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080 宰相のしくじり
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「アリューシュ神教国と、我が国の教会が抱え込んで居た治癒魔法使い達の、能力向上は目覚ましいのだよ。それで在野のものにも教えたいと、エンデやシエル達が言い出している。然し女神教に不信感を持つものも多いので、教会では指導が出来ずに困っていたんだ。三階の半分は空き家なのだろう、その場所で在野のものに対して手ほどきと、情報交換の場にしたいのだがどうだろうか」
「もうエンデやシエル達に教える事は在りませんよ。彼女達が仲間達と情報交換をして、指導方法を向上させるだけです。此の家の空き部屋をどう使おうと、教会や伯爵様の自由でしょう。私に指導や助言を求めて来ないので在れば、ご自由にどうぞとしか言えません」
「それでは伯爵殿、一階の警備隊詰め所は大きすぎるので、半分は治療の練習用の場所に提供しましょう」
「二人して謀ったのではないのですか」
「いやいや、君が大きすぎる家だと言ったが、流石は豪商の建てた家で一部屋一部屋が大きすぎてね。一階がガラガラになるのではないかと心配していたんだよ」
白々しい事を、大真面目な顔で嘯くレムリバード宰相の話を、真顔で頷き良い場所が見つかったと喜んで見せる伯爵様。
「それで、家賃は如何程ですか?」
「家賃?」
「当然でしょう、家を買った訳ではありません。家を買いたいとお願いして探して貰いましたが、見つからなかったのでしょう。だから此の家を王家が買い取り、一部を貸して貰えるのなら家賃を払うのは当然です」
「だが・・・ハランドの家は無償で借りているのだろう」
「あれは不定期ながらも、ネイセン伯爵様にポーションを販売する見返りですよ。最近何かと忙しくて、ポーション提供が滞っていますが約束は生きています。王家とは何の約束もありませんので、無償でお借りする訳にはまいりません。〔ただほど高いものは無い〕って言葉もありますから、無償なら此の話は無かったことに致します」
さあ、とっとと逃げ出しますかな。
さっさと背を向けて、ランカン達に引き上げを告げる。
「然しアキュラ殿、あの森から採れる薬草を分けて欲しいと頼んだときに、頷かれたではないか」
「確かに宰相殿が『薬草栽培に適しているらしいが、少しは収穫物を融通してくれると有り難い』と言われましたのでね。期日も必要量も伺っておりませんので、気の向いた時に数本程度なら、お分けしても良いと思ったので頷いたのですよ。拒否しなかったのは、身分証をお借りする謝礼ですよ。貴方達王国の、薬草供給地にするためにあの森を貰った訳では在りません」
ランカン達六人から身分証を提出させ、俺の身分証と合わせてレムリバード宰相に差し出す。
俺はあんた達の思い通りに動く気はないんだよ。
「レムリバード宰相、お預かりしていた身分証をお返し致します。あの森に関して、如何なる手出しも許すつもりはありませんので、肝に銘じておいて下さい」
「お待ち願いたいアキュラ殿、先程の申し出は全て取り下げます」
「王家の腹づもりは良ーく判りました、これ以上の話し合いは無駄でしょう。魔法使い達の処遇に関して、王家や貴族達に都合の良い変更は許さないので、きっちり頼みますよ」
・・・・・・
アキュラが全員の身分証を返却し、家は要らないと告げてさっさと帰ってしまったので、レムリバード宰相はポカンとしてしまった。
お付きの補佐官や護衛達は、アキュラに対して何も言うなとキツく命じられているので黙っていたが、明らかに呆れていた。
「見事に逃げられてしまいましたね」
「何を呑気な事を言っているのですか・・・何がいけなかったのでしょうか」
「我々には、彼女に彼此と要求する権利はありません。ハランドの家を貸していますが、隣に彼女の住まいを守る護衛の冒険者達を住まわせています。彼女と彼等は顔見知りですが、何一つ要求はしていませんし生活に干渉もしていません。彼女が必要と思えば、現在同行している冒険者達の様に自分で雇用します。彼等も、最初は彼女の家を守る護衛として私が雇った者達ですよ」
「薬師達の事や、薬草の事がいけなかったのでしょうか」
「以前にもお伝えしたと思いますが、彼女は干渉されることを嫌います。先程の彼女の言葉を思い出して下さい」
「なら、何故先程の話を止めてくれなかったのですか」
「いやいや、宰相殿が何の相談もなく彼此喋り出したのでは、止められません。私は家の事を話すものだとばかり思っていましたからね」
「然し、ネイセン殿も治癒師達の事で頼んでいたではありませんか」
「いいえ、何一つ頼んでいませんよ。エンデやシエルの言葉を伝えただけです。それに対し彼女は『此の家の空き部屋をどう使おうと、教会や伯爵様の自由でしょう。私に指導や助言を求めて来ないので在れば、ご自由にどうぞとしか言えません』と返答しました。部屋の使用許可は王家、レムリバード殿に貰わねばなりませんが、ご近所さんに挨拶しただけですよ」
レムリバード宰相は、ネイセン伯爵の返答に頭を抱えて座り込んでしまった。
迂闊だった、アキュラの事はネイセン伯爵と相談してやれと言われていたのに、家を提供して恩を売り見返りにと意気込んだのが大失敗である。
「彼女は此の国を捨てたりしないだろうか」
「多分大丈夫でしょう。あの森がお気に入りのようですし、何かと気に掛けているようですからね」
「三つの跡地からあの地を選んだのは、薬草以外に何か有るのでしょうか」
「もうお忘れですか、先程の彼女の言葉を『あの森に関して、如何なる手出しも許すつもりはありませんので・・・』と言いましたよ。私も以前、あの森に無断で、入れば命の保証は出来ないと警告を受けています」
「どうすれば機嫌を直してくれるのだろうか」
「何もしない方が宜しいですよ。彼女には干渉しない、以前の事を思い出して下さい。彼女に干渉したために手痛い反撃を受けた事を。彼女は我々にも干渉する気は有りません。教団のことも彼女に干渉した結果ですよ。黙って見ていれば、あんな事にはならなかったのに・・・」
女神教やアリューシュ神教国教団が、アキュラに手を出した為に自滅した。
その結果として我が国は大いに助かっているが、それに甘えると手痛いしっぺ返しを受ける事になる。
はやり病の事で、アキュラが簡単に応じてくれた為に、レムリバード殿は何処かアキュラの事を甘く見ていた節が在る。
彼女は大金を手にし、貴族街に広大な土地を手に入れても冒険者の身形でいる。
間違えてはならない、彼女は王家や王国に跪く気はないのだ。
〔彼女は里の者に連れられてヤラセンに現れたが、誰も過去を知らない〕という事を、レムリバード宰相や国王陛下に言わなくて良かったと思う。
知れば好奇心に負けて何をしでかすやら、とネイセン伯爵は考えていた。
・・・・・・
「アキュラ、大丈夫なのか?」
「ん、何が」
「あんたねぇ、宰相様と敵対したら、あたし達なんて簡単に消されちゃうよ」
「俺もそう思うが、それにしちゃー宰相様はやけに下手に出ていたな」
「大丈夫だよ、手出しをしたら後悔させてやるから。相手もそれは判っているから何もしないよ」
「でもよ、転移魔法陣が使えないとなるとハランドまで遠いぞー」
「バンズとボルヘンは当分森に居て貰うよ。他の四人は食料を仕入れたら、久し振りに西の森に行こうか」
「あんた、家を注文したのを忘れたの」
そうだった、もう準備が始まっていたんだっけ。
結局、街中の家は高望みだったのかな、森の家が完成するとしたら春になってしまいそうだ。
仕方がないので皆にはホテル住まいを続行して貰い、昼間は森に来て貰うことにした。
俺は森にバリアを張って何時ものキャンプ道具でお泊まりし、ポーション作りに励むことにした。
三日目に大工と土魔法使いが図面を持ってやって来たので、ランカン達に正門脇に建てる家の図面を確認して、希望を述べて貰う。
王都の市場に近い場所は諦めたので、王都での拠点はこの森になる。
彼等の希望を入れて住み良い家を建てるつもりだが、基本的に来客は受け入れない。
来客は精々伯爵様やレムリバード宰相と王国関係者達で、彼等の親族や友人達を敷地内に入れるつもりはない。
来客の対応と受け入れる建物が完成すれば、建物と馬車回しや馬の運動場を柵で囲い森に近づけなくする予定だ。
建設予定地以外の森の中は、基本的に俺一人が住まう場所で精霊樹と精霊の地となる。
ランカン達風の翼の六人のみが、精霊に許されて踏み入ることが出来る。
俺の家の図面は、広い居間を中心に寝室と浴室にダイニングキッチンと予備室二つ。
滅多なことでは伯爵様も此処には入らせないので、此れで十分だろう。
後は一人か二人、信頼出来る使用人がいれば良いのだが期待せずに探そう。
ランカン達は正門横の通用門に隣接して一部屋、此処は外部と小窓で繋がり外に出なくても用件を確認出来る仕組みにしたようだ。
序でに奥を全員がくつろげる空間にし、バンズとボルヘンのベッドまで作り付けていた。
その隣が来客用の控えの間と応接間、二階に上がってランカン,アリシア夫婦の住まう3LDKと、メリンダ,ガルム夫婦の部屋に予備室としてもう一つ3LDKの部屋だ。
馬車置き場の建物二階も、ワンルームの予備室が8室出来る事になった。
厩が正門から一番遠い場所になるが、馬の運動場も兼ねた広場に面するので都合が良い。
図面の手直しをして工事に掛かったのが12月も半ば過ぎで、竣工は3月半ばだと言われた。
お値段金貨1,500枚也、日本円換算で150,000,000くらいかな。
商業ギルドにたっぷりと預け入れが有るので、頑丈な家をと注文したのだが、高いのか安いのかよく判らない。
「もうエンデやシエル達に教える事は在りませんよ。彼女達が仲間達と情報交換をして、指導方法を向上させるだけです。此の家の空き部屋をどう使おうと、教会や伯爵様の自由でしょう。私に指導や助言を求めて来ないので在れば、ご自由にどうぞとしか言えません」
「それでは伯爵殿、一階の警備隊詰め所は大きすぎるので、半分は治療の練習用の場所に提供しましょう」
「二人して謀ったのではないのですか」
「いやいや、君が大きすぎる家だと言ったが、流石は豪商の建てた家で一部屋一部屋が大きすぎてね。一階がガラガラになるのではないかと心配していたんだよ」
白々しい事を、大真面目な顔で嘯くレムリバード宰相の話を、真顔で頷き良い場所が見つかったと喜んで見せる伯爵様。
「それで、家賃は如何程ですか?」
「家賃?」
「当然でしょう、家を買った訳ではありません。家を買いたいとお願いして探して貰いましたが、見つからなかったのでしょう。だから此の家を王家が買い取り、一部を貸して貰えるのなら家賃を払うのは当然です」
「だが・・・ハランドの家は無償で借りているのだろう」
「あれは不定期ながらも、ネイセン伯爵様にポーションを販売する見返りですよ。最近何かと忙しくて、ポーション提供が滞っていますが約束は生きています。王家とは何の約束もありませんので、無償でお借りする訳にはまいりません。〔ただほど高いものは無い〕って言葉もありますから、無償なら此の話は無かったことに致します」
さあ、とっとと逃げ出しますかな。
さっさと背を向けて、ランカン達に引き上げを告げる。
「然しアキュラ殿、あの森から採れる薬草を分けて欲しいと頼んだときに、頷かれたではないか」
「確かに宰相殿が『薬草栽培に適しているらしいが、少しは収穫物を融通してくれると有り難い』と言われましたのでね。期日も必要量も伺っておりませんので、気の向いた時に数本程度なら、お分けしても良いと思ったので頷いたのですよ。拒否しなかったのは、身分証をお借りする謝礼ですよ。貴方達王国の、薬草供給地にするためにあの森を貰った訳では在りません」
ランカン達六人から身分証を提出させ、俺の身分証と合わせてレムリバード宰相に差し出す。
俺はあんた達の思い通りに動く気はないんだよ。
「レムリバード宰相、お預かりしていた身分証をお返し致します。あの森に関して、如何なる手出しも許すつもりはありませんので、肝に銘じておいて下さい」
「お待ち願いたいアキュラ殿、先程の申し出は全て取り下げます」
「王家の腹づもりは良ーく判りました、これ以上の話し合いは無駄でしょう。魔法使い達の処遇に関して、王家や貴族達に都合の良い変更は許さないので、きっちり頼みますよ」
・・・・・・
アキュラが全員の身分証を返却し、家は要らないと告げてさっさと帰ってしまったので、レムリバード宰相はポカンとしてしまった。
お付きの補佐官や護衛達は、アキュラに対して何も言うなとキツく命じられているので黙っていたが、明らかに呆れていた。
「見事に逃げられてしまいましたね」
「何を呑気な事を言っているのですか・・・何がいけなかったのでしょうか」
「我々には、彼女に彼此と要求する権利はありません。ハランドの家を貸していますが、隣に彼女の住まいを守る護衛の冒険者達を住まわせています。彼女と彼等は顔見知りですが、何一つ要求はしていませんし生活に干渉もしていません。彼女が必要と思えば、現在同行している冒険者達の様に自分で雇用します。彼等も、最初は彼女の家を守る護衛として私が雇った者達ですよ」
「薬師達の事や、薬草の事がいけなかったのでしょうか」
「以前にもお伝えしたと思いますが、彼女は干渉されることを嫌います。先程の彼女の言葉を思い出して下さい」
「なら、何故先程の話を止めてくれなかったのですか」
「いやいや、宰相殿が何の相談もなく彼此喋り出したのでは、止められません。私は家の事を話すものだとばかり思っていましたからね」
「然し、ネイセン殿も治癒師達の事で頼んでいたではありませんか」
「いいえ、何一つ頼んでいませんよ。エンデやシエルの言葉を伝えただけです。それに対し彼女は『此の家の空き部屋をどう使おうと、教会や伯爵様の自由でしょう。私に指導や助言を求めて来ないので在れば、ご自由にどうぞとしか言えません』と返答しました。部屋の使用許可は王家、レムリバード殿に貰わねばなりませんが、ご近所さんに挨拶しただけですよ」
レムリバード宰相は、ネイセン伯爵の返答に頭を抱えて座り込んでしまった。
迂闊だった、アキュラの事はネイセン伯爵と相談してやれと言われていたのに、家を提供して恩を売り見返りにと意気込んだのが大失敗である。
「彼女は此の国を捨てたりしないだろうか」
「多分大丈夫でしょう。あの森がお気に入りのようですし、何かと気に掛けているようですからね」
「三つの跡地からあの地を選んだのは、薬草以外に何か有るのでしょうか」
「もうお忘れですか、先程の彼女の言葉を『あの森に関して、如何なる手出しも許すつもりはありませんので・・・』と言いましたよ。私も以前、あの森に無断で、入れば命の保証は出来ないと警告を受けています」
「どうすれば機嫌を直してくれるのだろうか」
「何もしない方が宜しいですよ。彼女には干渉しない、以前の事を思い出して下さい。彼女に干渉したために手痛い反撃を受けた事を。彼女は我々にも干渉する気は有りません。教団のことも彼女に干渉した結果ですよ。黙って見ていれば、あんな事にはならなかったのに・・・」
女神教やアリューシュ神教国教団が、アキュラに手を出した為に自滅した。
その結果として我が国は大いに助かっているが、それに甘えると手痛いしっぺ返しを受ける事になる。
はやり病の事で、アキュラが簡単に応じてくれた為に、レムリバード殿は何処かアキュラの事を甘く見ていた節が在る。
彼女は大金を手にし、貴族街に広大な土地を手に入れても冒険者の身形でいる。
間違えてはならない、彼女は王家や王国に跪く気はないのだ。
〔彼女は里の者に連れられてヤラセンに現れたが、誰も過去を知らない〕という事を、レムリバード宰相や国王陛下に言わなくて良かったと思う。
知れば好奇心に負けて何をしでかすやら、とネイセン伯爵は考えていた。
・・・・・・
「アキュラ、大丈夫なのか?」
「ん、何が」
「あんたねぇ、宰相様と敵対したら、あたし達なんて簡単に消されちゃうよ」
「俺もそう思うが、それにしちゃー宰相様はやけに下手に出ていたな」
「大丈夫だよ、手出しをしたら後悔させてやるから。相手もそれは判っているから何もしないよ」
「でもよ、転移魔法陣が使えないとなるとハランドまで遠いぞー」
「バンズとボルヘンは当分森に居て貰うよ。他の四人は食料を仕入れたら、久し振りに西の森に行こうか」
「あんた、家を注文したのを忘れたの」
そうだった、もう準備が始まっていたんだっけ。
結局、街中の家は高望みだったのかな、森の家が完成するとしたら春になってしまいそうだ。
仕方がないので皆にはホテル住まいを続行して貰い、昼間は森に来て貰うことにした。
俺は森にバリアを張って何時ものキャンプ道具でお泊まりし、ポーション作りに励むことにした。
三日目に大工と土魔法使いが図面を持ってやって来たので、ランカン達に正門脇に建てる家の図面を確認して、希望を述べて貰う。
王都の市場に近い場所は諦めたので、王都での拠点はこの森になる。
彼等の希望を入れて住み良い家を建てるつもりだが、基本的に来客は受け入れない。
来客は精々伯爵様やレムリバード宰相と王国関係者達で、彼等の親族や友人達を敷地内に入れるつもりはない。
来客の対応と受け入れる建物が完成すれば、建物と馬車回しや馬の運動場を柵で囲い森に近づけなくする予定だ。
建設予定地以外の森の中は、基本的に俺一人が住まう場所で精霊樹と精霊の地となる。
ランカン達風の翼の六人のみが、精霊に許されて踏み入ることが出来る。
俺の家の図面は、広い居間を中心に寝室と浴室にダイニングキッチンと予備室二つ。
滅多なことでは伯爵様も此処には入らせないので、此れで十分だろう。
後は一人か二人、信頼出来る使用人がいれば良いのだが期待せずに探そう。
ランカン達は正門横の通用門に隣接して一部屋、此処は外部と小窓で繋がり外に出なくても用件を確認出来る仕組みにしたようだ。
序でに奥を全員がくつろげる空間にし、バンズとボルヘンのベッドまで作り付けていた。
その隣が来客用の控えの間と応接間、二階に上がってランカン,アリシア夫婦の住まう3LDKと、メリンダ,ガルム夫婦の部屋に予備室としてもう一つ3LDKの部屋だ。
馬車置き場の建物二階も、ワンルームの予備室が8室出来る事になった。
厩が正門から一番遠い場所になるが、馬の運動場も兼ねた広場に面するので都合が良い。
図面の手直しをして工事に掛かったのが12月も半ば過ぎで、竣工は3月半ばだと言われた。
お値段金貨1,500枚也、日本円換算で150,000,000くらいかな。
商業ギルドにたっぷりと預け入れが有るので、頑丈な家をと注文したのだが、高いのか安いのかよく判らない。
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