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生徒と涙の別れをした後、訪れるのは古屋。その古屋のドアをノックすれば、背の低い……と言っても子供である私たちと大差ない。
「また新しい顔ぶれだな……もう俺は気にしない」
「それで、大剣は完成した?」
「もちろんだ、俺の腕を舐めてもらっちゃ困る」
中に入れば、テーブルの上に大剣?らしきものが置かれている。
「なんか原型とどめてなくない?」
「しょうがないだろ?すべての素材を有効活用させるのにはこうするしかなかったんだ」
そこにあったのは盾のような形をしている物体であった。おそらく表面には龍の逆鱗を使ったのだろう、少しの凹凸が光を反射してとてもかっこよい。
「これ、大剣?」
「そうだ、だが、これだけじゃない!」
おもむろにその盾を持ち、掴みの部分をからなにかを操作した。すると、
「大剣モードと盾モード二つ作ってみた」
いきなり盾が変形し、すらりとした大剣が姿を現した。見た目は、牙のようで、ランスと呼んだ方が正しい気もしてくる。
「す、すごいわね……」
「ちなみに、大剣の腹の部分はもちろん鋭い。丸そうな見た目だからって触ったら危ないからな?それと、先端には鱗粉の毒がついている。まあ、ただの神経毒だから気にすんな」
気にするんだけど?
「おっと、これだけだと思わないでくれよ?」
持ち手の部分の上を持っていた手を下にずらしたと思ったら、持ち手が伸びた。
「持ち手の上はごく普通の素材を使って、下側は大蛇の皮を使った。伸びる素材だからリーチを誤魔化すことが出来る」
お役立ちポイント高めだね。
「そして、最後にこれだ」
そして、柄の中心部分からいきなり充血した目が現れた。
「きも!?」
「これはサイクロプスの目で作った。この目からは雷を放つことが出来る。まあ、不意打ちで役に立つだろう。使い込んでいけば、視界の共有なんかもできるようになると思う」
思った以上に強かった。視界の共有っていうのはよくわからないけど、私ってばかなり強化されたんじゃない?
生徒たちからはスキルという前代未聞なプレゼントを受け取り、今まで活かせなかった武器は強化され……。
ただ、まだ少女の悪魔には追いつける気はしなかった。過大評価しても後数段階強くならないと互角とはいかない気がする。
「でも、ありがと。めちゃくちゃ嬉しい!」
「おう、喜んでくれたなら何よりだ」
そう言って嬉しそうに一番うれしそうにしているのはあなたです。鍛冶師ってやっぱり自分の作った武器を褒められるのが一番うれしいんだろうね。
「スライムが見つかったらそいつも素材にしてやる。また来るんだな」
「はーい!じゃあ、行ってきます」
♦♢♦♢♦
楽しい楽しい冒険の始まりです。ただ、ずっと走り続けるわけにもいかないから、どこかで場所でも見つけたいな……と、平原のど真ん中で考える。
「そうだ、スキルスキル……」
私は基本、魔法の力をスキルのように使っていた。
例えば、身体強化というスキルがないので、魔法でそれを補ったり。何が言いたいかといえば、私は魔力を消費しないとスキルを扱えなかったわけだ。
それが、ついに消費なしで使えるようになった。
「解析鑑定……私も使えるようになったのかな?」
ちらりと、レオ君の方を見る。
そして、心の中で念じてみた。
(『解析』!)
目の前には何か変な半透明のボードが出てきた。
ーーーーーーーーーー
名前:レオ
種族名:狼獣人(半吸血鬼)
性別:男
称号:なし
レベル:120
基礎ステータス値:30000(平均)
HP:50000
MP:500
………
……
Etc
スキル:『吸血』『身体強化』『気力解放』『遠視』………
耐性:なし
ーーーーーーーーーー
おお!なんか出てるよこれすごい!
「ど、どうしたの?」
「レオ君のステータス見てる」
「えっどう!?」
「平均30000だって!」
それがすごいのかレオ君はわかっているのかいないのか。少なくとも私の知らないうちにSランク冒険者になっていたミサリーより強いということだけは確かである。
「ご主人様!僕のも見て!」
ユーリが私の肩の上から降りて、人化する。そっか、ユーリはこの三人の中で誰よりも強いから一番気になる。
ユーリのステータスよ!ひらけごま!
ーーーーーーーーーー
名前:ユーリ(第二真名)
種族名:魔族(変更可)
性別:男(変更可)
称号:先代魔王
レベル:500(呪いにより減少)
基礎ステータス値:250000(呪いにより減少)
HP:150000
MP:300000
………
……
Etc
スキル:『身体強化』『魔力強化』『身体硬化』『魔力増幅』『魔力撃』『剛撃』『探知』『看破』『読唇』『変化』『魔力操作』『空間操作』『魔力視』
………
……
Etc
耐性:物理攻撃耐性・魔力攻撃耐性・精神攻撃耐性(呪いにより弱体)
状態:大悪魔の呪い
ーーーーーーーーーー
「ば、化け物すぎる……」
いやでもわかる。レオ君とのステータスの差がアホみたいに開いている。やばすぎでしょ……次元が違うというか、もしユーリが敵だったら、悪魔の少女と同様、抵抗することもできずに殺されるレベルだと思う。
だけど、これで呪いを受けているってまじ?呪いによってステータス減少しているのにこれなの?
さすが魔王……Sランク冒険者と呼ばれる最高峰の冒険者の何十倍と強いではないか!
「そして、一番楽しみな私のステータス!」
私は思い切ってステータスを開いてみたが……。
ーーーーーーーーーー
名前:ベアトリス・フォン・アナトレス
種族名:人族
性別:女
称号:公爵家長女・昼間の悪夢・小さな勇者・神童・塵殺
レベル:不明
基礎ステータス値:不明
HP:???
MP;???
………
……
Etc
スキル:『身体強化』『魔力強化』『身体硬化』『魔力操作』『空間操作』『剛撃』『探知』『看破』『瞬足』『遠視』『思考加速』『剣術』『短剣術』『槍術』『大剣術』『収納』『付与』『重力操作』『召喚魔法』『吸血』『魔力解放』『限界突破』『精霊鎧』『話術』
耐性:物理攻撃耐性・魔力攻撃耐性
加護:吸血鬼の加護・大精霊の加護・魔王の加護
ーーーーーーーーーー
「ステータス、不明?」
「また新しい顔ぶれだな……もう俺は気にしない」
「それで、大剣は完成した?」
「もちろんだ、俺の腕を舐めてもらっちゃ困る」
中に入れば、テーブルの上に大剣?らしきものが置かれている。
「なんか原型とどめてなくない?」
「しょうがないだろ?すべての素材を有効活用させるのにはこうするしかなかったんだ」
そこにあったのは盾のような形をしている物体であった。おそらく表面には龍の逆鱗を使ったのだろう、少しの凹凸が光を反射してとてもかっこよい。
「これ、大剣?」
「そうだ、だが、これだけじゃない!」
おもむろにその盾を持ち、掴みの部分をからなにかを操作した。すると、
「大剣モードと盾モード二つ作ってみた」
いきなり盾が変形し、すらりとした大剣が姿を現した。見た目は、牙のようで、ランスと呼んだ方が正しい気もしてくる。
「す、すごいわね……」
「ちなみに、大剣の腹の部分はもちろん鋭い。丸そうな見た目だからって触ったら危ないからな?それと、先端には鱗粉の毒がついている。まあ、ただの神経毒だから気にすんな」
気にするんだけど?
「おっと、これだけだと思わないでくれよ?」
持ち手の部分の上を持っていた手を下にずらしたと思ったら、持ち手が伸びた。
「持ち手の上はごく普通の素材を使って、下側は大蛇の皮を使った。伸びる素材だからリーチを誤魔化すことが出来る」
お役立ちポイント高めだね。
「そして、最後にこれだ」
そして、柄の中心部分からいきなり充血した目が現れた。
「きも!?」
「これはサイクロプスの目で作った。この目からは雷を放つことが出来る。まあ、不意打ちで役に立つだろう。使い込んでいけば、視界の共有なんかもできるようになると思う」
思った以上に強かった。視界の共有っていうのはよくわからないけど、私ってばかなり強化されたんじゃない?
生徒たちからはスキルという前代未聞なプレゼントを受け取り、今まで活かせなかった武器は強化され……。
ただ、まだ少女の悪魔には追いつける気はしなかった。過大評価しても後数段階強くならないと互角とはいかない気がする。
「でも、ありがと。めちゃくちゃ嬉しい!」
「おう、喜んでくれたなら何よりだ」
そう言って嬉しそうに一番うれしそうにしているのはあなたです。鍛冶師ってやっぱり自分の作った武器を褒められるのが一番うれしいんだろうね。
「スライムが見つかったらそいつも素材にしてやる。また来るんだな」
「はーい!じゃあ、行ってきます」
♦♢♦♢♦
楽しい楽しい冒険の始まりです。ただ、ずっと走り続けるわけにもいかないから、どこかで場所でも見つけたいな……と、平原のど真ん中で考える。
「そうだ、スキルスキル……」
私は基本、魔法の力をスキルのように使っていた。
例えば、身体強化というスキルがないので、魔法でそれを補ったり。何が言いたいかといえば、私は魔力を消費しないとスキルを扱えなかったわけだ。
それが、ついに消費なしで使えるようになった。
「解析鑑定……私も使えるようになったのかな?」
ちらりと、レオ君の方を見る。
そして、心の中で念じてみた。
(『解析』!)
目の前には何か変な半透明のボードが出てきた。
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名前:レオ
種族名:狼獣人(半吸血鬼)
性別:男
称号:なし
レベル:120
基礎ステータス値:30000(平均)
HP:50000
MP:500
………
……
Etc
スキル:『吸血』『身体強化』『気力解放』『遠視』………
耐性:なし
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おお!なんか出てるよこれすごい!
「ど、どうしたの?」
「レオ君のステータス見てる」
「えっどう!?」
「平均30000だって!」
それがすごいのかレオ君はわかっているのかいないのか。少なくとも私の知らないうちにSランク冒険者になっていたミサリーより強いということだけは確かである。
「ご主人様!僕のも見て!」
ユーリが私の肩の上から降りて、人化する。そっか、ユーリはこの三人の中で誰よりも強いから一番気になる。
ユーリのステータスよ!ひらけごま!
ーーーーーーーーーー
名前:ユーリ(第二真名)
種族名:魔族(変更可)
性別:男(変更可)
称号:先代魔王
レベル:500(呪いにより減少)
基礎ステータス値:250000(呪いにより減少)
HP:150000
MP:300000
………
……
Etc
スキル:『身体強化』『魔力強化』『身体硬化』『魔力増幅』『魔力撃』『剛撃』『探知』『看破』『読唇』『変化』『魔力操作』『空間操作』『魔力視』
………
……
Etc
耐性:物理攻撃耐性・魔力攻撃耐性・精神攻撃耐性(呪いにより弱体)
状態:大悪魔の呪い
ーーーーーーーーーー
「ば、化け物すぎる……」
いやでもわかる。レオ君とのステータスの差がアホみたいに開いている。やばすぎでしょ……次元が違うというか、もしユーリが敵だったら、悪魔の少女と同様、抵抗することもできずに殺されるレベルだと思う。
だけど、これで呪いを受けているってまじ?呪いによってステータス減少しているのにこれなの?
さすが魔王……Sランク冒険者と呼ばれる最高峰の冒険者の何十倍と強いではないか!
「そして、一番楽しみな私のステータス!」
私は思い切ってステータスを開いてみたが……。
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名前:ベアトリス・フォン・アナトレス
種族名:人族
性別:女
称号:公爵家長女・昼間の悪夢・小さな勇者・神童・塵殺
レベル:不明
基礎ステータス値:不明
HP:???
MP;???
………
……
Etc
スキル:『身体強化』『魔力強化』『身体硬化』『魔力操作』『空間操作』『剛撃』『探知』『看破』『瞬足』『遠視』『思考加速』『剣術』『短剣術』『槍術』『大剣術』『収納』『付与』『重力操作』『召喚魔法』『吸血』『魔力解放』『限界突破』『精霊鎧』『話術』
耐性:物理攻撃耐性・魔力攻撃耐性
加護:吸血鬼の加護・大精霊の加護・魔王の加護
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「ステータス、不明?」
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