387 / 701
第386話 ファンタジーじゃん
しおりを挟む
「え……女郎花……社長が来る?」
「ええ。説明会を聞いて会社に興味を持ったみたいで、日本を発つ前に一度、来訪するそうなの」
いつも通りの業務の最中。オレは鬼灯先輩から女郎花が本日に会社に来訪する事を聞いた。
女郎花教理。大企業『プラント』の社長にして、『ラクシャスの英雄』と言う、現在進行形で世界的な偉人として認定されている超大物だ。
しかし、オレは知っている。ヤツの本性は、私の光ぃ! とか言ってショウコさんを拐ったロリコン野郎だ。さっさと檻にぶちこむか、おしり警察の取り締まりを強く願う。
「ふふ。そんなに身構えなくても大丈夫よ、鳳君。3課に来たら私が対応するから」
裏側の事情を知らない鬼灯先輩は、ニコニコしながら告げる。
大丈夫かなぁ……。鬼灯先輩もショウコさんに負けず劣らずの絶美を持つ美女だ。今度はこっちを標的にしないとは言いきれない。
「あの……本日は4課の方々は?」
「真鍋課長と鷹先生はいらっしゃるわ。どうして?」
「あ、いえ。他の課を覗く際に……対応する方はいるのかなーって」
それなりに誤魔化す。真鍋課長と鷹さんがいるなら大丈夫か。
奴らに負けず劣らずの魑魅魍魎を飼っているこの会社に、直接乗り込んで騒ぎを起こせば骨も残らずに消滅するだろう。
「基本的には社長が付き添うそうよ。でも、少しタイミングは悪いわね。名倉課長は本日、出先で戻らないし、七海課長は休暇だから」
獅子堂課長は言わずもがな。熊吉防衛戦線に参加中で不在だ。(表向きは家族旅行)
名倉課長が不在なのは不幸中の幸いだったかもしれない。
すると、内線が鳴った。
課長クラスが軒並み不在な現在では、社内における伝達事項は各課の関わる案件の場合のみ、課長席の内線が鳴る。
今の3課では鬼灯先輩か徳さんがそれを取る事にしており、基本的には近い席の徳さんが対応をする。
「皆。女郎花社長が来た様だ。変に気を張る必要はない。いつも通りの挨拶をね」
女郎花が来た旨を徳さんが告げる。彼の声は特に大きくないものの自然と場に通るのだ。全員、はーい、と返事をする。
「通路なんかでスレ違ったら失礼の無いようにね」
「はい」
オレにそう言うと鬼灯先輩も席に戻った。
「……ヤツが来るか」
皆は普通に対応できるだろうが……オレとしては中々なイベントだ。
ヤツは洞察力も桁違い。ユニコ君『Mk-VI』で顔や体格や声は隠せていたが……それでも、ヤツとの接触は極力避けよう。
なんやかんやでボコボコにしちゃってるワケだし。
「どうやら。完全に治った様ね、リン」
「その説はお騒がせしました」
早退した日より2日後にはすっかり風邪も良くなったリンカはいつもの日常に戻っていた。学校でいつも通りに親友のヒカリに話しかけられる。
「ふふーん。聞いたわよ。ケン兄が迎えに来たんだって?」
「そう言う事は、ホントに耳が早いよね……」
警察官の娘ですから。関係ある? などとツッコミを入れるのは二人にからすれば日常会話である。
「まぁ、カレンさんからの情報なんだけどね。リンの事、ダイキも心配してたって」
「皆、大袈裟だなぁ」
それでも、気にかけてくれる身内の存在はとても嬉しい。迎えに来てくれた彼の事も含めて。
「そう言えば、LINE見たけど。文化祭の出し物。本当に『獣耳メイド喫茶』に決まったの?」
「うん。皆、意外にも乗り気でさ。説客する男子も執事服を着て犬耳を頭に乗せるって」
「ファンタジーじゃん」
男子は元より、女子もそれなりに許容したのは意外だった。
「箕輪先生も、楽しく接客経験が積めるならって許可してくれてね。細かい所は後々詰めるらしいけど、一旦はそれで決まり」
などと会話をする二人であるが、実の所はヒカリのメイド服を見たいと言う“力”が裏で動いての事だった。
「そう言えば、そうなった時の衣装はヒカリの方であてがあるんじゃなかったっけ?」
「あるわよ。そこで、リンにお願いしたくて」
ヒカリは申し訳無さそうに両手を合わせる。
「その店に行って直接話を聞きに行かない?」
「そう言うのって電話とかじゃ駄目なの?」
「直接訪問した方が色々と話を聞けると思うし。もし、無理ならすぐに次を考えないといけないからね」
と、ヒカリはその店のカタログを鞄から出し、リンカの机に置く。
「『スイレンの雑貨店』って所。今、ママの会社の新企画でもお世話になっててさ。コスプレの写真もあるよ。なんか、一部の写真は新しい子に更新したとかで――」
と、雑誌を開こうとしたソレをリンカは阻止する。
「わかった。行く」
リンカの思い出すのは、イッヒッヒッなブービートラップに引っ掛かって色々とコスプレ写真を撮られた時の事である。
恐らく、この雑誌にはあたしが写っている。ウイッグやいつもと違う服装なので、ヒカリにはまだバレてはいないようだが、写真と自分が並ぶと気づかれる可能性があった。
まさか……身内がこの店と接触する事があろうとは!
「じゃあ、いつ行く?」
「明日、土曜日で休みだから行くよ」
「日曜日で良くない? 私、明日は撮影だからさ」
ならば好都合。これ以上、カタログが発行される前に停止する様に交渉せねばなるまい。
「いいよ。一人で行くから」
「うーん。一応、商品を交渉するワケだし、最低限、誰かと一緒がいいよ」
クラスで誰か付き添えないが確認を――と動いたヒカリの手をリンカは掴む。
「大丈夫……あたしに宛てがあるから」
クラスメイトと一緒に行って、カタログの件が露出したら大惨事だ。
「そ、そう? な、ならまかせるわ」
メイド服がそんなに楽しみなのかぁ。と、この件に異様な凄みを見せるリンカにヒカリは全て任せる事にした。
「ええ。説明会を聞いて会社に興味を持ったみたいで、日本を発つ前に一度、来訪するそうなの」
いつも通りの業務の最中。オレは鬼灯先輩から女郎花が本日に会社に来訪する事を聞いた。
女郎花教理。大企業『プラント』の社長にして、『ラクシャスの英雄』と言う、現在進行形で世界的な偉人として認定されている超大物だ。
しかし、オレは知っている。ヤツの本性は、私の光ぃ! とか言ってショウコさんを拐ったロリコン野郎だ。さっさと檻にぶちこむか、おしり警察の取り締まりを強く願う。
「ふふ。そんなに身構えなくても大丈夫よ、鳳君。3課に来たら私が対応するから」
裏側の事情を知らない鬼灯先輩は、ニコニコしながら告げる。
大丈夫かなぁ……。鬼灯先輩もショウコさんに負けず劣らずの絶美を持つ美女だ。今度はこっちを標的にしないとは言いきれない。
「あの……本日は4課の方々は?」
「真鍋課長と鷹先生はいらっしゃるわ。どうして?」
「あ、いえ。他の課を覗く際に……対応する方はいるのかなーって」
それなりに誤魔化す。真鍋課長と鷹さんがいるなら大丈夫か。
奴らに負けず劣らずの魑魅魍魎を飼っているこの会社に、直接乗り込んで騒ぎを起こせば骨も残らずに消滅するだろう。
「基本的には社長が付き添うそうよ。でも、少しタイミングは悪いわね。名倉課長は本日、出先で戻らないし、七海課長は休暇だから」
獅子堂課長は言わずもがな。熊吉防衛戦線に参加中で不在だ。(表向きは家族旅行)
名倉課長が不在なのは不幸中の幸いだったかもしれない。
すると、内線が鳴った。
課長クラスが軒並み不在な現在では、社内における伝達事項は各課の関わる案件の場合のみ、課長席の内線が鳴る。
今の3課では鬼灯先輩か徳さんがそれを取る事にしており、基本的には近い席の徳さんが対応をする。
「皆。女郎花社長が来た様だ。変に気を張る必要はない。いつも通りの挨拶をね」
女郎花が来た旨を徳さんが告げる。彼の声は特に大きくないものの自然と場に通るのだ。全員、はーい、と返事をする。
「通路なんかでスレ違ったら失礼の無いようにね」
「はい」
オレにそう言うと鬼灯先輩も席に戻った。
「……ヤツが来るか」
皆は普通に対応できるだろうが……オレとしては中々なイベントだ。
ヤツは洞察力も桁違い。ユニコ君『Mk-VI』で顔や体格や声は隠せていたが……それでも、ヤツとの接触は極力避けよう。
なんやかんやでボコボコにしちゃってるワケだし。
「どうやら。完全に治った様ね、リン」
「その説はお騒がせしました」
早退した日より2日後にはすっかり風邪も良くなったリンカはいつもの日常に戻っていた。学校でいつも通りに親友のヒカリに話しかけられる。
「ふふーん。聞いたわよ。ケン兄が迎えに来たんだって?」
「そう言う事は、ホントに耳が早いよね……」
警察官の娘ですから。関係ある? などとツッコミを入れるのは二人にからすれば日常会話である。
「まぁ、カレンさんからの情報なんだけどね。リンの事、ダイキも心配してたって」
「皆、大袈裟だなぁ」
それでも、気にかけてくれる身内の存在はとても嬉しい。迎えに来てくれた彼の事も含めて。
「そう言えば、LINE見たけど。文化祭の出し物。本当に『獣耳メイド喫茶』に決まったの?」
「うん。皆、意外にも乗り気でさ。説客する男子も執事服を着て犬耳を頭に乗せるって」
「ファンタジーじゃん」
男子は元より、女子もそれなりに許容したのは意外だった。
「箕輪先生も、楽しく接客経験が積めるならって許可してくれてね。細かい所は後々詰めるらしいけど、一旦はそれで決まり」
などと会話をする二人であるが、実の所はヒカリのメイド服を見たいと言う“力”が裏で動いての事だった。
「そう言えば、そうなった時の衣装はヒカリの方であてがあるんじゃなかったっけ?」
「あるわよ。そこで、リンにお願いしたくて」
ヒカリは申し訳無さそうに両手を合わせる。
「その店に行って直接話を聞きに行かない?」
「そう言うのって電話とかじゃ駄目なの?」
「直接訪問した方が色々と話を聞けると思うし。もし、無理ならすぐに次を考えないといけないからね」
と、ヒカリはその店のカタログを鞄から出し、リンカの机に置く。
「『スイレンの雑貨店』って所。今、ママの会社の新企画でもお世話になっててさ。コスプレの写真もあるよ。なんか、一部の写真は新しい子に更新したとかで――」
と、雑誌を開こうとしたソレをリンカは阻止する。
「わかった。行く」
リンカの思い出すのは、イッヒッヒッなブービートラップに引っ掛かって色々とコスプレ写真を撮られた時の事である。
恐らく、この雑誌にはあたしが写っている。ウイッグやいつもと違う服装なので、ヒカリにはまだバレてはいないようだが、写真と自分が並ぶと気づかれる可能性があった。
まさか……身内がこの店と接触する事があろうとは!
「じゃあ、いつ行く?」
「明日、土曜日で休みだから行くよ」
「日曜日で良くない? 私、明日は撮影だからさ」
ならば好都合。これ以上、カタログが発行される前に停止する様に交渉せねばなるまい。
「いいよ。一人で行くから」
「うーん。一応、商品を交渉するワケだし、最低限、誰かと一緒がいいよ」
クラスで誰か付き添えないが確認を――と動いたヒカリの手をリンカは掴む。
「大丈夫……あたしに宛てがあるから」
クラスメイトと一緒に行って、カタログの件が露出したら大惨事だ。
「そ、そう? な、ならまかせるわ」
メイド服がそんなに楽しみなのかぁ。と、この件に異様な凄みを見せるリンカにヒカリは全て任せる事にした。
0
お気に入りに追加
40
あなたにおすすめの小説

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ
桜庭かなめ
恋愛
高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。
あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。
3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。
出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!
※特別編4が完結しました!(2024.8.2)
※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編3が完結しました!(2024.8.29)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

向日葵と隣同士で咲き誇る。~ツンツンしているクラスメイトの美少女が、可愛い笑顔を僕に見せてくれることが段々と多くなっていく件~
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の加瀬桔梗のクラスには、宝来向日葵という女子生徒がいる。向日葵は男子生徒中心に人気が高く、学校一の美少女と言われることも。
しかし、桔梗はなぜか向日葵に1年生の秋頃から何度も舌打ちされたり、睨まれたりしていた。それでも、桔梗は自分のように花の名前である向日葵にちょっと興味を抱いていた。
ゴールデンウィーク目前のある日。桔梗はバイト中に男達にしつこく絡まれている向日葵を助ける。このことをきっかけに、桔梗は向日葵との関わりが増え、彼女との距離が少しずつ縮まっていく。そんな中で、向日葵は桔梗に可愛らしい笑顔を段々と見せていくように。
桔梗と向日葵。花の名を持つ男女2人が織りなす、温もりと甘味が少しずつ増してゆく学園ラブコメディ!
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしています。

クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。
とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。
ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。
お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!
※続編がスタートしました!(2025.2.8)
※1日1話ずつ公開していく予定です。
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる