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オルトリンデさんは頭が痛い 前編
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「フェルト議員が?」
「はい、件の娼館に張り付けられたお偉いさんの名前ですね」
「……では、ここに来ているフェルト議員は誰なんでしょうね?」
「はい!?」
弥生がキズナと出会っている頃、クワイエットはウェイランドに居た。
急遽エキドナの事とかエキドナの事とか弥生の事とか弥生の事とか報告書というより読み物としてギルドの広報誌にできるような報告をするためにウェイランドへ戻ってきた彼はキョトンとする。
「いえ、貴方達がベルトリアに向かってからすぐのタイミングで表敬訪問だとかで……」
「検問からは?」
「通行証も議員の証も本物でしたしフェルト議員は何回もここにきていますから間違いはないですね」
「フェルト議員なら私も見たことはありますが……本当ですか?」
正直な所、オルトリンデの言葉でも信じきれないクワイエットだ。
なぜかというとベルトリア共和国でクワイエットはフェルト議員に接触を図っていた。
結果的に会うことはできなかったが遠目から本人がまだ議員会館の廊下を歩いていたのを見ている。
「ええ、数日前からウェイランドに滞在しています……会いに行きますか? 多分今日は建築ギルドに行っているはずです」
言うが早いかオルトリンデはささっと机の上を片付けて椅子から降りる。
「お供します」
事実を確かめる意味もあるが若干混乱している自分の頭を整理するためにオルトリンデの案内でフェルト議員を確認したい。オルトリンデに関してはクワイエットなど手も足も出ないほどの実力者であるし、仮に偽物だとしても情報が手に入る可能性もある。
「万が一の場合は私が動きます。あなたは周辺の民間人を避難させるのですよ?」
「承知」
自分の半分ほどの身長しかないオルトリンデに対して大丈夫なのだろうかなどと不敬な事を考える統括ギルド員はいない。
彼女がウェイランドのNo.2なのはその戦闘力も込みで、それが共通見解だ。
弥生達の前ではなかなか見せない真剣な面持ちで二人は統括ギルドを出たのだが……
―― 建築ギルド ――
「オルトリンデ監理官殿……あの議員さん何とかしてくださいよ……朝からずーーーっとギルドのホールでボーっとしてやがんだぜ? 飯も食わないしどうしたらいいかとお伺いを立てようかって相談していた所だ」
筋肉隆々の髭だるま。よくそう言われる金属の扱いを得意とするダークドワーフ族の鍛冶師が困り果てていた。ほかにも数人の建築ギルド員が一人の男性を取り囲んであれやこれや騒いでいる。
「朝からって……」
クワイエットに目配せをしてオルトリンデが人だかりの中に飛び込む、身長が低いこともあって案外スムーズに騒ぎの中心になっているフェルト議員の元へたどり着く。
そこには鍛冶師の言う通りベルトリア共和国の議員服を着た中年男性が虚空を眺めるように呆けていた。両手を膝の上に置いてギルドホールのベンチに座っている。
「あ、オルトリンデ監理官だ」
「どうも、ここは引き受けますので良いですよ」
「助かります~。何を言っても反応薄くて……」
顔見知りの受付嬢にこの人だかりの解散をお願いしてまずはフェルト議員に声をかけた。
「フェルトさん、こんにちは。いつもよりずいぶんとのんびりのようですが……体の調子でも悪いのですか?」
オルトリンデがゆっくりと声をかけるとフェルトは視線を下げて彼女の鈍色の瞳を見つめる。
そこにクワイエットが追いついたと同時にフェルトをぶん殴った。
「クワイエット!?」
「魔眼です!」
ぐりん! と首を殴られた勢いのまま回転させて吹っ飛ぶフェルト。
「気づいてますよ!? 私に魔眼が効かないの忘れてるんですか!?」
「え? あ!!」
「あなたの腕力でフェルト議員殴ったら死んじゃいますよ!? フェルトさん!? フェルトさぁぁん!!」
「よ……」
「よ?」
「良かれと思って! 良かれと思ってぇ!!」
「貴方エキドナや弥生から悪影響受けてませんか!?」
冷静にダークドワーフの鍛冶師がお隣の治療院へ回復魔術の使い手を呼びに行く。
こういう時周りはかえって冷静になりますよね? と言う良い光景である。
「首……折れてないですよね?」
さすがにこちらが悪いのでオルトリンデが丁寧にぐったりとしたフェルトを介抱する。
「た、多分であります」
「黙ってなさい名前のごとく」
ぴしゃりとクワイエットを叱りつけるオルトリンデさんに地面に五体投地するクワイエット。
周りのギルド員も「ないわぁ……」「あいつ終わったな」とか死体蹴りだ。
「ぐ、あ……」
ぽろりとお口の端からちょっとピンクになった元は白い何かがこぼれつつも、フェルトは焦点が合い始めた眼でオルトリンデを見る。
その眼差しには先ほどまでなかった意志の光が戻ってきており今度は話が通じそうだ。
「よかった! 待っててください! 今回復魔法士が来ますから!! 二、三本位吹っ飛んでったのも責任もって直しますから!! ……しばらく寝ててください」
――とすん
静寂が建築ギルドを包んだ……
全員が見ている中、オルトリンデさんは腰から素早く針のような物を取り出してすごく心配そうにフェルトを介抱しながら首にそれを刺した。
「先送りにしたわけではないんですよ? ほら、今眼が覚めても痛いだけですし。治してから目が覚めた方がショックも少ないですよね」
「あの、オルトリンデ監理官?」
「よ」
「よ?」
「良かれと思って! 良かれと思って!?」
「似た者上司!!」
まあ実際には本当にいたいだろうなぁ、と判断したオルトリンデが麻酔針で眠らせたのだが周りから見たらどっちもどっちである。それになんとなく魔眼でこちらに何かしようとしていたとしても眠ってる間なら何とでもできるしクワイエットの様に先走って善意の失敗がこれ以上増えるのは勘弁だった。
「あ、頭が痛いですね」
「この議員さんもっと痛いんじゃないかと」
「わかってます!! 部下の失敗をもみ消したい代わりに私のメンタルががりがりと削られてるんですよ!?」
「大丈夫です。わかってて言ってます」
「さすが受付嬢! 冷静ですね!! 今期のボーナス覚えてなさいよ!?」
ただひたすらオルトリンデの膝枕で口から泡を吹いているフェルト議員さんが哀れでならなかった。
「おい、魔法士だ! ここを通してくれ! なんかいきなり屈強っぽい男に殴られた挙句介抱するふりだけの偉い幼女にぷすっとされてぴくぴくしてるかわいそうな人族はここなのか!?」
「言い方ぁ!?」
「合ってるじゃねぇかオルトリンデ監理官殿」
ちなみに周辺のギルド員さんたちはちゃんと何かあったのだろうなと察しつつも悪乗りしてるだけの悪ノリーズなのです。そこには偉さとか階級とか関係ないのです。
手は抜かないが悪ふざけはするのがウェイランド流らしい。
黒いローブを纏う人族の魔法士がオルトリンデたちの元にたどり着くと、すぐにフェルトの容態をチェックする。
「ほほの打撲と……麻酔針で眠ってるだけか……おや? 歯が」
「な、治りますか?」
「そういえば統括ギルドの食堂名物特盛カレーうどんが食べたいなぁと」
「……これで勘弁してください」
そっと折りたたまれた切符サイズの紙の束をオルトリンデは魔法士の青年に握らせる。
それをちらりと確認した青年ははつらつとした笑顔で治療に取り掛かった。
「怪我をしたことを忘れるくらい完璧にやらせていただきます!」
「ひでぇ……こいつ監理官を脅しやがった」
「これくらいで済むならもう何でもいいです……」
結局完全に怪我を治し終わった後もフェルトは目を覚まさず(麻酔が案外強かった)話を聞けるようになったのは夜となってからだった。
「はい、件の娼館に張り付けられたお偉いさんの名前ですね」
「……では、ここに来ているフェルト議員は誰なんでしょうね?」
「はい!?」
弥生がキズナと出会っている頃、クワイエットはウェイランドに居た。
急遽エキドナの事とかエキドナの事とか弥生の事とか弥生の事とか報告書というより読み物としてギルドの広報誌にできるような報告をするためにウェイランドへ戻ってきた彼はキョトンとする。
「いえ、貴方達がベルトリアに向かってからすぐのタイミングで表敬訪問だとかで……」
「検問からは?」
「通行証も議員の証も本物でしたしフェルト議員は何回もここにきていますから間違いはないですね」
「フェルト議員なら私も見たことはありますが……本当ですか?」
正直な所、オルトリンデの言葉でも信じきれないクワイエットだ。
なぜかというとベルトリア共和国でクワイエットはフェルト議員に接触を図っていた。
結果的に会うことはできなかったが遠目から本人がまだ議員会館の廊下を歩いていたのを見ている。
「ええ、数日前からウェイランドに滞在しています……会いに行きますか? 多分今日は建築ギルドに行っているはずです」
言うが早いかオルトリンデはささっと机の上を片付けて椅子から降りる。
「お供します」
事実を確かめる意味もあるが若干混乱している自分の頭を整理するためにオルトリンデの案内でフェルト議員を確認したい。オルトリンデに関してはクワイエットなど手も足も出ないほどの実力者であるし、仮に偽物だとしても情報が手に入る可能性もある。
「万が一の場合は私が動きます。あなたは周辺の民間人を避難させるのですよ?」
「承知」
自分の半分ほどの身長しかないオルトリンデに対して大丈夫なのだろうかなどと不敬な事を考える統括ギルド員はいない。
彼女がウェイランドのNo.2なのはその戦闘力も込みで、それが共通見解だ。
弥生達の前ではなかなか見せない真剣な面持ちで二人は統括ギルドを出たのだが……
―― 建築ギルド ――
「オルトリンデ監理官殿……あの議員さん何とかしてくださいよ……朝からずーーーっとギルドのホールでボーっとしてやがんだぜ? 飯も食わないしどうしたらいいかとお伺いを立てようかって相談していた所だ」
筋肉隆々の髭だるま。よくそう言われる金属の扱いを得意とするダークドワーフ族の鍛冶師が困り果てていた。ほかにも数人の建築ギルド員が一人の男性を取り囲んであれやこれや騒いでいる。
「朝からって……」
クワイエットに目配せをしてオルトリンデが人だかりの中に飛び込む、身長が低いこともあって案外スムーズに騒ぎの中心になっているフェルト議員の元へたどり着く。
そこには鍛冶師の言う通りベルトリア共和国の議員服を着た中年男性が虚空を眺めるように呆けていた。両手を膝の上に置いてギルドホールのベンチに座っている。
「あ、オルトリンデ監理官だ」
「どうも、ここは引き受けますので良いですよ」
「助かります~。何を言っても反応薄くて……」
顔見知りの受付嬢にこの人だかりの解散をお願いしてまずはフェルト議員に声をかけた。
「フェルトさん、こんにちは。いつもよりずいぶんとのんびりのようですが……体の調子でも悪いのですか?」
オルトリンデがゆっくりと声をかけるとフェルトは視線を下げて彼女の鈍色の瞳を見つめる。
そこにクワイエットが追いついたと同時にフェルトをぶん殴った。
「クワイエット!?」
「魔眼です!」
ぐりん! と首を殴られた勢いのまま回転させて吹っ飛ぶフェルト。
「気づいてますよ!? 私に魔眼が効かないの忘れてるんですか!?」
「え? あ!!」
「あなたの腕力でフェルト議員殴ったら死んじゃいますよ!? フェルトさん!? フェルトさぁぁん!!」
「よ……」
「よ?」
「良かれと思って! 良かれと思ってぇ!!」
「貴方エキドナや弥生から悪影響受けてませんか!?」
冷静にダークドワーフの鍛冶師がお隣の治療院へ回復魔術の使い手を呼びに行く。
こういう時周りはかえって冷静になりますよね? と言う良い光景である。
「首……折れてないですよね?」
さすがにこちらが悪いのでオルトリンデが丁寧にぐったりとしたフェルトを介抱する。
「た、多分であります」
「黙ってなさい名前のごとく」
ぴしゃりとクワイエットを叱りつけるオルトリンデさんに地面に五体投地するクワイエット。
周りのギルド員も「ないわぁ……」「あいつ終わったな」とか死体蹴りだ。
「ぐ、あ……」
ぽろりとお口の端からちょっとピンクになった元は白い何かがこぼれつつも、フェルトは焦点が合い始めた眼でオルトリンデを見る。
その眼差しには先ほどまでなかった意志の光が戻ってきており今度は話が通じそうだ。
「よかった! 待っててください! 今回復魔法士が来ますから!! 二、三本位吹っ飛んでったのも責任もって直しますから!! ……しばらく寝ててください」
――とすん
静寂が建築ギルドを包んだ……
全員が見ている中、オルトリンデさんは腰から素早く針のような物を取り出してすごく心配そうにフェルトを介抱しながら首にそれを刺した。
「先送りにしたわけではないんですよ? ほら、今眼が覚めても痛いだけですし。治してから目が覚めた方がショックも少ないですよね」
「あの、オルトリンデ監理官?」
「よ」
「よ?」
「良かれと思って! 良かれと思って!?」
「似た者上司!!」
まあ実際には本当にいたいだろうなぁ、と判断したオルトリンデが麻酔針で眠らせたのだが周りから見たらどっちもどっちである。それになんとなく魔眼でこちらに何かしようとしていたとしても眠ってる間なら何とでもできるしクワイエットの様に先走って善意の失敗がこれ以上増えるのは勘弁だった。
「あ、頭が痛いですね」
「この議員さんもっと痛いんじゃないかと」
「わかってます!! 部下の失敗をもみ消したい代わりに私のメンタルががりがりと削られてるんですよ!?」
「大丈夫です。わかってて言ってます」
「さすが受付嬢! 冷静ですね!! 今期のボーナス覚えてなさいよ!?」
ただひたすらオルトリンデの膝枕で口から泡を吹いているフェルト議員さんが哀れでならなかった。
「おい、魔法士だ! ここを通してくれ! なんかいきなり屈強っぽい男に殴られた挙句介抱するふりだけの偉い幼女にぷすっとされてぴくぴくしてるかわいそうな人族はここなのか!?」
「言い方ぁ!?」
「合ってるじゃねぇかオルトリンデ監理官殿」
ちなみに周辺のギルド員さんたちはちゃんと何かあったのだろうなと察しつつも悪乗りしてるだけの悪ノリーズなのです。そこには偉さとか階級とか関係ないのです。
手は抜かないが悪ふざけはするのがウェイランド流らしい。
黒いローブを纏う人族の魔法士がオルトリンデたちの元にたどり着くと、すぐにフェルトの容態をチェックする。
「ほほの打撲と……麻酔針で眠ってるだけか……おや? 歯が」
「な、治りますか?」
「そういえば統括ギルドの食堂名物特盛カレーうどんが食べたいなぁと」
「……これで勘弁してください」
そっと折りたたまれた切符サイズの紙の束をオルトリンデは魔法士の青年に握らせる。
それをちらりと確認した青年ははつらつとした笑顔で治療に取り掛かった。
「怪我をしたことを忘れるくらい完璧にやらせていただきます!」
「ひでぇ……こいつ監理官を脅しやがった」
「これくらいで済むならもう何でもいいです……」
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