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5日目……さあ、そろそろ来るか?
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「今日でお別れかぁ」
ケインはすっかり馴染んだ迎賓館のベッドを綺麗にベッドメイクをしながらつぶやく。
弥生の案内もさることながら、ウェイランドの住民が楽しく暮らしている様子はケインとベクタの記憶とウェイランドへの先入観を一新した。
「なんで兄さんは……もう行かない! なんて言ってたんだろう?」
以前にも同じようにウェイランドへ来たことのある兄は、ウェイランドを讃える割にはその後行こうとはしなかった。
自分が行く時ですら見送るだけで、お土産の催促などは全くない。
あっという間の観光だったが持ち帰りたいものが山ほどある。体験談や食料、本や日用雑貨……特に三日目に会った統括ギルドの監理官からの申し出で貴重な竜麟製の防具を交易できるのは大きかった。
「もう数日伸ばせないかな……まだまだ見足りないや」
あれから文香ともあっという間に仲良くなり、一緒に飛竜の宿舎でお昼寝したり遊覧飛行を楽しんだり……まさかの邪竜族と言う本来なら気性が荒い事で有名な竜と一緒にわた飴づくりをすることになるとは思ってもみなかった。
「ケイン様」
半開きになっていた部屋のドアから護衛のベクタが声を投げる。
ケインもその声に気づいて首だけ振り返るとほほ笑むベクタが中に入っても? と目線で問いかけた。
「ちょうどよかったベクタ、毛布を運びたいんだけど手伝ってくれるかな?」
「ええ、私も屋上の物干し場に持っていくところでしたので」
腕でドアを開けるとベクタの両手には綺麗に折りたたまれた毛布と枕が、どうやら同じことを主従揃って考えていたらしい。
「そっか、ありがとう声をかけてくれて……そういえば、白ちゃん見なかった?」
ここ数日、起きたら必ず枕元にいてくれた糸子の蜘蛛が今日はいなかった。
とても賢くてケインに懐いてくれたので……糸子に連れて行ってもいいかお願いしようと思っていたが、昨日の夜お休みを言って以降見かけていない。
「さあ? 私は見てないですが……後で糸子さんに聞いてみては?」
「そうだね……じゃあ、行こうか」
「ではその毛布を下さい。ケイン様は枕を持ってもらえると助かります」
素直に畳んだ毛布をベクタが持っている寝具に重ねるように乗せて、ケインは枕を取る。
数日間の滞在だが毎日メイドの糸子が天日干しをしてくれていて快適な眠りだった。
むしろお土産でこの枕が欲しいくらいだ。
「エルフの国でも羊毛とか交易したいですが……」
ベクタは毛布がお気に入り、ふかふかもこもこで結構な厚手ではあるがそれ以上に重たい。
しかし、その重さが眠る時とても心地よい。実は弥生の発案で中に織り込んだ鋼の極細糸が良い仕事をしていた。
「どういう構造なのかぴったり体を覆ってくれてあったかいんですよね」
たしかに、とケインも同意してダメもとで聞いてみる事を決意する。
寒さが厳しいエルフの国でこの寝具は絶対に流行ると確信していた。
「本当に良い国だったね」
「え? あ、ええ。そう……でしたね。本当、いい、国でした」
急に歯切れが悪くなるベクタ、決してケインの顔を見ないで窓の無い廊下の壁を向いて遠くを見ているような……ぶっちゃけ隠し事をしているのが丸わかりな顔である。
「?」
そういえば4日目の朝からなんかベクタの様子がおかしかったし、弥生や文香の態度もなんかさらに優しくなった気がした。
「……うっ、頭が」
何かあったかとケインが思い出そうとすると急にこめかみを刺すような痛みが走る。
「ケイン様、思い出す必要はありません。さあ、早く糸子さんの所へ行きましょう」
普段見た事のないような能面顔でベクタがケインを促す。
何かがあったようだがケインは思い出せず、ベクタはそれに決して触れようとしない……。
「う、うん……そうだね。お腹もすいたし」
ベクタの態度から見て触れるべきではないとケインの本能が悟る。
そんな彼の様子も屋上に着くころには元に戻っていた……。
◇◆―――◇◆―――◇◆―――◇◆―――◇◆
「今日は午前中に帰郷の準備をして馬車で南の港町へ午後から向かいます。何か個人的に見たい所などありますかぁ?」
柔らかいパンに甘辛く煮たお肉を挟んだサンドイッチをほおばりながらケインが首をひねる。
給仕の糸子が言う通り午後一からまた小旅行が始まるのでおいしいお昼ご飯を買っておきたい。
「市場に行けますか? お昼ご飯とか買っておきたいので」
「ふふ、構いませんよ。でしたら日持ちするものをお勧めいたします~。道中は私も同行しますので一緒に選んでもいいですかぁ?」
「え? ありがとうございます! やったねベクタ!」
騎士達の作る料理も素朴でおいしかったが、やはり専門職の糸子が創る料理はおいしかった。
行って帰ってきて約一週間だが、女郎蜘蛛の糸子にとっては散歩程度の工程だしなにより作って食べてもらうとケインとベクタが幸せそうに頬を緩めるのを見て……ついつい同行許可を弥生にもらってしまったのだ。
「これは帰りも楽しみですね……」
ぎりぎりまであのおいしい料理が食べれると知ってニコニコ顔のベクタだが、ちょっと太る。
「あ、そうですわ……今日は白ちゃんじゃなくこちらの子が連絡役になりますのでよろしくお願いいたしますねぇ」
「あ、はい」
仲良くなった白と名付けた蜘蛛は今日は所用があると言われていたが……代りの蜘蛛はなんか……
「君、前足とかどうしたの?」
片足が欠けて眼も何個か見えてなさそうな、一言で言うなら痛々しい蜘蛛。
でも傷自体は治っているのか愛嬌たっぷりにくるくると回ったりして大丈夫だよアピールがすごかった。
「大丈夫ですよ、その子も良い子ですから」
くすくすと笑う糸子が言うなら、とケインはよろしくね。と指先でその蜘蛛を撫でてあげた。
……気のせいだろうか? 初日に飛竜と暴れていた蜘蛛に似ている気がしなくもない。
「では、もうすぐ弥生ちゃん達が来ますので食べてしまいましょうね?」
優雅な朝食は最後まで楽しかった。
ケインはすっかり馴染んだ迎賓館のベッドを綺麗にベッドメイクをしながらつぶやく。
弥生の案内もさることながら、ウェイランドの住民が楽しく暮らしている様子はケインとベクタの記憶とウェイランドへの先入観を一新した。
「なんで兄さんは……もう行かない! なんて言ってたんだろう?」
以前にも同じようにウェイランドへ来たことのある兄は、ウェイランドを讃える割にはその後行こうとはしなかった。
自分が行く時ですら見送るだけで、お土産の催促などは全くない。
あっという間の観光だったが持ち帰りたいものが山ほどある。体験談や食料、本や日用雑貨……特に三日目に会った統括ギルドの監理官からの申し出で貴重な竜麟製の防具を交易できるのは大きかった。
「もう数日伸ばせないかな……まだまだ見足りないや」
あれから文香ともあっという間に仲良くなり、一緒に飛竜の宿舎でお昼寝したり遊覧飛行を楽しんだり……まさかの邪竜族と言う本来なら気性が荒い事で有名な竜と一緒にわた飴づくりをすることになるとは思ってもみなかった。
「ケイン様」
半開きになっていた部屋のドアから護衛のベクタが声を投げる。
ケインもその声に気づいて首だけ振り返るとほほ笑むベクタが中に入っても? と目線で問いかけた。
「ちょうどよかったベクタ、毛布を運びたいんだけど手伝ってくれるかな?」
「ええ、私も屋上の物干し場に持っていくところでしたので」
腕でドアを開けるとベクタの両手には綺麗に折りたたまれた毛布と枕が、どうやら同じことを主従揃って考えていたらしい。
「そっか、ありがとう声をかけてくれて……そういえば、白ちゃん見なかった?」
ここ数日、起きたら必ず枕元にいてくれた糸子の蜘蛛が今日はいなかった。
とても賢くてケインに懐いてくれたので……糸子に連れて行ってもいいかお願いしようと思っていたが、昨日の夜お休みを言って以降見かけていない。
「さあ? 私は見てないですが……後で糸子さんに聞いてみては?」
「そうだね……じゃあ、行こうか」
「ではその毛布を下さい。ケイン様は枕を持ってもらえると助かります」
素直に畳んだ毛布をベクタが持っている寝具に重ねるように乗せて、ケインは枕を取る。
数日間の滞在だが毎日メイドの糸子が天日干しをしてくれていて快適な眠りだった。
むしろお土産でこの枕が欲しいくらいだ。
「エルフの国でも羊毛とか交易したいですが……」
ベクタは毛布がお気に入り、ふかふかもこもこで結構な厚手ではあるがそれ以上に重たい。
しかし、その重さが眠る時とても心地よい。実は弥生の発案で中に織り込んだ鋼の極細糸が良い仕事をしていた。
「どういう構造なのかぴったり体を覆ってくれてあったかいんですよね」
たしかに、とケインも同意してダメもとで聞いてみる事を決意する。
寒さが厳しいエルフの国でこの寝具は絶対に流行ると確信していた。
「本当に良い国だったね」
「え? あ、ええ。そう……でしたね。本当、いい、国でした」
急に歯切れが悪くなるベクタ、決してケインの顔を見ないで窓の無い廊下の壁を向いて遠くを見ているような……ぶっちゃけ隠し事をしているのが丸わかりな顔である。
「?」
そういえば4日目の朝からなんかベクタの様子がおかしかったし、弥生や文香の態度もなんかさらに優しくなった気がした。
「……うっ、頭が」
何かあったかとケインが思い出そうとすると急にこめかみを刺すような痛みが走る。
「ケイン様、思い出す必要はありません。さあ、早く糸子さんの所へ行きましょう」
普段見た事のないような能面顔でベクタがケインを促す。
何かがあったようだがケインは思い出せず、ベクタはそれに決して触れようとしない……。
「う、うん……そうだね。お腹もすいたし」
ベクタの態度から見て触れるべきではないとケインの本能が悟る。
そんな彼の様子も屋上に着くころには元に戻っていた……。
◇◆―――◇◆―――◇◆―――◇◆―――◇◆
「今日は午前中に帰郷の準備をして馬車で南の港町へ午後から向かいます。何か個人的に見たい所などありますかぁ?」
柔らかいパンに甘辛く煮たお肉を挟んだサンドイッチをほおばりながらケインが首をひねる。
給仕の糸子が言う通り午後一からまた小旅行が始まるのでおいしいお昼ご飯を買っておきたい。
「市場に行けますか? お昼ご飯とか買っておきたいので」
「ふふ、構いませんよ。でしたら日持ちするものをお勧めいたします~。道中は私も同行しますので一緒に選んでもいいですかぁ?」
「え? ありがとうございます! やったねベクタ!」
騎士達の作る料理も素朴でおいしかったが、やはり専門職の糸子が創る料理はおいしかった。
行って帰ってきて約一週間だが、女郎蜘蛛の糸子にとっては散歩程度の工程だしなにより作って食べてもらうとケインとベクタが幸せそうに頬を緩めるのを見て……ついつい同行許可を弥生にもらってしまったのだ。
「これは帰りも楽しみですね……」
ぎりぎりまであのおいしい料理が食べれると知ってニコニコ顔のベクタだが、ちょっと太る。
「あ、そうですわ……今日は白ちゃんじゃなくこちらの子が連絡役になりますのでよろしくお願いいたしますねぇ」
「あ、はい」
仲良くなった白と名付けた蜘蛛は今日は所用があると言われていたが……代りの蜘蛛はなんか……
「君、前足とかどうしたの?」
片足が欠けて眼も何個か見えてなさそうな、一言で言うなら痛々しい蜘蛛。
でも傷自体は治っているのか愛嬌たっぷりにくるくると回ったりして大丈夫だよアピールがすごかった。
「大丈夫ですよ、その子も良い子ですから」
くすくすと笑う糸子が言うなら、とケインはよろしくね。と指先でその蜘蛛を撫でてあげた。
……気のせいだろうか? 初日に飛竜と暴れていた蜘蛛に似ている気がしなくもない。
「では、もうすぐ弥生ちゃん達が来ますので食べてしまいましょうね?」
優雅な朝食は最後まで楽しかった。
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