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素材探し
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「ねえ、ねえ。素材集まるってどうする気なのさ?」
先ほど、サンドワーム討伐に協力し、無事にぶっ飛ばしたわけなんですが、素材が必要なのは盲点だったヨ。
「なあ、聞いてる!?」
「聞いてる。う~ん、特に当てはないかな?」
「え!?それどうするのさ!?」
「さあ?」
だって、しょうがないじゃん!
取り付けるのはいいとして、素材までお前が提供しろよって言うのは違うんだ。
そんなことをしてしまえば、今後もし付き合いが続いたとして、最初の取引からふっかけてしまったという経歴が残るとしよう。
そうなれば、関係も悪くなるし、相手側の同業者に話が回されたらたまったもんじゃない。
ね?
だから、命助けた程度でここまでふっかけるわけにはいかないんだ。
相手の性格が人を恨みやすかったりと、悪人かもしれないしね。
そうなったら最悪、あることないこと捏造されかねん。
「とりあえず、森の奥に入ってみよう」
「奥に行けば行くほど危険ってわかってる?」
「だからよ。良い素材魔物があるかもでしょ?」
魔物が素材であれば、一番安価ですむ。
伝説の魔物的な奴がいたら、それはそれで、最高!
「死ぬかもだけど、十分成果が得られそうだし!」
「もう、どこまで行けばいいんだよ……」
ふっふ、アレンには悪いが、最後まで付き合ってもらうで!
ここまできたんだし、いいっしょ。
アレンも大概子供って感じしないし。
「というわけで、行こ!」
「はいはい」
ちなみに、ドワーフさんはなんか唖然とした状態で動こうとしなかった。
なんでだろうね?
♦︎♢♦︎♢♦︎
「なんか暗いね」
「そりゃそうだ。森の奥だからさ、木々の葉っぱが重なって光なんて入らないもん」
もはや、光がまばらにしか入っておらず、非常に視界が悪い。
私は魔法があるから大丈夫だし、アレンは魔力を辿れるから問題ないというのは今となってはの話。
大体の植物とか魔力を持ってるから、それで大体の位置がわかるんだよね。
アレンって、昔も魔力辿って私の護衛を見つけてたなぁ。
懐かしい。
あの時は、なんでかわかってなかったのかな?
いや、わかってた?
う~ん、記憶が曖昧だ……。
何か、大事なことを思い出そうとすると、記憶がなくなるあの現象である。
それとも別の?
……まあ、いっか。
とにかく、アレンが護衛たちのことを発見できたのは、漏れていた魔力をたどったからなんだよね。
ここ、重要!
「そろそろ深いところまで来たんじゃない?」
「だろうね。辺りから、結構やばい魔力が流れてるよ」
「それは、ご馳走ね」
「言葉の使い方間違ってると思うのは俺だけ?」
とにかく、今は強い素材が欲しい!
硬い素材が欲しい!
とにかく素材をよこせ!
「素材たちがそこらへんにいるのはわかったんだけど……」
「素材たち?」
「問題はどの素材を仕留めるかだよね」
「その前に言葉の勉強をしたほうがいいと思うんだが?」
「うっさい」
「えぇ……」
ここは無難にランクで考えるか。
冒険者組合のランク制度で言えば当たり前だが、ランクが高い方が強い。
だから、強い素材が欲しかったら、高ランクなやつをぶっ倒せってわけ。
「ってなことで、一番魔力が濃いのはどちら様?」
「向こうのほうにいるやつ」
指差したのは、少し開けた場所。
当たり前のように、木々の隙間に何かの巣がある。
一本の太い木についているそれは、今にも落ちそうだった。
「ああ、落ちたらまずい!」
「なんで?」
「素材に傷が!」
「つくわけねーよ!」
それでも、落ちてしまったら、色々ともったいないような気がする。
みんなって落ちたものを触ろうと思うか?
新品と一回落とした商品、どっちを手に取る?
って、私は誰に話しているんだ……。
そして、その巣が落っこちる。
「間に合えー!」
まあ、私にかかれば余裕で間に合うんですけどね!
巣らしきものが地面に着く前に私がキャッチする。
「セーフ!」
「叫ぶほどギリギリじゃなかったね」
「そこはほっときなさいよ」
その瞬間——
強い風が吹いた。
「……!まずいよ!」
「どうしたのよ、アレン」
「なんかバカでかい魔力がこっちに来てるよ!多分その巣の中身の親だよ!」
「おやぁ?」
「早く逃げよ!」
「うぇ!?ちょっとま——」
巣を片手に、もう片方の手をアレンが掴み、ドワーフがいたであろうところまで走っていくのだった。
♦︎♢♦︎♢♦︎
「すごいね、よく逃げれたな」
「アレンの死に物狂いの顔にびっくりしたんじゃない?」
「あはは!言えてるかもしれないな!」
「そこは、否定するとこじゃないの?」
まあ、実際は自分のテリトリーから私たちが脱却したからなんだけどね。
「お主たち。その……無事か?」
「めっちゃピンピンしてるよ」
「私も平気です」
ドワーフさんはここでずっと待っていたのかだろうか?
それとも、ずっと何かに唖然としていたのだろうか?
「それで、素材なんですけど……」
結局素材は巣しかとってこれなかった。
私も中身は見ていないので、そんなに期待しないでおこう。
そして、巣の中はのぞく。
……………。
期待していなかった自分がここにいたらしいですね。
そいつは消し飛びました。
「何、これ?」
「ドラゴンの卵っぽいね」
「な!?それは本当か?」
ドラゴンの卵とわかった理由としては、卵についている鱗だ。
殻にまとわりついている鱗は通常の鱗よりも強度が高く作られている。
そうすれば、敵さんから生まれる前に攻撃を受ける心配がないからだ。
強いていうなら、成体のドラゴン並みの強度である。
「これなんのドラゴンか知ってる?」
「わかんね!」
「って、自分で取ってきたんだからそれくらい把握しとけよ!」
「アレンが引っ張ったせいなんだけどなぁ?」
まあ、そんなのはどうでもいいことだ。
「で、ドワーフさん。これが素材ってことでいいですか?」
「あ、ああもちろんだ。思ったよりもすごい素材を持ってこられて驚いてるが……」
「おじさん、もしかしたらまた俺らが依頼するかもしれない、それまでにそんなことで驚くのは直しておいた方がいいぞ。心臓がもたないからな!」
すっごく失礼なことを言われている気がするが、まあいい。
「とにかくね!これで、目標達成だ!」
先ほど、サンドワーム討伐に協力し、無事にぶっ飛ばしたわけなんですが、素材が必要なのは盲点だったヨ。
「なあ、聞いてる!?」
「聞いてる。う~ん、特に当てはないかな?」
「え!?それどうするのさ!?」
「さあ?」
だって、しょうがないじゃん!
取り付けるのはいいとして、素材までお前が提供しろよって言うのは違うんだ。
そんなことをしてしまえば、今後もし付き合いが続いたとして、最初の取引からふっかけてしまったという経歴が残るとしよう。
そうなれば、関係も悪くなるし、相手側の同業者に話が回されたらたまったもんじゃない。
ね?
だから、命助けた程度でここまでふっかけるわけにはいかないんだ。
相手の性格が人を恨みやすかったりと、悪人かもしれないしね。
そうなったら最悪、あることないこと捏造されかねん。
「とりあえず、森の奥に入ってみよう」
「奥に行けば行くほど危険ってわかってる?」
「だからよ。良い素材魔物があるかもでしょ?」
魔物が素材であれば、一番安価ですむ。
伝説の魔物的な奴がいたら、それはそれで、最高!
「死ぬかもだけど、十分成果が得られそうだし!」
「もう、どこまで行けばいいんだよ……」
ふっふ、アレンには悪いが、最後まで付き合ってもらうで!
ここまできたんだし、いいっしょ。
アレンも大概子供って感じしないし。
「というわけで、行こ!」
「はいはい」
ちなみに、ドワーフさんはなんか唖然とした状態で動こうとしなかった。
なんでだろうね?
♦︎♢♦︎♢♦︎
「なんか暗いね」
「そりゃそうだ。森の奥だからさ、木々の葉っぱが重なって光なんて入らないもん」
もはや、光がまばらにしか入っておらず、非常に視界が悪い。
私は魔法があるから大丈夫だし、アレンは魔力を辿れるから問題ないというのは今となってはの話。
大体の植物とか魔力を持ってるから、それで大体の位置がわかるんだよね。
アレンって、昔も魔力辿って私の護衛を見つけてたなぁ。
懐かしい。
あの時は、なんでかわかってなかったのかな?
いや、わかってた?
う~ん、記憶が曖昧だ……。
何か、大事なことを思い出そうとすると、記憶がなくなるあの現象である。
それとも別の?
……まあ、いっか。
とにかく、アレンが護衛たちのことを発見できたのは、漏れていた魔力をたどったからなんだよね。
ここ、重要!
「そろそろ深いところまで来たんじゃない?」
「だろうね。辺りから、結構やばい魔力が流れてるよ」
「それは、ご馳走ね」
「言葉の使い方間違ってると思うのは俺だけ?」
とにかく、今は強い素材が欲しい!
硬い素材が欲しい!
とにかく素材をよこせ!
「素材たちがそこらへんにいるのはわかったんだけど……」
「素材たち?」
「問題はどの素材を仕留めるかだよね」
「その前に言葉の勉強をしたほうがいいと思うんだが?」
「うっさい」
「えぇ……」
ここは無難にランクで考えるか。
冒険者組合のランク制度で言えば当たり前だが、ランクが高い方が強い。
だから、強い素材が欲しかったら、高ランクなやつをぶっ倒せってわけ。
「ってなことで、一番魔力が濃いのはどちら様?」
「向こうのほうにいるやつ」
指差したのは、少し開けた場所。
当たり前のように、木々の隙間に何かの巣がある。
一本の太い木についているそれは、今にも落ちそうだった。
「ああ、落ちたらまずい!」
「なんで?」
「素材に傷が!」
「つくわけねーよ!」
それでも、落ちてしまったら、色々ともったいないような気がする。
みんなって落ちたものを触ろうと思うか?
新品と一回落とした商品、どっちを手に取る?
って、私は誰に話しているんだ……。
そして、その巣が落っこちる。
「間に合えー!」
まあ、私にかかれば余裕で間に合うんですけどね!
巣らしきものが地面に着く前に私がキャッチする。
「セーフ!」
「叫ぶほどギリギリじゃなかったね」
「そこはほっときなさいよ」
その瞬間——
強い風が吹いた。
「……!まずいよ!」
「どうしたのよ、アレン」
「なんかバカでかい魔力がこっちに来てるよ!多分その巣の中身の親だよ!」
「おやぁ?」
「早く逃げよ!」
「うぇ!?ちょっとま——」
巣を片手に、もう片方の手をアレンが掴み、ドワーフがいたであろうところまで走っていくのだった。
♦︎♢♦︎♢♦︎
「すごいね、よく逃げれたな」
「アレンの死に物狂いの顔にびっくりしたんじゃない?」
「あはは!言えてるかもしれないな!」
「そこは、否定するとこじゃないの?」
まあ、実際は自分のテリトリーから私たちが脱却したからなんだけどね。
「お主たち。その……無事か?」
「めっちゃピンピンしてるよ」
「私も平気です」
ドワーフさんはここでずっと待っていたのかだろうか?
それとも、ずっと何かに唖然としていたのだろうか?
「それで、素材なんですけど……」
結局素材は巣しかとってこれなかった。
私も中身は見ていないので、そんなに期待しないでおこう。
そして、巣の中はのぞく。
……………。
期待していなかった自分がここにいたらしいですね。
そいつは消し飛びました。
「何、これ?」
「ドラゴンの卵っぽいね」
「な!?それは本当か?」
ドラゴンの卵とわかった理由としては、卵についている鱗だ。
殻にまとわりついている鱗は通常の鱗よりも強度が高く作られている。
そうすれば、敵さんから生まれる前に攻撃を受ける心配がないからだ。
強いていうなら、成体のドラゴン並みの強度である。
「これなんのドラゴンか知ってる?」
「わかんね!」
「って、自分で取ってきたんだからそれくらい把握しとけよ!」
「アレンが引っ張ったせいなんだけどなぁ?」
まあ、そんなのはどうでもいいことだ。
「で、ドワーフさん。これが素材ってことでいいですか?」
「あ、ああもちろんだ。思ったよりもすごい素材を持ってこられて驚いてるが……」
「おじさん、もしかしたらまた俺らが依頼するかもしれない、それまでにそんなことで驚くのは直しておいた方がいいぞ。心臓がもたないからな!」
すっごく失礼なことを言われている気がするが、まあいい。
「とにかくね!これで、目標達成だ!」
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