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第541話 記憶の檻
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「あの商店街は昔から詩織にも馴染み深いものね。貴女はユニコ君も好きだし、スイさんのお店のバイトはどんな感じなの?」
「受験もあったし、もうすぐ卒業だから。早めに辞めさせてもらったよ」
「あらそうなの」
自分とは別の人間として振る舞う鬼灯。それを彼女の母親は違和感なく受け取り微笑んでいる。
俺は時折くる質問等に、鬼灯でもアドリブの効く範囲でスムーズに応えた。
しかし、その中身の殆んどが『鬼灯未来』とではなく彼女の姉――『鬼灯詩織』さんとしての会話だった。
「お母さんも早く病気を治さないとね。詩織の卒業式には絶対にカメラを持っていかないと!」
「うん。楽しみにしてる」
鬼灯は相変わらず表情豊かに笑っている。俺からすればソレは逆に無理をしているのだと目に見えてわかった。
「本当に……貴女が成長するのは早いわ」
「そうかな。私はあまり実感無いけど」
「ほんの少し前まで一緒に手を握って――――」
と、そこで何かが途切れた様に鬼灯のお母さんは言葉と動きを停止する。
「……お母さん?」
鬼灯が不思議そうに問う。そして、ゆっくりと虚ろな眼で彼女と隣に座る俺を見た。
「――――あらいらっしゃい。詩織、いつの間に病室に入って居たの?」
その様子に鬼灯は言葉に詰まったようだが、すぐに切り替える。
「――さっき入ってきたよ。お母さんは寝てたから、起こすの悪いと思って寝顔見てたの」
「本当に? あら、その隣の子はお友達? 寝顔を見られちゃったわね」
と、まるで先程の会話が無かったかのように鬼灯のお母さんは話し出した。
「うん。クラスメイトの――」
「七海です。七海智人って言います」
色々と疑問に思うところはある。けど俺は少しでも鬼灯の負担を減らす為に、今は自分から積極的に会話をする事にした。
「鬼灯……えっと、詩織さんとはクラスが一緒でして。ノートとか見せて貰ってるんです」
「あらそうなの。詩織は昔から頭が良かったのよ。それで教えるのも上手なの。七海君、詩織とこれからも仲良くしてあげてね」
「はい。それは勿論」
「そう言えば……未来はまだ学校かしら?」
「――うん。次は一緒に来るよ。未来も、お母さんにテストの点を見せるって言ってたから」
「あらあら、お母さん嬉しいわ。ちなみに何点――おっと、言わなくていいわ。お母さんが直接聞いて、うんと誉めてあげなきゃね」
「未来ちゃんは俺も面識がありますけど、本当に頭が良いですよ。俺も教えられる事があるレベルでして」
「ふふふ。そうなの。あの子も詩織も本当に将来が楽しみね」
本来なら楽しげな母娘の何気ない会話。しかし、その違和感を感じさせない様に俺と鬼灯は正常なフリをし続けた。
ユニコ君(クリスマスver)を手に入れた経緯や、俺にヤバい姉貴が居る事などで会話に花を咲かせる。そして、扉がノックされた。
『鬼灯さん。間も無く閉館です。退館をお願いします』
「はい」
職員の人が扉越しに告げて来て、時間を見ると夕方の5時を回っていた。
「それじゃお母さん。もう帰るね」
「ええ。またいらっしゃい。七海君も」
「はい」
「驚いたでしょう?」
病室を後にして三号館のロック扉を抜けると、鬼灯はいつもの無感情な口調と表情に戻り俺にそう言った。
「鬼灯……何て言うか……聞くべき事なのかどうか……」
「聞いて良いわ」
鬼灯は淡々とそう言うと背を向けて二号館へ歩き出す。
あまり、そう言った事を直に聞くべきではないと思っている。しかし、鬼灯は俺も知るべきだと思って、そう言ってくれたのかもしれない。
「鬼灯のお母さんは何かの病気なのか?」
「……『健忘症』。又は『短期記憶障害』と言う脳の病気らしいの」
病名からどの様な症状なのか俺は何となく察せた。鬼灯が補足する。
「母は父と出会う前から『短期記憶障害』だったの。でも今ほど酷くはなくて、失う記憶の範囲も10分程で長くても30分の程度だったと聞いているわ」
「それは大丈夫だったのか?」
「母も自分の症状を理解していたし、記憶を失った事もきちんと覚えてた。父や姉も可能な限り側に居て、皆で支え合って何も問題なかったわ」
「……でも今は――」
「七海君。母の病は本当に理解の及ばない所の方が大きいの。だから、こうなる可能性は十分にあったのよ」
二号館の連絡橋へ入る。
「それなら、ちゃんと教えてあげないのか?」
「何を?」
「鬼灯は鬼灯詩織じゃなくて、鬼灯未来だって事を。何なら詩織さんと一緒に訪れて説明すればいい」
そうなったら俺も可能な限り協力するつもりだった。詩織さんとは姉貴を通じて連絡を取れるし、俺が間に入れば不可能なことじゃない。
すると、鬼灯は立ち止まる。
「七海君。貴方の提案はとても正しいわ。私もそう思って父に提案した事もある」
「……駄目だったのか?」
「母の病は不可能な所の方が多い。けど、一つだけ悪化する可能性があるの」
「どういう事だ?」
俺の問いに鬼灯は渡り廊下の窓から外へ視線を移しながら続きを語る。
「過度なストレスによって母は……12年前から今の状態になったわ。丁度……姉さんが家から離れた、あの日から」
その言葉は鬼灯の姉――詩織さんが何かをしたのだと裏付ける事を示唆していた。
“お父さん……ごめんなさい。私……私が欠陥品だったからお母さんが……”
妻が倒れた時、娘は泣きながら謝罪してきた。その理由を聞き、そんな事はないと言ったが、娘は自分のせいだと深く後悔していた。
そして、夫として父親として二人を護るべきだと、両者の手を離すつもりはなかった。しかし、娘は――
“私は離れるよ……私がいると、お母さんはもっと悪くなるから……”
多くの葛藤の末に出した娘の決断を篤は否定する事が出来なかった。
“お父さん。これで私から連絡するのは最後にする。お母さんの医療費も負担するから、もし足りなくなったら連絡して”
無事に弁護士になったと報告を受けた電話で娘は言った。
それ以降、こちらから連絡しても娘は決して返答してこない。梨乃への医療費が振り込まれてる事が唯一の生存確認だった。
「……本当にダメな父親ですまない」
苦しむ家族を前に何も出来ない自分を呪うように鬼灯家四人が映る写真へ謝罪した。
もう、この写真のように家族四人で笑い合う事は決して無いと分かっているから……
「受験もあったし、もうすぐ卒業だから。早めに辞めさせてもらったよ」
「あらそうなの」
自分とは別の人間として振る舞う鬼灯。それを彼女の母親は違和感なく受け取り微笑んでいる。
俺は時折くる質問等に、鬼灯でもアドリブの効く範囲でスムーズに応えた。
しかし、その中身の殆んどが『鬼灯未来』とではなく彼女の姉――『鬼灯詩織』さんとしての会話だった。
「お母さんも早く病気を治さないとね。詩織の卒業式には絶対にカメラを持っていかないと!」
「うん。楽しみにしてる」
鬼灯は相変わらず表情豊かに笑っている。俺からすればソレは逆に無理をしているのだと目に見えてわかった。
「本当に……貴女が成長するのは早いわ」
「そうかな。私はあまり実感無いけど」
「ほんの少し前まで一緒に手を握って――――」
と、そこで何かが途切れた様に鬼灯のお母さんは言葉と動きを停止する。
「……お母さん?」
鬼灯が不思議そうに問う。そして、ゆっくりと虚ろな眼で彼女と隣に座る俺を見た。
「――――あらいらっしゃい。詩織、いつの間に病室に入って居たの?」
その様子に鬼灯は言葉に詰まったようだが、すぐに切り替える。
「――さっき入ってきたよ。お母さんは寝てたから、起こすの悪いと思って寝顔見てたの」
「本当に? あら、その隣の子はお友達? 寝顔を見られちゃったわね」
と、まるで先程の会話が無かったかのように鬼灯のお母さんは話し出した。
「うん。クラスメイトの――」
「七海です。七海智人って言います」
色々と疑問に思うところはある。けど俺は少しでも鬼灯の負担を減らす為に、今は自分から積極的に会話をする事にした。
「鬼灯……えっと、詩織さんとはクラスが一緒でして。ノートとか見せて貰ってるんです」
「あらそうなの。詩織は昔から頭が良かったのよ。それで教えるのも上手なの。七海君、詩織とこれからも仲良くしてあげてね」
「はい。それは勿論」
「そう言えば……未来はまだ学校かしら?」
「――うん。次は一緒に来るよ。未来も、お母さんにテストの点を見せるって言ってたから」
「あらあら、お母さん嬉しいわ。ちなみに何点――おっと、言わなくていいわ。お母さんが直接聞いて、うんと誉めてあげなきゃね」
「未来ちゃんは俺も面識がありますけど、本当に頭が良いですよ。俺も教えられる事があるレベルでして」
「ふふふ。そうなの。あの子も詩織も本当に将来が楽しみね」
本来なら楽しげな母娘の何気ない会話。しかし、その違和感を感じさせない様に俺と鬼灯は正常なフリをし続けた。
ユニコ君(クリスマスver)を手に入れた経緯や、俺にヤバい姉貴が居る事などで会話に花を咲かせる。そして、扉がノックされた。
『鬼灯さん。間も無く閉館です。退館をお願いします』
「はい」
職員の人が扉越しに告げて来て、時間を見ると夕方の5時を回っていた。
「それじゃお母さん。もう帰るね」
「ええ。またいらっしゃい。七海君も」
「はい」
「驚いたでしょう?」
病室を後にして三号館のロック扉を抜けると、鬼灯はいつもの無感情な口調と表情に戻り俺にそう言った。
「鬼灯……何て言うか……聞くべき事なのかどうか……」
「聞いて良いわ」
鬼灯は淡々とそう言うと背を向けて二号館へ歩き出す。
あまり、そう言った事を直に聞くべきではないと思っている。しかし、鬼灯は俺も知るべきだと思って、そう言ってくれたのかもしれない。
「鬼灯のお母さんは何かの病気なのか?」
「……『健忘症』。又は『短期記憶障害』と言う脳の病気らしいの」
病名からどの様な症状なのか俺は何となく察せた。鬼灯が補足する。
「母は父と出会う前から『短期記憶障害』だったの。でも今ほど酷くはなくて、失う記憶の範囲も10分程で長くても30分の程度だったと聞いているわ」
「それは大丈夫だったのか?」
「母も自分の症状を理解していたし、記憶を失った事もきちんと覚えてた。父や姉も可能な限り側に居て、皆で支え合って何も問題なかったわ」
「……でも今は――」
「七海君。母の病は本当に理解の及ばない所の方が大きいの。だから、こうなる可能性は十分にあったのよ」
二号館の連絡橋へ入る。
「それなら、ちゃんと教えてあげないのか?」
「何を?」
「鬼灯は鬼灯詩織じゃなくて、鬼灯未来だって事を。何なら詩織さんと一緒に訪れて説明すればいい」
そうなったら俺も可能な限り協力するつもりだった。詩織さんとは姉貴を通じて連絡を取れるし、俺が間に入れば不可能なことじゃない。
すると、鬼灯は立ち止まる。
「七海君。貴方の提案はとても正しいわ。私もそう思って父に提案した事もある」
「……駄目だったのか?」
「母の病は不可能な所の方が多い。けど、一つだけ悪化する可能性があるの」
「どういう事だ?」
俺の問いに鬼灯は渡り廊下の窓から外へ視線を移しながら続きを語る。
「過度なストレスによって母は……12年前から今の状態になったわ。丁度……姉さんが家から離れた、あの日から」
その言葉は鬼灯の姉――詩織さんが何かをしたのだと裏付ける事を示唆していた。
“お父さん……ごめんなさい。私……私が欠陥品だったからお母さんが……”
妻が倒れた時、娘は泣きながら謝罪してきた。その理由を聞き、そんな事はないと言ったが、娘は自分のせいだと深く後悔していた。
そして、夫として父親として二人を護るべきだと、両者の手を離すつもりはなかった。しかし、娘は――
“私は離れるよ……私がいると、お母さんはもっと悪くなるから……”
多くの葛藤の末に出した娘の決断を篤は否定する事が出来なかった。
“お父さん。これで私から連絡するのは最後にする。お母さんの医療費も負担するから、もし足りなくなったら連絡して”
無事に弁護士になったと報告を受けた電話で娘は言った。
それ以降、こちらから連絡しても娘は決して返答してこない。梨乃への医療費が振り込まれてる事が唯一の生存確認だった。
「……本当にダメな父親ですまない」
苦しむ家族を前に何も出来ない自分を呪うように鬼灯家四人が映る写真へ謝罪した。
もう、この写真のように家族四人で笑い合う事は決して無いと分かっているから……
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