89 / 255
迷子の迷子の保護者達、貴方の家族はどこですか? ①
しおりを挟む
「幸太郎!! 8時!! 距離70!!」
「おう!! 任せろ夜ノ華」
ぎりり、と弦を引き絞り弓がしなる。矢と並行する視線の先には翼をはばたかせる巨鳥が唸り声をあげていた。幸太郎の愛弓『ストライカー』にとっては70メートルなど目と鼻の先の距離だ。後はその動きに対応して放つだけ。周りの草木の揺れ具合、移動を繰り返す自分の位置、巨鳥の動き……それらすべてを頭の中でイメージする。
「しっ!!」
脳裏に浮かんだ射撃の線と矢の軌跡が重なる。ひゅん、と風切音を残して矢は駆けた。街道を囲う木々の隙間から除く獲物へと。
「ぎゃうぅぅ!」
刹那の時間を置いて、巨鳥の胴体へ矢が突き刺さる。見事仕留めた一射を確認し、幸太郎は満足げに成果を妻に誇ろうと振り向くが……
――ヴォォォ
両手を振り上げて今まさに幸太郎の頭をぶん殴ろうとしている熊が居た。
「うああああああ!?」
「はいはい、伏せて」
ひょい、と幸太郎の肩に手を置いて夜ノ華が幸太郎の頭を飛び越える。身長152センチで身軽な彼女はそのまま足を熊の喉元に向けて突き出した。当然だが熊の重量から見たら夜ノ華の体重でどうにかできるものでは無い。単純に幸太郎と自分が距離をとるためだけだ。
案の定、二人は転がるように熊の腕の範囲から逃れる事は出来る。
「あの熊は私貰うわね。幸太郎は他に居ないか見て置いて」
「おう」
夜ノ華は熊から視線を外さず、道に落ちていた小石を熊に投げて自分に注意を引く。幸太郎はそんな夜ノ華の反対側へと弓を抱えて走る……若干もたもたとはしていたが。
「よしよし、良い子ね。相手をしてあげるからこっちに来なさい」
馬車用の街道なのでそこそこ広さはあるが昨晩の雨で湿っている道は砂ぼこりが立ちにくく視界は良好だ。夜ノ華の後を唸り声をあげつつ追いかける熊もその特徴のある彼女の白髪を目印に猛然と追いかける。
「やっぱり馬車とか必要なのかしらね?」
二人旅だからと徒歩で移動していたがこうして数回ほど襲われると何か乗り物を調達した方がよさそうだと夜ノ華は考える。そのまま少し移動すると街道が途切れて開けた水場が現れた。夜ノ華の目的地はここだ。
「人の気配無し、足場良し、逃げ道良し」
元々馬車同士がすれ違う際に退避場所として使われているらしく、轍が多く引かれていて踏み固められた街道の道よりも足場が悪い。それでも足場は良いという夜ノ華の狙いはすぐに判明した。
夜ノ華を狙う熊の速度が急に減速する。
「ヴォォ!」
その足に絡みつく濡れた草、ぬかるみ爪が立ちにくい地面。力の入れ具合で容易に崩れる重心。
そう、夜ノ華の狙いはこれだった。身軽で走るのも早い夜ノ華は幸太郎に頼んで靴の裏側に短い鋲を打ってある。中学校、高校と陸上部だった彼女には慣れ親しんだ装備で緩い地面でもそれなりにグリップは保たれた。
しかし、それだけでは夜ノ華の細腕で熊を倒せるとは限らない。
「さて、と。幸太郎が追いつく前に終わるかしらね?」
ただ単に殴り倒すとなるとプロのボクサーでも難しい。夜ノ華はタンクトップに半そでのジャケット、ホットパンツに二―ソックスと言う身軽さ重視の服装で防具らしきものは両の腕につけられているなめし革の手甲だけだ。
その手甲も幸太郎の作品の一つで夜ノ華の肘から二の腕を覆う様に作られていた。強いて言えば防御力を優先したのか少し厚めになっている。
「ちゃんと出来てるのかな~?」
昨晩出来上がったばかりの手甲の横の部分を腰に振り当てる。その瞬間――ジャキン!! と手甲から三本づつ、長さ20センチほどの爪を模した金属の刃が飛び出した。
「ひゃん!?」
思いの他良い勢いで飛び出してきたので夜ノ華はちょっとびっくりする。自分でそうなるように作ってもらったのに……。
「び、びっくりした。どうなのかな、ちゃんと切れますように」
夜ノ華は両手を握り、多少速度を落としつつも彼女目掛けて突進する熊に構えをとる。ぶっつけ本番の試し切りだが壊れたら壊れたで幸太郎が追いついてきて熊を射ってもらえばいい、自分は全力でこのロマン武器『キャットサーベル』を楽しむのだ。と熊に目標を定めた。
「ヴォォル!」
泥をまき散らしかなりの速度で夜ノ華に肉薄する熊。この辺ではこの熊が食物連鎖の頂点で、今日もこの冬に備えて食料を集めていた。夜ノ華と幸太郎はその邪魔をしたのだから狩る。
反対に夜ノ華と幸太郎は単純にこの街道を抜けて村へ向かっていただけなので逃げてくれるなら追わない、そんな考えだったので両者の気迫には天と地ほども差があった。
「せーのっ!」
夜ノ華の両足が地を抉る。いくらスパイクがついているとしてもまあ……滑った。
バランスを崩して肉薄する熊の真ん前にも拘らず夜ノ華は無様にも顔面から地面に倒れこむ。
「ぶぎゃっ!?」
どこかの秘書官そっくりの悲鳴を上げて。
ばっしゃぁ! と盛大に泥をぶちまけたのが幸いしたのか熊の顔にかかり、進路がそれた。これ幸いにと夜ノ華は起き上がるが茶色に染まってしまって泥人形見たくなってしまう。
「もう許さない!」
いや、熊悪くないし。とツッコんでくれる誰かも居ないまま地団太を踏む彼女に大きく迂回しながらも熊はもう一度突っ込んでくる。
こんどこそ、と夜ノ華は夜ノ華で足元を確認。ある程度力を抜けば滑りはしなさそうだが思いっきり踏み込むのならばそれなりにバランスを考えなければいけない。夜ノ華は軽い分瞬発的にかかる荷重が普段より大きいのでかえって力を抜いたほうが早く動けるはず。と本人は分かっているつもりでもなかなかそう上手くはいかなかった。
何せ数年前までは専業主婦だったから。
「力を抜いて、良く見る」
迫りくる敵に呼吸を合わせ、相手の歩調にリズムを重ねる。
ととん、とつま先でタイミングを測って熊の息遣いが感じられるほどに引き付けた後……夜ノ華は跳んだ。
重力と跳躍の力がちょうどつり合い僅かな静止の瞬間、熊の顔面を足場にして一回転。
その刹那に両腕を思い切り振り抜いて熊の背中を爪で切り裂いた。
「やたっ!」
その僅かな時間に夜ノ華は気を抜いてしまう。
深々と爪が食い込み切り裂いたものの血をまき散らし、熊は背中に奔る激痛と熱に苦悶の咆哮と単純明快な痛みを紛らわせることを目的にした大暴れをその場で始めてしまった。
当然夜ノ華は空中で足場もないため……そのでたらめに振り回される熊の四肢が生み出す暴力にそのまんま飛び込むことになる。
そのことを理解できた時にはもう遅く、喜色満面な笑みから一転。口元を引きつらせながら自由落下へするしかなかった。
「ひいいっ!?」
受け身など取りようもなくこのまま落ちれば自分がハンバーグの材料になる。そんな事しか思いつかない夜ノ華の耳に、呆れたような嘆息が聞こえた気がした。
――ぶちっ
続いて何かがつぶれるような音がささやかに熊の声もその肉体もかっさらっていく。
「三十点、ですわよ夜ノ華さん」
夜ノ華は顔面から地面に突っ込むと同時に採点されたのだった。
「おう!! 任せろ夜ノ華」
ぎりり、と弦を引き絞り弓がしなる。矢と並行する視線の先には翼をはばたかせる巨鳥が唸り声をあげていた。幸太郎の愛弓『ストライカー』にとっては70メートルなど目と鼻の先の距離だ。後はその動きに対応して放つだけ。周りの草木の揺れ具合、移動を繰り返す自分の位置、巨鳥の動き……それらすべてを頭の中でイメージする。
「しっ!!」
脳裏に浮かんだ射撃の線と矢の軌跡が重なる。ひゅん、と風切音を残して矢は駆けた。街道を囲う木々の隙間から除く獲物へと。
「ぎゃうぅぅ!」
刹那の時間を置いて、巨鳥の胴体へ矢が突き刺さる。見事仕留めた一射を確認し、幸太郎は満足げに成果を妻に誇ろうと振り向くが……
――ヴォォォ
両手を振り上げて今まさに幸太郎の頭をぶん殴ろうとしている熊が居た。
「うああああああ!?」
「はいはい、伏せて」
ひょい、と幸太郎の肩に手を置いて夜ノ華が幸太郎の頭を飛び越える。身長152センチで身軽な彼女はそのまま足を熊の喉元に向けて突き出した。当然だが熊の重量から見たら夜ノ華の体重でどうにかできるものでは無い。単純に幸太郎と自分が距離をとるためだけだ。
案の定、二人は転がるように熊の腕の範囲から逃れる事は出来る。
「あの熊は私貰うわね。幸太郎は他に居ないか見て置いて」
「おう」
夜ノ華は熊から視線を外さず、道に落ちていた小石を熊に投げて自分に注意を引く。幸太郎はそんな夜ノ華の反対側へと弓を抱えて走る……若干もたもたとはしていたが。
「よしよし、良い子ね。相手をしてあげるからこっちに来なさい」
馬車用の街道なのでそこそこ広さはあるが昨晩の雨で湿っている道は砂ぼこりが立ちにくく視界は良好だ。夜ノ華の後を唸り声をあげつつ追いかける熊もその特徴のある彼女の白髪を目印に猛然と追いかける。
「やっぱり馬車とか必要なのかしらね?」
二人旅だからと徒歩で移動していたがこうして数回ほど襲われると何か乗り物を調達した方がよさそうだと夜ノ華は考える。そのまま少し移動すると街道が途切れて開けた水場が現れた。夜ノ華の目的地はここだ。
「人の気配無し、足場良し、逃げ道良し」
元々馬車同士がすれ違う際に退避場所として使われているらしく、轍が多く引かれていて踏み固められた街道の道よりも足場が悪い。それでも足場は良いという夜ノ華の狙いはすぐに判明した。
夜ノ華を狙う熊の速度が急に減速する。
「ヴォォ!」
その足に絡みつく濡れた草、ぬかるみ爪が立ちにくい地面。力の入れ具合で容易に崩れる重心。
そう、夜ノ華の狙いはこれだった。身軽で走るのも早い夜ノ華は幸太郎に頼んで靴の裏側に短い鋲を打ってある。中学校、高校と陸上部だった彼女には慣れ親しんだ装備で緩い地面でもそれなりにグリップは保たれた。
しかし、それだけでは夜ノ華の細腕で熊を倒せるとは限らない。
「さて、と。幸太郎が追いつく前に終わるかしらね?」
ただ単に殴り倒すとなるとプロのボクサーでも難しい。夜ノ華はタンクトップに半そでのジャケット、ホットパンツに二―ソックスと言う身軽さ重視の服装で防具らしきものは両の腕につけられているなめし革の手甲だけだ。
その手甲も幸太郎の作品の一つで夜ノ華の肘から二の腕を覆う様に作られていた。強いて言えば防御力を優先したのか少し厚めになっている。
「ちゃんと出来てるのかな~?」
昨晩出来上がったばかりの手甲の横の部分を腰に振り当てる。その瞬間――ジャキン!! と手甲から三本づつ、長さ20センチほどの爪を模した金属の刃が飛び出した。
「ひゃん!?」
思いの他良い勢いで飛び出してきたので夜ノ華はちょっとびっくりする。自分でそうなるように作ってもらったのに……。
「び、びっくりした。どうなのかな、ちゃんと切れますように」
夜ノ華は両手を握り、多少速度を落としつつも彼女目掛けて突進する熊に構えをとる。ぶっつけ本番の試し切りだが壊れたら壊れたで幸太郎が追いついてきて熊を射ってもらえばいい、自分は全力でこのロマン武器『キャットサーベル』を楽しむのだ。と熊に目標を定めた。
「ヴォォル!」
泥をまき散らしかなりの速度で夜ノ華に肉薄する熊。この辺ではこの熊が食物連鎖の頂点で、今日もこの冬に備えて食料を集めていた。夜ノ華と幸太郎はその邪魔をしたのだから狩る。
反対に夜ノ華と幸太郎は単純にこの街道を抜けて村へ向かっていただけなので逃げてくれるなら追わない、そんな考えだったので両者の気迫には天と地ほども差があった。
「せーのっ!」
夜ノ華の両足が地を抉る。いくらスパイクがついているとしてもまあ……滑った。
バランスを崩して肉薄する熊の真ん前にも拘らず夜ノ華は無様にも顔面から地面に倒れこむ。
「ぶぎゃっ!?」
どこかの秘書官そっくりの悲鳴を上げて。
ばっしゃぁ! と盛大に泥をぶちまけたのが幸いしたのか熊の顔にかかり、進路がそれた。これ幸いにと夜ノ華は起き上がるが茶色に染まってしまって泥人形見たくなってしまう。
「もう許さない!」
いや、熊悪くないし。とツッコんでくれる誰かも居ないまま地団太を踏む彼女に大きく迂回しながらも熊はもう一度突っ込んでくる。
こんどこそ、と夜ノ華は夜ノ華で足元を確認。ある程度力を抜けば滑りはしなさそうだが思いっきり踏み込むのならばそれなりにバランスを考えなければいけない。夜ノ華は軽い分瞬発的にかかる荷重が普段より大きいのでかえって力を抜いたほうが早く動けるはず。と本人は分かっているつもりでもなかなかそう上手くはいかなかった。
何せ数年前までは専業主婦だったから。
「力を抜いて、良く見る」
迫りくる敵に呼吸を合わせ、相手の歩調にリズムを重ねる。
ととん、とつま先でタイミングを測って熊の息遣いが感じられるほどに引き付けた後……夜ノ華は跳んだ。
重力と跳躍の力がちょうどつり合い僅かな静止の瞬間、熊の顔面を足場にして一回転。
その刹那に両腕を思い切り振り抜いて熊の背中を爪で切り裂いた。
「やたっ!」
その僅かな時間に夜ノ華は気を抜いてしまう。
深々と爪が食い込み切り裂いたものの血をまき散らし、熊は背中に奔る激痛と熱に苦悶の咆哮と単純明快な痛みを紛らわせることを目的にした大暴れをその場で始めてしまった。
当然夜ノ華は空中で足場もないため……そのでたらめに振り回される熊の四肢が生み出す暴力にそのまんま飛び込むことになる。
そのことを理解できた時にはもう遅く、喜色満面な笑みから一転。口元を引きつらせながら自由落下へするしかなかった。
「ひいいっ!?」
受け身など取りようもなくこのまま落ちれば自分がハンバーグの材料になる。そんな事しか思いつかない夜ノ華の耳に、呆れたような嘆息が聞こえた気がした。
――ぶちっ
続いて何かがつぶれるような音がささやかに熊の声もその肉体もかっさらっていく。
「三十点、ですわよ夜ノ華さん」
夜ノ華は顔面から地面に突っ込むと同時に採点されたのだった。
0
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる