貞操逆転世界の男教師

やまいし

文字の大きさ
上 下
16 / 26

第16話 男教師VS女達(2-1JK) part2

しおりを挟む

「……皆、何か聞きたいことがあるみたいだし質問いいぞ」

外はガヤガヤとうるさいし、ドア窓からは沢山の生徒がのぞき込むのが見て分かるが、それは一旦置いておいて。
ソワソワ落ち着かない様子の生徒達に俺はそう投げかけた。

「「「はい!」」」
部屋中から上がる手の数々。
「じゃあ――――七海」
「ありがとうございます!」
俺は委員長の佐藤七海を指名した。理由は単純、顔が一番タイプだから。
黒髪ショートカットに色白のきれいな肌、そして何よりゴスロリや地雷系のファッションが似合いそうなメンヘラ系の顔立ちをしているのだ。
まさに俺のドンピシャで理想の美少女。簡単に言えば前から目を付けていた女子だ。

「えっと……先生は今彼女がいないんですよね??」
「ああ」

事実なので否定しない。

「それで、…………女子高生は恋愛対象に入りますか?」
「「「……(ゴクッ)」」」

全員の熱い視線を感じ取った。
これが彼女達の一番聞きたかった質問だと察する。
だが同時に、これは俺にとってもターニングポイントになり得る質問。慎重になる必要があるだろう。
 ①もしここで俺が『入らない』と言えば答えは簡単。生徒達が落ち込むのは避けられないが教師として正しくあり自分自身を誇れるようになる。
 ②一方ここで俺が『入る』と言ってしまえば、それは教師として失格でありかつ大卒のいい男が現役JKに欲情すると公表するようなものであり、変態の烙印を押されかねない。更には学校にも悪影響を及ぼしてしまい理事長や教員達、保護者達に迷惑を掛けてしまうだろう。
まさに百害あって一理なし。

これを考慮した上で俺は――――


「余裕で入るぞ」
「「「――――――!? キャー――――!!!」」」
「先生付き合って!!」「一目惚れでした!!」「先生好きです!!」


開き直ることにした。


俺は常識に囚われない男。
確かに教師として生徒と恋愛関係を持ったら問題だろう、一般的には。
しかし俺はこの世界初の男教師であり、前例社会の現代でその前例が無い。

何より一番は、俺が教師を目指したきっかけ。
いったい何のためにこの『男が努力する必要性の少ない世界』で今まで頑張ってきたのか。それは、俺が前世で叶えられなかった現役JKとそういう関係になるためだ。だから教師を目指したはずだ。

――それならもうここで躊躇うわけには行かない。万が一解雇されたなら、その時は…………公立校とは教員の採用形態が違う私立校で教鞭を執るッ!お嬢様系JKを狙うッ!男なら歓迎されるはずだ!


「……だ、だからと言って、……流石に全員と付き合うというのは物理的に不可能だ」
「……そうですよね」「この学校だけで数百人……」「で、でも……私っ!」

危ない危ない。この流れだったら数百人の女子全員と付き合うことになってたぞ。
昔の俺ならそれこそ『ハーレムいぇーい!』みたいに喜んで受け入れた。あの時は下半身で行動してたから。……だが、一度ハーレムを経験してみてわかった事がある。

――あかん、身体が保たない。
 
俺はかつて大学時代、10人くらいと同時に関係を持った。その時は毎日が楽しかったしデータだってそれこそエッチだってした。
だけど流石に、一日に何百通のメール+夜には毎晩求められ+他の女子からも言い寄られ=ほぼヤリサーは、男一人で相手できるものでは無かった。

――辛かった。
幸せと辛いはまさに書いてある通り似通ったものだった。
何事も程ほどが大事だと俺はその時学んだ。

せめて……多くても5人……いや7人……。
俺が選ぶ形に持って行きたい。それが理想。

「だから、申し訳ないけど俺が生徒の中から選――」


「先生は私を選びますよね??選ばれなかったら私……死んじゃうかも」
「私先生が生きがいです!愛してます!」
「先生は私のもの!」「私のだから!」「ばか!」「あほ!」「私の方が可愛い!」「私の方が!」


――と思ったが、ダメそうだった。
俺が種をばらまいて気に入った子を収穫しようとか考えてたのが浅はかだった。俺って本当に学習しないな……。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!

やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり 目覚めると20歳無職だった主人公。 転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。 ”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。 これではまともな生活ができない。 ――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう! こうして彼の転生生活が幕を開けた。

【掲示板形式】気付いたら貞操逆転世界にいたんだがどうすればいい

やまいし
ファンタジー
掲示板にハマった…… 掲示板形式+αです。※掲示板は元の世界(現代日本)と繋がっています。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

俺、貞操逆転世界へイケメン転生

やまいし
ファンタジー
俺はモテなかった…。 勉強や運動は人並み以上に出来るのに…。じゃあ何故かって?――――顔が悪かったからだ。 ――そんなのどうしようも無いだろう。そう思ってた。 ――しかし俺は、男女比1:30の貞操が逆転した世界にイケメンとなって転生した。 これは、そんな俺が今度こそモテるために頑張る。そんな話。 ######## この作品は「小説家になろう様 カクヨム様」にも掲載しています。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい

増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。 目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた 3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ いくらなんでもこれはおかしいだろ!

異世界転生漫遊記

しょう
ファンタジー
ブラック企業で働いていた主人公は 体を壊し亡くなってしまった。 それを哀れんだ神の手によって 主人公は異世界に転生することに 前世の失敗を繰り返さないように 今度は自由に楽しく生きていこうと 決める 主人公が転生した世界は 魔物が闊歩する世界! それを知った主人公は幼い頃から 努力し続け、剣と魔法を習得する! 初めての作品です! よろしくお願いします! 感想よろしくお願いします!

スマートシステムで異世界革命

小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 /// ★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★ 新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。 それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。 異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。 スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします! 序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです 第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練 第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い 第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚 第4章(全17話)ダンジョン探索 第5章(執筆中)公的ギルド? ※第3章以降は少し内容が過激になってきます。 上記はあくまで予定です。 カクヨムでも投稿しています。

処理中です...