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激闘! VSちょんぱさん 第二ラウンド ③
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――ダァン!!
その銃声はこの戦闘開始後、最も大きく戦場に響き渡った。
洞爺もキズナもその音に反応できなかった。
「だろうね」
たった一人、いや。一体のアンドロイド。
エキドナ・アルカーノ以外は……
彼女は普段、弥生一行の中で一番明るくて悪ふざけも多い。その頭蓋に収められている演算機の容量のほとんどを遊びに回してるんじゃないかという位。
しかし、それは違う。
彼女の持つ機体スペックは人間を軽く凌駕し、単独でもその有り余るセンサー群で逐一把握し、並列処理による解析を常時行っている。
ただ単にそれでもガラガラに演算機能は空いているのだ。だからこそ、エキドナが本気になるということの意味は付き合いが長いキズナでないと解らない。
ゾンビちょんぱが弾丸を口から発射する数秒前から、エキドナは生首がそこいらに転がっていた弾丸を取り込んで口の中で転がしていたことに気づいた。
そしてその発射メカニズムは十中八九、先ほどまでエキドナ達を苦しめていた謎の衝撃波を使うであろうと言うことも。今のエキドナにはコマ送りで向かってくる弾丸をそっと指でつまむことがひどく簡単だった。
きゅっ!
ほんの僅かに指を摩擦で焼いて、握りつぶすわけでもなく。
ちょうどその運動力がぴったりとゼロになるように握力を咥えて……
「あらよっと」
指先を弾丸が添うように転がり、親指の爪に乗っかった。
それを無造作に、嫌みを込めて生首の開いた口へ指弾という形で叩き返す。
「え?」
予想外のエキドナの挙動はゾンビちょんぱに初めての驚愕を与えた。
びすっ!!
問答無用で突き返された弾丸が口腔内を弾き回られて、さすがの生首も何もできないまま後方へ転がる。
「なんじゃ? 何をしたんじゃ?」
「姉貴撃たれたんじゃ?」
洞爺とキズナは置いてけぼりだ。
だが、エキドナは止まらない。
「君の正体見えたよ。金属スライム!!」
どむっ!!
指弾を放った右手をそのまま棒立ちで居るゾンビちょんぱの胸元に叩きつける。
「洞爺! キズナ!! 耳塞いでっ!!」
エキドナが叫び、キズナと洞爺が耳をふさぐのはほぼ同時だった。
――ヒィィィン!!
甲高い駆動音が空を切り裂く。
そしてゾンビちょんぱが弾け飛んだ。もうバラバラを通り越して氷をハンマーで殴ったように粉々に。
「があぁぁ!?」
初めて聞いたゾンビちょんぱの悲鳴。
エキドナの顔に笑みが戻る。
「いいねぇ、いいねぇ……案外良い声出るじゃないか……似た者同士」
拳を引いてくるりと肩を回すと砕け散ったゾンビちょんぱの肉片が飛び散った。
「似た者同士? どういう事じゃこれは」
「姉貴、あたし等にも解る様に解説」
ぽかんと口を開けたままの洞爺と半眼で睨むキズナにエキドナは……
「どーしよっかなぁ? 教えてあげてもいいけどぉ~」
と、歌う様にくるりと回る。
「姉貴、うぜぇ……」
「妹!! おねーさんはそんな言葉遣い許さないよっ!」
「良いから教えてほしいのじゃが。ほれ、もう復活しそ……う?」
またもや再生するかと思ったゾンビちょんぱだが……なんか肉片がうにうにと動くだけで一向に集まろうとしない。
「もう復活できないよ。おねーさんがこの場にいる限りねぇ」
得意気に腕を組むエキドナの言う通り、先ほどまでは千切れようが穴が開こうが数秒で治っていたのが……そのまんまだった。しかも生首だけは悲鳴を上げ続けている。
「何をしたのじゃ?」
「ん? これぶち込んだ」
そう言ってエキドナが左手をポケットに突っ込んで取り出した何かを洞爺に差し出した。
それを反射的に洞爺が受け取る。
「ぎゃあああああ!?」
その正体はエキドナさんの眼球である。
しかも気味の悪い事に黒目の部分がぎょろりと忙しなく動いているのだから、洞爺が悲鳴を上げるのは無理もなかった。
「あ、姉貴の予備眼球」
反対にキズナは慣れたものだ。
「これの右目分を反響設定にしてあの身体に突っ込んだの、僕との通信範囲から逃れるまで延々と共鳴する振動を出し続ける様にね」
「……どういう事?」
「……どういう事じゃ?」
ぽい、とエキドナの目玉を投げ返して洞爺とキズナは首をかしげる。
振動だけであのゾンビちょんぱをどうして行動不能にしてるのかさっぱりだった。
「あー、あのゾンビさ。そもそも人間じゃないんだよね……多分流体金属っぽいんだよね」
「だから金属スライム……で、どうなってんのあれ」
「あいつ特殊な電磁波でその身体の形を維持してるんだけどさ……常に振動与えて配列が定まらない様にしてたんだよ。ついでに洞爺とキズナが目一杯ぶん殴っても固い理由もわかった」
「瞬間的に硬化しとったんじゃないのか?」
「……洞爺気づいてたの?」
「う? うむ、気づいておったぞ。ははは、はは……」
たまたまだったと即バレてしまう洞爺の態度に苦笑しながらもエキドナは補足する。
「ウーブレックってわかるかいキズナ」
「知らねぇ」
「……君後で本気で説教だからね!? まあいいや、片栗粉と水を一対一で混ぜると出来る不思議な液体さ。ダイラタンシー現象とも言うね」
「……あれかのう、殴ると固い水」
「さすが洞爺、あれだよ正体は……ゾンビちょんぱは何かで代用してるっぽいけどこちらが強く殴れば殴るだけ、早く突けば突いただけそれに応じて勝手に硬くなってたのさ」
ちなみにその液体をスピーカーの上に乗せて音を出すと様々な形に姿を変える。
今回はそれを応用して人間型をとれない様にリアルタイムで振動を調整していた。
「まあ理屈が分かればやりようはあるのう……大分暴れたが建物ごと焼く必要は無くなったの」
「そうだね、後はかき集めて袋かなんかで閉じ込めちゃおうか僕の目玉ごと」
「はあ、もうマジでつかれたぁ……姉貴ぃ。おんぶぅ」
「歩きなよ妹、おねーさんはもう関節やらなにやら大分ガタついてるんだから」
もはや復活は無いと解るや否や、三人の雰囲気が弛緩する。
ぎゃあぎゃあといまだわめき声をあげる生首がうるさい位だが、夜音が戻り次第後始末だ。
「そういや後詰は?」
「ああ、合図出してないから来てないね。もしキズナの突貫で何もわからなかったら脱出用にと考えてたから」
思い出したかのようなキズナの質問に答えるエキドナ。
まだこの期に及んでも次の手が控えていたことに、洞爺は少し考えこむ。
「エキドナもそうじゃが、弥生も相当な策士じゃのう……あの子はただの女子高校生じゃろう?」
「だねぇ、僕も驚いてるよ……キズナも弥生とすぐ仲良くなれたし……あの子が案外一番おかしかったりして」
「……まあ、あの子確かに変だったわ」
キズナが割と本気で脅しても、震えながらエキドナの物まねをしたり……胆力があるのかないのかよくわからないというのがキズナの弥生に対しての評価だった。
「ま、仲良くできそうで良かったよ。さて……そろそろゾンビちょんぱの回収でも……おろ?」
エキドナを筆頭に、ゾンビちょんぱを回収しようと振り向いた三人が見たのは……
「ICレコーダー?」
ちょこんと生首が居た辺りに四角い小さな機械が鎮座して、生首の悲鳴を延々と再生している様子だった。
「……姉貴」
「何だい妹」
「いねぇよ? あのゾンビちょんぱ君」
「いないね、おねーさんの眼球もそこに転がってるね」
「ご丁寧にあ奴の肉片ぽいのがこびりついておるのぅ……」
どうやらエキドナが気づかない最低限の量を残して……とんずらしたらしい。
――きゃあああぁぁぁぁ……
遠くから響く夜音の悲鳴。
「い……いそげぇぇぇ!!」
ぐしゃりと置き土産のICレコーダーを踏みつぶし、三人は全力で夜音の元へ向かうのだった。
その銃声はこの戦闘開始後、最も大きく戦場に響き渡った。
洞爺もキズナもその音に反応できなかった。
「だろうね」
たった一人、いや。一体のアンドロイド。
エキドナ・アルカーノ以外は……
彼女は普段、弥生一行の中で一番明るくて悪ふざけも多い。その頭蓋に収められている演算機の容量のほとんどを遊びに回してるんじゃないかという位。
しかし、それは違う。
彼女の持つ機体スペックは人間を軽く凌駕し、単独でもその有り余るセンサー群で逐一把握し、並列処理による解析を常時行っている。
ただ単にそれでもガラガラに演算機能は空いているのだ。だからこそ、エキドナが本気になるということの意味は付き合いが長いキズナでないと解らない。
ゾンビちょんぱが弾丸を口から発射する数秒前から、エキドナは生首がそこいらに転がっていた弾丸を取り込んで口の中で転がしていたことに気づいた。
そしてその発射メカニズムは十中八九、先ほどまでエキドナ達を苦しめていた謎の衝撃波を使うであろうと言うことも。今のエキドナにはコマ送りで向かってくる弾丸をそっと指でつまむことがひどく簡単だった。
きゅっ!
ほんの僅かに指を摩擦で焼いて、握りつぶすわけでもなく。
ちょうどその運動力がぴったりとゼロになるように握力を咥えて……
「あらよっと」
指先を弾丸が添うように転がり、親指の爪に乗っかった。
それを無造作に、嫌みを込めて生首の開いた口へ指弾という形で叩き返す。
「え?」
予想外のエキドナの挙動はゾンビちょんぱに初めての驚愕を与えた。
びすっ!!
問答無用で突き返された弾丸が口腔内を弾き回られて、さすがの生首も何もできないまま後方へ転がる。
「なんじゃ? 何をしたんじゃ?」
「姉貴撃たれたんじゃ?」
洞爺とキズナは置いてけぼりだ。
だが、エキドナは止まらない。
「君の正体見えたよ。金属スライム!!」
どむっ!!
指弾を放った右手をそのまま棒立ちで居るゾンビちょんぱの胸元に叩きつける。
「洞爺! キズナ!! 耳塞いでっ!!」
エキドナが叫び、キズナと洞爺が耳をふさぐのはほぼ同時だった。
――ヒィィィン!!
甲高い駆動音が空を切り裂く。
そしてゾンビちょんぱが弾け飛んだ。もうバラバラを通り越して氷をハンマーで殴ったように粉々に。
「があぁぁ!?」
初めて聞いたゾンビちょんぱの悲鳴。
エキドナの顔に笑みが戻る。
「いいねぇ、いいねぇ……案外良い声出るじゃないか……似た者同士」
拳を引いてくるりと肩を回すと砕け散ったゾンビちょんぱの肉片が飛び散った。
「似た者同士? どういう事じゃこれは」
「姉貴、あたし等にも解る様に解説」
ぽかんと口を開けたままの洞爺と半眼で睨むキズナにエキドナは……
「どーしよっかなぁ? 教えてあげてもいいけどぉ~」
と、歌う様にくるりと回る。
「姉貴、うぜぇ……」
「妹!! おねーさんはそんな言葉遣い許さないよっ!」
「良いから教えてほしいのじゃが。ほれ、もう復活しそ……う?」
またもや再生するかと思ったゾンビちょんぱだが……なんか肉片がうにうにと動くだけで一向に集まろうとしない。
「もう復活できないよ。おねーさんがこの場にいる限りねぇ」
得意気に腕を組むエキドナの言う通り、先ほどまでは千切れようが穴が開こうが数秒で治っていたのが……そのまんまだった。しかも生首だけは悲鳴を上げ続けている。
「何をしたのじゃ?」
「ん? これぶち込んだ」
そう言ってエキドナが左手をポケットに突っ込んで取り出した何かを洞爺に差し出した。
それを反射的に洞爺が受け取る。
「ぎゃあああああ!?」
その正体はエキドナさんの眼球である。
しかも気味の悪い事に黒目の部分がぎょろりと忙しなく動いているのだから、洞爺が悲鳴を上げるのは無理もなかった。
「あ、姉貴の予備眼球」
反対にキズナは慣れたものだ。
「これの右目分を反響設定にしてあの身体に突っ込んだの、僕との通信範囲から逃れるまで延々と共鳴する振動を出し続ける様にね」
「……どういう事?」
「……どういう事じゃ?」
ぽい、とエキドナの目玉を投げ返して洞爺とキズナは首をかしげる。
振動だけであのゾンビちょんぱをどうして行動不能にしてるのかさっぱりだった。
「あー、あのゾンビさ。そもそも人間じゃないんだよね……多分流体金属っぽいんだよね」
「だから金属スライム……で、どうなってんのあれ」
「あいつ特殊な電磁波でその身体の形を維持してるんだけどさ……常に振動与えて配列が定まらない様にしてたんだよ。ついでに洞爺とキズナが目一杯ぶん殴っても固い理由もわかった」
「瞬間的に硬化しとったんじゃないのか?」
「……洞爺気づいてたの?」
「う? うむ、気づいておったぞ。ははは、はは……」
たまたまだったと即バレてしまう洞爺の態度に苦笑しながらもエキドナは補足する。
「ウーブレックってわかるかいキズナ」
「知らねぇ」
「……君後で本気で説教だからね!? まあいいや、片栗粉と水を一対一で混ぜると出来る不思議な液体さ。ダイラタンシー現象とも言うね」
「……あれかのう、殴ると固い水」
「さすが洞爺、あれだよ正体は……ゾンビちょんぱは何かで代用してるっぽいけどこちらが強く殴れば殴るだけ、早く突けば突いただけそれに応じて勝手に硬くなってたのさ」
ちなみにその液体をスピーカーの上に乗せて音を出すと様々な形に姿を変える。
今回はそれを応用して人間型をとれない様にリアルタイムで振動を調整していた。
「まあ理屈が分かればやりようはあるのう……大分暴れたが建物ごと焼く必要は無くなったの」
「そうだね、後はかき集めて袋かなんかで閉じ込めちゃおうか僕の目玉ごと」
「はあ、もうマジでつかれたぁ……姉貴ぃ。おんぶぅ」
「歩きなよ妹、おねーさんはもう関節やらなにやら大分ガタついてるんだから」
もはや復活は無いと解るや否や、三人の雰囲気が弛緩する。
ぎゃあぎゃあといまだわめき声をあげる生首がうるさい位だが、夜音が戻り次第後始末だ。
「そういや後詰は?」
「ああ、合図出してないから来てないね。もしキズナの突貫で何もわからなかったら脱出用にと考えてたから」
思い出したかのようなキズナの質問に答えるエキドナ。
まだこの期に及んでも次の手が控えていたことに、洞爺は少し考えこむ。
「エキドナもそうじゃが、弥生も相当な策士じゃのう……あの子はただの女子高校生じゃろう?」
「だねぇ、僕も驚いてるよ……キズナも弥生とすぐ仲良くなれたし……あの子が案外一番おかしかったりして」
「……まあ、あの子確かに変だったわ」
キズナが割と本気で脅しても、震えながらエキドナの物まねをしたり……胆力があるのかないのかよくわからないというのがキズナの弥生に対しての評価だった。
「ま、仲良くできそうで良かったよ。さて……そろそろゾンビちょんぱの回収でも……おろ?」
エキドナを筆頭に、ゾンビちょんぱを回収しようと振り向いた三人が見たのは……
「ICレコーダー?」
ちょこんと生首が居た辺りに四角い小さな機械が鎮座して、生首の悲鳴を延々と再生している様子だった。
「……姉貴」
「何だい妹」
「いねぇよ? あのゾンビちょんぱ君」
「いないね、おねーさんの眼球もそこに転がってるね」
「ご丁寧にあ奴の肉片ぽいのがこびりついておるのぅ……」
どうやらエキドナが気づかない最低限の量を残して……とんずらしたらしい。
――きゃあああぁぁぁぁ……
遠くから響く夜音の悲鳴。
「い……いそげぇぇぇ!!」
ぐしゃりと置き土産のICレコーダーを踏みつぶし、三人は全力で夜音の元へ向かうのだった。
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