素直になれない私と真っ直ぐなキミ

夏祭り 17.

こうして無事に課題合宿が終わった。
家に帰ってゆっくりしていると、一樹が家に訪ねてきた。
｢茜～！もうすぐ夏祭りがあるんだけど
一緒に行かないかな？｣
｢え？あ！うん、いく！｣
｢じゃあ、今日の6時にここにくるよ｣
まさか一樹から誘ってくれるなんて。
驚いて変な声出してないよね？
夏祭り、楽しみだなぁ。
夏祭りなら浴衣着ようかな。
私はクローゼットから浴衣を取り出した。
はやく約束の時間にならないかな。
ドキドキと高鳴る気持ちを落ち着かせるように深呼吸をした。
どんな髪型にしよう。
一樹はどんな女の子が好きなのかな？
すこしでもキミの理想に近づきたいよ。
この溢れる好きの気持ちをどうしていいのかわからないよ。
今はただ6時を気長に待つだけだ。