211 / 255
ウェイランド防衛戦準備開始! ③
しおりを挟む
「腕が鳴るねぇ……本当にやっちまっていいんだな監理官補佐」
「もちろん……でも、本当に一日であの場所までつなげられるんですか?」
「俺を疑うのか? 舐められたもんだねぇ……やってやろうじゃないか」
統括ギルドの受付ホール、その石畳をひっくり返すとあら不思議。きれいに広げられた円形の穴と地下へと続く緩やかな階段が現れたではないか。
弥生がこっそりと作っていた地下道路である。
「ホリーさんの掘り進む速さは知ってますけど……崩落厳禁でお願いします」
「お、おう……今回は避難道だからな。魔法士がサポートに入ってくれるし建築ギルドも手が空く連中は皆手伝ってくれる。半日あればまずはあのトンネルまでつながるだろうぜ……後はできるだけ魔法士ギルドの通路を通過するように、だっけか? なんでだ?」
「まあそれは念のため、ですよ。じゃあ、お願いしますね」
「任せとけ、向こう側で待ってるぜ」
「はい!」
その傍らでは弥生の内職を文字通り手伝っていた一人、糸子が笑いながら見守っていた。
こんな大規模な地下工事を内緒で実行するのを可能にしていたのは……夜音と糸子のおかげである。
「何が役に立つかわかりませんねぇ」
「本当に……実はアカシアの移動用通路のつもりだったんですけど……」
そう、桜花と弥生は以前ロボットを作っていた。アカシアと言う名の搭乗型戦闘ロボットを……いろいろあって街中を飛ばしたりするのは危ないと言う判断で、ギルドの中庭の一角にひっそりと格納庫を建ててしまわれていた。
それを不憫に思った弥生が思いついたのが『空がだめなら地下で行こう!』と掘り始めたのである。
「夜音ちゃんが楽しそうでしたね~」
「妖怪ってすごいですね……目の前で立ってるのにわかんなかったり、こう……なんか近寄らせなかったり」
「あたしや糸子さんで驚いてたらウチの宿には泊まれないわよ?」
ひょい、と神出鬼没の夜音が弥生の後ろから現れた。
「ひゃあ!? 夜音ちゃん……いつの間に?」
「最初から、護衛つけないとまたあの宰相の頭に10円ハゲできるわよ?」
「あ、あはは。気を付けます」
ぽりぽりと頭を掻いて苦笑いを浮かべる弥生、そう。誘拐事件の後ふらふらと歩いてたら鬼の形相で泣くクロウ宰相に懇願されたのだ。その時頭に見えてしまった十円玉ほどの大きさの……それ以来気を付けてはいるが偶に忘れるので秘書部が順繰りに弥生係を決めている。
「夜音ちゃん、女将さん居ました?」
「ん、ああ……それが勘違いだったみたいで……居なかった」
「そうでしたかぁ……」
「まあ、今のこの状態で合流されたら即戦力だけどね。ゆきゆきが本気になったら大陸一つ丸ごと凍るじゃん?」
「ですねぇ」
夜音と糸子の働く妖怪旅館は日本の東北、青森にあった。
一般の人も泊まれるテレビにも何度か取り上げられていた老舗旅館『雪中花』、その女将が何を隠そう現役バリバリの雪女で鬼塚雪菜と言う。
「そんな人までいるんだぁ……」
「……弥生、あんたウチの旅館に泊まったことあるんじゃないの???」
「え? そうなの?」
「まあ、そんな気がしただけなんだけど……」
その根拠は単純に初めて会った時から気になっていたその女将さん、雪菜の気配がほんの僅かに弥生から感じられた気がしたのだ……しかし。
「宮城で暮らしてましたけど、遠出して泊まりに行くことってあんまり記憶にないんですよね」
「ふぅん、ま、いいや。宮城だったらゆきゆきも遊びに行ってたりしたし……」
もしかしたらただ単に袖すり合うも他生の縁、すれ違ったか何かしただけかもしれない。
そう思って夜音は追及しなかった。
「それよりも夜音ちゃん、アレは使えそう?」
「問題なかった……と、思う。うん、まあ、きっと、多分……些細な問題。じゃないかもしれないけど見なかったことにする」
「……今は魔物大発生に役に立つかどうかだけ知りたいなぁ」
「役には立つわよ……前代未聞だもん」
アルベルト国王が持ってきた剣を見て夜音は驚く。念のためにと弥生に一言入れて地下に向かったのだが……割と長い人生で初めての事態にぶち当たる。
本音はこんな事態でなければじっくりと原因を追究したい。
「じゃあ、不問で……運用は夜音ちゃんに任せる」
「あいあいまむ……確かに機械人形相手じゃ私じゃ力不足だもんなぁ……文句はないよ」
実は今回、夜音さんはあんまり活躍できないからと住民の避難誘導に回るつもりだったのだが……桜花の提案である事を試しに行った。
「ここはこれくらいでいいかな……糸子さん、夜音ちゃん! よろしくね!」
そう言って詳しく聞かないまま弥生は次の現場へと向かう、ギルドの出入り口ではすでにジェミニが待機していて颯爽と弥生が飛び乗れ……ない。
べしゃりとジェミニの翼に直撃して、慌ててジェミニが介抱しながら背中にそっと乗せる。
「……あの子、本当に運動神経ないのよね?」
「うん? 弥生ちゃんは運動音痴ですよ?」
「そうよね……」
今までと変わらない弥生の挙動のはずなのに、なぜか夜音は違和感がぬぐえなかった。
あれだけ体力づくりをしているのにも関わらず相変わらず文香にはかけっこで勝てない……はずだ。
「さて、私も久しぶりにみんなを集めてがんばりますよっ!」
ふんすっ! と両手の拳を突き上げるメイド服姿が定着した糸子さん。
これから国中の蜘蛛に大集合をかけて大仕事をするのだ。
「はあ……じゃあ私も行ってくるわ……またね糸子さん」
「はぁい」
外は夜の帳が落ちかけて……茜色の空が青く染まり始めている。
逢魔が時……闇に潜む怪異の時間。
その本領を発揮できる彼女らは気楽な様子でそれぞれの闇に潜る。
朝日を迎える準備のために……接敵まで後、24時間。
「もちろん……でも、本当に一日であの場所までつなげられるんですか?」
「俺を疑うのか? 舐められたもんだねぇ……やってやろうじゃないか」
統括ギルドの受付ホール、その石畳をひっくり返すとあら不思議。きれいに広げられた円形の穴と地下へと続く緩やかな階段が現れたではないか。
弥生がこっそりと作っていた地下道路である。
「ホリーさんの掘り進む速さは知ってますけど……崩落厳禁でお願いします」
「お、おう……今回は避難道だからな。魔法士がサポートに入ってくれるし建築ギルドも手が空く連中は皆手伝ってくれる。半日あればまずはあのトンネルまでつながるだろうぜ……後はできるだけ魔法士ギルドの通路を通過するように、だっけか? なんでだ?」
「まあそれは念のため、ですよ。じゃあ、お願いしますね」
「任せとけ、向こう側で待ってるぜ」
「はい!」
その傍らでは弥生の内職を文字通り手伝っていた一人、糸子が笑いながら見守っていた。
こんな大規模な地下工事を内緒で実行するのを可能にしていたのは……夜音と糸子のおかげである。
「何が役に立つかわかりませんねぇ」
「本当に……実はアカシアの移動用通路のつもりだったんですけど……」
そう、桜花と弥生は以前ロボットを作っていた。アカシアと言う名の搭乗型戦闘ロボットを……いろいろあって街中を飛ばしたりするのは危ないと言う判断で、ギルドの中庭の一角にひっそりと格納庫を建ててしまわれていた。
それを不憫に思った弥生が思いついたのが『空がだめなら地下で行こう!』と掘り始めたのである。
「夜音ちゃんが楽しそうでしたね~」
「妖怪ってすごいですね……目の前で立ってるのにわかんなかったり、こう……なんか近寄らせなかったり」
「あたしや糸子さんで驚いてたらウチの宿には泊まれないわよ?」
ひょい、と神出鬼没の夜音が弥生の後ろから現れた。
「ひゃあ!? 夜音ちゃん……いつの間に?」
「最初から、護衛つけないとまたあの宰相の頭に10円ハゲできるわよ?」
「あ、あはは。気を付けます」
ぽりぽりと頭を掻いて苦笑いを浮かべる弥生、そう。誘拐事件の後ふらふらと歩いてたら鬼の形相で泣くクロウ宰相に懇願されたのだ。その時頭に見えてしまった十円玉ほどの大きさの……それ以来気を付けてはいるが偶に忘れるので秘書部が順繰りに弥生係を決めている。
「夜音ちゃん、女将さん居ました?」
「ん、ああ……それが勘違いだったみたいで……居なかった」
「そうでしたかぁ……」
「まあ、今のこの状態で合流されたら即戦力だけどね。ゆきゆきが本気になったら大陸一つ丸ごと凍るじゃん?」
「ですねぇ」
夜音と糸子の働く妖怪旅館は日本の東北、青森にあった。
一般の人も泊まれるテレビにも何度か取り上げられていた老舗旅館『雪中花』、その女将が何を隠そう現役バリバリの雪女で鬼塚雪菜と言う。
「そんな人までいるんだぁ……」
「……弥生、あんたウチの旅館に泊まったことあるんじゃないの???」
「え? そうなの?」
「まあ、そんな気がしただけなんだけど……」
その根拠は単純に初めて会った時から気になっていたその女将さん、雪菜の気配がほんの僅かに弥生から感じられた気がしたのだ……しかし。
「宮城で暮らしてましたけど、遠出して泊まりに行くことってあんまり記憶にないんですよね」
「ふぅん、ま、いいや。宮城だったらゆきゆきも遊びに行ってたりしたし……」
もしかしたらただ単に袖すり合うも他生の縁、すれ違ったか何かしただけかもしれない。
そう思って夜音は追及しなかった。
「それよりも夜音ちゃん、アレは使えそう?」
「問題なかった……と、思う。うん、まあ、きっと、多分……些細な問題。じゃないかもしれないけど見なかったことにする」
「……今は魔物大発生に役に立つかどうかだけ知りたいなぁ」
「役には立つわよ……前代未聞だもん」
アルベルト国王が持ってきた剣を見て夜音は驚く。念のためにと弥生に一言入れて地下に向かったのだが……割と長い人生で初めての事態にぶち当たる。
本音はこんな事態でなければじっくりと原因を追究したい。
「じゃあ、不問で……運用は夜音ちゃんに任せる」
「あいあいまむ……確かに機械人形相手じゃ私じゃ力不足だもんなぁ……文句はないよ」
実は今回、夜音さんはあんまり活躍できないからと住民の避難誘導に回るつもりだったのだが……桜花の提案である事を試しに行った。
「ここはこれくらいでいいかな……糸子さん、夜音ちゃん! よろしくね!」
そう言って詳しく聞かないまま弥生は次の現場へと向かう、ギルドの出入り口ではすでにジェミニが待機していて颯爽と弥生が飛び乗れ……ない。
べしゃりとジェミニの翼に直撃して、慌ててジェミニが介抱しながら背中にそっと乗せる。
「……あの子、本当に運動神経ないのよね?」
「うん? 弥生ちゃんは運動音痴ですよ?」
「そうよね……」
今までと変わらない弥生の挙動のはずなのに、なぜか夜音は違和感がぬぐえなかった。
あれだけ体力づくりをしているのにも関わらず相変わらず文香にはかけっこで勝てない……はずだ。
「さて、私も久しぶりにみんなを集めてがんばりますよっ!」
ふんすっ! と両手の拳を突き上げるメイド服姿が定着した糸子さん。
これから国中の蜘蛛に大集合をかけて大仕事をするのだ。
「はあ……じゃあ私も行ってくるわ……またね糸子さん」
「はぁい」
外は夜の帳が落ちかけて……茜色の空が青く染まり始めている。
逢魔が時……闇に潜む怪異の時間。
その本領を発揮できる彼女らは気楽な様子でそれぞれの闇に潜る。
朝日を迎える準備のために……接敵まで後、24時間。
0
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説
異世界で美少女『攻略』スキルでハーレム目指します。嫁のために命懸けてたらいつの間にか最強に!?雷撃魔法と聖剣で俺TUEEEもできて最高です。
真心糸
ファンタジー
☆カクヨムにて、200万PV、ブクマ6500達成!☆
【あらすじ】
どこにでもいるサラリーマンの主人公は、突如光り出した自宅のPCから異世界に転生することになる。
神様は言った。
「あなたはこれから別の世界に転生します。キャラクター設定を行ってください」
現世になんの未練もない主人公は、その状況をすんなり受け入れ、神様らしき人物の指示に従うことにした。
神様曰く、好きな外見を設定して、有効なポイントの範囲内でチートスキルを授けてくれるとのことだ。
それはいい。じゃあ、理想のイケメンになって、美少女ハーレムが作れるようなスキルを取得しよう。
あと、できれば俺TUEEEもしたいなぁ。
そう考えた主人公は、欲望のままにキャラ設定を行った。
そして彼は、剣と魔法がある異世界に「ライ・ミカヅチ」として転生することになる。
ライが取得したチートスキルのうち、最も興味深いのは『攻略』というスキルだ。
この攻略スキルは、好みの美少女を全世界から検索できるのはもちろんのこと、その子の好感度が上がるようなイベントを予見してアドバイスまでしてくれるという優れモノらしい。
さっそく攻略スキルを使ってみると、前世では見たことないような美少女に出会うことができ、このタイミングでこんなセリフを囁くと好感度が上がるよ、なんてアドバイスまでしてくれた。
そして、その通りに行動すると、めちゃくちゃモテたのだ。
チートスキルの効果を実感したライは、冒険者となって俺TUEEEを楽しみながら、理想のハーレムを作ることを人生の目標に決める。
しかし、出会う美少女たちは皆、なにかしらの逆境に苦しんでいて、ライはそんな彼女たちに全力で救いの手を差し伸べる。
もちろん、攻略スキルを使って。
もちろん、救ったあとはハーレムに入ってもらう。
下心全開なのに、正義感があって、熱い心を持つ男ライ・ミカヅチ。
これは、そんな主人公が、異世界を全力で生き抜き、たくさんの美少女を助ける物語。
【他サイトでの掲載状況】
本作は、カクヨム様、小説家になろう様でも掲載しています。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。

巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる