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1章 『勇者』は失業の危機にある。
今までは『犬』見習い(インターン)やったんですか? 2
しおりを挟む俺にはご主人さまがここまで激怒される原因が全くわからなかった。
(ホンマに俺、ご主人様の怒りを買うようなことをしたんか?)
とりあえず今朝起きてからした俺の一日の行動を思い出してみる。
───昨日のランちゃんのお戻りは午前様。
部屋に戻り、眠るランちゃんと入れ替わりに日出(朝5時頃)に起床して、央殿にある庭まで散歩に出た。
ランちゃんのお部屋に来てすぐの頃、『運動不足になるぞ』と言われ、ほぼ毎日、北殿の庭にある鍛練場まで連行されていた。
そこで毎朝体操をさせられていた。
(これがラジオ体操第一から第三までするよりキツいんやわぁ)
しかし、ここのところ北殿のひとたちは別のことで忙しいらしく、それが実施されていなかった。
(今思うと多分、許嫁様のことでやろうな)
だから足を伸ばして、一番大きな央殿にまで行ってそこの庭をぐるりと回った。
このケネルが存在する隠世には空も地も無いだけでなく、天気も季節も時間すらも存在しない。
それなのに何故かそこにはご主人様のご紋でもある、白い紫陽花が美しく咲き誇っている。
(これがまぁ…めちゃくちゃ綺麗やねん!)
居座りの客なども央殿には居るが、基本的にはこの庭に出てくることはない。
あまり良い顔はされないが、俺がここに足を運ぶことは禁止されてはいなかった。
ここには以前、異世界に喚ばれてすぐの頃、ご主人様に連れてきて頂いた事がある。
その時に喜んでいたら、
『そんなに私の【華】が良いのなら、何本でも持って行け』
なんて言ってくださったが、俺は紫陽花に関しては切って生けるよりも、そのまま見ている方が美しいと思う。
(お華のおしょはんでもある婆様もおんなじこと言うとった)
そうお伝えしたらご主人様は、それはもう綺麗に笑われた。
ただでさえ神々しいくらいに整った美しい顔をほころばせた笑顔は、いつもの口元だけで笑うようなアルカイックスマイルとは全然違った。
鬼にとってご主人様という存在は恐ろしく怖く、さっきの橋での客たちのように、自然と膝を折りたくなるような、そんな本能的な恐怖すら感じるらしい。
ご両親と旦那様のような保護者を除き、はとこであられる皇様にひとりの側近くらいしか、ご主人様と対等に付き合える相手はおられないらしい。
(その他の皇族の方はご主人様にとっては『脆弱過ぎて、塵芥以下』らしいんよ…)
そんなものだから本当に本当にお優しい方なのだが…普段は他者に対して傲慢と言えるほどに、その様は堂々とされていらっしゃるので………滅茶苦茶に畏怖されている。
そんなご主人様が、その時は年相応に見えた。
(本当にお綺麗やったけど、真っ白なお肌がほんのり赤うなってお可愛らしくもあった)
ご主人様は崇拝される存在であり、畏れられる存在でもある。
(びっくりすることに、ご主人様や皇族の方は『神子』って言われとって信仰の対象らしいねん)
それで『民の期待に応えなくてはいけない』と常に自分を律しようとされるので、『俺はご主人様の民やないですやろ』とお伝えして、俺といる時は楽にして欲しいと約束した場所でもある。
(指切りげんまんなんて久しぶりにやったわ)
ご主人様はどう見ても中学に入るか入らないかくらいの少年にしか見えない。
身長は160cmちょっと。声変わりもしていないボーイソプラノ。
俺を片手で持ち上げれるくらいやし、小柄でもしっかりとした筋肉はついてると思う。
(一糸まとわぬお姿はまだ見たことないけど…)
それほど幼い見目の方であるのに、周りの期待は大きく、それが苦しい時もあると、あの時ぽつりとこぼされた。
俺は反抗期も無く、今もモラトリアムな人間なのでそんな悩みはなかったが、ちょうどそのくらいの歳の、死ぬ一年くらい前から、兄貴も悩みを抱えて暗くなっていた時期があった。
だからご主人様が俺のことを『慰め』や『癒やし』なんて言われるので、求められるうちはこの方のペットでいようと思った。
(この頃から快適な生活をさせてもろてたしな)
そんな思春期真っ只中のご主人様は、文月(7月)の初日の本日、17歳になられた。
そう、今日はご主人様のお誕生日で、そのお祝いをして差し上げると約束していた。
『期末考査中であるし、務めもある故…渡りは遅くなるうえ、早々に帰るが』
と言われていたが、俺は頑張っていらっしゃるご主人様に何かお祝いを差し上げたかった。
一応は用意しているのだが、物ではないうえにそれが喜ばれるかは疑わしい事になってしまった。
寧ろ迷惑かもしれないとさえ思っている。
───一瞬、ご主人様がピクリと動かれた気がしたが、気のせいやろう。
結局、プレゼントらしいプレゼントはな~んも用意できへんかったから、あれしかないけどな…
そんな思い出の場所でなら、なにか良いことを思いつくかと思い、贈り物について悩みながら散歩していた。
すると仕事明けの何人かの知り合いの鬼に声をかけられたので、『ご主人様のお誕生日のお祝いを差し上げたいんやけど、何がええやろか?』と前置きしてから
『(ここの)花を、というワケにはいかへんし、なんもない俺は体くらいしか差し上げられへんけど……どうやろか?』
と話すと皆は急に喜色に満ちた顔になった。
特に帯を前に結んだメス役の者の中にはガッツポーズやハイタッチをしだす者もおり、
『ナシ!あの方から【華】が貰えると良いな』と肩を叩かれ、
『私たち鬼でもあの方の全てを受け入れるのは辛いから頑張れよ!』と労われ、
『俺は今日の当番だけど、よし!お前に譲ってやるよ!(助かったーーー!!)』と握手をされた。
皆は満面の笑みで俺に訳のわからないこれらの言葉を贈ってくれた。
そのことで俺はさっきの発言の後に、『やっぱりそれはどうやと思うから、他に何かええもんないか?』と続けたかったのだが、皆が物凄くはしゃいでおり、全然聞いてくれそうになかったし、言える雰囲気ではなかった。
終いには『誰か後宮の管理者に知らせてこい!』とまで言い出して、『やっとお役目から外れる…』と号泣するものすら居たが、オス役の者は……
『お前の心意気は分かった。玉砕してもいつでも慰めてやるからな?』と色のあるお誘いを受け、
『俺の【華】を見せてやろうか?』と徐に着物の合わせを寛げて見せられ、
『望むなら俺の【華】をやるぞ?』とそんな変なことまで言われ、彼らの残念そうな顔に悲しそうな顔、寂しそうな顔を不思議に思っていたら、
心底気遣わしげな顔の元セフレから『悪いことは言わない。お前、あの方にヤリ殺されるぞ?』といった忠告まで受けた。
訳のわからない言葉ばかりを貰い、全く有益な相談にはならなかったが、とりあえず彼らには『おおきに』と返して北殿に戻ろうとしたところ……
俺の悩み事を聞いてくれた皆は、仕事上がりの俺と仲の良い元セフレの鬼たちにも声をかけて、
『『『『『『お支度をお手伝い致します!』』』』』』
という言葉の後、有無を言わせず央殿の大湯殿に俺を連行した。
そして皆で一緒に風呂に入ることになった。
(いや、傅かれて世話されたと言うべきか…)
その結果、俺は彼らに徹底的に磨き上げられた。
途中で気持ち良かったり疲れたりで寝たりもしたが、最終的にツヤッツヤのツルツルにされた。
(ランちゃんの部屋にも温泉引かれてるけど、あそこだけエステ的なもんとか蒸し風呂とか、他にも色々あるねん)
数時間にも及ぶ彼らのエステを受けた後には、いわゆる鬼のSEXの作法(ご主人様向けバージョン)を何故か教わった。
それも四葩の管理者である四守の誰かではなく、ご主人様の本来の後宮『紫陽花宮』の管理者である孔雀様から!
しかもそのことでご主人様の魔王様がえげつなくおとろしい(酷く恐ろしい)ラスボスと判明!
(ヒントは『毒蛇』やった…実はちょっと早まったと後悔もしていなくもない)
孔雀様に『若様との契りは長くなる』と言われ、長めの昼寝をしろと無理矢理に昼寝をさせられ、 最後にお庭の『白紫陽花』の香油を使い、髪や体を仕上げられ頃には、さすがの俺も気づいていた。
こいつらは俺に『プレゼントは俺!』をやらせる気だと。
(ベタすぎるさかいにやめよと思てたのに!それに今どきやるやつおるか?)
そして夕方近くになりやっと開放され、部屋に戻って来たところでランちゃんからあの衝撃のお話をされたというわけだ。
孔雀様からはあの時何も言われなかったが、お誕生日に合わせてご公表をされるのだろう。
それで多分、一年くらい婚約期間がおかれ、婚礼をされるのではないだろうか?
(来年はご主人様も18歳やし)
皆が俺を少し哀れそうに見ていたのが不思議だったが、そういうことだったらしいと俺は気づいた。
(もしかするとご主人様のラスボスのことかも知れないが…)
これが最初で最後の機会になるから御主人様にお情けを与えて貰えと、そのチャンスを皆からまわして貰ったということに気づいた。
それで今日こそ俺の体をこのお方に捧げ、明日にでもここを出てどこかに行こうと考えていた────
◇
「そのことだ、阿呆!」
「はい?」
今日の出来事を自慢の脳内劇場で見ていたところ、ご主人様からストップがかかる。
(一体なんのことやろか?)
ご主人様は再び怖いお面を付けた顔で俺を睨み、
「駄犬、貴様はなぜここを出て行くと言う?」
問いかけられたのは俺の気にしていたことだった。
自分でもそのことを口にするのは嫌だが、ご主人様のお口からはもっとお聞きしたくない。
仕方がないのでそれにお答えする。
「いや…ここが閉じられると聞きましたけど?でしたら出ていくしかないですやろ?」
『許嫁様がおられるのでは?』ということはやはり口にすらできなかった。
でも、そんな俺の悩みは呆気なく解決する。
「貴様が望めば残す」
拍子抜けするくらいにあっさりと「欲しいならくれてやる」的な感じで、ご主人様は後宮の存続を決められた。
「え……?そないにえらいことを俺なんかに決めさせてええんですか?」
「ん?異なことを言うな?寧ろ貴様が嫌がれば残せぬ」
ご主人様からは「阿呆なことを言う」とでも続けて言いそうなそんな気配すらする。
(助かるけど、一体なんのことやろか?)
だがしかし、こんな短いやり取りで俺のおうちは確保出来た。
ホームレスさんの回避である。
きっと『戸籍なし、資格なし、学歴なし、角なし、人族』というナイナイ尽くしの俺を慮って下さったのだろう。
(やっぱりご主人様はお優しい方やわぁ)
この方は嘘がつけない体質のお方で、言われたことはしっかりと守られる。
その分発言されることに対して大変気を使い、『出来ぬ約束はせぬ』と仰られていたので、一度認めて頂いたら俺の今後は安泰だった。
そのことに安堵している俺に、ご主人様はご自分の膝をポンポンと叩き、「こちらに来い」と膝枕を俺に勧めてくださるので、ご主人様の太ももにお邪魔させて頂き、この上ない贅沢な膝枕に寝転んだ。
いつものように俺を犬や猫の様に可愛がり、やわやわと撫でられるご主人様は、ご満悦であられるのか、いつになく饒舌にお話してくださる。
「お前もここの者と上手くやっているようだしな。
全ての犬共をはとこ殿に返すつもりでいたが、お前の話相手くらいにはなるだろう」
「おおきにありがとうございます?」
「暇を持て余して誰かを閨に連れ込めば折檻するが」
「そないなこともう二度と致しませんとお約束しました」
ほんの少しばかりご主人様のおしおきが気にはなるが、今の俺のお穴はご主人様だけのもの。
(そやさかい安心しておくれやす)
「自らのメスにはたっぷりと愛を注ぎ大切にしろと、何事も寛容でいろとそう旦那様から教えられ、父母からも躾けられたが……私は独占欲も強く、嫉妬深いオスだ」
ブチギレから一転してご機嫌になられ、色々とお話くださるが、照れくさいのだろか?
少し横を向かれている。
(お面を外されないのも照れ隠しなんやろか?おかわいらしいなぁ…)
ご主人様や孔雀様から俺はメス犬と言われている。
(はじめて言われたときにはギョッとしたんやけどな)
助けられた時にしていたことが原因なのか、どうやら彼らにとって俺はオスではないらしい。
そのうえ俺の匂いはメス臭いとまで言われてる。
(ご主人様を抱く気にはならんから別に構わんけど)
とりあえず住まいは確保できたので、次は寵愛の獲得のために媚を売らなくてはいけない。
媚という言い方は悪いが、俺のご主人様への愛は本物なので許してほしい。
「俺はご主人様のメス犬やさかい……」
ご主人様の膝の上から降りると、 衿を正し、着物の乱れを直してから正座をして、三つ指を付いて丁寧に座礼をする。
「(ペットとして)精進致しますさかいに、今後ともよろしゅうお願いします」
ご主人様に今後も俺のことを可愛がって頂くことのお願いをした。
(許嫁様には負けまへん!)
「構わぬ。だが今日は優しく出来ぬ……」
そんな欲まみれな俺のお願いにも、鷹揚なご様子を崩されず、多分に色を含んだお返事をされた。
どうやらご主人様も今日の伽のお相手の変更については報告を受けておられるらしい。
これでようやく俺も愛玩奴隷から性奴隷に昇格である。
(見習いから正規雇用になったって感じやろか?)
俺の異世界での就職は決まった!
今後はご寵愛を長く頂き、出世して、いつかはご主人様の妾妃を目指します!!
随分ご機嫌も直っておられ、寧ろ上機嫌過ぎるくらいだが、このご様子であれば『誕生日の贈り物』も喜んで頂けそうだ。
───ご主人様がまたピクッと動かれた気がするな。
再び座礼をして、
「今日はご主人様のお誕生日の為に皆に磨いて貰いました。
お気に召すかはわかりませんけど……精一杯お務めさせてもらいます」
そうお伝えして顔を上げる際に、『堕天使の微笑み(本気)』をプレゼントする。
(さあ!ご主人様、召し上がれ~♡)
一応、俺からは手を出さない。それは守る。
それに孔雀様からは『若様は閨ごとに長けておられるので心配はいりませんよ』なんて言われている。
「くっ、……そのように、オスを…煽るな阿呆っ!」
「あ、俺が物理的に食べられそうになった時にもそう仰いましたね?血ですか?要ります?」
あの時もさっきのご主人様くらいのえらい剣幕で叱られたが、時間的にお腹でも空かされているのだろうか?
「違うわ阿呆!あー、もうっ!」
ご主人様のお手が俺の腕をぐいと引っ張り、そのお胸の中に引き寄せられた。
ご主人様からはお庭の紫陽花の匂いを濃厚にした香水なのか、ジャスミンみたいなお花やバニラのようなお菓子みたいなそんな匂いがする。
(俺に使われた香油みたいな薫りやな?)
俺を抱きしめて髪や肌の匂いを嗅ぐご主人様のご様子から、俺はまた予想を外したらしいと気づく。
「このように潤んだ瞳に、私の【華】の薫りまで纏い迫るとは…
狩りの直後に来た今の私は、燻りを…昂ぶりを抱えていると言っている」
「ご主人様…語彙が少々、エロジジイみたいやおへん(違います)?」
「煩い!好ましく思っていたメスが、私に【華】を渡したいと言うのを聴いたその時、どれほど嬉しかったことか!
朝の禊をしている際に奇声を上げ、………舞い上がった自分が恥ずかしかったくらいだ」
そこまで話しをされると俺を離し、再びふいと横を向かれた。
「はぁ…」
(なんのことやろか?)
尚もご主人様は続けられる。
「方々に脅しをかけ、試験も強引に全ての受け、本日で終えさせた。
旦那様にもお声をかけ、明日より側仕えも休みませて頂き、渋る孔雀には少し無理矢理になってしまったが、貴様との蜜月の為の支度をさせるように命じた。
なのに!貴様は犬共と戯れるわ、奴らの誘いにも安易に乗りそうだわ…
まぁ…それは良い。そこまでは許す」
何か良くない予感がするので俺は即座に謝る。
(俺は霊感というのか、そういった勘が働くんや)
「そのことをお怒りでしたか…なんやえらいすんまへん」
───しかし時は既に遅く、ご主人様の不満はこのあと爆発する。
「駄犬…貴様はス、……頂蘭とも抱き合い、挙げ句に『おッキ』させるだと!」
どうやらランちゃんとのやり取りに、一番腹を立てていらしたことにやっと気づいたが、遅かった。
───お怒りになられたご主人様は、ヒヤリやゾクリでは済まない恐ろしいお言葉を発せられた。
「………物理的に去勢してやろうか?」
ご主人様はその鈴を転がすような凛とした高いお声を、低く太くさせて大変恐ろしい脅しを俺にした。
そのお言葉に俺は息をヒュッっと飲み込んだ。
「ヒェッ?!そ…、それはかんにんしてぇ~っ!!」
ご主人様が口にされたそれには、さすがの俺も慌て、必死になり許しを乞う。
「それだけはかんにんです~許しておくれやす~~」
俺はご主人様のメス犬であるが、猫なで声でご主人様にすがり付き、甘えた。
そんな俺の頭や髪を撫でたり、喉をくすぐりながらご主人様は衝撃の事実を告げた。
「言っておくがス、っ…頂蘭には妻も子もいるんだからなっ!」
( な ん や て ! ! ! )
「えぇっ?!ランちゃん既婚者!しかもお子さんまでいはるの!」
「あ………」
ご主人様は「まずい…父上に叱られる」と小さく呟き、非常に気まずそうにされている。
(「しもた」っていう感じやけど、やっぱりまずいことなんや…)
それにしてもランちゃんには既にお嫁はんと子どもがいるだなんて驚きだ。
あの子は妙に包容力があるし、大人のオスの魅力に溢れているから、もう既に売約済みなのも納得だが……
(ランちゃん、そないな身で犯罪犯したらあかんやろ!お嫁はんと子どもさんがかわいそうやろ!)
「あれは私がお前に付けた者だが、貴様は随分あれに気を許し、そのようなあだ名で呼ぶ。
なのに私のことはずっと『ご主人様』だ」
気まずいのもあるのだろうが、どうやらそのことでも拗ねておられるらしい。
でもなんか、なんかご主人様…いつもとキャラ違てませんか?
まぁ、お可愛らしいですけど……
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