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第435話 そんなにオレに会いたかった?
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「うーむ……」
日がすっかり落ちた車の移動中、オレはリンカへ連絡するも、中々出ない事に頭を悩ませていた。
既に三回はかけているが……料理やら風呂やらで取れないのかもしれない。かけ直して来たときに話せば良いか。
「どうかなされましたか?」
「いや、こっちは大丈夫だよ」
今の優先度はリンカよりも、隣に座る彼女が持ってきた話の方が重要だ。
「正直な所、考えられないんだよね。ウチのジィさんに限ってそんな事になったなんてさ」
「誰もが予想していなかった事でした。おかげで被害は最小限に止められましたが……」
「知識をつけた野生生物ってのも、中々に面倒だねぇ」
ゲンじぃも行っていたので戦力的にはお釣が来るレベルだったハズ。その網を熊吉のヤツは……
「ロクお爺様のお話では、脳にダメージを受けた事によって知能が引き上がったのかもしれないと」
「邪悪なプーさんだな」
今回よりも前にジジィは熊吉と遭遇しその片眼を潰して追い払ったと言っていたが、その時の傷が原因だろう。ヤバい方に上振れやがったな、ヤロー。
「その一報は早いモノでして」
「まぁ、ジィさんの安否に関して、国は特に目を光らせてるからね」
“侮り”か“老い”か……その両方か。結果的に撃退したとは言え、熊吉に深傷を負わされたジジィは、命に別状は無いものの意識を失って眠っているとの事。
そんなジジィの様子を聞き付けて、王城総理が官邸を発ったらしい。
「とにかく、ちょっとヤバい。王城総理が今のジィさんに会うと間違いなく、面倒な事になるからさ」
ジジィの負傷。里を封鎖してまで行った熊狩りの失敗。国はここぞとばかりにジジィに貸しを作ろうと動くだろう。逆にソレがジジィの導火線に火をつけるかもしれない。
「オレが着くまで安らかに眠ってくれてますよーに」
『神ノ木の里』。
公民館の中庭では銃士の面々が食事を振る舞われ、それなりに賑わうものの、その賑わい方は明るいモノではない。
「ロクじぃちゃん!」
「ユウヒ」
ユウヒは現れた銃士の一人である老人――雛鳥録へ駆け寄った。
「あたし……あたしのせいで……コエが……うぅ……」
泣き出すユウヒにロクは片膝をついて視線を合わせる。
「ユウヒ、その事は深く覚えておきなさい。どの様な事でも、それによって起こる最悪の結果を常に考えながら動くのだ」
「……ごめん……なさい……コエを……」
「大丈夫だ。コエは強い。だから、お前はもっと強く在りなさい。お前はお姉さんだろう?」
「……うん」
涙を拭いながらユウヒは泣くのを止めた。
「とんでもねぇ事になったな、ジジィ」
そんなユウヒとロクの様子を公民館の中から見る七海。居間では腕を組んで椅子に座るゲンが神妙な様子で今後の事を考えていた。
「ジョーの判断は的確だった。そうじゃ無きゃ、最悪、死人が出てたかもしれん」
「想定を超えてたって事か?」
「まぁ、誰も考えはせんだろう。俺としては、外様のお前や天月が怪我を負うのは一番良くないからな」
「……チッ」
「七海、夜は絶対に動くな。ヤツらの餌になるぞ」
「わーってるよ。けど、明日になっても動けんのかよ」
「ジョー次第だが……負傷者が出た以上、市町村で対応出来る範囲を越えてる、とタツヤが判断したら自衛隊の介入になるだろうな」
公民館の外には既に官邸車が停まっており、それに乗って来た国のトップは既に中で話を初めていた。
「ん? 綾のヤツが帰ってきたか」
ある人間を迎えに行くと言って、ハジメと蓮斗を連れて出て行った綾の車が戻ってきた様だった。
公民館の奥にある管理人室にて、この国の行く末を決める程の権力を持つ二人が対面を果たしていた。
「このクソ忙しい時に、面倒事を増やしてくれるな、タツヤ」
右腕の治療を受け、三角巾で肩から吊って正面に座る者を睨み付けるのは、神島譲治。先ほど眼が覚めたばかりである。
「私も君が怪我をしたなど信じられなかったんだよ、ジョー君」
その睨み付けを平然と受け止めるのは日本のトップ――内閣総理大臣の王城達也だった。
「……」
彼が……神島譲治か……
王城の付き人として同行したのは土山である。本来なら、ここに総理と共にあるべき“格”は火防か阿見笠であるのが望ましいのだが、
“ワシが行くと余計に場を重くさせる”
“オレもねぇ。ジョーさんとは頻繁に顔を会わせてるから、土山ちゃんが経験を積んできなよ”
と言う二人の勧めから土山が同行する事になった。
「ただの見舞いか? それならさっさと帰れ」
「いやいや。里の状況は制限申請が来たときに耳に入れたけど、思った以上に危険域だと思うよ」
「だったらなんだ?」
土山は冷える様な圧をこちら側に向けられ思わず硬直する。まるで身体が凍りついた様に身動きを停止し、指一つ動かせない。
これが……40年以上、日本の闇を渡り歩いた本物の『国選処刑人』……
「ジョー君。もう、個人で護れる段階は越えてるんだ。事態は君が思ってる以上に重い」
「ワシが知る“重さ”を理解出来るヤツはトキ以外にはこの世にはもうおらん。適当な事を言うなテメェ」
総理に対しても徹底的に牙を隠さない。まるで、手負いの獣……土山から見てもジョージは冷静ではないと解った。
「……軽率な言葉だったのは謝るよ。でも、ジョー君。君もこの国に住む国民の一人なんだ。国は君たちを護る責務がある」
「なら、帰って護ってろ。この里はワシが護る」
「君は冷静な判断が出来ていない」
「お前が夜にやってくるからだろうが」
「私が来なかったら君は日の出と共に剣持検事の遺児を助けに行くつもりだっただろう?」
「おい」
その言葉が逆鱗に触れたのか、ジョージはゆらりと立ち上がる。
「お前ら政府が……剣持の事を語るな。森が総理やってた時に『処刑人』の編纂を止められなかったお前らは……どの面下げて、ユウヒとコエの前に立てるんだ? ああ?」
「…………」
「何とか言ってみろタツヤ! お前らが神輿に上げた森の阿呆が! 何をしたか! 本来は里で生きる必要はなかった、ユウヒとコエから何を奪ったのか! 今、その口から吐き出してみろ!!」
ジョージの口から出てきた言葉は土山も初耳だった。
森元総理による『国選処刑人』の再編成。それは噂程度の与太話のハズだったが、真実だったらしい。
しかし、同時に、それは決して明かしてはならない闇に触れているのと同義でもある。
完全に神島は冷静じゃない。このまま感情的になれば彼は己の打ち込んだ“楔”さえも引き抜く勢い――
「突然失礼っ!」
その時、バン! と一つしかない管理室の扉が開いた。
「む……」
「おや?」
土山と王城は扉に身体を向ける位置の席な為に直ぐに誰が入ってきたのか解る。
そして、ジョージは背を向けつつも声で誰が入ってきたのか理解した。
「……トキ!!」
ジョージは誰も通すな、と言って扉の前に配置していたトキを呼ぶ。すると、トキは扉からひょっこり顔を出した。
「ほいな?」
「お前は何をやってやがる! 誰も通すなと言っただろうが!」
「トイレに行ってる隙を突かれたわ」
「おいおい。じっ様。喜びすぎだぜ? そんなにオレに会いたかった?」
今にも怒髪天になりそうなジョージに対し、ケンゴはキラリッと己の顎に手を当てて、おちゃらけた。
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「その一報は早いモノでして」
「まぁ、ジィさんの安否に関して、国は特に目を光らせてるからね」
“侮り”か“老い”か……その両方か。結果的に撃退したとは言え、熊吉に深傷を負わされたジジィは、命に別状は無いものの意識を失って眠っているとの事。
そんなジジィの様子を聞き付けて、王城総理が官邸を発ったらしい。
「とにかく、ちょっとヤバい。王城総理が今のジィさんに会うと間違いなく、面倒な事になるからさ」
ジジィの負傷。里を封鎖してまで行った熊狩りの失敗。国はここぞとばかりにジジィに貸しを作ろうと動くだろう。逆にソレがジジィの導火線に火をつけるかもしれない。
「オレが着くまで安らかに眠ってくれてますよーに」
『神ノ木の里』。
公民館の中庭では銃士の面々が食事を振る舞われ、それなりに賑わうものの、その賑わい方は明るいモノではない。
「ロクじぃちゃん!」
「ユウヒ」
ユウヒは現れた銃士の一人である老人――雛鳥録へ駆け寄った。
「あたし……あたしのせいで……コエが……うぅ……」
泣き出すユウヒにロクは片膝をついて視線を合わせる。
「ユウヒ、その事は深く覚えておきなさい。どの様な事でも、それによって起こる最悪の結果を常に考えながら動くのだ」
「……ごめん……なさい……コエを……」
「大丈夫だ。コエは強い。だから、お前はもっと強く在りなさい。お前はお姉さんだろう?」
「……うん」
涙を拭いながらユウヒは泣くのを止めた。
「とんでもねぇ事になったな、ジジィ」
そんなユウヒとロクの様子を公民館の中から見る七海。居間では腕を組んで椅子に座るゲンが神妙な様子で今後の事を考えていた。
「ジョーの判断は的確だった。そうじゃ無きゃ、最悪、死人が出てたかもしれん」
「想定を超えてたって事か?」
「まぁ、誰も考えはせんだろう。俺としては、外様のお前や天月が怪我を負うのは一番良くないからな」
「……チッ」
「七海、夜は絶対に動くな。ヤツらの餌になるぞ」
「わーってるよ。けど、明日になっても動けんのかよ」
「ジョー次第だが……負傷者が出た以上、市町村で対応出来る範囲を越えてる、とタツヤが判断したら自衛隊の介入になるだろうな」
公民館の外には既に官邸車が停まっており、それに乗って来た国のトップは既に中で話を初めていた。
「ん? 綾のヤツが帰ってきたか」
ある人間を迎えに行くと言って、ハジメと蓮斗を連れて出て行った綾の車が戻ってきた様だった。
公民館の奥にある管理人室にて、この国の行く末を決める程の権力を持つ二人が対面を果たしていた。
「このクソ忙しい時に、面倒事を増やしてくれるな、タツヤ」
右腕の治療を受け、三角巾で肩から吊って正面に座る者を睨み付けるのは、神島譲治。先ほど眼が覚めたばかりである。
「私も君が怪我をしたなど信じられなかったんだよ、ジョー君」
その睨み付けを平然と受け止めるのは日本のトップ――内閣総理大臣の王城達也だった。
「……」
彼が……神島譲治か……
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“ワシが行くと余計に場を重くさせる”
“オレもねぇ。ジョーさんとは頻繁に顔を会わせてるから、土山ちゃんが経験を積んできなよ”
と言う二人の勧めから土山が同行する事になった。
「ただの見舞いか? それならさっさと帰れ」
「いやいや。里の状況は制限申請が来たときに耳に入れたけど、思った以上に危険域だと思うよ」
「だったらなんだ?」
土山は冷える様な圧をこちら側に向けられ思わず硬直する。まるで身体が凍りついた様に身動きを停止し、指一つ動かせない。
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総理に対しても徹底的に牙を隠さない。まるで、手負いの獣……土山から見てもジョージは冷静ではないと解った。
「……軽率な言葉だったのは謝るよ。でも、ジョー君。君もこの国に住む国民の一人なんだ。国は君たちを護る責務がある」
「なら、帰って護ってろ。この里はワシが護る」
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「私が来なかったら君は日の出と共に剣持検事の遺児を助けに行くつもりだっただろう?」
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その言葉が逆鱗に触れたのか、ジョージはゆらりと立ち上がる。
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「…………」
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