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本編
第二十五話 新たなる我が家
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「はぁっ!はぁっ!」
田んぼの中の一本道を、わたしは息を切らして駆けていく。
「敬美ちゃん、今日は随分と急いでるわねぇ・・・・」
いつもなら立ち話する近所のおばあちゃんも無視して、わたしは過去最高の末脚で家の庭に飛び込んだ。
「ただいま!」
これまた過去最高の声量で叫ぶと、半切りにしたドラム缶で炭火を熾していたおじいちゃんが振り返る。
「お帰り、敬美」
「おじいちゃん!馬運車は⁉」
息が上がったまま問うと、おじいちゃんは愉快そうに笑って言った。
「安心しなさい。まだ来てないよ」
「良かったぁ・・・・」
わたしがホッとしていると、家の縁側から気の抜けた声が聞こえる。
「敬美ちゃ~ん!」
その声の方向を見ると、真っ昼間から缶ビールと日本酒の瓶を開け、だらしなく寝ころんだ男の人。
「時雄さん、また飲んでるんですか⁉」
わたしが言うと、時雄さんはその髭面をなでながら笑う。
「今日は祝いの日だからな。敬美ちゃんの初めての馬の日」
「だとしても、昼間から酒かっ食らうのはいかがなものかと思います」
わたしが言うと、時雄さんが大きく笑った。
「ウォッカじゃないだけいいと思ってほしいね」
わたしは大きくため息をつくと、縁側に鞄を置く。
ガラッ
玄関を開けると、そこはだだっ広い土間。夏だから火は入ってないけど、鋳物製の薪ストーブが鎮座している。
「春!ただいま!」
土間に入って右側。二頭分作られている厩舎の片方から、葦毛のペルシュロンが顔を出した。
「よしよし・・・」
この子はおじいちゃんの愛馬、春。その顔をなでると、わたしは居間においてある仏壇の前に座る。
「お父さん・・・・」
遺影の中のお父さんは、春の顔を抱えて微笑んでいた。
「わたし、お父さんみたいな馬方になります!」
と、その時・・・・
「ヴヒヒヒヒ~ン!」
春が大きくいななく。それと同時に、エンジンの音がわたしの耳に入った。
「来た!」
わたしが外に出ると、さっきまで縁側にいた時雄さんがビデオカメラを構えてわたしを撮っている。
ブロロロロロ・・・・・
田んぼの間の細い道を、巨大な馬運車がゆっくりと走ってきた。
キィー・・・・
ゆっくりと止まり、バック運転で家の敷地内に入ってくる馬運車。
「おじいちゃん!」
わたしはおじいちゃんに問いかけた。
「あの馬運車に、わたしの馬が乗ってるんだよね?」
「そうだ。これから敬美と毎日を過ごして、敬美の相棒になる馬だよ」
おじいちゃんは半切りにしたドラム缶に炭火を熾し、そのうえで猪肉を焼きながら言う。
そして、馬運車の扉が開いた。
「栞奈ちゃん・・・・」
狼森運送の馬運車の荷台。わたし―春峰あさひは、キタノコクオーの引手を握る栞奈ちゃんの頭に手を置いた。
「大丈夫ですよ」
栞奈ちゃんがにっこりと笑う。
「わたしだって、コクオーとは笑ってお別れしたいですから」
ゆっくりと、馬運車の扉が開いた。
「行こう。コクオー」
「ハッ!」
馬運車から現れた馬体に、わたし―板野敬美は息をのむ。
「綺麗・・・・」
ビロードのような美しい青毛の毛並みに覆われた体には、筋肉が隆々と盛り上がり、その大きな顔をキリっと大流星が貫いていた。
「お前のためにじっくり見定めた馬だ。大事にしなさい」
そういうおじいちゃんに、わたしはさらに問いかける。
「おじいちゃんが探してくれたの?」
「そうだ、年齢は四歳。できる限り長く、敬美といられるようにしたんだ」
おじいちゃんはうなずくと、馬を引くお姉さんたちに会釈をした。
「ありがとう!」
わたしはそう言うと、ゆっくりと馬の方に歩みを進める。
そして、馬から三歩くらい離れたところで立ち止まった。
「初めまして」
馬を引くのは、高校生くらいのすっごく綺麗なお姉さん二人。その二人に向かって、しっかりと頭を下げる。
「これからこの馬の飼い主になる、板野敬美と言います」
「初めまして」
わたしから見て左側、馬の手綱を持ったポニーテールの人が会釈をする。
「わたしは福島県立南相馬高校野馬追部の木地小屋栞奈。これまで三か月間、この馬―キタノコクオーのお世話をしてきました」
「わたしは春峰あさひ。栞奈ちゃんの補佐でコクオーのお世話をしてたの。よろしく」
栞奈さんの反対側で手綱を取るショートカットのお姉さんが言う。
「はい、よろしくお願いします!」
わたしが頭を下げると、二人はコクオーを庭の繋ぎ場につないだ。
(この子がわたしの馬・・・・・)
そっとその鼻に触れる。
グイッグイッ・・・・
コクオーがわたしに顔を擦り付けてきた。
「うわっ!」
甘えてるとはいえ、輓馬の力はすごく、わたしは少しふらつく。そうしていると、後ろから声をかけられた。
「敬美ちゃん。ちょっといい?」
「はい、どうしましt・・・・・」
そう言って振り向いた瞬間、わたしの顔は栞奈さんの胸に埋まる。
「あの、栞奈さん?」
わたしが言うと、栞奈さんがわたしの頭に顔をうずめた。
じわっと、涙の感触が頭に伝わる。
「ごめんなさい。本当は笑ってお別れするつもりだったんだけど、我慢できなくて・・・・」
わたしは無言で手を回すと、栞奈さんを抱きしめた。
「あの子のこと、どうかよろしくお願いします・・・・・」
栞奈さんが泣きながら言う。
「安心してください」
わたしはそう言って、栞奈さんの背中をそっとさすった。
「コクオーは、わたしが死ぬまでお世話します。絶対に幸せにすると誓いましょう」
「ありがとう・・・・」
栞奈さんの胸から、確かなぬくもりが伝わってくる。
(あぁ・・・・・)
わたしは心の中で、後ろで鼻を鳴らす青毛馬のことを考えた。
(この人にお世話された馬は、きっと幸せだったんだろうな・・・・・)
そして、栞奈さんはゆっくりと抱擁を解く。
「そうだ。コクオーの健康手帳忘れてた」
目元を赤くしながら、ポケットから黄色い表紙の手帳を取り出した。
「南相馬市野馬追部厩舎から、三春町板野家に移動・・・・っと」
記入が終わった手帳をわたしに差し出す。
「改めて、コクオーのことをよろしくお願いします」
「わかりました」
わたしはそう言って、健康手帳を受け取った。
「じゃあね」
栞奈さんがわたしに背を向け、仲間たちの元へ去っていく。その様子をボーっと眺めていると・・・・・
ぺらっ
健康手帳のページの間から、一枚の紙が地面に落ちた。
「あっ・・・・」
急いで拾って四つ折りを開くと、そこにはシャーペンでびっしりと、だけど丁寧に書かれた文字。
『コクオーは基本的に大人しい馬です。人が大好きなので、毎日いっぱい話しかけて、スキンシップをとってあげてください。』
『萩が大好きでよく食べます。いいことができた日にはご褒美にあげてください。萩以外だと、ニンジンとリンゴ、梨もすきです。』
こんな感じで、コクオーに関することがA4の紙一枚にびっしりと書き連ねてあった。
「・・・・・」
これを見ているだけで、コクオーがいかに愛されてきたかが分かる。
「栞奈さん」
わたしは栞奈さんの背中を見つめてつぶやいた。
「わたしは、あなたのようなホースマンになります」
田んぼの中の一本道を、わたしは息を切らして駆けていく。
「敬美ちゃん、今日は随分と急いでるわねぇ・・・・」
いつもなら立ち話する近所のおばあちゃんも無視して、わたしは過去最高の末脚で家の庭に飛び込んだ。
「ただいま!」
これまた過去最高の声量で叫ぶと、半切りにしたドラム缶で炭火を熾していたおじいちゃんが振り返る。
「お帰り、敬美」
「おじいちゃん!馬運車は⁉」
息が上がったまま問うと、おじいちゃんは愉快そうに笑って言った。
「安心しなさい。まだ来てないよ」
「良かったぁ・・・・」
わたしがホッとしていると、家の縁側から気の抜けた声が聞こえる。
「敬美ちゃ~ん!」
その声の方向を見ると、真っ昼間から缶ビールと日本酒の瓶を開け、だらしなく寝ころんだ男の人。
「時雄さん、また飲んでるんですか⁉」
わたしが言うと、時雄さんはその髭面をなでながら笑う。
「今日は祝いの日だからな。敬美ちゃんの初めての馬の日」
「だとしても、昼間から酒かっ食らうのはいかがなものかと思います」
わたしが言うと、時雄さんが大きく笑った。
「ウォッカじゃないだけいいと思ってほしいね」
わたしは大きくため息をつくと、縁側に鞄を置く。
ガラッ
玄関を開けると、そこはだだっ広い土間。夏だから火は入ってないけど、鋳物製の薪ストーブが鎮座している。
「春!ただいま!」
土間に入って右側。二頭分作られている厩舎の片方から、葦毛のペルシュロンが顔を出した。
「よしよし・・・」
この子はおじいちゃんの愛馬、春。その顔をなでると、わたしは居間においてある仏壇の前に座る。
「お父さん・・・・」
遺影の中のお父さんは、春の顔を抱えて微笑んでいた。
「わたし、お父さんみたいな馬方になります!」
と、その時・・・・
「ヴヒヒヒヒ~ン!」
春が大きくいななく。それと同時に、エンジンの音がわたしの耳に入った。
「来た!」
わたしが外に出ると、さっきまで縁側にいた時雄さんがビデオカメラを構えてわたしを撮っている。
ブロロロロロ・・・・・
田んぼの間の細い道を、巨大な馬運車がゆっくりと走ってきた。
キィー・・・・
ゆっくりと止まり、バック運転で家の敷地内に入ってくる馬運車。
「おじいちゃん!」
わたしはおじいちゃんに問いかけた。
「あの馬運車に、わたしの馬が乗ってるんだよね?」
「そうだ。これから敬美と毎日を過ごして、敬美の相棒になる馬だよ」
おじいちゃんは半切りにしたドラム缶に炭火を熾し、そのうえで猪肉を焼きながら言う。
そして、馬運車の扉が開いた。
「栞奈ちゃん・・・・」
狼森運送の馬運車の荷台。わたし―春峰あさひは、キタノコクオーの引手を握る栞奈ちゃんの頭に手を置いた。
「大丈夫ですよ」
栞奈ちゃんがにっこりと笑う。
「わたしだって、コクオーとは笑ってお別れしたいですから」
ゆっくりと、馬運車の扉が開いた。
「行こう。コクオー」
「ハッ!」
馬運車から現れた馬体に、わたし―板野敬美は息をのむ。
「綺麗・・・・」
ビロードのような美しい青毛の毛並みに覆われた体には、筋肉が隆々と盛り上がり、その大きな顔をキリっと大流星が貫いていた。
「お前のためにじっくり見定めた馬だ。大事にしなさい」
そういうおじいちゃんに、わたしはさらに問いかける。
「おじいちゃんが探してくれたの?」
「そうだ、年齢は四歳。できる限り長く、敬美といられるようにしたんだ」
おじいちゃんはうなずくと、馬を引くお姉さんたちに会釈をした。
「ありがとう!」
わたしはそう言うと、ゆっくりと馬の方に歩みを進める。
そして、馬から三歩くらい離れたところで立ち止まった。
「初めまして」
馬を引くのは、高校生くらいのすっごく綺麗なお姉さん二人。その二人に向かって、しっかりと頭を下げる。
「これからこの馬の飼い主になる、板野敬美と言います」
「初めまして」
わたしから見て左側、馬の手綱を持ったポニーテールの人が会釈をする。
「わたしは福島県立南相馬高校野馬追部の木地小屋栞奈。これまで三か月間、この馬―キタノコクオーのお世話をしてきました」
「わたしは春峰あさひ。栞奈ちゃんの補佐でコクオーのお世話をしてたの。よろしく」
栞奈さんの反対側で手綱を取るショートカットのお姉さんが言う。
「はい、よろしくお願いします!」
わたしが頭を下げると、二人はコクオーを庭の繋ぎ場につないだ。
(この子がわたしの馬・・・・・)
そっとその鼻に触れる。
グイッグイッ・・・・
コクオーがわたしに顔を擦り付けてきた。
「うわっ!」
甘えてるとはいえ、輓馬の力はすごく、わたしは少しふらつく。そうしていると、後ろから声をかけられた。
「敬美ちゃん。ちょっといい?」
「はい、どうしましt・・・・・」
そう言って振り向いた瞬間、わたしの顔は栞奈さんの胸に埋まる。
「あの、栞奈さん?」
わたしが言うと、栞奈さんがわたしの頭に顔をうずめた。
じわっと、涙の感触が頭に伝わる。
「ごめんなさい。本当は笑ってお別れするつもりだったんだけど、我慢できなくて・・・・」
わたしは無言で手を回すと、栞奈さんを抱きしめた。
「あの子のこと、どうかよろしくお願いします・・・・・」
栞奈さんが泣きながら言う。
「安心してください」
わたしはそう言って、栞奈さんの背中をそっとさすった。
「コクオーは、わたしが死ぬまでお世話します。絶対に幸せにすると誓いましょう」
「ありがとう・・・・」
栞奈さんの胸から、確かなぬくもりが伝わってくる。
(あぁ・・・・・)
わたしは心の中で、後ろで鼻を鳴らす青毛馬のことを考えた。
(この人にお世話された馬は、きっと幸せだったんだろうな・・・・・)
そして、栞奈さんはゆっくりと抱擁を解く。
「そうだ。コクオーの健康手帳忘れてた」
目元を赤くしながら、ポケットから黄色い表紙の手帳を取り出した。
「南相馬市野馬追部厩舎から、三春町板野家に移動・・・・っと」
記入が終わった手帳をわたしに差し出す。
「改めて、コクオーのことをよろしくお願いします」
「わかりました」
わたしはそう言って、健康手帳を受け取った。
「じゃあね」
栞奈さんがわたしに背を向け、仲間たちの元へ去っていく。その様子をボーっと眺めていると・・・・・
ぺらっ
健康手帳のページの間から、一枚の紙が地面に落ちた。
「あっ・・・・」
急いで拾って四つ折りを開くと、そこにはシャーペンでびっしりと、だけど丁寧に書かれた文字。
『コクオーは基本的に大人しい馬です。人が大好きなので、毎日いっぱい話しかけて、スキンシップをとってあげてください。』
『萩が大好きでよく食べます。いいことができた日にはご褒美にあげてください。萩以外だと、ニンジンとリンゴ、梨もすきです。』
こんな感じで、コクオーに関することがA4の紙一枚にびっしりと書き連ねてあった。
「・・・・・」
これを見ているだけで、コクオーがいかに愛されてきたかが分かる。
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