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三章 遂に禍の神にまで昇華される
構わん。苦しいものを吐き出せ。俺しか聞いておらん。 嫌なら俺も【呪】を使い忘れる。
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ご覧頂きありがとうございます。
まだ子供を身籠る前の話になります。
───────────
今日は黒が僕の実家…【青】に出掛けていた。
帰ってきた息子からの話に腹が立ち、それと同時にとても重く苦しい気持ちになった。
息子が持って帰ってきた、僕の生まれたときに植えた庭白百合の花。
それを見るとより気分は悪くなり、ドロドロとしたものが胸のうちに巣食う。
(おかしいな。)
(僕はそんなふうにひとを憎んだり嫉妬に駆られる性質ではないのに?)
最近の自分のおかしさに気付くが、また頭がぼうっと靄がかかったようになる。
そんな状態の僕のもとに、大好きな番が側に来て何かを振り払う動作をしたあと、
「まだ気分が滅入っているなら、これを飲め。」
そう言って酒を勧めてきた。
前に置かれたのは、僕が二十一を迎えた正月に姉がくれた特製の『蜜酒 [mjöd]』だ。
その際に『母上からの祝いだよ』と言われたが…母様は既に亡くなられている。
熟成にそんな年月もかけないし不思議すぎる。
アルフヘイムで作られるこれは耳長族の酒だ。
蜂の蜜を使ったそれは甘く、とても僕好みだった。
魚も肉も卵も乳さえも摂らない彼ら耳長もこれだけは飲む。
中には薬草などを入れたものもあり、義姉などはそれを好んでいた。
例の【酒呑童子】の一件から酒も摂るようになったこいつは、しばしば酒を嗜む様になった。
『そういえばお前って酒の味はわかるの?』
『格別美味いとも思わんが、なぜか飲みたくなるようになった。』
『そっか。』
『これからはお前も付き合ってくれると嬉しい。』
『構わないよ。』
こんな感じで成人を迎えてからこいつと飲む様になった。
甘く強い酒である、蜜酒を僕は弱いのでちびりちびりと舐めるように飲む。
なぜか姉は成人年齢の十六でなく、二十一にこれを渡したのかはわからないが、彼女はしばしば独特の価値観を披露する。
自分の友人のそれと同じ様なものだろう。
「…発情期の睦み合いみたいに乱れるのがお前は好きなんだろうが!」
他の酒でもそうだが、微酔から酩酊した頃にこいつを押し倒す事が多かった。
それを好むのかこいつはよく僕に飲ませた。
「こういう時には何もかも忘れ没頭する事も良い。俺は酔えんから少し羨ましい。」
色々と逸脱しすぎているこいつのこれは本当に可哀想だ。
◇◇◇
酒に酔ってきた僕の口は少しばかり軽くなってきた。
今なら普段は言えないことも言えそうだ。
「構わん。苦しいものを吐き出せ。俺しか聞いておらん。
嫌なら俺も【呪】を使い忘れる。」
そこまで言ってくれるのなら、話すことにする。
───お前もよく知ってるだろうけど、僕には苦手なものが結構ある。
例えば食べ物なら、魚も野菜も大嫌いだった。
今はちょっとは食べれるけど好まない。
まぁ…お前に比べたら何でも食べれませんけど!
肉とか魂はまだ美味しくないけど、お前に付き合って食べてるうちにそれが主食になった。
好物は…お前の血かな?
やっぱり一番美味しいよ。
『愛し、愛されているものの血肉は堪らなく美味い』のは確かだね。
コラ!恥ずかしいからこれ以上は喋らせんな!!
酒は嫌いじゃないけどすっごく弱い。
今飲んでるみたいな蜜酒は甘くて好みだ。
お前はあの時から好んで一緒に飲むように勧めてくれるけど、綱と茨木からはやめろと言われてる。
これも叱られないのか?
ひと付き合いも苦手だ。
友達だって、一番仲が良いのは綱…蒼だよ。
綺麗な名前だよな?【色】と【名】の解離なんてありえないから吃驚したよ。
普通はそんなことをしたら心を病んだり魂を傷つけるもんな。
他の四天王のみんなとも仲はそれなりに良いよ。
他に鬼で仲のいいやつはいないし、知らないけど、多分少ない方だと思う。
お前は姉様だけ?!
うーん、他種族はいないワケ?
理由があって実家で軟禁状態で育てられてた。
お姫様というよりもお人形みたいになっていた。
自分の意見も『可』か『否』かで示すだけで、言われたように過ごしてた。
姉が異常に気づいて、教育係などをやめさせ彼女が面倒を見るまで、フノスよりちょっとはマシくらいの感じだったらしい。
その反動でか知らないけど『こんな感じに生意気になっちゃったけど。』なんて言われてる。
その自我の目覚め?
さぁ?多分、父の告白に腹を立てた時だったかな?
『あんた、いい加減にしろよな!』って殴ったことは覚えてる。
家族だって姉以外は苦手だ。
特に父はクズい。
物凄く頭は切れるし賢いのに他は滅法弱い。
僕のお酒に弱いのも父に似たとこだね。
厳ついαらしい見た目に反して、妙にΩっぼくてなよっちいの。
腕っぷしもものすっごく弱いよ。
母は逆に逞しすぎて父を『小僧!貴様ふざけるなッ!!』ってボコボコにすることが多かったらしいよ。姉によると。
それに心が滅茶苦茶弱くて精神的に脆くてダメダメなんだ。
母を恋しく思うからか、年々母に似てきた僕に会うのを嫌がる。
その癖凄く手に入りづらい甘味のものや、美しい絹の衣、僕の好む本とか色々と与えてはくれる。
だけど母がいないのも元々はこのひとのせいだし、祖父母もなんていうのか複雑な感情しかない。
祖父母は嫌いといえるほど近くにいなかったし、よく分からない。
父?大政大臣だからお前は何度も会っているだろうけど?
そ、その藍青。
あーそうだね強い魂の割に滅茶苦茶弱いよね。
僕を手籠めにしたときも怒り殴ってくるなら受け入れた?
はぁ…そんな気概のない弱いひとなんだよ…
僕は母のお腹にいたときから【青】の跡継ぎとして決まっていた。
【青】は何度も問題が起こり、血も皇から離れすぎている。
その為来たのが母だった。
義母の民の最も旧い世代の『血を飲むもの』。
これはお前も知ってるよね?有名だし。
元は義姉に着いてアルフヘイムに行った男のΩだったらしい。
耳長ではないよ、至ってもいなかった。けど、それに近いところにはいたみたいだ。
強いて言うなら茨木の母と同じ様な存在だった。
その母がどういう経緯か長らく子が出来なかった祖父母の養子となり…母が断然歳上なんだけどね。義母並みに歳を経たものだし。
それで【青】の親戚筋で辛うじて純血の鬼、母と相性が良かったものとの縁組を希望した。
集められた候補者の中で父は、熱烈に母に惚れ込んでいた唯一と言っていい、母目当ての求婚者だったらしい。
そんな父の愛に母も心を動かされた。
姉による話だから違うかもしれないけれど『小僧、貴様を可愛がってやろう。』って母が求婚したらしいよ?
なんか怖いよね?
じつはさ、僕と姉の両親も僕らみたいに『運命の番』なんだよ。
初めて会ったときに発情を起こして、それが判明した。
母はそれは恐ろしい力の持ち主で父を含む盛ったオス共を蹴散らして…
その後色々あってちゃんと祝言を挙げてから番になって、それで姉が生まれた。
お義母様やお義父様が証人だから聞いてみたら?よく知ってると思うよ。
母はそれはもうどえらい美人Ωとして有名だったんだけれど、どう見ても男寄り。
その美しさは性別とかなんて関係なく、女とΩにも男とαにも人気はあったそうだけれど、怖いというくらいの迫力のある美貌。
姉曰く、気位も非常に高いひとで、お姫様というよりも女王様みたいだったんだって。
しかも強い力とその容姿とかでオス共は、母を抱くのは怖いって怯えたらしいよ。
失礼するな!
僕はその母に瓜二つらしいけれど、お前はどう思う?
……ありがとう。
僕は旧い世代の血を入れて生まれた、最後の純血のΩになりそうなものとして誕生した。
元々、【青】の立て直しで皇のものとは必ず縁組するという感じだったらしいね。
吃驚するよね?
お前に誘拐されて閨に連れ込まれて、なし崩しに嫁いだけど、
本当なら嫁には行かずに婿を取り、家から出ずに一生を過ごすはずだったんだ。
それでも美しさとかの評判は凄かった?
多分、母の話があったからだね。
お前以外の縁談のこと?
これだけは好きなやつを選んで良いって言われてたけど…
うーん、とりあえず四家の【赤】と【黄】のやつと幾らかは会ったよ。
【赤】は野蛮。粗野でいい加減だし、暑苦しい。容姿も気に入らなかったなオスくさ過ぎて。
【黄】は優しいけど物足りない。ホントそれだけ。
【緑】?お前さ…あそこはほぼΩしかいないだろ!それは変態的でよろしくないって何度も言っただろ!!
【青】の中では探してないよ。血が薄まりすぎているからね。近いところにはΩの菖蒲兄様しかいなかったし。
でさ、【青】の物凄い醜聞、知ってる?
僕がなんで『弟』を作るのを躊躇するのか、異常にΩの三大美徳にこだわるの。
それに自分の容姿に劣等感があるの……
恋も愛も諦めて、番も作らないって公言して純潔を守ろうとしたこと。
【血の伴侶】も拒否していたその理由。
姉が僕にとても甘くて優しい理由。
なんでか知ってる?
まだ子供を身籠る前の話になります。
───────────
今日は黒が僕の実家…【青】に出掛けていた。
帰ってきた息子からの話に腹が立ち、それと同時にとても重く苦しい気持ちになった。
息子が持って帰ってきた、僕の生まれたときに植えた庭白百合の花。
それを見るとより気分は悪くなり、ドロドロとしたものが胸のうちに巣食う。
(おかしいな。)
(僕はそんなふうにひとを憎んだり嫉妬に駆られる性質ではないのに?)
最近の自分のおかしさに気付くが、また頭がぼうっと靄がかかったようになる。
そんな状態の僕のもとに、大好きな番が側に来て何かを振り払う動作をしたあと、
「まだ気分が滅入っているなら、これを飲め。」
そう言って酒を勧めてきた。
前に置かれたのは、僕が二十一を迎えた正月に姉がくれた特製の『蜜酒 [mjöd]』だ。
その際に『母上からの祝いだよ』と言われたが…母様は既に亡くなられている。
熟成にそんな年月もかけないし不思議すぎる。
アルフヘイムで作られるこれは耳長族の酒だ。
蜂の蜜を使ったそれは甘く、とても僕好みだった。
魚も肉も卵も乳さえも摂らない彼ら耳長もこれだけは飲む。
中には薬草などを入れたものもあり、義姉などはそれを好んでいた。
例の【酒呑童子】の一件から酒も摂るようになったこいつは、しばしば酒を嗜む様になった。
『そういえばお前って酒の味はわかるの?』
『格別美味いとも思わんが、なぜか飲みたくなるようになった。』
『そっか。』
『これからはお前も付き合ってくれると嬉しい。』
『構わないよ。』
こんな感じで成人を迎えてからこいつと飲む様になった。
甘く強い酒である、蜜酒を僕は弱いのでちびりちびりと舐めるように飲む。
なぜか姉は成人年齢の十六でなく、二十一にこれを渡したのかはわからないが、彼女はしばしば独特の価値観を披露する。
自分の友人のそれと同じ様なものだろう。
「…発情期の睦み合いみたいに乱れるのがお前は好きなんだろうが!」
他の酒でもそうだが、微酔から酩酊した頃にこいつを押し倒す事が多かった。
それを好むのかこいつはよく僕に飲ませた。
「こういう時には何もかも忘れ没頭する事も良い。俺は酔えんから少し羨ましい。」
色々と逸脱しすぎているこいつのこれは本当に可哀想だ。
◇◇◇
酒に酔ってきた僕の口は少しばかり軽くなってきた。
今なら普段は言えないことも言えそうだ。
「構わん。苦しいものを吐き出せ。俺しか聞いておらん。
嫌なら俺も【呪】を使い忘れる。」
そこまで言ってくれるのなら、話すことにする。
───お前もよく知ってるだろうけど、僕には苦手なものが結構ある。
例えば食べ物なら、魚も野菜も大嫌いだった。
今はちょっとは食べれるけど好まない。
まぁ…お前に比べたら何でも食べれませんけど!
肉とか魂はまだ美味しくないけど、お前に付き合って食べてるうちにそれが主食になった。
好物は…お前の血かな?
やっぱり一番美味しいよ。
『愛し、愛されているものの血肉は堪らなく美味い』のは確かだね。
コラ!恥ずかしいからこれ以上は喋らせんな!!
酒は嫌いじゃないけどすっごく弱い。
今飲んでるみたいな蜜酒は甘くて好みだ。
お前はあの時から好んで一緒に飲むように勧めてくれるけど、綱と茨木からはやめろと言われてる。
これも叱られないのか?
ひと付き合いも苦手だ。
友達だって、一番仲が良いのは綱…蒼だよ。
綺麗な名前だよな?【色】と【名】の解離なんてありえないから吃驚したよ。
普通はそんなことをしたら心を病んだり魂を傷つけるもんな。
他の四天王のみんなとも仲はそれなりに良いよ。
他に鬼で仲のいいやつはいないし、知らないけど、多分少ない方だと思う。
お前は姉様だけ?!
うーん、他種族はいないワケ?
理由があって実家で軟禁状態で育てられてた。
お姫様というよりもお人形みたいになっていた。
自分の意見も『可』か『否』かで示すだけで、言われたように過ごしてた。
姉が異常に気づいて、教育係などをやめさせ彼女が面倒を見るまで、フノスよりちょっとはマシくらいの感じだったらしい。
その反動でか知らないけど『こんな感じに生意気になっちゃったけど。』なんて言われてる。
その自我の目覚め?
さぁ?多分、父の告白に腹を立てた時だったかな?
『あんた、いい加減にしろよな!』って殴ったことは覚えてる。
家族だって姉以外は苦手だ。
特に父はクズい。
物凄く頭は切れるし賢いのに他は滅法弱い。
僕のお酒に弱いのも父に似たとこだね。
厳ついαらしい見た目に反して、妙にΩっぼくてなよっちいの。
腕っぷしもものすっごく弱いよ。
母は逆に逞しすぎて父を『小僧!貴様ふざけるなッ!!』ってボコボコにすることが多かったらしいよ。姉によると。
それに心が滅茶苦茶弱くて精神的に脆くてダメダメなんだ。
母を恋しく思うからか、年々母に似てきた僕に会うのを嫌がる。
その癖凄く手に入りづらい甘味のものや、美しい絹の衣、僕の好む本とか色々と与えてはくれる。
だけど母がいないのも元々はこのひとのせいだし、祖父母もなんていうのか複雑な感情しかない。
祖父母は嫌いといえるほど近くにいなかったし、よく分からない。
父?大政大臣だからお前は何度も会っているだろうけど?
そ、その藍青。
あーそうだね強い魂の割に滅茶苦茶弱いよね。
僕を手籠めにしたときも怒り殴ってくるなら受け入れた?
はぁ…そんな気概のない弱いひとなんだよ…
僕は母のお腹にいたときから【青】の跡継ぎとして決まっていた。
【青】は何度も問題が起こり、血も皇から離れすぎている。
その為来たのが母だった。
義母の民の最も旧い世代の『血を飲むもの』。
これはお前も知ってるよね?有名だし。
元は義姉に着いてアルフヘイムに行った男のΩだったらしい。
耳長ではないよ、至ってもいなかった。けど、それに近いところにはいたみたいだ。
強いて言うなら茨木の母と同じ様な存在だった。
その母がどういう経緯か長らく子が出来なかった祖父母の養子となり…母が断然歳上なんだけどね。義母並みに歳を経たものだし。
それで【青】の親戚筋で辛うじて純血の鬼、母と相性が良かったものとの縁組を希望した。
集められた候補者の中で父は、熱烈に母に惚れ込んでいた唯一と言っていい、母目当ての求婚者だったらしい。
そんな父の愛に母も心を動かされた。
姉による話だから違うかもしれないけれど『小僧、貴様を可愛がってやろう。』って母が求婚したらしいよ?
なんか怖いよね?
じつはさ、僕と姉の両親も僕らみたいに『運命の番』なんだよ。
初めて会ったときに発情を起こして、それが判明した。
母はそれは恐ろしい力の持ち主で父を含む盛ったオス共を蹴散らして…
その後色々あってちゃんと祝言を挙げてから番になって、それで姉が生まれた。
お義母様やお義父様が証人だから聞いてみたら?よく知ってると思うよ。
母はそれはもうどえらい美人Ωとして有名だったんだけれど、どう見ても男寄り。
その美しさは性別とかなんて関係なく、女とΩにも男とαにも人気はあったそうだけれど、怖いというくらいの迫力のある美貌。
姉曰く、気位も非常に高いひとで、お姫様というよりも女王様みたいだったんだって。
しかも強い力とその容姿とかでオス共は、母を抱くのは怖いって怯えたらしいよ。
失礼するな!
僕はその母に瓜二つらしいけれど、お前はどう思う?
……ありがとう。
僕は旧い世代の血を入れて生まれた、最後の純血のΩになりそうなものとして誕生した。
元々、【青】の立て直しで皇のものとは必ず縁組するという感じだったらしいね。
吃驚するよね?
お前に誘拐されて閨に連れ込まれて、なし崩しに嫁いだけど、
本当なら嫁には行かずに婿を取り、家から出ずに一生を過ごすはずだったんだ。
それでも美しさとかの評判は凄かった?
多分、母の話があったからだね。
お前以外の縁談のこと?
これだけは好きなやつを選んで良いって言われてたけど…
うーん、とりあえず四家の【赤】と【黄】のやつと幾らかは会ったよ。
【赤】は野蛮。粗野でいい加減だし、暑苦しい。容姿も気に入らなかったなオスくさ過ぎて。
【黄】は優しいけど物足りない。ホントそれだけ。
【緑】?お前さ…あそこはほぼΩしかいないだろ!それは変態的でよろしくないって何度も言っただろ!!
【青】の中では探してないよ。血が薄まりすぎているからね。近いところにはΩの菖蒲兄様しかいなかったし。
でさ、【青】の物凄い醜聞、知ってる?
僕がなんで『弟』を作るのを躊躇するのか、異常にΩの三大美徳にこだわるの。
それに自分の容姿に劣等感があるの……
恋も愛も諦めて、番も作らないって公言して純潔を守ろうとしたこと。
【血の伴侶】も拒否していたその理由。
姉が僕にとても甘くて優しい理由。
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