114 / 255
ギルド祭の準備をしよう! ⑧
しおりを挟む
「文香、吊り下げる紐どうする?」
「えっとねー……ジェノサイドくんにお願いしてるよ」
初等部エリアでのお化け屋敷の仕掛けは真司と文香がメインに作っている。
しかし、文香の仕掛けは姉である弥生のお友達である蜘蛛のおかげで……もうちょっと造型をリアルにすると子供が作った仕掛けとは思えないほどになってしまっていた。
今も魔法士ギルドの仮眠室で使い古されていたベッドのシーツを二人で切ったり縫ったり、お化けの大軍団用の衣装を作っていた所。同じクラスの子達は飾りつけに使えそうな壊れた家具やボロボロの本を図書館などに譲ってもらいに行っている。
「……姉と妹が蜘蛛と心を通わせてる件について」
「お兄ちゃんも一緒に遊ぶ? かわいいよ?」
そういう問題じゃない! 真司が心の中で叫びたくなるが文香に責任はなかった。
長女である弥生が大体悪いのだ。きっとこのジェノサイドと名付けられた蜘蛛は弥生の可愛がりと言う名の英才教育で変に頭が良くなっている可能性が高い。
「可愛いとかの問題じゃなくて、使い魔をそろそろ選ばなきゃいけないから考えてるんだよ。三人そろって蜘蛛使いになってどうするのさ」
さながらアメリカの某コミックに出てくる蜘蛛男よろしく、建物から建物へ飛び移る姉……その糸を編んでトランポリンにしてしまう妹。真司が最近頭を悩ませる事案である。
エキドナの逃避行と言う名の迷子探しの旅に付き合うジェミニが戻ってきたら、ハンカチでも噛みしめながら泣いてしまいそうだなぁ……と。今からどう慰めようか考えていた。
「使い魔って……猫さんとか?」
「んー……飛べるのが良いな。カラスは嫌だけど」
「文香ニワトリさんが良い!」
「それ絶対に卵が目当てだろう? 僕の使い魔に何を求めてるんだよ文香は」
「非常食」
迷いなく言い切る文香は逞しさであふれている。多分三人の中で一番したたかなのは文香、真司はそう思っていた。だって今でもちょいちょい木の実とか摘んでジャムを作ったり、おやつ代わりに食べた後、その種を家庭菜園コーナーへ埋めている。いくつか実際に芽が出てきて真司は大変ビビった。
「…………姉ちゃんより文香の方が矯正、必要なんだよなぁ」
「きょーせい?」
「ああ、良いの良いの。文香は心配いらないよ……僕が一人で考えているだけだから、そんな事より文香は楽しんでるか?」
「楽しい!」
にぱぁ! と実に嬉しそうな文香の笑顔。
「それならよかったよ。あ、そこ縫い間違えてる……」
ちょんぱ事件のあれこれにも文香は連れて行かざるを得なかったが、洞爺やエキドナが実にうまくフォローしてマイルドな伝え方をしてくれていたおかげで何の問題もなく普段の生活に戻った。
むしろ姉とは違うベクトルの問題児になりそうな感じではあるが……
「うにゅ? どこ?」
「そのまま縫うと目が三つになるよ」
「……三つでいいんだよ? トーレちゃんのお目目三つだもん」
「あ、そっか……ごめん。僕の勘違いだった」
文香はすっかりこの世界に馴染んで……馴染みすぎていたりする。
友人の数だけでいえば真司や弥生とは比較するのもばかばかしい程に多い。ラミア族だろうが不死族だろうが文香は関係なく友達になった。
なってしまうのだ。
「あらぁ? 文香、縫い物をしておりますの?」
びっくぅ!!
唐突に話しかけられた文香への言葉に、真司が反応を示す。だらだらと脂汗が噴き出て……上品な花の香りが届いてくるのに合わせて真司の呼吸が荒くなってきた。
「マリアベルおねーちゃん!」
「いえーいですわ」
ぱぁん! とハイタッチを決める妹と真紅のドレスの男の娘。
そう、文香はマリアベルと友人なのである。
「おにーちゃん、お顔真っ青だよ?」
文香が振り向くと今にも線路へ飛び込みそうな顔をしている真司と目が合う。
妹的にはそろそろ克服してほしい。
「は、はは。そん、な……わ、けがないだ。ろ?」
「真司様……お痛わしいですわ」
ここにエキドナか洞爺が居ればまた違ったのだろうが、真司の精神に根強く植え付けられてしまった恐怖はこの二週間程度ではまだまだぬぐえない。それでも三十分もあれば何とか普通の会話ができる程度にはなって来たのだ。
「マリアベルおねーちゃん、それなあに?」
しばらくは放置するしかない兄を無視して文香はマリアベルが持っている籠に気が付く。
ほのかに甘くて香ばしい香りが文香にも届いた。
「ガレットと言うクッキーですわ。あなたのお姉ちゃんにレシピを教えていただきましたの」
「わぁい! でも……なんで籠の布がちょっと赤いの?」
「それはクッキーにかからない様にするためでしたの」
「……マリアベルおねーちゃん、なんで左手に真っ赤な棒を持ってるの?」
「ちょっと追い返しただけですわ」
「……く、クッキー食べよ! マリアベルおねーちゃん!」
これ以上、掘り下げてはいけない。
文香八歳、悟る。
「ここに置いていきますから二人で召し上がってくださいまし。私はまだ仕事がありますのよ」
「そうなの? ありがとうマリアベルおねーちゃん!」
「ふふ、感想は後日いただきますわぁ! アデューですのよ!」
ひゅばっとどこから出したのか、純白の日傘を開いて明り取りの天窓の向こうへ跳んでいくマリアベル。原理がさっぱりわからないけれども良いのだ。世の中には深く考えてはいけない事があると文香はマリアベルを通して学んだのだから……。
「……お兄ちゃん、食べよ?」
一応、現実逃避中の兄に声をかけてみるが反応はない。あっては困る。
だって……
「お兄ちゃんに声はかけたけど。反応がないから仕方ないよね! いっただきまーす!」
ぽりぽりと優しい甘さのするクッキーを頬張るために。
こうして弟、妹コンビもつつがなく準備を進めるのだった。
「えっとねー……ジェノサイドくんにお願いしてるよ」
初等部エリアでのお化け屋敷の仕掛けは真司と文香がメインに作っている。
しかし、文香の仕掛けは姉である弥生のお友達である蜘蛛のおかげで……もうちょっと造型をリアルにすると子供が作った仕掛けとは思えないほどになってしまっていた。
今も魔法士ギルドの仮眠室で使い古されていたベッドのシーツを二人で切ったり縫ったり、お化けの大軍団用の衣装を作っていた所。同じクラスの子達は飾りつけに使えそうな壊れた家具やボロボロの本を図書館などに譲ってもらいに行っている。
「……姉と妹が蜘蛛と心を通わせてる件について」
「お兄ちゃんも一緒に遊ぶ? かわいいよ?」
そういう問題じゃない! 真司が心の中で叫びたくなるが文香に責任はなかった。
長女である弥生が大体悪いのだ。きっとこのジェノサイドと名付けられた蜘蛛は弥生の可愛がりと言う名の英才教育で変に頭が良くなっている可能性が高い。
「可愛いとかの問題じゃなくて、使い魔をそろそろ選ばなきゃいけないから考えてるんだよ。三人そろって蜘蛛使いになってどうするのさ」
さながらアメリカの某コミックに出てくる蜘蛛男よろしく、建物から建物へ飛び移る姉……その糸を編んでトランポリンにしてしまう妹。真司が最近頭を悩ませる事案である。
エキドナの逃避行と言う名の迷子探しの旅に付き合うジェミニが戻ってきたら、ハンカチでも噛みしめながら泣いてしまいそうだなぁ……と。今からどう慰めようか考えていた。
「使い魔って……猫さんとか?」
「んー……飛べるのが良いな。カラスは嫌だけど」
「文香ニワトリさんが良い!」
「それ絶対に卵が目当てだろう? 僕の使い魔に何を求めてるんだよ文香は」
「非常食」
迷いなく言い切る文香は逞しさであふれている。多分三人の中で一番したたかなのは文香、真司はそう思っていた。だって今でもちょいちょい木の実とか摘んでジャムを作ったり、おやつ代わりに食べた後、その種を家庭菜園コーナーへ埋めている。いくつか実際に芽が出てきて真司は大変ビビった。
「…………姉ちゃんより文香の方が矯正、必要なんだよなぁ」
「きょーせい?」
「ああ、良いの良いの。文香は心配いらないよ……僕が一人で考えているだけだから、そんな事より文香は楽しんでるか?」
「楽しい!」
にぱぁ! と実に嬉しそうな文香の笑顔。
「それならよかったよ。あ、そこ縫い間違えてる……」
ちょんぱ事件のあれこれにも文香は連れて行かざるを得なかったが、洞爺やエキドナが実にうまくフォローしてマイルドな伝え方をしてくれていたおかげで何の問題もなく普段の生活に戻った。
むしろ姉とは違うベクトルの問題児になりそうな感じではあるが……
「うにゅ? どこ?」
「そのまま縫うと目が三つになるよ」
「……三つでいいんだよ? トーレちゃんのお目目三つだもん」
「あ、そっか……ごめん。僕の勘違いだった」
文香はすっかりこの世界に馴染んで……馴染みすぎていたりする。
友人の数だけでいえば真司や弥生とは比較するのもばかばかしい程に多い。ラミア族だろうが不死族だろうが文香は関係なく友達になった。
なってしまうのだ。
「あらぁ? 文香、縫い物をしておりますの?」
びっくぅ!!
唐突に話しかけられた文香への言葉に、真司が反応を示す。だらだらと脂汗が噴き出て……上品な花の香りが届いてくるのに合わせて真司の呼吸が荒くなってきた。
「マリアベルおねーちゃん!」
「いえーいですわ」
ぱぁん! とハイタッチを決める妹と真紅のドレスの男の娘。
そう、文香はマリアベルと友人なのである。
「おにーちゃん、お顔真っ青だよ?」
文香が振り向くと今にも線路へ飛び込みそうな顔をしている真司と目が合う。
妹的にはそろそろ克服してほしい。
「は、はは。そん、な……わ、けがないだ。ろ?」
「真司様……お痛わしいですわ」
ここにエキドナか洞爺が居ればまた違ったのだろうが、真司の精神に根強く植え付けられてしまった恐怖はこの二週間程度ではまだまだぬぐえない。それでも三十分もあれば何とか普通の会話ができる程度にはなって来たのだ。
「マリアベルおねーちゃん、それなあに?」
しばらくは放置するしかない兄を無視して文香はマリアベルが持っている籠に気が付く。
ほのかに甘くて香ばしい香りが文香にも届いた。
「ガレットと言うクッキーですわ。あなたのお姉ちゃんにレシピを教えていただきましたの」
「わぁい! でも……なんで籠の布がちょっと赤いの?」
「それはクッキーにかからない様にするためでしたの」
「……マリアベルおねーちゃん、なんで左手に真っ赤な棒を持ってるの?」
「ちょっと追い返しただけですわ」
「……く、クッキー食べよ! マリアベルおねーちゃん!」
これ以上、掘り下げてはいけない。
文香八歳、悟る。
「ここに置いていきますから二人で召し上がってくださいまし。私はまだ仕事がありますのよ」
「そうなの? ありがとうマリアベルおねーちゃん!」
「ふふ、感想は後日いただきますわぁ! アデューですのよ!」
ひゅばっとどこから出したのか、純白の日傘を開いて明り取りの天窓の向こうへ跳んでいくマリアベル。原理がさっぱりわからないけれども良いのだ。世の中には深く考えてはいけない事があると文香はマリアベルを通して学んだのだから……。
「……お兄ちゃん、食べよ?」
一応、現実逃避中の兄に声をかけてみるが反応はない。あっては困る。
だって……
「お兄ちゃんに声はかけたけど。反応がないから仕方ないよね! いっただきまーす!」
ぽりぽりと優しい甘さのするクッキーを頬張るために。
こうして弟、妹コンビもつつがなく準備を進めるのだった。
0
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**
異世界で美少女『攻略』スキルでハーレム目指します。嫁のために命懸けてたらいつの間にか最強に!?雷撃魔法と聖剣で俺TUEEEもできて最高です。
真心糸
ファンタジー
☆カクヨムにて、200万PV、ブクマ6500達成!☆
【あらすじ】
どこにでもいるサラリーマンの主人公は、突如光り出した自宅のPCから異世界に転生することになる。
神様は言った。
「あなたはこれから別の世界に転生します。キャラクター設定を行ってください」
現世になんの未練もない主人公は、その状況をすんなり受け入れ、神様らしき人物の指示に従うことにした。
神様曰く、好きな外見を設定して、有効なポイントの範囲内でチートスキルを授けてくれるとのことだ。
それはいい。じゃあ、理想のイケメンになって、美少女ハーレムが作れるようなスキルを取得しよう。
あと、できれば俺TUEEEもしたいなぁ。
そう考えた主人公は、欲望のままにキャラ設定を行った。
そして彼は、剣と魔法がある異世界に「ライ・ミカヅチ」として転生することになる。
ライが取得したチートスキルのうち、最も興味深いのは『攻略』というスキルだ。
この攻略スキルは、好みの美少女を全世界から検索できるのはもちろんのこと、その子の好感度が上がるようなイベントを予見してアドバイスまでしてくれるという優れモノらしい。
さっそく攻略スキルを使ってみると、前世では見たことないような美少女に出会うことができ、このタイミングでこんなセリフを囁くと好感度が上がるよ、なんてアドバイスまでしてくれた。
そして、その通りに行動すると、めちゃくちゃモテたのだ。
チートスキルの効果を実感したライは、冒険者となって俺TUEEEを楽しみながら、理想のハーレムを作ることを人生の目標に決める。
しかし、出会う美少女たちは皆、なにかしらの逆境に苦しんでいて、ライはそんな彼女たちに全力で救いの手を差し伸べる。
もちろん、攻略スキルを使って。
もちろん、救ったあとはハーレムに入ってもらう。
下心全開なのに、正義感があって、熱い心を持つ男ライ・ミカヅチ。
これは、そんな主人公が、異世界を全力で生き抜き、たくさんの美少女を助ける物語。
【他サイトでの掲載状況】
本作は、カクヨム様、小説家になろう様でも掲載しています。

転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる