僕の番が怖すぎる。

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二章 あいつの存在が災厄

お前に私の【華(愛)】を与えた。

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 前前話からの繋がりになります。
 ───────────
 

戦乙女ヴァルキュリヤ】達が去るのを見届けてから、あいつに話しかける。

 離れていた間、冷静になりずっと考えていた。
 お前から与えてもらったものに対して返せる、お前に与えられるもの。

 ずっと、ずっと僕に愛を囁やき続けてくれた。
 お前の愛は重すぎて、それが全部呪いになるくらいだった。
 あんなに縛り付けられているのに、心地よいと思ってしまう僕も大概気が狂っている。

 だから、お前の望むものを返そうと思う。

「さて、朱点。
お前にまだ私は【】を返していませんでしたね?
これからお前に私から【華】を与えます。」

「保留ではなかったのか?」

 確かにそう言っていたよ。
 でも、それでお前の不安が除けるなら構わない。
酒呑童子シュテンドウジ】騒動で、首に付いていた僕の【華】も枯れてしまって、お前は残念がっていたから。
 
「自由なお前を縛るのも嫌でしたから。
私たちのはじまりはそれは酷いものでした。
勝手に【伴侶】にもされましたしね。
ところでお前が私にかけた【誓約縛り】を教えてください。
それを参考に私は【】を返します。」

 お前に僕があげられる【愛】を与える。
 これからする宣誓は僕が生きている限り、ずっとお前を【縛】る呪いだ。
【至】った僕や、生来からの亜神であるお前は、永遠の命を持つ不死の存在だ。
 それはとても重い枷になる。

 鬼族の番への執着心は本当にヤバい。 
 呪いで自分の最愛を縛りつけ永遠に虜にする。
『番の血しか飲めない』や『番しか抱けない』などが無難ではあるが、
 こいつにはそれが難しい。

 何を与えてやれば良いのか本当に分からなかった。

 でも、こいつもずっと不安で…
 悪いことをした。

「…………………………」

 沈黙が続く。

 なんでそんなに気まずそうな顔をする?
 口の重いこいつにキツめの視線を遣り、促す。


「…無い。」 


「はぁ…?!何言ってんだよ。
ちゃんと答えろ。今度こそボコるぞ!」

 あ、素が出た。
 マズいな茨木イバラキも四童子もいるのに。
 ツナ、お前は笑いを堪えるな!殴るぞ!!

 ──『悪ぃ。』── 


 とうとうこいつが話しだす。

「俺はお前を一切縛らない、何でも許す。
お前のすること全てを受入れる。
…そう縛った。
俺に。」

 おい…マジか?!
 それは【縛】りでも何でもないだろう!

「「は?!」」「「「「若?!」」」」

 綱と茨木、四童子たちも物凄く吃驚している。

 分かるよ、そんなことをしたやつなんて聞いたことがない。
 義母は恥ずかしそうに僕に参考になればと、義父への【縛】りを教えてくれたが、
 そんなものではなく、とても可愛らしいものだった。
 従兄弟だって夫にしたものは義母と似たようなものだった。

 こいつはほんとうに色々と規格外過ぎて反応に困る。
 言葉が足りないというか…卑猥すぎる発言をやめて欲しい。
 問題行動を何度注意してもやめないで起こすし、
 今みたいな突飛すぎる考えにもまだまだついていけない。

 でも、ずっと真っすぐで嘘はついたことがない。

『フノスもあかもいわないだけ、うそはいえない。』 

 僕もこの一年ほどの間で良くわかったよ。

 こいつの考えることも行動も突き抜けすぎていて、もう何も言えない。
 でも、その大きな愛に込み上げてくるものがある。
 少し泣きそうな顔を見られたくない。

 散々、お前に代わり茨木などが僕のもとに説得に来たけれど、
 綱たち四天王も僕を諭したけれど、
 姉様もお義姉様も皆が心配してくれたけれど、

 フノスが、お前と同じ様な存在のあの子が色々と教えてくれた。

 ずっとお前が恋しかった。
 あの頃に、僕が寝ていたひと月ほどの間にした事を…
 知りたくなかった。

 お前からもずっと華を通して僕に愛を囁やき続けてくれた。
 ずっと変わらず僕を愛していると、いつも真っ直ぐに重すぎるくらいの呪いを吐きやがって!

 黒を巻き込んで色々と暴走してしまったところも反省している。
 お義母様もお義父様も鬼族の皆が心配してくれているのも聞いた。

 あんな勝手をしてごめん。
 ほんとうにごめんなさい。 

 物凄く腹が立っていたんだ。
 抑圧されたお前が苦しそうなのをずっと見ていて、我慢ばかりしていて、色んなことに鈍感で、自由にしているようで全然そんなことなくて、
【域】で、僕の前でしか話したいことも言えない。
 黒もそんなふうにしたくなかった。
 僕も同じところに昇ってきて漸くわかったけれど、もう少し辛いとか話して欲しかった。

 どうしてお前みたいに僕は素直になれないんだろうな?
 こんなにも大きな真っ直ぐな愛を、お前はいつも僕に与えてくれている。

 …なら、僕はお前の背負うものを、ひとつ減らしてやる。
 それしか返してやれない。
 それしか思いつかない。
 大好きなお前の笑顔に似たこの青空も今日で、
 今ここで見納めになる。
 それでもきっと後悔なんてしないから………

「…少し屈んで欲しい。」
「あぁ。」
 
 (久しぶりに見るお前の姿に見惚れてしまう。
 初めて会ったときも、お前のその姿に魅了された。)

 出会った頃より成長したが、こいつよりは全然小柄な僕と目線が合うようにさせる。

 (家出前よりもまた背が伸び、お前の好きな幼いかわいいやつから、
 自分の姿がどんどん離れるのも怖かった。)

「…少し貰います。」
「構わん。」

 (お前はいつもそんなふうに泰然としているよな。
 でも少し…痩せたな。)

 抱きしめこいつの首もとに噛みつき血を貰う。
 
 (お前が少し痩せるなんて相当だよな…
 いつもこっちが呆れるくらいに肉も魂も食べまくるし、僕の血も好きなだけ貪る。)

 血を飲んでいる間に頭を優しく、優しく撫でてやる。
 
 (本当に無理ばかりして…このバカ赤毛!
 これからはちゃんと言わなかったら【血吸】で折檻だぞ!!【呪】で躾だぞ!!!)

 自分の手首を噛み切り、血を口に含み、唾液と混ぜ合わせ、
 最後にこいつに口づけをし、唇の間から舌を割り入れ血を渡す。

 (そんなふうに不安そうな顔をするなよ。
 これからお前の大好きな『お姫様』からの贈り物をするんだぞ!
 にこにこ笑わないと怒るからな。)

 (誓約をする事に揺らぎはないが…怒られるだろうなぁ。)

 唇を離した後にこいつは血を飲み込んでいった。

 (今からする事をお義母さまに知られたら、きっと物凄く叱られる。
 息子夫婦は揃って愛に狂っています。
 すみません…赫夜カグヤ様。)

 こいつの額に手を翳し、言祝ぎ、中指の先を額に付け僕の想いをこめる。
 
 ──ムラサキの名のもとに、

 (迷いが生まれる。)

 アカに…

 (でも、もう決めた。)

】を与える!──

 今まで使ったことのないもう一つの名、僕の魂の名で強力な【誓い呪い】を与える。

 (僕からの【縛】りは僕自身とお前にかけた。
 僕が死ぬまで、その時までお前の楔となり止めてやる。
 そしてお前の苦しめるものを僕に来るようにした。)

「朱点、お前に私の【】を与えた。
これからお前はずっとずっと、ずーーーっと、
私に【縛】られるんだ。」

 気分はなんだか高揚していて、変な笑いが出そうだ。
 僕は本当に狂ったのかもしれない。

「百合、何をした?」 

 お前の大好きな僕の【白百合】が活性化しているよな?
 どんどん拡がって、それに驚いているのか?
 それともお前を苦しめていたものの気配がないからか?

【縛】りの内容を聞いたらどんな顔をする?
 楽しみだよ。

「お前に来ているΩの呪いを私に来るようにした。
はこれから私が死ぬまで、自分たち以外とは交われない、
私の血でしか渇きを癒せない。
血については難しいから少し緩めた。
本当は毒になるくらいにしたかったが、お前も私も…肉を食べるしな。
肉とか魂に関しては難しいからそこまで縛れなかったが、
これなら今までみたいなことは出来ないだろう?
今までみたいに無理に我慢して苦しまなくて良い。
その分だけ私に来い。
お前が望んだように私は『お前の、お前の為だけのお姫様』になってやったんだよ。」

 そう伝えると凄く気恥ずかしくて、こいつの顔が見れなくなった。

「百合様!なんて…なんて事をされたんですか!
それがどんな事か理解されているんですか!!」

 茨木がいつもの優しい物腰とは違い、物凄く怒り僕に募る。

「お前なぁ!いっつも勝手に無茶やって、旦那サマとおんなじコトしてんじゃねえ!!」

 綱もすっごく怒っているなぁ。
 久しぶりに普通に口に出して怒られた。
 交際していないって言っているけれど、わりと仲良くしているみたいで良かったよ。
『あー…セフレ?』って言っていたけれど、そういう関係は良くないらしいよ!
 早く夫婦になっちゃえば良いのに。
 ──『うっせぇ!黙れエロ姫!!』──

 茨木の方を見て語りかける。

「誰かがこれに首輪を付けないと駄目なら、それは私の役目だ。
もう、誰にも迷惑なんてかけない。
…犠牲になった方たちには、できる限りの謝罪もしないといけません。
この話はおしまいです。」

「ご存知でしたか…
ですが…お妃様が!」
 
 この二人は僕らと親しい分だけこの事にうるさいな。
 ゴメンだけど少し、黙ってね。
 まだ、あいつと話さないといけないんだ。

「はいはい、【綱、茨木、煩いから黙りなさい。】」

「「………………!!!!!!」」

 尚も言い募りそうな二人を【縛】る。

 他の周りに居た義父母の側近たちと、途中から駆けつけた姉様にお義姉様も物凄い顔をしてるな…
 あー…やってしまった。

 フノスの【予言】通りになってしまったかもしれない。

 でも、後悔なんてないから。
 この美しい獣に首輪をかけて、飼い慣らしているのが自分だと思うと嬉しくなる。

「私も大概の気狂いなんだよ。
これと夫婦ならお似合いだろう?」

 周りを少しあざ笑いながら見回す。

 皆呆れているのか、先程の【しゅ】に怯えているのか、何も言えないみたいだ。
 さっきから気分が高揚しすぎて、だんだん素の自分が出てきてしまっているな。

「………………百合。
俺のお姫様は凄いやつだ。
俺の予想をいつも超越する。」

 意外とこいつは泣き虫で僕のすることによく泣く。
 今も泣き出しそうな顔をしている。

 なぁ、朱天。泣くなよ。
 最後になるかもしれないこの青空の下なんだから
 お前が笑っている姿を焼き付けさせてくれ。

 ──『泣かないで、僕の朱い鬼。
お前の昏い顔も、悲しい、苦しい顔もそんなの見たくない。
ずっと、お前に与えた【テン】の色の様に、にこにこ笑っていなきゃ僕は嫌だ。
僕にはもう…お前の天しか見れないんだからな。』──

 大好きな番を抱きしめ、優しく頭を撫でてやる。
 いつぞやの【天】の【名】を与えたときのみたいに、ぽろぽろと綺麗な二色の瞳から涙が溢れている。
 
「【ずっとずっと欲しかった俺の俺だけのお姫様だ。
俺のお姫様、ずっとずっと大事にする。
もう絶対に離さない。
喰ったりもしない。
愛も毎日注ぐ………」

 感情が昂りすぎてどんどん僕を縛る呪いになってきている。
【域】に居る時と僕やお前が発情して睦み合う時みたいにしちゃあ駄目だろ!

「少し黙れ。」

 いつまでもいつま…ッ!】」

 尚も【呪い】を紡ぐ口に口づけをする。

 ──『ずっと一緒だから。ずっと仲良くするから。
お前の望む、お前と同じ家族もたくさん、たくさん産むから。
それでみんなで仲良く暮らしていこう。
子どもたちが大きくなって、また二人になってもずっと仲良く暮らそう。
僕はお前のお前の為だけのお姫様だからな。』──

 随分、恥ずかしいことを話してしまった。
 お前と違って僕は言葉を紡ぐのは苦手なんだ。
 恥ずかしいんだ。
 いつまでも素直になんかなれないからな!
 そんな嫁で、伴侶で、番だけど…

 それでも良いなら、お前の愛を僕に与えろよ。

 口づけを終える。

「【勿論だ、お姫様。】」

 ハァ…お前がこの一年ほどの間、僕のお姫様呼びを【呪】で何度もしてくれたから、
 世界にそう認識されたじゃないか。
【戦乙女】とか、耳長族の皆が僕のことを姫様呼びするんだぞ!

「【お前は俺のお姫様だから仕方がない。】」

 全く、開き直っちゃって…

 それにしても、お前は本当に凄いよ、凄すぎるよ。

 本当に、僕の番が怖すぎる。

 お前、ほんとうに怖いよ!

 お姫様育ちで、ワガママで、あざといとか言われる要領の良さとかもあって、
 物凄い猫被りで、クソ生意気とか言われ、超絶的な美形が大好きな面食いで、
 ……お前のでっかいちんちんが大好きな僕を、良くぞここまで堕としたよ。

 僕自身でさえ【】を継ぐからと、諦めていた恋や愛でここまで狂わせるなんて。
 朱、本当に大好きだよ!愛しているよ!!僕の美しい朱い鬼。
 ずっと可愛がらなかったら【血吸】でボコるぞ!!!


 あ。

 あ…ぁ、これはマズいな…ほんとうにマズいよ。
 うん。よし、甘えよう!

 今も呪いを紡ぎながらもボロボロ泣いているこいつの首に腕を絡め、耳元で囁く。

「朱天…僕の大好きな番。
そろそろ限界なんだ…
僕を…滅茶苦茶に、そのでっかいちんちんで、
たくさん…たくさん、可愛がってよ…」

 Ωの呪いが早速僕に向かってきた。

 僕の、『【青】の美姫』と言われる、最後の純血の極上のΩが、
 その【白百合】を、【愛】をやったんだ!
 最後はにっこり笑わないと殴るぞ!

「【俺のお姫様は大概ワガママだな。】」
 
 そう言って、その整いすぎた僕の大好きな顔をにこりとさせた。

「【俺のところに帰ろう】」

 いつもの僕の大好きな笑顔に、やっとなってくれた。
 言っていることやこれからすることは、僕らのはじまりに相応しい卑猥なことばかりだけれど。


 ◇◇◇


 私が…百合がこの後、天を見ることになるのはずっと先になる。

 本当は他にも色々とアルフヘイムでは事件があったんだが…長くなるうえに、
 あいつの話とは少しズレる。  

 このあとの私の生活は、本格的な監禁状態だから、義姉や姪手解きを受けてよかった。

 あんな何もない空間で暮らすのは苦痛だからね。


 ─────────── 
 次からは朱点の【域】での生活に入ります。
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