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たまの休日
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現在私は完全改修された実家で暮らしております。せっかくだからと、しばらくの間はここで体を休めることになったのだ。
やっぱり公爵領は落ち着く。少々殺風景になってしまったものの、なんだか日常が戻ってきたという感じがして幸せだ。
そして、私の日常はもうすぐ取り戻せる。前のようにとはいかないかもしれないけど、きっと楽しいはずだ。
そして、なぜ私が公爵領で休息を取っているかといえば、《最近は魔力消費量が尋常ではありません。そのうちオーバーヒートしてしまいます》ってツムちゃんに言われたもんだから休んでいるが……
部屋の中を見渡せば、ユーリやレオ君……ミサリーにターニャがおり、ただでさえ狭い部屋はさらに狭く感じる。
「これ休息できてない気が……」
ぎゃあぎゃあと盛り上がっているようだが、今の私は疲れて寝ているという設定なのである!
え、勿論起きているけど何か問題でも?
人間うるさいとすぐには寝れないんだよ。人間じゃないだろっていうツッコミは受け付けてないからよろしく!
最近は確かに疲れることが多く、休めない日が多かった。だから今のうちに休んでおかないと。
魔力を使いまくると魔力量が微々たる量だが増えるというのは有名な話だが、それをやりすぎると魔力欠乏症や、オーバーヒートを起こしてしまうのだ。
このオーバーヒートというのは魔力暴走と言って、過度に疲弊した制御装置が制御できずに暴走してしまう的な?
要するに大変なことになるからやめとけって話。
ツムちゃんのアドバイスは聞いとくに限るから、特に反論することなくありがたく休ませてもらっています☆
だが、まあ部屋の中がこの調子なので寝ようにも寝れないが……。
「いいですか!お嬢様を様々なものからお守りすぐのが私たちの使命なのです!」
「「「はい!」」」
「そのために!お嬢様を愛し、敬愛を示すのです!」
なんかの宗教ですか?
ミサリーがなんかやばいことを演説しているのだが?私が神童として二つ名がすぐさま拡散された理由を垣間見た気がする。
「っていうか、ベア寝てるの~?」
ギクッ!?
ターニャはこっちに近づいてきて鼻をすんすんしている。今更起きてますなんて言い出せない雰囲気に私は固まっていると、ミサリーがターニャを掴んで引っ張り戻した。
「これ!お嬢様の匂いを嗅ぐとは!」
(怒るのかな?)
「なんて羨ましい!」
……はぁ~(ため息
「私だって我慢しているのですからターニャさんも我慢してください!」
「はーい」
もうやだこの人。
「ボクはペットだからいい?」
「ユーリちゃんは……」
おい迷うな。
「まあいいでしょう」
なんで!?
「ペット戯れるお嬢様も素敵!」
もう病気でしょ……。
「強く生きて……」
レオ君がなんか呟いている。絶対私に向けて言ってるじゃん!
私の横になっているベッドの中にユーリがキツネの姿になって入ってくる。うーんもふもふ最高だわやっぱ。
腕の中にもぐりこんできたユーリに気づかれないように少し抱きかかえる。
「ひゃっ」
ビックリしたユーリが短い悲鳴を上げる。
なに?なにいまの可愛すぎでしょ!あーこのまま抱いて眠りについてしまいたい……!
《……》
ツムちゃんの蔑むような顔を幻視したため、それはやめておこう、うん。
「いいなぁ、おいらもあそこに混ざりたい」
「うーん、女の子同士……いける」
いけないです。
「ねえ、僕はダメかな?」
ひょえ!?
「レオ君……命の恩人だけど……」
非情に悩ましい声を上げるミサリー。
「いいじゃん、レオは可愛いから」
「うわ!?」
目が開けられないから何が起きているのかよくわからないが、声的になんとなくターニャがレオ君をもふっているに違いない。
「あ、ちょっ待っ!」
「かーわいー」
なんだろう、目を開けたい……。獣人同士のもふもふが絡んでるのメッチャみたい!
《変態主は寝たふりを続行してください》
ツムちゃん……それはないって……。
《録画しましょうか?》
え!?
《返事は『いいえ』『申し訳ございません』しか許しませんが》
すみませんした。
「ねえ、ミサリーさんは一緒に寝たいって思わないの?」
唐突にレオ君がそう言った。
「え、私ですか?」
「いちばん慕ってそうじゃん」
「そりゃあそうです、私がお仕えする公爵家の長女であり、お嬢様が生まれた直後から私は専属メイドとして勤めてきました。お嬢様は私たち公爵家に仕える者の宝であり、私の思いでそのものなのです!」
聞いててむずがゆくなってくる……嬉しいけど。
「じゃあ、一緒に寝ようとは思わないの?」
「そんな!恐れ多いですよ。私はお嬢様に仕えている身なのに」
「そういうの、気にするタイプじゃないってわかってるでしょ?」
「それはそうですが……」
「おいらはいいと思うよ!みんなで寝たらきっとサイコーだよ!」
ターニャは過去がアレなだけに、誰かと一緒に寝るということ自体経験がないのだろう。すごくうれしそうに語っている。
それが逆に過去を知っている身としては哀愁漂っていたたまれなく感じるのだが。
「ほら、おいで!」
「あ……」
ぽすんとミサリーの軽い体がベッドの上に置かれる音がする。
「ちょっと横になってみなって!」
「え、えぇ?」
「きっとベアだっていいよって言うから!」
なんで私が言う前提?……まあその通りだけど。
「はい、レオも!」
「……ん?」
ん?
また周りに気配が増える。そして、ターニャもどうやらベッドの上に横になったらしい。
「えへへ、これでみんな幸せ!」
私の周りが人のぬくもりでとても暖かくなる。久しく感じなかった人のぬくもりが大量だ。
(たまにはこういうのも悪くない……)
……が、一つ忘れていないだろうか?
これ、シングルベッドだよ?
やっぱり公爵領は落ち着く。少々殺風景になってしまったものの、なんだか日常が戻ってきたという感じがして幸せだ。
そして、私の日常はもうすぐ取り戻せる。前のようにとはいかないかもしれないけど、きっと楽しいはずだ。
そして、なぜ私が公爵領で休息を取っているかといえば、《最近は魔力消費量が尋常ではありません。そのうちオーバーヒートしてしまいます》ってツムちゃんに言われたもんだから休んでいるが……
部屋の中を見渡せば、ユーリやレオ君……ミサリーにターニャがおり、ただでさえ狭い部屋はさらに狭く感じる。
「これ休息できてない気が……」
ぎゃあぎゃあと盛り上がっているようだが、今の私は疲れて寝ているという設定なのである!
え、勿論起きているけど何か問題でも?
人間うるさいとすぐには寝れないんだよ。人間じゃないだろっていうツッコミは受け付けてないからよろしく!
最近は確かに疲れることが多く、休めない日が多かった。だから今のうちに休んでおかないと。
魔力を使いまくると魔力量が微々たる量だが増えるというのは有名な話だが、それをやりすぎると魔力欠乏症や、オーバーヒートを起こしてしまうのだ。
このオーバーヒートというのは魔力暴走と言って、過度に疲弊した制御装置が制御できずに暴走してしまう的な?
要するに大変なことになるからやめとけって話。
ツムちゃんのアドバイスは聞いとくに限るから、特に反論することなくありがたく休ませてもらっています☆
だが、まあ部屋の中がこの調子なので寝ようにも寝れないが……。
「いいですか!お嬢様を様々なものからお守りすぐのが私たちの使命なのです!」
「「「はい!」」」
「そのために!お嬢様を愛し、敬愛を示すのです!」
なんかの宗教ですか?
ミサリーがなんかやばいことを演説しているのだが?私が神童として二つ名がすぐさま拡散された理由を垣間見た気がする。
「っていうか、ベア寝てるの~?」
ギクッ!?
ターニャはこっちに近づいてきて鼻をすんすんしている。今更起きてますなんて言い出せない雰囲気に私は固まっていると、ミサリーがターニャを掴んで引っ張り戻した。
「これ!お嬢様の匂いを嗅ぐとは!」
(怒るのかな?)
「なんて羨ましい!」
……はぁ~(ため息
「私だって我慢しているのですからターニャさんも我慢してください!」
「はーい」
もうやだこの人。
「ボクはペットだからいい?」
「ユーリちゃんは……」
おい迷うな。
「まあいいでしょう」
なんで!?
「ペット戯れるお嬢様も素敵!」
もう病気でしょ……。
「強く生きて……」
レオ君がなんか呟いている。絶対私に向けて言ってるじゃん!
私の横になっているベッドの中にユーリがキツネの姿になって入ってくる。うーんもふもふ最高だわやっぱ。
腕の中にもぐりこんできたユーリに気づかれないように少し抱きかかえる。
「ひゃっ」
ビックリしたユーリが短い悲鳴を上げる。
なに?なにいまの可愛すぎでしょ!あーこのまま抱いて眠りについてしまいたい……!
《……》
ツムちゃんの蔑むような顔を幻視したため、それはやめておこう、うん。
「いいなぁ、おいらもあそこに混ざりたい」
「うーん、女の子同士……いける」
いけないです。
「ねえ、僕はダメかな?」
ひょえ!?
「レオ君……命の恩人だけど……」
非情に悩ましい声を上げるミサリー。
「いいじゃん、レオは可愛いから」
「うわ!?」
目が開けられないから何が起きているのかよくわからないが、声的になんとなくターニャがレオ君をもふっているに違いない。
「あ、ちょっ待っ!」
「かーわいー」
なんだろう、目を開けたい……。獣人同士のもふもふが絡んでるのメッチャみたい!
《変態主は寝たふりを続行してください》
ツムちゃん……それはないって……。
《録画しましょうか?》
え!?
《返事は『いいえ』『申し訳ございません』しか許しませんが》
すみませんした。
「ねえ、ミサリーさんは一緒に寝たいって思わないの?」
唐突にレオ君がそう言った。
「え、私ですか?」
「いちばん慕ってそうじゃん」
「そりゃあそうです、私がお仕えする公爵家の長女であり、お嬢様が生まれた直後から私は専属メイドとして勤めてきました。お嬢様は私たち公爵家に仕える者の宝であり、私の思いでそのものなのです!」
聞いててむずがゆくなってくる……嬉しいけど。
「じゃあ、一緒に寝ようとは思わないの?」
「そんな!恐れ多いですよ。私はお嬢様に仕えている身なのに」
「そういうの、気にするタイプじゃないってわかってるでしょ?」
「それはそうですが……」
「おいらはいいと思うよ!みんなで寝たらきっとサイコーだよ!」
ターニャは過去がアレなだけに、誰かと一緒に寝るということ自体経験がないのだろう。すごくうれしそうに語っている。
それが逆に過去を知っている身としては哀愁漂っていたたまれなく感じるのだが。
「ほら、おいで!」
「あ……」
ぽすんとミサリーの軽い体がベッドの上に置かれる音がする。
「ちょっと横になってみなって!」
「え、えぇ?」
「きっとベアだっていいよって言うから!」
なんで私が言う前提?……まあその通りだけど。
「はい、レオも!」
「……ん?」
ん?
また周りに気配が増える。そして、ターニャもどうやらベッドの上に横になったらしい。
「えへへ、これでみんな幸せ!」
私の周りが人のぬくもりでとても暖かくなる。久しく感じなかった人のぬくもりが大量だ。
(たまにはこういうのも悪くない……)
……が、一つ忘れていないだろうか?
これ、シングルベッドだよ?
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