになるか―が恥ずかしくなったので思考を放棄した。
そういうわけで、俺が心から入りたいと思った部活は今のところないが、オリエンテーションの時に先生が言っていた通りなら、明日から部活動見学期間が始まるらしい。
それも3日ほどあるらしい。なので俺は、その期間に改めて決めたいと思った。
――こうして俺にとって長く感じた部活動紹介・説明会は幕を下ろしてくれたのだった。
何故かといえば、これからこの学園の部活動の説明会が行われるからだ。
もちろん新入生は全員参加のため、俺は1年A組の場所に座っている。
あの自己紹介の後から、どうやら俺に話しかけても嫌な顔をされないと認識したクラスメイトは、積極的に話しかけてくれた。そして俺も女子に話しかけられて嬉しいため、win-winの関係を築いていた。
体育館に入ってからも、そんな感じでコミュニケーションをとっていたからなのか、他クラスの新入生はA組の女子を羨ましく見つつ嫉妬した視線を送っていたようだ。俺は会話が楽しくて全く気付いていなかったが。
――と。そうしているうちに先輩方の準備が終わったようで、一人の生徒が話し出した。
「新入生の皆さん。お越しいただいてありがとうございます。」
「生徒会の会長をしている安住(あずみ)明日香(あすか)です。」
彼女はそう新入生に挨拶をする。
「これから新入生の皆さんが、自分の入る部活動を決める助けになれればと思い、このような形で説明会を開かせていただきました。」
「これから紹介するのはこの学園に存在するすべての部活になります。文化部や運動部などたくさんありますが、
きちんと聞いてくれると嬉しいです。」
「また、この学園は部活動は強制ではありません。ですので、入りたいと思わなかった場合は部活動をしなくても問題ありません。」
そう言って彼女は一旦言葉を切る。
「ですが!部活動を始めればきっと皆さんの学園での生活は、より充実したものになるでしょう。」
そう言って彼女は新入生を見渡す。
「また、今回は正式な部活動の紹介のためできませんが、同好会なども存在します。」
「もちろん自分たちで同好会を作ることも可能です。」
「このように、この学園では様々な活動をすることができます。そしてその環境は、学園の設備を見てわかるように十分にあります。ですので皆さんも、せび様々なことに挑戦してみてください。」
「以上です。」
そう言って彼女は話を終える。――最後に俺に視線を送って。
――だが俺は彼女の挨拶を聞いて、さすがこの学園の生徒会長になった人だなと思っていた。
とても高校生は思えないくらいしっかりしている。……前世の俺よりも。
「――では、これから部活動の紹介を始めます。」
生徒会長の言葉の後、こうして部活動の紹介が始まったのだった。
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「新入生の皆さん!私たちは野球部です!野球部はこれまで大会ではいい成績を残すことはできませんでした!
しかし今年こそはいい成績を残せるようにより一層練習を頑張りたいと思っています!新入生の皆さんの中に野球に興味ある人や経験者がいればぜひ野球部に入ってくれると嬉しいです!」
そう言って野球部の皆さんは新入生に向けて決意を表明する。
「そして!マネージャーも待っています!」
そう彼女たちは俺に視線を送ってくる。
――まあ、こうなるよな。俺も逆の立場だったら女子のマネージャーほしいからな。
その視線を感じながらも冷静に思った。
「新入生の皆さん!私たちはバレー部です!バレー部はこれまで地区の大会ではいい成績を残すことができましたが、それよりも大きな大会ではいい成績を残せませんでした!ですが!次の大会では入賞を目指します!
なので、練習が毎日あったりハードだったりと厳しいかもしれません!ですが!苦しい練習を乗り越えてきた部員同士の中はとてもいいと自負しています!もし新入生の中で本気になって部活に打ち込みたい人がいれば、ぜひバレー部に来てください!」
そう言ってバレー部の皆さんは新入生に視線を送った。
「もちろん!マネージャも待っています!毎日でなくてもいいのでぜひお願いします!」
そう彼女たちは俺に視線を送ってくる。
――この流れ的に全部の部活がマネージャ―って言ってくるよな。
そう気づいてしまった俺は気落ちしたが、バレー部の彼女たちのユニフォームを見て思った。
――エロい、と。
よく考えればバレーの女子のユニフォームってエロイんだよな。完全に太ももまでしか長さないし。
前世の時もテレビとかでたまに流れてきたのを見たことがあるが、試合に集中できなかったし。
このユニフォーム考えたやつ誰だよ。むっつり過ぎるだろ!
しかし!だからこそバレー部のマネージャーはいいかもしれない!
――俺はそんなことを考えていた。
――その後も部活動の紹介が続いたが、どの部活も「マネージャー待ってます!」と言って俺に視線を送ってくる。
それに対して俺は、しょうがないとは思ったが言わせてもらいたい。
文化部にマネージャーなんかいらないだろ!!
運動部ならまだわかる。が、文化部の皆さんもマネージャーを欲していたのだ。
――もう部活関係ないじゃん!
そう思い、俺は今まで一応真剣に考えていたこと―どこのマネージャーになるか―が恥ずかしくなったので思考を放棄した。
そういうわけで、俺が心から入りたいと思った部活は今のところないが、オリエンテーションの時に先生が言っていた通りなら、明日から部活動見学期間が始まるらしい。
それも3日ほどあるらしい。なので俺は、その期間に改めて決めたいと思った。
――こうして俺にとって長く感じた部活動紹介・説明会は幕を下ろしてくれたのだった。
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